恋愛の心理学

難しい彼ばかり好きになる理由は「コントロールの心理」にある

難しい彼ばかり好きになる理由は「安心・安全」だとしたら?

難しい彼ばかり好きになる女性

「私、いつも難しい彼ばかり好きになるんです。」

「もっと優しくていつもそばに要られる人を選べよ、私!と言い聞かせても、なかなか私の恋愛傾向が変わらない・・・」

そんなお話を追うか害することがありますね。

多くの方が、愛しやすい人、愛し合える人との関係を求めているものでしょう。

が、なぜかそういった愛しやすい人、愛し合える人を選ばず、

  • なかなか会ってくれない人
  • 仕事が恋人な人
  • 会うと冷たい人
  • いつも悩んでばかり人

をなせか選んでしまうというお話をうかがうことがあります。

このケースではよく「親密感への怖れ」なんて話が登場するものですね。

「自分自身が親密な関係を怖れているので難しい人を選んでいる」

たしかにそういった見立てもできますよ。

ただ、僕は「難しい人彼選ぶことが心の安全間を選ぶことにつながっている」なんて視点も持っていたりするのです。(幸せかどうかではなく、安全かどうかという話です。)

その背景には「コントロールの心理」が隠れているのですけれどね。

ということで、今日は「難しい彼ばかり好きになる心理」を、「親密感への恐れから生じるコントロール」という側面から考えてみたいと思います。

いつも異常にニッチな話ですが、よろしければどうぞ。

「難しい彼ばかり好きになる」自体がコントロールを示すことがある

繰り返しになりますが、多くの方が、愛しやすい人、愛し合える人との関係を求めているものでしょう。

しかし、恋愛となると「そんな好きでもない人ばかりと付き合う」だとか「難しい彼ばかり好きになる」なんてことが起きるとしたら、普通に考えて「めっちゃ謎」ですよね。

いいか悪いか、また、個人の異性の好みの話を別にすれば

「幸せを望みながら、幸せになる可能性が低い選択をとっている」

ということになりますからね。

ここでよく登場する考え方が

「幸せや親密な関係(疑いのない関係)を恐れている(手に入らないと感じて疑っている)」

なんて話です。

または、「僕たちは幸せになることが最も怖いことだ」という考え方です。

たしかに僕たちは「自分がコントロールできる(扱える)範囲での幸せ」を望む傾向があるんですよね。

明らかに自らの手にあまるような幸せを望み、果敢にチャレンジできる人は、かなりの勇者なのです。

するとですね。

「幸せになることへの怖れ・親密感への恐れ」を感じる分だけ

「恐怖から逃れる」ための行動を起こすようになる場合があるんですよね。

それが「コントロール」という行動なのです。

コントロールの心理

難しい彼を選ぶことでコントロールしている女性

コントロールの心理とは

意識的、無意識的かは別にして、自分自身が怖れを感じていて、そこから逃れたいと感じているとき、自分ではなく状況や他人を変えようとするために生じるものです。

つまり、多くコントロールには「恐怖から逃れる」という目的が存在するわけです。

また、コントロールの動機となる怖れは、わかりやすい「怖いものを見て怖れる」「最悪の状態を怖れる」だけとは限りません。

要は、「自分の手に余る幸せや愛、好意や親密さがやって来ることへの怖れ」も含まれるわけです。

逆に、怖れを抱いていないのであれば、相手や今の状況、時には自分そのものをコントロールすることはあまり起きないとも言えます。

そう考えると、幸せであったり、他者から見れば怖れる必要がないと思えることであっても、自分がそれを恐れるならば、他人や状況をコントロールしようとすることは十分に起こりえます。

幸せを望みながら未来を怖れる気持ち

僕たちにとって良いことや楽しいことがあると、やはり幸せですよね。

しかし、その良いことや楽しいことって延々と続くと思えている人ってどれだけいらっしゃるでしょうか?

僕地震も同じですが、良いことや楽しいこと、幸せって「いつまで続くのかは誰も知らない」ものですよ。

未来のことを考えたって正直わからないものですしね。

つまり、僕たちは幸せを願いながら、その内面にはまるで「膨らみ続けている風船」と形容できるような「不安や怖れ」を感じていることが少なくないんです。

まるで「シューッと膨らみ続けている風船(不安や怖れ)」。

これこそ「幸せを望みながら未来を怖れる気持ち」だと言えます。

これね、やっぱり「いつ割れてしまうかわからない」って感じると思いません?

人によっては、いつか絶対に割れる(いつか絶対に幸せは終わる)と感じる人もいるかもしれませんね。

どこかで僕たちは

「いつか、良い気持ち、楽しい気持ち、幸せがいつ終わってしまうかわからない状態」

を続けているのです。

怖れは先に破裂させたほうがいいと考える人もいる

だから、膨らみ続けている風船(怖れ・不安など)を自ら破裂させるような行動を僕たちは取ることがあるんですよね。

膨らみ続ける風船で例えるなら

「いつ割れてしまうかわからないから、今割ってしまおう」

「いつ割れてしまうかわからないから、今のうちに逃げよう」

そう思う人もいるでしょう。

これが「恐れから逃れるための行動」であり、その一つが「コントロール」なのです。

自ら恐れを感じないように自分の選択や状況、相手をコントロールするのです。

その現れとして「難しい彼を選択する」と考えることもできるんですよね。

難しい彼を選んでおけば、未来への不安や自分の不安を感じなくて済む、なんてこともあるのです。

要は彼の問題や、彼への意識が大きくなるので不安を感じなくてすむ、なんて考え方です。

また、難しい彼なら未来へ大きな期待をしないでしょうから、その意味でも不安が和らぐのです。

だから、意識では素敵な人と一緒にいたくても、無意識的に難しい人を選ぶ人もいるのです。

そこには

「私はきっと悪い結果を導く」「また失敗する」「今度もまたダメだ」

そんな思い込みや、自己不信が隠れていることが少なくないんですよ。

難しい彼を好きになるメリットとデメリット

難しい彼を選んで考え込む女性

さて、少し話はそれますが

「いわばコントロールとして難しい彼を選ぶメリットとデメリットの話」

をまとめたいと思うのです。

難しい彼を選ぶメリット

実は難しい彼を選ぶメリットも存在するのです。

それこそ「人を愛する・受け容れる・与える度量」を培うことです。

困難な恋愛はダメだとか無意味なものではなく、困難な恋愛だからこそ学べることもあるわけですよね。

難しい彼を愛し受け容れている間に、人を見る目、多様な価値観を手にすることも可能なんです。

なので、難しい彼を選ぶこと自体を否定的に見つめすぎる必要はないと思います。

自覚的に難しい彼を選ぶ人もいる

世の中には前述のコントロールを動機とせず「難しい彼を選ぶ人」も存在します。

この人達は意識的に難しい相手を選んでいるので

「できることを尽くそう」
「今の関係から学ぼう」
「もし、お互いに限界が来たら別れよう」

なんて考えている方が少なくないんです。

決して無理をしないし、今の関係の価値や意味も理解されているんです。

そういった皆さんからご相談をいただくと、僕も驚いたり、まぁ( ̄ー ̄)ニヤリとすることが少なくないんですけども。

難しい彼を選ぶデメリット

もし、難しい彼を「何かしらの怖れを感じたくないがゆえのコントロール」として選んでいるならば、幸せな恋愛を培う上で大きなデメリットが存在するとも言えます。

それこそが「コントロールをすればするほど、自分を苦しめていく」という部分です。

本来コントロールは、怖れから自分の身を守るために行うことなのです。

が、ここでのコントロールは

「難しい彼を選ぶこと」で「幸せや未来の不安を感じないようにする」

という形なので、自分が幸せではなくなってしまうのです。

また、今が辛くても自分自身が次の行動を取りづらくなります。

「そもそも私は自由に恋愛できる」「今の彼と別れれば楽になれる」とわかっていても、実際は「難しい彼」を手放すと、未来への不安や親密感への怖れなどと向き合うことになるのです。

なので、難しい彼を無意識的なコントロールとして選んでいると、まぁにっちもさっちもいかない状態になりやすい、と言えますね。

難しい彼を手放すことを考えるなら、まず「自分の不安や怖れ」を整理しよう

難しい彼を選ぶ理由を手放した女性

いかかでしたでしょうか。

もしあなたが難しい彼ばかり好きになることがお悩みとなっているなら、自分自身のコントロールに気づいてみてもいいのかもしれません。

また、難しい彼を手放すことを考えるなら、まず「自分の不安や怖れ」を整理してみることがおすすめです。

いくら難しい彼を手放そうと思っても手放せないなら、あなた自身が抱えている別の怖れが整理できていないのかもしれません。

その恐れが自覚できるならまだ楽ですが、自覚できないこともありますのでね。

ここはじっくりと自分のために時間を使ってでも

  • 自分は何を恐れているのか
  • その恐れをどう手放すか

などに取り組まれてみてもいいのかもしれませんね。

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