パートナーを愛せなくなったとき感じる悲しみは、愛していた証拠だという話
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日は夫婦関係のトラブルとそこで出てくる気持ちの話をコラムにします。
いろいろあって「パートナーを愛せなくなった」という感覚。
これ、とてもつらい状態だと思うんですよね。
愛せないということは、関係が終わったということなのか。もう戻れないということなのか。
そんな問いが頭の中をぐるぐるする、というか。
ただ、17年この仕事をしていて、一つ気になっていることがあります。
「愛せない」という感覚の奥に、もっと大切なものが隠れていることがある、という部分。
今日はその話を書いてみたいと思います。
愛せない、と感じる。その入口
たとえば、
パートナーの浮気が分かった。
何度話し合っても喧嘩になってしまう。
相手の言葉や行動で深く傷ついた。
こういった経験をきっかけに「この人を愛せなくなってしまった」と感じる方がいます。
カウンセリングでよくうかがうお話です。
ただ、こういった話をうかがうとき、僕が感じるのは「怒り」だけではないんですよね。
悲しみ、も強く感じるのです。
その悲しみの正体
僕は、「愛せない」という状態の根っこにあるのは、怒りだけではなくて、悲しみなんだと思っています。
うまくいっていた頃の記憶には戻れない。
大切にしてきた関係が、あの頃のままではいられなくなった。
これ、何か大切なものを失ったときと同じ感覚なんですよね。
喪失感、というか。
「愛せない」という言葉の裏に、「大切にしていた何かがなくなった気がする」という悲しみがある。
逆説的な話
ただ、ここに逆説があって。
喪失感や悲しみを感じるということは、そこに愛があったという証拠なんですよね。
大切じゃなければ、失っても悲しくない。
悲しいということは、それだけ大切にしていたということです。
でも、それを認めると痛い。苦しい。
なんでこんなことになったんだろう、と思う。
パートナーとの関係で、最も出会いたくない瞬間の一つかもしれません。
まぁ、そんな瞬間に出会いたい人はいませんけどね。
でも、出会ってしまうと・・・うん。
相手が関係修復を望んでいると、しんどくなることもある
ここもある意味、逆説的なんですけど。
パートナーとの関係が壊れそう、という事実を前に、不安になっている方が、この悲しみにある程度蓋ができることがあるんです。
関係修復に必死になれるから。
「なんとかしなきゃ」という気持ちが、悲しみを一時的に覆ってくれるようなイメージです。
ただ、相手がこちらとの関係を修復することを望んでいる場合、ちょっと話は変わります。
相手が「ごめんなさい」と言っている。関係を続けたいと言っている。
なのに、自分の中に素直に受け取れない何かがある。
このとき、こちらの気持ちの行き場所がなくなってしまうんですよね。
怒ることもできない。
悲しめば気持ちが辛くなる。
・・・かといって、すぐ「ハイそうですね」と許すこともできない。
どこにも置けない気持ちが、ただそこにある。
これが「愛せない」という状態の、一番しんどい部分だと思います。
いい人ほど、重たくなる
僕のカウンセリングにパートナーシップのご相談をくださるのは、多くが「いい人」と呼ばれるタイプの方です。
努力家、真面目、実直、いい加減なことはしない、もちろん浮気もしない。
そんな人にとってのパートナーシップの問題は、やはり痛みを伴います。
今まで頑張ってきたのに、なぜ・・・と思いやすいので。
と同時に、今まで多くを求めず、与える意識を持ってきた人にとっては、受け取ってもらえない気持ちが宙ぶらりんになるだけでなく、自分の存在理由すらぐらついてしまうことがあります。
私ってなんだったんだろう・・・と。
この問いが出る時点で、多くを求めず、相手のことを考えていたり、迷惑をかけないように配慮してきた気持ちが見え隠れするんですよ。
だから、パートナーとのトラブルは余計に重たく感じる。
許せばいい、気にしなければいい、では割り切れない、別の気持ちも湧き出す。
それこそが「私のことをちゃんと見てくれている人はいないんじゃないか」という疑いや孤独なんですよね。
でも、私のことをちゃんと見てくれる人はきっといるんだと思います。
今、そういった人を探そうとするかどうかは別にして。
ただ、パートナーを愛せなくなったとき感じる悲しみは、愛していた証拠でもあるんです。
愛していなければ、悲しくもないでしょうから。
だからでしょうか。
今が辛くても、自分の中である程度整理できるまで動き出したくない、と思う方もいるのかな、と思います。
なので、本当にしんどいときは、パートナー以外にちゃんと自分のことを見てくれる信頼できる仲間や相談先があるといい、と思いますけどね、僕は。
そこで少し息ができる感じがすると思いますし。
ただ、そこでも自分の気持ちにフタをするとしんどいですよね。
こう、昔からの癖で「自分の気持ちをさっと引いて相手と話すいい人」っているんですよ。
それ、きっと配慮や対人関係を作る秘訣なんでしょう。
悪いものじゃないんだけど、辛いときはより辛くなる理由にもなりかねない。
だから、できれば気持ちを置ける場所を作ってほしいな、と。
さらに欲を言えば、今どう過ごせばいいのか、どうすれば今のパートナーシップを自分が望むように扱えるようになるのか、のアドバイスがあるといいんですけどね。
最後に
「愛せない」という感覚は、関係の終わりを意味しているわけじゃないかもしれません。
ただ、大切にしていた何かを失った悲しみが、まだちゃんと扱われていないだけのことかもしれない。
頭のどこかでは分かっているんですよね。
関係自体が完全に壊れているわけじゃない、と。
ただ、その悲しみを一人で抱えていると、どこにも置けない気持ちがどんどん重くなっていく。
この状態は本当に苦しい。
結果、何もかもどうでも良くなってしまうこともありますからね・・・。
こういった内面の話は、一人で気づくのはなかなか難しいです。
気になった方は、カウンセリングにいらしてください。
今日の話、どこか引っかかりましたか?
こちらに記事も参考にどうぞ
関係がこじれているとき、 どちらか一方が悪いわけじゃないことが、ほとんどです。
そして、あなたの大切な想いが伝わっていないことも。
何が起きているのか、 一緒に見てみませんか。
夫婦・パートナーシップの悩みは、 一人で考え続けると、 どんどん出口が見えにくくなります。
きちんと相談できる場所、話せる場所が、あります。
東京(品川駅前)/名古屋(金山駅前)で対面式カウンセリング・全国向けにオンラインカウンセリング(ZOOM)を行っています。
カウンセリングがどんな場所か、実際に来られた方の声も読んでみてください。
記事には書ききれない話を、 メルマガに書いています。
週3回、読むと少し楽になる視点をお届けします。

