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「人の幸せが喜べない」とその対処法
これはいわゆる「人の幸せが喜べない問題」ですね。
僕たちは、人の幸せを喜びたいと理解しているけれど、実際に人の幸せを目の当たりにすると、素直に喜べないことがありますね。
だから、自分をちっぽけに感じたり、なんか最悪だなぁ、と思っちゃうこともあるようです。
ときには人の不幸を「ざまぁ!」と思っちゃうこともあると思うんです。
ただ、こういった問題は対処の仕方を知れば卒業することもできますし、場合によっては
「私ってなかなかいい人やん」
と思えるようにもなります。
この体験を学びやさらなる成長につなげることも可能なんですね。
では、今日のコラムもよろしければご覧くださいませ。
人の幸せが喜べない心理
人の幸せが喜べない心理状態とは
「他人の成功や幸せを知ってショックを受けている状態」といえます。
要は、いいか悪いかは関係なく、「人の幸せが自分にとっての衝撃だった」ということなんです。
また、人の幸せを知ってショックを受けた状態になると
僕たちは一時的に自信を失った状態になることがあります。
同時に「同じショックを受けたくない」とも感じます。
このとき、人によっては「自分の悪い部分ばかりに意識が向く」のです。
例えば、同僚からの突然の結婚報告を受けた女性の話。
今まで同じ立場だった友人・仲間の結婚という事実が、そこはかとないショックを受けてしまった。
心から喜べないでいるし、実はものすごいショックを受け、自分の至らなさや結婚できない理由にばかり意識が向いてしまい、自宅で一人塞ぎ込んでしまった。
要は、人の幸せを知ったショックや自信を失ってしまう感覚に対応するために
自分の悪い部分、至らない部分に意識が向くことがある
という感じです。
また、実際に人の幸せを喜べない自分がいるわけですから、自分を肯定的に捉えることが難しく
更に自分をすごくちっぽけに感じたり、情けないなー、と感じてしまうことにもなるんです。
人の幸せを喜べない理由は、自分の悪い部分ばかりに意識が向くから
そう考えると
「人の幸せを喜べない理由」は「自分の悪い部分ばかりに意識が向いているから」と考えることもできます。
それは、人の幸せに対する文句も、嫉妬も、不満も、全部同じとはまではいいませんけど、同じような理屈で起きていることが多いです。
ただ、僕たちが何かしらのショックを受けたとき
「もう二度と同じショックを受けたくない」と、防衛的になるものなんですよね。
また、自分が受けたショックが、自分の至らなさなどが原因(もしくは、他者の優れている部分が原因)と認識している場合
自分を否定的に見たり、大変にシビアな目で自分の問題点を探るようになるんです。
だから、自分を否定的に見つめてしまうことがダメって話ではなく、そこにもまた事情がある、という話なんですよ。
さらに、普段から何かしらのショックを受けた時、自分を否定的に扱うことで防衛的になろうとする癖がある人の場合は、もう少し複雑になります。
実際、自分が受けたショックの原因が自分と関係なかったとしても、常に自分を否定的に見ることが起こる場合があります。
また、人によっては「そもそもショックを受ける自分があかんねん」と考えてしまう場合もあるようです。
が、ショックを受けたときに「もうそういった経験をしたくない」と思うことは、ある意味自然なことなんですよね。
人の幸せを喜べないのは一時的に失った自信の影響
人の幸せを知り、何かしらのショックを受けて
それが一時的にであっても自信を失うことは、誰にでも起こり得ることかな、と思います。
そして、ショックを受けたからと言って、そもそもの自信や自尊感情がなくなってしまうわけではないんです。
ただ、このとき
自分自身の本当の価値や自信を失っているわけではありません。
要は
人の幸せを知ったショックから
「一時的に自信を失った状態」になっていることが多いのです。
むしろ、ここで失った自信は
ショックを受けたことで自分を否定的に見つめるようになり、それによって感じられなくなってしまった自信
とも言えるんですよね。
そして、自分を否定的に見つめるようになること自体、ショックに対応する反応だったということであるならば。
これまた(辛いことではありますが)「しゃーない」ということになるんです。
人の幸せが喜べないのは「誰よりも幸せでありたいから」という側面もある
あと、人の幸せが喜べない理由が
「誰よりも幸せでありたいという気持ち」によって生じることもあると思います。
僕たちは、幸せでありたいといった気持ち以外にも
偉くなりたい
人から羨ましいと思われたい
かっこよく素敵でありたい
人よりも力を持ちたい
といった欲求を持っていますからね。
これは承認欲求とも言えるんですけど、まぁエゴから生じる欲求とも言えそうです。
このような欲求が、いわゆる「他者との切磋琢磨」や「自己実現に対するモチベーション」として影響しているなら、そこまで問題ではないと僕は考えていますよ。
が、人の幸せを妨害する、他人の足を引っ張る、というネガティブな意味での競争心として作用すると、あまり良くない現実を呼び込んでしまうようです。
また、自分よりも先に幸せを得ている人や、自分では得られないと思えるような幸せを手に入れている人に対して、嫉妬心を抱くことも有り得る話です。
が、これもまた「人の幸せを知ってショックを受けている状態」とも言えるんですよね。
そう考えると「自分がどんな事情で人の幸せを知ってショックを受けたのか」という部分には違いがあると言えそうですね。
人の幸せが喜べないときの対処法
では、人の幸せが喜べないときに対処法について、いくつかお伝えしたいと思うのです。
一つ一つ項目に分けて書いていきますので、よろしければご覧くださいね。
人の幸せを知ってショックを受けていることに気づく
いいか悪いかは別にして
僕たちは「人の幸せを知ってショックを受けること」がありますし、人の幸せを知ることで受けるショックって結構無視できないものなんですよ。
だから
「私は人の幸せを知ったことでショックを受けているんだよな」
と気づくことは大切です。
それは恥ずかしいことでもなんでもありません。
あなたが誰かを幸せにしたいとか
誰かを喜ばせたいとか
誰かのために頑張りたいという気持ちを持っているならば
人の幸せでショックを受けたり、悔しさを感じる場合もあるはずなんです。
そこを無視して
「アイツのせいでめっちゃ嫌な気分になる」だとか
「もう自分が嫌になる」という部分だけ認識していると、結構辛いものなんですよね。
ショックを受けているのだから、人の幸せが喜べないこともある、と認識する
人の幸せでショックを受けていると気づいたら
「ショックを受けているのだから、今すぐ人の幸せが喜べないこともある」
と認識してみましょう。
たとえ、無理やり笑顔で相手の幸せを祝福したけど、心から喜べないと思っていたとしてもいいんです。
それだけの事情があるってことなので
「今はそれでいい(しゃーない)」としておくことがおすすめです。
むしろ、ショックの影響が癒やされてきたならば、また心から祝福できる自分に戻ることもできるんです。
「人の幸せが喜べない自分が本当の自分だ」と誤解しないこと
確かに
人の幸せを知ってショックを受けている自分もまた自分
と言えるんですよね。
ただ、ショックを受ける前の自分であるなら、さて、あなたは人の幸せを喜ばなかったのでしょうか?
僕は、人の幸せを喜べないこと自体、大変に辛いことだと思いますし、そんな自分であることをなかなか素直に肯定することはできないのかもしれない、と考えています。
ただ、もしそうであるならば
「本来のあなたは、人の幸せを祝福したいという気持ちを持っていた」
のではないでしょうか。
だから、人の幸せを喜べない自分がより嫌になる、なんてことはないでしょうか?
この、本来の自分と、人の幸せを知ってショックを受けている自分を混同しないこと。
ここがとても重要なことなんですよね。
僕はよく「誰だってショックを受けたら、喜べなくなるものっすよ」なんてお伝えしますけどね。
人の幸せを喜べない自分に対して、理解の目を向けることも大切なことかもしれませんね。
ここ、あなたの自尊感情を高めるための重要なポイントにもなるんです。
人の幸せが喜べる自分に立ち戻るためのプロセスを進める
では
「どないしたら人の幸せが喜べるようになるのよ」
という話が残っていますよね。
例えば「自分が幸せになれば喜べるようになるよ」なんて話もありますよね。
たしかにそれはそうなんですが、これってまた自分が幸せを失ったら同じ気持ちに戻る可能性も否定できませんよね。
そういったものは「人の幸せを喜べる自分に一時的になる」ということであって
「人の幸せを喜べる自分になる」という話ではない、と僕は考えています。
もちろん自分が幸せになることも大切なことなんですけどね。
なので、僕からのご提案としては
「人の幸せが喜べる自分に立ち戻る」
ということがおすすめだよね、となるんです。
要は、そもそもの自分のあり方に戻るってことであり、そんな素晴らしい自分に気づく、ということなんです。
誰かの幸せでありたい自分を思い出してみません?
例えば、実際のカウンセリングの中で
「人の幸せが喜べない」「見ていることが辛い」
というご相談をいただくと、その方の抱えている辛さが伝わってくるような感覚を僕は覚えます。
ただ、その辛さって「人の幸せを喜べない辛さ」というよりは
「自分という存在が人の幸せに貢献していない、誰も幸せにしていない」
そんな自己否定の気持ちから生じている場合も少なくないんです。
ただ、その気持ちで苦しい思いをされている方がいるなら、その方はきっと
「人を幸せにしたい」
というお気持ちをお持ちなんだろうと思いますし、それが自分への攻撃や否定となっているように僕は思うわけです。
もちろん、自分を否定する気持ち自体、僕は否定的には見ていません。
先に書いたように、何らかのショックに対応するために自分を否定的に扱うこともありますから。
ただ、そんな自分の中に「人を幸せにしたい」という自分が存在することもまた事実ではないでしょうか。
そんな自分を見つけることもまた(辛い時ほど葛藤するかもしれませんが)自分を大切に扱うことになりはしないでしょうか。
といったプロセスを、クライエント様のペースに合わせて僕からご提供することも実際にありますしね。
ご自身でもそんな目で自分を見つめてみる時間を作れるなら、作ってみてもいいかもしれません。
それが難しいな、という場合は、僕で良ければいくらでもサポートさせていただきますよ〜。
最後に
いかがでしたでしょうか。
人の幸せで喜べないのは、人の幸せを知ってショック受けるから。
そしてそのショックに対応するために自己否定の気持ちを持つことがあるって話でした。
が、人の幸せでショックを受けるほと
「人を幸せにしたいと感じているのもまた自分」
かもしれませんね。
そんな自分の気持ちを、自己否定の気持ちから丁寧に紡いでいくことは、たしかにあなたがあなたを尊重することにつながるかもしれません。
そして、いつか素晴らしい自分に気づいたとき
あなたは「人の幸せを喜びたい」と思えるようになっているのかもしれませんね。
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