Index
相手の問題とつながる恋愛は卒業するほうがいい?

例えば、恋愛中に「パートナーの苦手なこと・困りごとがあるならサポートしてあげたい」と思うことってありませんか?
どこかオトナであればあるほど
「彼や彼女が苦しんでいたり、困っていることがあったら、助けてあげたいし、できるだけサポートしてあげたい」
なんて思うことはザラといいますか、まぁそう思える関係こそがいい恋愛とも言えるわけですよね。
だから「相手のことを思い、助けてあげたいと思う気持ち」良きこと、素晴らしいこと、といいますかね。
ただ、この良きことのなかに潜む
「良きことのようで、実は良きこととは言い切れない恋愛パターン」
というものが存在します。
それこそが「相手の問題とだけつながる恋愛パターン」です。
もちろんこのようなことは、恋愛だけでなく、仕事や対人関係の中でも同じようなことが起きているかもしれません。
そこで今日は「相手の問題とだけつながる恋愛とはなんぞや」という部分から、そこからの卒業と、幸せな恋愛を創造する視点についてまとめてみようと思います。
よろしければどうぞ。
「相手の問題とつながる恋愛」とはなにか

「相手の問題とつながる恋愛」とは
「問題がないとパートナーとつながれない恋愛」
と言い換えることができます。
要は
パートナーの素晴らしさや価値、才能や、二人の関係性の良い部分を意識しながらパートナーと関わっているのではなく
相手の問題、二人の問題、自分の課題を強く意識しながら、その課題感の中でパートナーと関わっている状態である
なのですね
もう少し具体的に書いておきますね。
例えば
- 困ったちゃん(問題を抱えた男性・女性)を見ると放っておけない
- いつも何かしらの問題を抱えている人ばかり好きになる
- 自分の困りごとよりも相手の困りごとが大きくないと近づけない
- 相手に「助けて欲しい」と言われると、しんどさを感じる反面、少し心が喜んでいるように感じ、その感覚が手放せない
- 相手の役に立てていないと不安になってしまうから、いつも相手のためになろうとする
このような恋愛がそれに当たると言えます。
「相手の問題とつながる恋愛」にハマりやすい人たち
では、どのようなタイプの方が「相手の問題とつながる恋愛」にハマりやすいかについて、まとめていきたいと思います。
自分の幸せより相手の幸せを喜べる人
この恋愛パターンはいわゆる他愛的な「自分より相手の幸せを願う恋愛スタイル」を好む人の中に隠れていることがある、と僕は見ています。
もちろん自分より相手の幸せを願う恋愛スタイルそのものに問題はないのですけどね。
ただ、相手の幸せを願うことと、相手の問題ばかりを見続けること(相手の問題を解決すること)が一致してしまうとしたら、恋愛としてしんどいものになってしまうことが多いんです。
例えば、人が人を好きになるとき
「彼はこんなに孤独なのに一人で頑張ってきたんだ、私が支えてあげたい」
そこから恋愛感情が生じるケースも実際には多いのです。
この様子を冷静に見つめて考えてみると
確かに「彼の魅力を見つめている」には違いないのでしょうが
その魅力を「彼の問題からのみ見つめている」のかもしれない
そんなことも言えそうです。
めっちゃかっこいい、優しい、とにかく好き、みたいなシンプルな視点は鳴りを潜めている、といいますかね。
このパターンは、行動としても、意識としても「パートナーへの貢献」だと認識されることが少なくないんですね。
だから、自分自身も、周囲の人もなかなか止めることができないことが多いのです。
だからこそ、相手の問題とだけつながることで、うまくいかない関係を続けているにも関わらず、その関係性を変えることが難しくなることもしばしば起こります。
人に相談しない(できない)タイプ
例えば、日頃から「何か困ったことがないと人に相談しない(できない)」という方がいらっしゃいます。
実は今すごく困っていることがあるんだけど、頭の中で「自分でググれ」「調べてから物を言え」なんて声が響いていたり。
自分に困り事があるということが恥ずかしいと思いすぎてしまい、なかなか人に相談する勇気が持てずにいたり。
何かしらの事情で、人に頼る、つまり人を信頼することができず、人が敵にしか思えずにいたり。
このような状態にある方ほど、よほど困った状態や追い詰められた状態にならない限り、人に相談しないし頼ろうとしない、なんてことが起きるのです。
この状態を別の側面から見つめると
「問題がないと人とつながれない状態」
とも言えるわけです。
自分の良さ、自分の価値などを信頼している状態とは言えず
「何かしらの大きな問題がないと、人とつながること自体許可できない」
という状態になっている場合が多いのです。
こういったタイプの方は、仲の良い人であっても
「自分の内面をあまり見せない」傾向があって、人の手を借りず、人に合わせることが多いんですよね。
ね、冷や汗が出てきちゃうような話でしょう(笑)
これ、更にひっくり返して考えると
「パートナーに問題がないと私は役に立てない、才能が発揮できない」
そんな恋愛パターンを持っている可能性が大いにあるわけです。
いわゆる優しいタイプ
優しい人も相手の問題を優先して見つめる傾向があります。
もちろんこの事自体が悪いわけじゃないんですけどね。
実は僕たちが持つ優しさって、痛みや罪悪感から学んでいることが多いんですよね。
だから、人を愛するときも優しさを持って相手の痛みや罪悪感をケアしてあげたいと思うようになるといいますか。
その結果、相手の良さや強さより、相手の困り事や問題を優先して見つめるようになることもありますね。
相手の問題とつながる恋愛を卒業するともっと幸せになれる
「私のパートナーはこんなに素敵なんですよね」
という視点と
「彼はこんなに孤独なのに一人で頑張ってきたんだ、私が支えてあげたい」
という視点。
前者は承認で、後者は支援、と言えるでしょう。
どちらも間違っていないのですが
これは両立している方がよりよい関係を作りやすいものです。
どちらかの視点しかない、ということもまたバランスが良くないわけです。
特に人の問題点を見てばかりいると、相手があなたのお役に立てる機会が少なくなる、という点は見逃せないものです。
また、相手の問題から愛してばかりいると、相手の問題がなくなると一緒にいる意味がなくなる、という考え方もあるわけです。
すると、恐ろしいことに
次から次に問題を起こしてくれるようなパートナーさん
もしくは一緒にいること自体苦しい、と思えるような恋愛が待ち受けていたりもするのです。

相手の問題とつながる恋愛を卒業するために

もしあなたがパートナーの悩みや問題を見つめて、そこから愛を注ごうとしかしないなら。
どこかで、あなた自身が「自分に対しても同じような扱い方」をしているのかもしれません。
要は、自分自身が
「普段から自分の問題点ばかり見つめて解決しようという意識が強まっている」
そんな可能性がある、ということです。
あなたにも素晴らしいところ、素敵なところがたくさんあるでしょう。
が、それよりも「できないこと」「課題」ばかり見ているのかもしれません。
すると、これを「お中元の法則」と呼びますが
『人は自分が自分に与えて「いい」と思うものを、人に与える』ようになるわけですよ。
例えば
『私は一人で頑張って、問題を見つめて、頑張って、克服して・・・』
もし、あなたが「こう考えることがいいことだ」とあなたが感じているとしたら。
きっとパートナーにも同じ提案をしたり、そのような視点で接するかもしれないのです。
そこに純粋な「相手のために」という思いを添えてね。
そう考えると
普段の自分への接し方が、ある意味「パートナーに対する接し方」に影響を与えることになる、と言えるのです。
つまり、あなたが自分の良い部分を見る、強化する習慣を持つことができるなら。
あなたはきっと「パートナーの良いところ」を中心に褒め、愛するようにもなると思います。
その結果「問題でつながる恋愛」から卒業することも可能になります。
最後に

実際に「パートナーと問題でつながる人」って本当に愛の大きな方が多いんですよ。
しかし、自分にネガティヴな視点を向け続けてしまうことで、パートナーとトラブルになることもあるのです。
もちろん、相手の問題点や悩みに気づいて支援できることも才能です。
それはちゃんと認めて受け取ってほしいなと思います。
ただ、その使い方も重要と言えます。
あなたがあまりに自分の課題ばかりに意識が向いていて、自分に厳しくしすぎていたり。
自分を評価することを忘れてしまっているなどの状態にあると
良いところを強化するという視点を忘れてしまう場合もあるのですよね。
これを続けることで「私は愛情や優しさに溢れた人」と感じにくくなってしまうかもしれないですよね。
そもそも自立心旺盛で、ちゃんと人を受け止める力が備わっている方ほど
「自分を大切にし、好きになればいい」
そんな自分の癒し方は、素敵なパートナーシップを培う面でも有効なのです。
なりたい自分になるカウンセリングが人気!
心理カウンセラー浅野寿和のカウンセリングのご利用方法はこちら。