夫婦のための心理学

離婚後の後悔。どうしたら解消できますか?

離婚後の後悔。どうしたら解消できますか?

カウンセリングサービスの浅野寿和です。いつもありがとうございます。

今日のテーマは「離婚後の後悔への不安」です。

夫と離婚しようと思っています。

いろいろな問題があり、このままでは私が幸せになれないから。

そう思う一方で

「まだ戻ろうと思えば戻れるのかな」
「私が我慢すれば関係はまだやり直せるのかな」
「私にも悪いところはきっとあっただろうし・・・」

そう考えて不安になってしまうんです。

今のまま離婚しても後悔しそう。
離婚しても私、ちゃんとやっていけるかな・・・と不安にもなります。

この気持ち、どうしたら解消できますか?

 


離婚すると決めたけれど

「あとで後悔したらどうしよう」

つい悩んでしまうこともありますよね。

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自分にとって「離婚」が大きな決断であるからこそ、その場勢いでは決められないし、決断にも迷いがでてきます。

まず、その後悔への怖れは「大切な選択だから起きている」

そもそも今の夫婦関係が「後悔しない関係」だったなら悩みはしないのです。

そう考えてみてはいかがでしょう。ここが今回のコラムのポイントです。

ただ、離婚後の後悔への不安を抱えたままではスッキリしませんよね。

このような場合の考え方・対策を、私たちの学ぶ心理学が示す「愛と許し」の視点から解説していきます。

 

離婚後の後悔はなぜ起きるのか

離婚後の後悔は「本当に自分はベストな選択をしたのか」という怖れであることが多いものです。

これは「既に離婚をした場合」も「今から離婚する場合」も共通です。

  • 自分の決断は本当によかったのか?
  • これから自分は前に進んでいけるのか。
  • 未来に「あのとき、もう少し頑張って関係を続けていれば・・・」と悩みはしないか。
  • 実は自分にやりのこしたことがあるのではないだろうか。

実際のカウンセリング現場でも同様のご相談をいただきますが

多くの方が「本当にこれでいいの?」と自分自身を疑っている状態になるのですね。

ただいくら未来のことを考えても、今後の自分がどうなるかは明確に分かりませんね。

いくら「後悔するかも?」と考えても答えは出ないし、答えが出ない以上、考えれば考えるほど「不安・葛藤」が消えません。

このような「不安・怖れ」を動機にあれこれ考えている時間は、苦しくつらいものです。

考えることをやめようと思ってもつい考えてしまい、時には悩みすぎて心の余裕を失ったり、物事楽しめなくなってしまうこともよくある話です。

その結果「離婚すると家族に迷惑をかけてしまう」「離婚することでパートナーを傷つけてしまう」など、いろいろな別の理由で自分を否定的に感じることも多いものです。

それぐらい「自分の中の不安・怖れを解消したい」と感じているのです。

だから何度も「本当に後悔しないか」「これでよかったのか」と悩んでしまうもの、というのが実情でしょうか。

 

ベストな選択かどうかは誰もわからない

今、自分が決断する離婚という選択。

これが常にベストな選択かどうかは、実は誰にも分からないことなのでしょう。

もちろん自分にもわからないのであれば、他人にも分かりませんよね。

身近な知人や仲間にに相談すれば

「離婚したほうが良かったよ」という人もいれば
「離婚は大変だよね」と伝える人もいるでしょう。

人それぞれここの価値観、体験がありますから、それを話すわけですよね。そこにいいも悪いもありません。

つまり、参考意見や考え方を手に入れることはできます。が「自分自身がベストな選択をしたかどうかまでは分からない」ですよね。

だから人に相談すると余計に迷う、という方もいらっしゃるかもしれません。

 

人に相談することの効果は大きい

それでも「人に相談すること」は離婚後の後悔を緩和する有効な方法です。

人に話す、誰かを頼ることで「感情の解放効果」が得られます。

カウンセリングも同じでその効果はかなり大きく、「辛くなったら相談できる、話を聞いてくれる味方がいる」と思えるだけでも、一人で悩んで不安を抱え続けるよりずっとココロが楽になりますよ。

「心の余裕」を作ることができますし、自分の考え方、気持ちは整理しやすくなっていきます。

むしろ一人だけ悩み考えると、前述の

そもそも今の夫婦関係が「後悔しない関係」だったなら悩みはしない

という部分を忘れてしまうので、なかなか後悔から抜け出せなくなります。

 

自分で不安を作るから後悔が消えない

ただ、人に相談しても不安が消えないという場合もあるでしょう。

その場合は

人に相談して不安を解消する以上のペースで、自ら不安を作っている心理状態にある

そう考えてみていい状態です。

  • 「この離婚は自分のためになったのか」
  • 「子供もいるのに私は自分のことしか考えない、冷たい人間なのではないか」
  • 「離婚した私はもしかして愛のない人間で、結婚に不向きなのではないか」
  • 「もしかしてこれからずっと一人なのではないか」

はっきり意識として捉えていなくとも、深層心理そう感じている自分がいる、ということです。

これは「自分に罰を与えている状態」といえます。

深層心理で離婚に対する「罪悪感」を感じ続けているわけです。

「相手に申し訳ない」「人に迷惑をかける」「私はひどい人間かもしれない」といった感覚で罪悪感を帳消しにしたいとも願っているかもしれません。

しかしこの方法は自分を責め罰する方法であり、「罪悪感を強化」してしまうのでおすすめではありません。

そう思えば思うほど、自分自身が感じる価値、評価が低下していくのです。

その自分がこれから一人で過ごすと感じるならば

「これからうまくやっていけるのだろうか」
「また結婚できるだろうか」

といった不安が湧いてきても不思議ではありませんね。

この状態から抜け出す方法は、ただ一つ。

「自分がベストを尽くす」

これに尽きます。

私達は「何もしていない罪悪感」を感じることがあります。

離婚という決断

「今のパートナーをもう愛さない」という選択はついつい罪悪感を刺激します。

「私は自分が愛すると決めた人を愛さないと決めた、冷たい人間なのではないか?」

意識とは別に、深層心理がそう感じているのです。

だから「そうはいっても今のままでは私が幸せにはなれないし・・・」と考え、自分の中の罪悪感を解消しようとするのです。実際、これでは罪悪感は解消
できないですけどね。

それぐらい

「私達は人を愛しているときに、最高に気分がよく、いい感情を感じる」のです。

逆に「人を愛さない」と決めることが辛いのです。

もしあなたが「離婚後の後悔」で葛藤しているなら

それぐらい、あなたは「人を愛したい素晴らしい人」であるといえるのです。

こんなときは「あなた自身がベストを尽くしている心理状態」を作っていくことが大切です。

私は「愛さない」「愛がないのでは?」ではなく

私は「愛していた(る)」「自分には愛がある」という心理状態を作っていけばいいのですね。

 

離婚だから愛さないと決めなくてもいいのです

この様はお話をうかがうと、僕はこうおすすめしています。

「妙な考え方のように思われるかもしれませんが・・・離婚するからといって、あなたの愛を止める必要はないですよね」

離婚は卒業である。

そう考えてみると少し分かりやすいかもしれません。

例えば卒業式って、今後友達とのご縁や友情を切る儀式ではないですよね。

今後なかなか会えなくなっても、仲間意識は残りませんか?相手を思う気持ち、続きませんか?

たとえケンカしてばかりだった友人でも、まぁ卒業のときぐらいは穏やかな気持ちで見つめられないでしょうか。

そんなとき、ココロは穏やかになり、気持ちも前向きになりやすいですよね。

もし、あなたが離婚するパートナーと上手に卒業し、相手の幸せを願うことができたなら

あなたのココロは罪悪感ではなく、愛を感じることになります。

その効果で「私は愛にふさわしい人」と感じられますから、「未来に対する不安」が徐々に軽減し、離婚への後悔が緩和される、というわけです。

これから離婚するにしても

もう離婚したあとであっても

自分が一度はそばにいると決めた人の「幸せ」を願い祈ることです。

人の幸せを祈ることは、「自分を許し、自分の中に愛情があることを認める行為」

自分の未来を後悔ではなく、よりよいものとして捉えるための、大切なポイントとなります。

これによって離婚後の後悔、将来への不安、自分自身への疑いを手放すことも可能です。

だからいがみ合ってよりは

「感謝で別れる」選択をすればいいですし

もし、今、相手に感謝できないのであれば「相手の幸せを願い祈ること」を実践してみてください。

ここまでプロセスが進めば、人の意見や、ネットや社会に存在するさまざまな情報も「ポジティブ」に捉えることができるようになりますから楽ですね。

どうぞあなたのココロ、感情の影響力に意識を向けてみてくださいね。

ただし、離婚による心理的ダメージが強い場合、そもそも自己嫌悪が強い場合は、なかなか感謝にまで至らないこともあるでしょう。

そんな時は急がば回れです。

無理に感謝しようと頑張れば「うまく感謝できない自分を責める」ことになり、更に自分を傷つけてしまい逆効果にもなりかねません。

そんな時は「今まで自分なりに愛してきた私」を大切にするときです。

自分をいたわるときなんですね。

その順序には注意していただきたいと思います。

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