心理カウンセラー浅野寿和です。いつもありがとうございます。
「やっぱり何度付き合っても同じなんだ。いつも僕は女性を上手く愛せない。
今度こそ、君とはうまくやるつもりだったけど、でも無理だった。
どこか俺は冷たい人間で、人を心の底から愛せない。
だから、俺とは別れた方がいいよ、それが君のためになる。」
ってあなたの彼から言われたけど、私は別れたくない!
さて・・・どう考える?というお話です。
この言葉、まぁ都合のいい別れの言い訳って場合もありますけれど。
今回はちょっと違うケース・・・「本当は大切にしたいし、彼女のことが好きだけど、忙しかったり、余裕がなくて、うまく関わっていけないからもう別れよう、辛いんだ」と男性が悩んでいるケースを取り上げます。
さて。
「僕は冷たい人間で、人を心の底から愛せない・・・だから、別れた方がいい」
これ、結構な確率でカウンセリングの中でも伺うことがある男性の別れ際の一言です。
特に、表面的な態度は別にして、どこか内面的に「真面目」「努力家」「人のことを本気で考えられる」「仕事熱心」「人望もある」・・・
そんな方から出てくる言葉であることが多いですね。
このようなケースで男性が恋愛で苦悩するのはやっぱり「うまく愛せない」ということ。
もしかすると彼は恋愛を苦手にしているのかもしれませんね。
だから彼は、パートナーを大切にできない自分を、どこか否定的に捉え、罪悪感を感じ、ゆえに自分から大切な人を遠ざけようとする・・・そんな方がいますね。
ただ一つの考え方として、
「俺は不十分だから、君は傍にいない方がいい」という男性が、リアルにどんなことを感じているか・・・というと・・・
「嫌な気分がする」
「パートナーと会う、連絡を取ることが、とてもバツが悪くて避けたくなる」
「もうこの感覚から逃れたい、自由になって何も考えたくない」
そんなことをお感じになっておられる男性も多いように思います。
これ、多くは男性が「罪悪感」を感じている状態。
また、今回のケースでは罪悪感だけでなく
「無価値観~自分には価値がない~」
と彼はどこか感じやすい人っぽくて。
「普段優しくて、お世話焼きのしっかり者」になる反面・・・失敗すると相手に「何もできないでいて申し訳ない」って感覚が強烈に感じるタイプかもしれません。
普段の彼は、意外とそう見えないんですけどね・・・。
まぁこれは一つの見解、ですけれども。

さて、彼は罪悪感や無価値観を感じ、どこか、俺は君をうまく愛せない・・・と言っている。
じゃ、誰と比較して?なのですが・・・。
いるとしたら「他の男性」か「世間一般の恋愛のイメージの中の男性」か
もしくは「あなた」です。
そう、彼女であるあなた。
これ、意外と多いんですよ・・・。
あなたが思うようには愛せないは、あなたのようには愛せない、という意味でもある。
ここに温度差がある・・・と彼は言いたいのかもしれない。
だから、彼は愛情面で「あなたに負けてる・・・」と感じている可能性もあり、どこかそんな自分に意味を感じていないのかもしれません。
なので「僕は何も君に返せない」だとか、「僕は冷たい人間だ」といった言葉が出てくる・・・。
だから、もしあなたが彼との未来をお考えなら、少なくともその彼の罪悪感・無価値観の罠に、ひっかかってはまずいですよね。
じゃ、どうするのがいい方法なの?なんですが。
あくまで一つの考え方として、ですが、僕はこう思うんですね。
「彼の気持ちを否定せず、まず共感」する。
そのうえであなたが
「彼の罪悪感や無価値観に、ひっかからないよ」というスタンスは崩さない。
彼もうまく恋愛できなくて辛いし、自分がやらかしていて更に心苦しい。
だからその彼の気持ちは理解してみる。
彼の悩みや想いに向けて
「それだけ私のこと、真剣に考えてくれてありがとうね」
例えばですが、あなたがそういった発想が持てるか?なんですよね。
きっと彼はあなたと触れ合えば、自らの辛い感情から抜け出そうと必死になるので抵抗するかもしれません。
その時、あなたが傷ついたり、拒絶されたと思うと見事に「彼の罪悪感の罠」にハマるので、そこは抜け出すスタンスを持っておくことなんでしょうね。
あなたが彼の罪悪感の罠にハマると、「なんだか私、彼に悪いことしてる?」「私って彼にとって迷惑な存在?」と感じることも少なくないようです。
そう、ここはもう要注意、なのです。
「うまく愛せないと悩んでいる男性」の前で、女性が「私じゃダメなんだ」とあなたの自信のなさを見ると、ほぼいい方向には向かいません。
よくリアルなカウンセリングでも出てくるミステイクは、そこで
「そんなに私も凄くないよ」と自分の価値を彼に合わせようとする人がいますが、それはあんまりよくない方向性かも?です。
それは、彼は同情されたと思うか、あなたに無理させてる思う可能性が大きいかな?と僕は思いますよ。
また逆に、あなたにどこか自信がなくて、彼との関係に執着していると、あなたが思うように彼をコントロールしたくなっちゃうんですよね。
だから「弱っている彼を責めたり、弱っている彼の前であなたがさらに弱る」ことがおきる。
そうではなく、こういったケースは、あなたが彼を愛しているなら、やっぱり「今までの関係を手放し」ながら、思いきり彼のために「胸を張るところ」です。
あなたが「私じゃダメ?」ってスタンスはマズい。
どっちかっていうと「あなたでいいんだ」なんです。
意識も表現も真逆ですね。
だから、あなたが別れたくなくて、あなたの気持ちを無理にわかってもらおうとしても逆効果でしょう。
そもそも、彼は、あなたの気持ちに応えられない自分が悪い・・・と言ってるのだから。
そんな時きっと彼は言いますよ
「君は悪くないんだ、悪いのは僕だ」って。
そう、そういうことなんですよ。そう思わせたらうま
くいかないケースなのです。
そもそも、彼の「うまく愛せない」という言葉は、ある意味彼の「依存心(無価値観)の一つの表現」とも考えられます。
彼は普段出さない「自信のない、普段はみせない恥ずかしい自分」をあなたの前で遂に見せている、とも見ることができるわけです。
つまり、これは別れの危機でもあり、しかし彼を愛するチャンスでもあるかなぁ?と思うわけですよ、僕はね。
愛するときは、あなたが欲しいものを先に与える
この心理法則が今、役に立つときなのですよね。
つまり
彼にどんな私を見せたいか?
彼の罪悪感や無価値観をどう理解し、愛してあげるか?
ここがポイントになりそうです。
今、彼は・・・
「このままの関係のままでは、昔と恋愛と同じ結果になってしまう」
彼は今、あなたとの関係をそう見ている、ということですから。
見方を変えれば・・・「かつて、彼の傍にいた女性ができなかったこと」をあなたがチャレンジすればいい、ということになりますね。
よくこのブログにも書いてありますけれどね。
「あなたはあなたで素晴らしいし、信頼できる人」
彼の辛さを理解したうえで、このスタンスで彼を見続けることは、崩さない方がいいかなぁと。
あぁ、言葉には「私は」って主語はつけてくださいね、必ず。
その上で「どーぜあなたはこんなことを考えているんでしょう?」と、彼の考えていそうなことを先に理解しておくことです。
それがないと、どんなにあなたが素晴らしい言葉を並べ立てても「それは君の都合だろう」と彼に思われて突っぱねられる可能性大。
「共感、相手を理解すること」は、時に怖いことでもありますが、彼に「分かってんだよ、あなたのことはね~」と優しく伝える・・・つまり、彼に安心感や今の自分が許された感覚を与えることなので、とっても大切なことですね。(※このあたりのサポート、カウンセリングでも可能ですよ。)
とはいえ、あまり得策じゃないのは・・・
特に良かれと思ってやりがちな、彼への「こうしていけばいいじゃない」的なアドバイスでしょうか。
今だけは・・・他の人からならまだマシだけど、あなた本人から言われると、ちょっと彼もキツいかな?と思いますよ。
そもそも彼は「あなたほどうまく愛せていない」と考えている可能性大なので。悪意なく更に彼を凹ませることにもつながりそうです。
また最後に余計なおせっかいですが・・・
もしあなたが彼に「あんた一人で悩んで答えを出しなさんな!!!」と言いたいなら。
あなたが先に「同じこと」をしてみればいかがでしょう?と思うんです。
あなたもまた孤独で悩んでいると、彼はきっと負担かけてるなぁ・・・と思う度合いが強くなり、彼があなたの方に向きにくくなります。
あなたにとっての友達、仲間、家族、時にはカウンセラー・・・人の支えがあって生きることの楽さ、大切さ、心強さ、ありがたい感じ・・・
じゃないと、あなたも辛いし、あなたも彼に心から伝えられないでしょう?
あなたの傍に「人がそばにいる・・・私が彼の傍にいること」の意味を。
とはいえ、あなたのチャレンジが、100%未来のパートナーシップに繋がっているとは言い切れないかもしれません。
無論、彼が自分を責め続ける限り、あなたも手が出せないこともあれば、時間がかかっちゃう・・・こともあるでしょう。
が、少なくともあなたが彼を理解し、愛し、自信を持つプロセスなので、あまりデメリットはないはず。
むしろあなたが悩んで手をこまねいて、彼の気持ちを変えようとして失敗する・・・そうやって自信を失うことはないと思うんですよね。
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