日常に使える心理学

「素直になれない」を心理する

素直になれない気持ちと心のあり方

「私、素直じゃないんで」
「私、なかなか素直になれなくて」
「私が素直じゃなかったんですよね」
「どうして彼は素直になれないんでしょう」
「素直になれないってどういう事なんでしょうか」

心を扱うお仕事をさせていただいていると、このようなお声は頻繁に伺うわけです。

で、そうおっしゃる多くの方が「素直になれないこと」で悩まれているようなのです。

では、そもそも「素直になれない」ってどういうことなのでしょうか。

今日はそのあたりをサクッとコラムにまとめてみたいと思います。

よろしければどうぞ。

「素直になれない」ってどういうこと?

まず最初に結論から書きましょう。

ズバリ「素直になれない状態」とは、「依存(的態度)」です。

「素直になれない」とは、そもそも「自分の気持ちに対して素直になれない」という意味です。

自分が自分の考え、あり方、気持ち、魅力、才能、感じ方などを素直に受け入れていない、受け入れられない事情がある、ということでもあります。

更に言うなれば、自分の考え、あり方、魅力などを受け入れていないばかりか、否定的に見ているという場合もあるのです。

よって、自分の内面の要素を、誰かに認めてもらう必要があるのです。

これが「依存(的態度)」という言葉の解説になります。

稀に、素直になれないという言葉を「人の意見を素直に聞き入れることができない」という意味で解釈する場合もあるのかもしれませんが、これは誰にでも起きることです。

自分と他人の気持ちが違えばそうなるものですから。

お互いの違いを認め、理解する態度を見せることこそ、大人、成熟さになるのですね。

素直になれない人は自分の良さを認めることが苦手

素直になれない人ほど「自分のいいところ」を承認することが苦手です。

今ある自分の強み、魅力、才能、経験から身についた価値なども受け入れられない場合が少なくないんです。

だから、人から自分の経験、アイデア、努力などを承認されても「いえいえ」「そんなことはないですよ」「承認されても嬉しくない」「褒められてなにか変わるの?」と感じてしまうのです。

ね、素直じゃないですよね。

ここでの素直じゃないという言葉の意味は「人の承認に対して素直じゃない」という意味ですが、元を探れば「そもそも自分の良さを認めていない」ってことなんです。

この自分の良さを認めていない状態こそが「権威との葛藤のあらわれ」です。

自分の良さ・権威的要素を受け入れていない(葛藤している)わけです。

よって、どうしても他人の権威的要素とも葛藤します。

いわば「更に素直じゃない振る舞い」をするのです。

例えば「なんだよあいつ、大したことないくせに」「たいして可愛くもないのに調子に乗ってんなよ」なんて感じやすくなるのです。

このとき、自分の良さを認めていないので、結果的に劣等感を感じやすくもなるでしょう。

で、人の目を気にするようになる、なんてことも有り得る話です。

素直になれない人ほど恥が苦手

素直になれない人ほど「恥」という感情が苦手です。

自分の気持ちを認める・表現する・行動に移すという行為には「恥」という感情が伴いやすいのです。

ただ、何かしらのきっかけで「恥」を苦手にすると、このとき恥ではなく「恥に伴う恐れ」を感じることになり、この恐れを超えられないと「主体性」や「積極性」を失ってしまう場合があるのです。

つまり、積極的に自分を表現したり、自分の感情を表現することを避けるようになりやすいのです。

これが習慣化すると「素直になれないという状態そのもの」となっていくわけですね。

感情表現の練習が鍵になることもある

さて、「素直になれない」という状態をできる限り良い方向に変化させるためには

「自分を認める」という部分を意識することはやはり大切です。

が、実は「自分の感情を適切に表現する練習」が重要なポイントなる場合も少なくないんですね。

実は素直になれない人ほど、適切な感情表現をしないことが少なくないのです。

僕たちはやはり感情を感じるものだから、ある程度感情の表現ができないと、いつも自分の感情を押し殺すことにもなりかねないわけですよ。

これが強いストレスに変わったり、慢性的なしんどさを作る場合もあるんです。

何より切ないことがあるとしたら、適切に感情を表現できないからこそ、人から誤解されたり、人に思いを上手く伝えられないことが起きることではないでしょうか。

そんなときまた「私が素直じゃないから」と思うとしたら、これは無限ループ化してもおかしくないんですね。

それほどまでに「適切な感情表現」を学んでいなかったり、もしくは環境的に「感情表現をできない状態にあった」なんて場合もあるのかもしれません。

例えば、人によっては、自分の思うような結果が出なかったときに「悔しい」と言えずにいる場合もあるんですね。

悔しいという気持ちを表現すること自体、何ら恥ずかしいことでも悪いことではありません。

むしろ、悔しがるから人に伝わることもあるでしょうし、悔しいと表現できるから整理できる気持ちもあるでしょう。

ただ、適切な感情表現を学んでいないと、例えば「誰かのせいで負けた」といった他罰的な態度を取ったり、怒りを使って自分の感情を心のなかでねじ伏せるように扱い、平気なふりばかりする、なんてことも起きるんです。

いわば、適切な感情表現と感情をぶつけることの違いがわからなくなる人も少なくないようです。

なので、自分を認めること以上に、「自分が感じている気持ちを適切に表現すること」を改めて学ぶことが、素直になれない自分からの卒業につながる場合もあるんですよね。

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