恋愛・夫婦の心理学

愛したいから、愛せない自分が許せないでいるという話 ~自尊感情のもう一つの意味を解説する~

自尊感情の影響で、うまく愛せない自分を許せないでいる

今日はカウンセリングの中で僕がお話する話の一端をまとめてみました。

テーマは「自尊感情のもう一つの意味」です。

またまたニッチな話になっていますが、よろしければどうぞ。

 

自尊感情のもう一つの側面の話

僕の学ぶ心理学では、僕たち心の深いレベルには「人を愛したい」「人の役に立ちたい」といった思いがあるものと考えられています。

 

これが「自尊感情」と呼ばれているものです。

これを持てると、自分を尊重できますし、他者や周りも自分を尊重していくようになります。

つまり、自分のことは尊重するけれども、相手や周りの人に対しては、尊重しない、相手の価値は認めない、どこか自分さえよければいいといった思考や行動を取りやすい場合は「自尊感情」が強いとはいえないわけです。

 

ただ、この自尊感情の話にはもう一つの側面があるのです。

この感情の影響によって「自分が人を愛せないこと、人の役に立たないことを許せないでいる」といわれているんですよね。

僕もこの事実を学んだときに、なんとも不思議な感覚になったことを覚えています。

自分自身を肯定的に受け止めていっても、愛せないことで悩む?
しかし、自分自身を否定的に見つめていても、愛せないことで悩むよね?

なんだそれ~、と思ったものです。

ただ、この話をよくよく見つめていくと、なるほど執着や罪悪感の意味も見えてくるなと思うのです。

罪悪感とは「自分が愛していないとき」「自分から愛を止めているとき」に感じるもの。

いわゆる「私は大切な人のために何もしていません」という罪悪感ですね。

これはそのままにしておくと「どうせ私が愛してもね・・・」と、自分から愛を止めるための理由になるもの、ともいえます。

だから、パートナーや好きな人を本当に大切に思っていても、思っているだけで「何もできない(していない)」という事実があると、苦しくなってしまうものなのでしょう。

自分から関わろうとしても、とても苦しい思いをしたり、うまく関われずに悩むことが起きるのは、こういった感情の影響があるからだ、と僕は考えています。

そして、ここで感じる葛藤・罪悪感などとにかく感じたくない感情ですから、その感情から逃れたくて、別れそうになっているパートナーに執着したり、どうしても関係を戻したい(復縁・関係修復)と思うようにもなるのでしょう。

ただ、ここでの執着は、罪悪感や苦しさを感じたくない、という心の動きであることが多くて、「本当に愛し合える関係を手に入れたい」と願っているわけではない、という場合も少なくないようですよ。

だから、パートナーの気持ちを無視して迫ってしまったり、ついついパートナーに怒りや不満をぶつけたり、「どうして私の気持ちがわからないの?」「こんなに辛いのに、どうしてわかってくれないの?」と思うようになる。

もちろんその後で「やっちゃったー」と後悔したとしても、止まらないわけです。

だから、カウンセリングの現場で「愛したい女子」「忍耐女子」の皆さんほど

「大切なパートナーを上手に愛せない(自分なりの思いを受け取ってもらえない)から、自分が許せない」と感じている方も少なくないんです。

「パートナーを大切にできない自分になんて意味なんてないわよ!」みたいな感じになっちゃうわけですよね。

その理由は「パートナーのためになりたいのは自分」であり、十分に愛する思いがあるから、というわけです。

ねぇ、嫌な話でしょう?聞きたくない話ですよねぇ。

だから、私にそんな思いをさせるパートナーが許せないと思うようになる。

そりゃごもっともな話で、最も理解してほしい人に、最もつらい思いを感じさせられるとしたら、もうやってらんねーよ、と思うはずですし。

だから「もう恋愛はいいわ」とか「どうして私はこんなに辛い恋愛をしているんだろう」と考えてしまうけど、どうにもできない感じになるのかもしれませんね。

そんなとき、僕はカウンセリングの中で「あなたの価値を受け取りましょう」「愛した事実を大切にしましょう」とお伝えするんです。

そこには自分の愛情やその価値がちゃんとあるからです。

が、なぜか「それが何の意味があるっていうんでしょう」と感じられる方も少なくないんですね。

むしろ「うまくいかないんだったら意味がないじゃない」「失敗のどこに意味があるの?」とお感じなのでしょうね。

そういったお話を伺うたびに、そりゃそう思いますよね、と思いつつ、諦めずあなたの価値を見つめ続けようと粘る僕がいたりします(笑)

ねぇ、おせっかいで、めんどくさいやつですよねー(棒読み)

ただ、僕が価値を見続けるには理由と根拠があるのですよ。別にリップサービスで言っているわけでもないんです。

随分と前置きが長くなりましたが、今日はその話をコラムにしたかったというわけです。

自分の愛情の価値がなかなか受け取れない理由とは

「大好きな人のことは、自分のこと以上に大切だ」と感じられる。

そういった経験をされた方っていないでしょうか。

「この人のためなら、私は何だってできる」ではないですけど、そう感じられるパートナーとの出会いは、とても素敵なものだと思うんです。

しかし、そういった思いを持っている女性のみなさんが、カウンセリングルームに駆け込んでくださり、「彼との関係が」「夫との関係が」と話してくださいます。

「どうして彼は、夫は、私の気持ちを分かってくれないんでしょう」

そのお声こそ「もうどうしたらいいかわからない」なのだろうな、と僕は思って伺っていますけども。

もし、自分なりに覚悟を決めて、この人を愛すると決めても、その気持ちが届かないとしたら。

「愛したい人」ほど、どうしても「自分を許せなくなる」ものなのです。

そして、自分を許せないから、そんな思いをさせるパートナーに激怒したり、呆れたりもするわけです。

依存タイプの方は「どうして私をかまってくれないの」となるんだけど、愛する気持ちが強い人は「どうやったら受け取ってくれるの?あなたは喜んでくれるの?笑顔になるの?」と感じているのでしょうね。

それほどまでに本来は「愛情や愛を与えることに意味を感じていた」ということです。

 

しかし、カウンセリングの中でお話を伺っていると、そこまで愛する力がある自分の「価値」をなかなか受け取れないことも少なくないようです。

それほどまでに「大切な人を愛せない自分」を認め、自分で受け容れることって難しいのですよね。

どんな自分も自分だよね、と受け容れることは、癒やしのプロセスに置いてとても重要なことです。

が、やっぱり「愛情がある」からこそ、愛せない自分が嫌すぎるし、自分を許せず、受け容れられないものなんでしょうね。

だから、「あーもう二度と恋愛はいいわ」「男なんて(女なんて)もういい」と感じるようになり、それから恋愛に苦手意識を持つようになったり、あえて恋愛を遠ざけようとしてしまうこともある、と思いません?

そんなとき、最も僕たちが諦めているのは、自分自身の愛情の価値なのかもしれません。

そして、その価値を見えなくしている理由の一端が「自尊感情」だったという話。

つまり、今の自分ではいまいち上手に感じ取れなくても、もしかするとあなたは今までも一貫して、大切な人を愛そうとしていたり、逆に愛せない自分を許せない、と思って生きてきたのかもしれませんよね。

もしそうだとしたら、さて、あなたは自分に何を与えたいですか?どんな目で見つめてみたいですか?

そして今までの私を放置したいですか?それとも受け容れたいでしょうか?

もう一度自尊感情を取り戻すことは、もう一度愛する勇気を楽に持つことである

カウンセリングの中で

「浅野さんは、私の〇〇が素晴らしいって言いますけどねー。私も『カウンセラーさんだからそういうんでしょう?』って思っていて。

 

私も前回の面談カウンセリングから、私にそんな素晴らしさはないですよ、と思っていて。

でも、なかなか言い出せなかったんです。ずっとピンと来てなくて。

でも、最近は自分も今まで一生懸命だったし、彼に伝わらなかったのは辛いけど、でも私には愛情があるし、好きな人を幸せにしたいという気持ちもあるな、と思えたんです。

昔ほど嫌な気持ちを感じなくなったんですよね。それが本当に楽で。」

 

というお話を伺うと、「でしょ~でしょでしょ!」と言いながら、内心「あぁ、本当によかったなぁ(涙)」とこっそり思っていたりします。

めっちゃよかったなぁ、幸せがもうすぐそこまで来てるで~、なんて思っていたりもね。

実は「愛せない自分は嫌だ」と受け入れ拒否して、何かを頑張ろうとすることのほうが簡単なんです。

「確かに私はあの人を愛せなかったし、愛は伝わらなかった」と受け容れることのほうが難しい。

そしてそれ以上に難しいのが、「愛したのは私だな」と思うこと。

いわば受け取ることなんです。

ただ、ここで受け取ることができると、徐々に気持ちも楽になっていくものなんですよ。

なぜなら、その反応こそ「大切な人を愛せていた自分」「自尊感情をもう一度取り戻せた自分」の存在を指し示すものだから。

なぜなら「愛せない自分なんて許せない」と思う気持ちは、「誰かの喜びになりたい」という気持ちがあるからこそ生まれているものだから。

もちろんその癒やしのプロセスでは、言いたいことを素直に吐き出したり、涙を流して感情を浄化していくプロセスも必要なんですけどね。

例えば、夫が許せない、彼が許せない、上手に愛せない自分が嫌だ。

そう感じている自分の向こう側には、「うまく愛せなくてごめん」とうなだれている自分がいて、この自分を受け容れると「もう二度と誰にも愛してもらえないんじゃないか?」と思うので、隠したくなるし、なかなか自分でも受け容れられないんです。

でも、それがエゴの声ってやつでねぇ。

その自分を勇気を持って受け容れると、その向こう側に本当の自分と出会えるものですよ。

さてはて、そこにはどんな気持ちが眠っていると思います?

そう、それがきっと真実なんです。

愛さなきゃ傷つくことがないように、喜びになりたいと思わなければ「自分なんて許せない」と思わないものなのかもしれませんよ。

つまり、もう一度自分は誰かの喜びになりたいという気持ち、自尊感情を取り戻すことは、もう一度愛する勇気を楽に持つことでもあるんです。

こうなると恋愛で苦労しないし、夫婦関係も超楽しくになるんですよ。

ただ、多くの人はとても優しい。

だから、うまく愛せない自分や、相手のためになれなかった自分を責めているのかもしれませんね。

本当に、大切な人を愛したかったから、ね。

ABOUT ME
浅野 寿和
カウンセリングサービス所属心理カウンセラー。名古屋を中心に東京・大阪・福岡で〜旅人のように〜カウンセリング・セミナーを開催。心理学は現実で使えてなんぼ、がポリシー。
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