彼や夫が向き合ってくれないのは「どうせこうでしょ」で見ているから
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日は「彼や夫が向き合ってくれない」という話。
もちろんこの話を応用すると「妻や彼女が向き合ってくれない」についても見えてくることがあると思うのですけどね。
たとえばこんなケース。
彼が向き合ってくれない。
とにかく、イライラするし、悲しい。
そんな話を友達にしたら・・・
「それは嫌だし、イライラするよね」と。
でも・・・
「〇〇(私のこと)も、そのままだと彼も頑なになるんじゃない?」と。
・・・いや、そうなんだけど。
そうなんだけど。
それが分かってて、それでもうまくいかないから話してるんじゃんか。
分かってる。私が変わればいいんでしょ?
私が笑顔でいれば、私が責めなければ、私が待てば。
・・・でも、なんで、いつも私なんだろう、って正直思ってしまう。
実は、僕のnoteに「向き合ってくれない彼」の話を書いたんですけどね。
その続き、というか、その先の話を書いてみようかな、と。
「彼が向き合ってくれない」
その状態がしばらく続くと、あることが起きてくるんですよ。
平たく書くと、こちらの頭の中で何かが起きはじめるんですよね。
・・・なんだかちょっと怖い書き出しになりましたけど、怖い話ではないので怖がらずに少しお付き合いいただければ。
Index
私たちは、相手を見ているようで、予測を見ている
今日はいつもとは違い、ちょっとだけ脳の話をしますが・・・。
僕たちの脳って、実は目の前のことをそのまま受け取っていない、って言われてます。
先に「たぶんこうなるだろう」と予測を立てて、その予測をもとに世界を見ている。
そして、予測と現実がズレたときだけ、「お、ちょっと違うぞ」と処理する。
こういう脳の働きがあると考えられているんです。
・・・これ、恋愛や夫婦関係にめちゃくちゃ影響があるわけですよ。
たとえば・・・
彼に「ねえ、ちょっと話せる?」と言うとき。
あなたの脳は、口を開く前にもう予測している可能性があるんです。
「どうせ奴は(彼は、の意)また面倒くさそうな顔をするんだろうなぁ」
「どうせ、はぐらかそうとするんだろうなぁ」
と。
で、実際に彼がそんな予測を想起させるような表情や態度を示すと・・・
「あ、はいはい、予想通りでしたね。またそうなのね。たまにはもうちょっとヒネった反応できないの?面白くねーなぁ・・・」
となる。
・・・ま、そこで面白さを求めているかどうかは別にして。
そして彼の方も同じ、というか・・・。
あなたが口を開く前に予測している。
「どうせ、また責められるのか」「またこちらへの文句か?」
と。
つまり、二人とも、目の前の相手そのものじゃなくて、自分の脳が作った「予測の相手」と会話を始めている、って話なんですよね。
最初は小さなズレだった・・・はずなのに
おそらく付き合いはじめた頃は、よかったんでしょう。
多少の相手の冷たい表情も、避ける態度も・・・
「あれ、今日はちょっと冷たいかな?」「仕事で何かあったのかな?」
ぐらい思える。どうしたの?と。
その前提には「二人はちゃんと思い合って、向き合ってるよね」という発想があった。
なので、そのズレに「おや?おやおや?」と反応できていた。
でも、そのズレが何度も繰り返されると・・・
脳は、それを「例外」じゃなくて「デフォルト設定」として覚えてしまうらしいんですねぇ。
「この人は、私を避ける人」「どうせ黙る人」「口を開くとこちらを責める人」
そういう予測が、いつのまにかデフォルトとなる。
そうなると、「相手の実態が見えなくなる」のです。
正確に言うと、「そもそも分かってることだから」と、相手をじっくり理解したり、見る必要を感じなくなるわけです。
「どうせこうでしょ」で、終わってしまう。
彼が本当はどう思っているか、今日はどんな気分か、そういう「実物の情報」を、脳がもう取りに行かなくなる。
だって、答えはもう出てると思うから。
・・・「予測」の中に、という話ですが。
あなたの心が狭いんじゃない
大事なことなのでしっかり書いておきますね。
こういう話をすると、
「じゃあ、私が彼を決めつけてるってこと?」
「私の心が狭いってこと?」
と、思われる方もいるかもしれないんですけど。
今日重ねているのはは、「脳や認知がそういうふうにできているだけ」という話なのです。
同じことを何度も経験したら、それを予測として固定する。
それは、脳が「省エネ」しようとする、みたいな働きなんです。
毎回ゼロから相手を見ていたら、脳がもたないですからね。
そして、あなたも彼も、たぶん、同じことをしているだけ。
・・・そう。
こんなに真剣に「向き合ってくれないなんて!」と悩んでるのに、正体が「省エネ」だなんてねぇ。
ねぇ、部屋にある省エネエアコン見るたびに、私も同じだわ、と思うと、けっこうシュールで、冷房もよく効いてる感じがするかもしれませんねぇ・・・。
だからこそ、向き合えないと切ない
ただ、「省エネだからしょうがないよね」で、話も気持ちも済めばいいんですけど。
現実はそうもいかないのがこの話の切ないところ。
予測が固まると、彼の変化が見えなくなるわけですからね。
悪意なんて全く無いなら、なおさら切ない。
もちろん彼もあなたの変化が見えなくなる、というか、気づきくくなるわけで・・・。
・・・あ、余談ですが、巷によくある話の一つ。
「彼は(夫は)なぜ私の変化に気づかないんでしょう?愛情がないからなんでしょうか?興味がないからなんでしょうか?」
に対する、ぐうの音も出ないほどドライな答えの一つは「予測の中で見ているから」なんですよねぇ。
まぁ、味気なさすぎて、もはや病院食か?という感じですけど。
・・・もとい。
この予測がある以上、もし彼が、あるとき、ほんの少しだけあなたに歩み寄ろうとしていたとしても、自分の中の予測は、それを「例外」として弾いてしまうわけですよ。
「どうせ、その場しのぎでしょ」
「なにかやましいことがあるんでしょ」
って。
まぁ、実際にやましいことがある人も予測外の行動をすることはあるんですけどね・・・。
ただ、ここで「やらかしてんな、私」と思うのか、「どうしようもなく予測が成り立っちゃうのか」と思うのかでは、雲泥の差がありそう。
よって、僕は「感情で物を見るのは人間だからしゃーない。ただ、善悪で物を見ると、特に近い人との関係はこじれまっせ」とお伝えしていたりします。
なかなかそれがムズいんですけどね。
そして、その彼の予測も同じです。
あなたが、ある日ふと一回だけ優しくしたとしても、彼の予測が、それを弾くわけです。
・・・こうなると、やはり二人とも、もう相手そのものを見ていない、ってことになります。
でも、お互いに「見ようとしていないという悪意があるのか」と考えてみると・・・
自分が傷ついた分だけ「復讐してやりてぇ〜」「目には目をじゃ〜」「気づかせたい〜」と思うのでしょうが。
その傷がある程度、カウンセリングなり何なりで癒えてくると、そこまでは思わないんじゃないかな、と。
いわゆる復讐で行動していないのなら、もはやどっちが悪いとかじゃないんですよね。
つまり・・・
分かり合えない二人って、自分の中の「予測」と、何ヶ月も、何年も、会話し続けてしまっているってことかもしれない。
まさに、悪意がまったくないところで成立してしまう「ズレ」というか。
だから、カウンセリングで向き合って話すと「え、そんなこと思ってたの?」と、まさに未知との遭遇的な驚きを見せる方も実際にいるんですよ。
・・・「そんなの、そばにいるんだから分かってて当然」って思う方もいるんでしょうが。
僕たちの脳の機能の影響がある、って部分を知ると、「そりゃしょうがないわ、私も(俺も)そうだし」という着地点が見いだせるかな、と。
・・・え?それでも理解されない痛みを感じさせたことが許せないって?
まぁ、痛みや悲しみは感じますよね。
相手のことを大切に思っていただけそうなりますよね?
そこは無視するべきでない大切な「感情」の話だから、丁寧にほぐしていけるといいですよね、ホント。
じゃあ、どうすれば?
ここまで読んで、「で、どうすればいいの?」と思う方もいるんじゃないかと思いますが。
実際、二人の間で固まった予測をもう一度ほぐしていく方法は、あるにはあるんです。
脳の仕組み上、予測って「予測を裏切る出来事」でしか更新されない部分があるのでね。
だから、鍵はそこにある。
・・・あるんですけどね。
それを今ここでベラベラ書くと、たぶんめちゃくちゃ薄っぺらい話として伝わる気がします。
これも「予測」ですけど(笑)
どんな記事もそうだと思うのですが、筋立てて書いたテキストの最後に答えが書いてある、って予測通りでしょう?
なので、今日のテキストは問いだけを残して終わりにします。
今日いちばん伝えたかったのは、
「あなたも彼も、自分ではどうしようもない形で、しかし予測の中でものを見ている可能性がありますよ」
ここが見えてくると、次の問が立つんですよ。
「・・・じゃ、二人ともなぜ今まで一緒にいたんだ?こんなに予測の中でしんどい思いをしていたのに」と。
ま、これ以上は邪推なので書きませんが。
この流れで考えることには、意味があると思いますね。
そうではなく「相手が悪い予測の中で私を見ていた・・・それは愛がないってことじゃないの?」と、まぁ今日の話を無視した無双状態になると、一緒にいることが修行になるかもしれませぬ。
もとい。
「人間はそんな風に物事を見るんだ」と理解できれば、「ちゃんと向き合ってみようかしら、お互いに」って思いやすくなりませんか?
もちろん、そうは分かっていても、実際向き合うとなると・・・、という感じが残るならなら、カウンセリングという「場」を使っていただいてもいいと思うんですどね。
「なかなか二人だけでは感情的になりすぎて向き合えないので、カウンセリングで向き合えればいいなと思ってます。」
なんてお伝えいただければ、その方向で場をセットさせていただきますよ。
僕というレフェリー付き、もといカウンセラー付きで。
夫婦や恋愛の悩みを抱えると、多くの方が「相手はどう思ってるの?なぜ向き合ってくれないの?」ばかり考えてしまうようなのです。
そこで
「あなたが見ている相手が、あなたの予測だとして・・・」
という前提でお互いが話を進めると、今、伝えたいことや、伝わっていないことが見えてくるものかもしれない。
それこそが「予測がちょっとだけ揺らいて、相手のことがちゃんと見えてくる経験」ってことじゃないでしょうか。
こちらの記事もどうぞ
「もっとうまく関わり合えないだろうか」
この17年、そういった方のお話を沢山うかがわせていただいてきましたよ。
どんなに辛い状況になっても、多くの人の心の根っこにはまだ愛や優しさがある。
僕はそう思っています。
まずは僕の考え方、スタンスを読んでみてください。
夫婦の問題には必ず、まだ見えていない心のロジックがある事が多いです。
思いはある、でも離れるしかない、とか。
伝えたい気持ちはある、でもなかなか伝えられない、とか。
衝突もすれ違いも、想いがなければ起こらない。
あなたの気持ちに沿いながら、状況をできる限り良い方向に進めるよう、サポートさせていただきます。
東京(品川駅前)/名古屋(金山駅前)で対面式カウンセリング・全国向けにオンラインカウンセリング(ZOOM)を行っています。
カウンセリングがどんな場所か、実際に来られた方の声も読んでみてください。
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そう思いながら週3回書いています。
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