離婚後の後悔が苦しいときに起きていること|別れたのに心が置いていかれる理由
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日は、
「離婚後の後悔が苦しいときに起きていること」
について、少し丁寧に整理してみます。
離婚したあと、こんな感覚に襲われることはありませんか。
- 自分で決めたはずなのに、後悔が消えない
- 前に進もうとしても、気持ちが過去に引き戻される
- 「あの選択は間違っていたのでは」と何度も考えてしまう
周囲からは、
「もう終わったことだよ」「前を向かなきゃ」
そう言われるかもしれません。
でも、心はまったく追いついていない。
別れたはずなのに、心だけがそこに置いていかれている。
今日は、その状態がなぜ起きるのかを、
「間違った選択をしたから」という話ではない心の視点から見ていきます。
Index
一般的に語られる「離婚後の後悔の理由」とそれだけでは説明できない苦しさ
まず、一般的に語られる理由にも触れておきます。
- 経済的に苦しくなった
- 子どもに申し訳なさを感じる
- 一人の生活が想像以上につらい
- 元配偶者の良かった面を思い出してしまう
- 条件や準備が不十分だった
これらは、確かに離婚後の後悔につながりやすい要因です。
実際、現実的な負担が増えれば、気持ちが揺れるのは自然なことでもあります。
ただ、カウンセリングの現場でお話を伺っていると、
「それだけでは説明しきれない苦しさ」
を抱えている方が少なくありません。
離婚後の後悔が消えない理由|なぜ苦しさが長引くのか
それは、こんな感覚です。
「別れても、気持ちや不安がほとんど変わっていない」
離婚すれば少し楽になると思っていた。
少なくとも、何かが終わると思っていた。
でも実際には、
- 同じ不安が残っている
- 同じ孤独感が続いている
- 同じ自己否定が頭から離れない
すると、こう思ってしまう。
「だったら、別れなきゃよかったんじゃないか」
この後悔は、かなりつらいものです。
なぜなら、「過去の選択」だけでなく、
「今の自分そのもの」を否定している感覚になるからです。
離婚後に後悔が消えない理由|離婚前から「立ち位置」を失っていた可能性
ここが、今回いちばんお伝えしたいポイントです。
離婚後に後悔が消えない人の多くは、
離婚したから立ち位置を失ったのではなく、
離婚前から、すでに自分の立ち位置を失っていた
というケースが少なくありません。
この話はちょっと分かりにくいので、詳しく解説しますよ。
離婚前から「立ち位置」を失っていた可能性とは
たとえば、離婚前から
- 自分の気持ちを後回しにし続けていた
- 「まだ何かできるはず」と我慢を重ねていた
- 関係を保つために、役割を引き受けすぎていた
そうした状態が続くと、
心の中で感情や信念が激しく揺れ続けるようになります。
- 「別れたい」と「別れたくない」
- 「限界だ」と「私が頑張ればなんとかなるかも」
この揺れの中に長くいると、
- そもそも私はどんな人だったのか
- 何を望んで今の関係を得たのか
自分は本来どんな人だったのか(=自分らしい立ち位置)
今、どこに立っているのか分からなくなってしまうのです。
そして、その状態のまま離婚を迎えたとすると、
離婚後も自分の立ち位置が戻らないままになることがある。
言い換えるなら
「離婚前も、離婚後も、
私が担っている役割も、立ち位置も、
気持ちの感じ方も、考え方も、なにも変わっていない」
そう感じるんですよね。
これは、離婚という決断が、
- 自分の立ち位置を戻す作用にならなかった
- 自分らしく生きるための決断になりきっていなかった
そんな結果なのかもしれません。
「離婚前→離婚後」と現実は変わっても、
”心の自分の立ち位置だけ”がスライドしたままになっているイメージです。
もちろんそれが悪いわけじゃないんです。
それぐらい、あなたは”誰かのために生きすぎた”のかもしれません。
後悔を抱えやすい2つのケース
ここで、よく見られる2つのパターンを整理します。
① 自分で「別れる」と決断を背負ったケース
相手が何も言わなくなった。
もはや話し合いができなくなった。
だから、
「私が言わなきゃ、この関係は終わらない」
そう感じて、一人で別れの決断を背負ったケースです。
この場合、
離婚後に
「本当にあれでよかったのか」
という問いを、誰にも預けられないまま抱え続けやすくなります。
ただ、振り返ってみると
「いつも私はそばにいる人を頼れない立ち位置に立っていたような気がする」。
そんな感覚が残ることもあるんだと思うんです。
だから、離婚後、
「結局、別れても、この孤独と頼れない心細さは変わらない」と感じてしまう。
それが「別れなければよかったのかな」という、
決して強い気持ちではないにせよ、「後ろ髪を引かれるような思い」を感じることもあるんだろうと思うのです。
② 相手の意向を汲み取り続けたケース
もう相手の気持ちは離れている。
でも、自分の本音は抑えた。
たとえ、別れたくなかったとしても、
「相手が望むなら仕方ない」
「私が我慢すれば丸く収まる」
そうやって、最後まで自分の気持ちを置き去りにしたケースです。
この場合、離婚後に残るのは、
「私は何を感じていたんだろう?」
という空白です。
ただ、実際は、別れる前から「自分の立ち位置」はズレていて
その頃からずっと、
「相手の意向を汲み取る役割の位置」に立ち続けているのかもしれません。
だから、離婚後の今、こう感じるんです。
「別れても、別れなくても、私の寂しさや不安は変わらない。
なら、無理に別れなきゃよかった・・・。」
後悔が消えないのは「弱さ」ではありません
ここまで読んで、
「自分はいつまでも引きずっている」
「切り替えができない」
そう感じた方もいるかもしれません。
でも、離婚後の後悔が消えないのは、
あなたが弱いからではありません。
むしろ、
自分の気持ちや関係に、真剣だったからこそ起きている反応
だと、僕は見ています。
心が置いていかれているのは、
それだけ、心が必死に何かを守ろうとしてきた証でもあるからです。
「過去に戻る」ことと「立ち位置に戻る」ことは違う
後悔が強いと、
どうしても意識は過去に向きがちです。
でも、ここで大切なのは、
過去に戻ることではなく、今、自分の立ち位置に戻ること
です。
別れたか、別れなかったか。
それ自体よりも、
今日までの私は、どんな立ち位置で生きてきたのか。
これからは、どんな位置からこの関係を生きていたのか。
そこを少しずつ確認していくこと。
それができてはじめて、
後悔は「責める材料」から、自分を取り戻す材料へと変わっていきます。
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最後に
離婚後の後悔が苦しいとき、
それは「間違った選択をしたから」ではなく、
まだ自分の心が、安心して立てる場所に戻れていないだけなのかもしれません。
もし今、
「別れたのに苦しい」
「前に進めない」
そう感じているなら、
それはあなたの人生が失敗だった証ではありません。
それだけ、あなたが本気で生きてきた証でもあります。
もし、この記事を読みながら、
「これ、まさに私の感覚だ」と感じる部分があったなら、
それはあなたの心が、もう一度自分の立ち位置を探し始めているサインかもしれません。
もし、この記事を読みながら、
「頭では分かるけれど、ひとりでは整理しきれない」
そんな感覚が残っているとしたら、
それは、あなたの中にまだ言葉になっていない感情や立ち位置が、 静かに残っているのかもしれません。
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