こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

今日はいただいたご質問にお答えしています。

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浅野寿和さまへの質問

いつもブログを拝見しています。
浅野さんの的確な分析と、人間味溢れるあたたかいお言葉に救われています。

今回お伺いしたい事は、相手の完璧主義を和らげることは出来るのか?です。

お互い30代後半で、長くお付き合いしている(もうすぐ10年の…)彼がいるのですが、いわゆる完璧主義です。

仕事も妥協しないので常に忙しいですし、仕上がった仕事に本人が納得していない事がよくあります。

趣味にも徹底的です。本人もたまに「辛いー…」とぼやきながら一生懸命です。

以前、「90%できても100%の事ができないなら、やりたくない、やめる」というような発言をしていました。それが彼の物事の見方か、と驚きました。

私は逆で、どちらかというと、、全体的にズボラな方です(^_^;)

なので、彼から悪気なく、厳しい発言を向けられる事が多々あり
始めのうちは悲しくなったり、猛反省したり、一生懸命自分を律していました。
でも今は大分慣れてきて、聞いたふりをしてスルーする術が身に付いてしまいました。

気持ちを楽にしてあげたくて「大体でいいんじゃない?」と言ってみた事があるのですが、「ちゃんとできていないことがストレスなんだよ、、」と申し訳なさそうに言われました。

少しでも彼の完璧主義を和らげる方法はないものかな?と考えてしまいます。

もしよろしければ、浅野さんの見解をお聞かせください。

どうぞよろしくお願いいたします。

ネタ募集ネーム:あさひさん

相手の完璧主義を和らげたいと思ってしまう理由

「楽にしてあげたい」と思う気持ち、とても自然で、そして優しいものだと思います。

同時に、その優しさの中には、

一緒にいる自分が少し苦しくなっている感覚

も含まれているのかもしれませんね。

相手がいつも緊張していて、窮屈そうで、余裕がなさそうで。

それを間近で見ていると、どうしても「何かできないかな」と考えてしまう。

それ自体は、責める必要のない、ごく人間的な感情だと思います。

完璧主義者の心の中で起きていること

「ちゃんとできるはず」という期待

まず最初に、「完璧主義」について、少しリクツの話をさせてください。

完璧主義者の心の中は、実は期待でいっぱいです。

「こうすれば、こうなるはず」
「これだけやれば、ちゃんとした結果になるはず」

仕事だけでなく、家事や生活、対人関係にまで、その期待が広がっていることも少なくありません。

失望を避けるための完璧さ

ただ、その期待は裏返すと、失望への怖れでもあります。

期待して、裏切られるくらいなら、最初から完璧でいたい。
そうすれば、傷つかずに済む。

けれど、どれだけ完璧を目指しても、思い通りにならない現実は必ずやってきます。

そのときの失望は、他人への失望というより、自分自身への失望と強く結びついていることが多いのです。

完璧主義は「防衛」として身についた生き方

完璧主義は、もともとその人を守るために身についた防衛です。

「ちゃんとしていれば、大丈夫」
「失敗しなければ、否定されない」

そうやって生き延びてきた結果、今のスタイルが出来上がっている。

だから本人も、「やめたいのにやめられない」「辛いけど手放せない」という矛盾を抱えやすいのですね。

一緒にいる側が感じやすい、静かな苦しさ

あさひさんが書いてくださった、

「側にいて苦しい気持ちになる」

この感覚、とても大切だと思います。

完璧主義の人と一緒にいると、
いつの間にか自分も緊張して、評価されているような気分になりやすい。

「ちゃんとしなきゃ」「迷惑をかけちゃいけない」
そんな空気を、無意識に吸い込んでしまうこともあります。

「大体でいい」が通じない理由

「大体でいいんじゃない?」
この言葉が通じないのは、価値観の違いというより、安心の基準の違いです。

彼にとっては、「ちゃんとできていない状態」そのものがストレス。

だから「力を抜こう」という提案が、
「もっと不安になれ」と言われているように感じてしまうこともあります。

完璧主義を変えようとすると、関係は苦しくなる

ここで大事なのは、
完璧主義を和らげようと“頑張りすぎない”ことです。

相手を変えようとすると、どうしてもコントロールの構図が生まれます。

そしてそれは、気づかないうちに、
「私がなんとかしなきゃ」という新しい重荷になってしまう。

大切なのは、誰の立ち位置を引き受けるか

あさひさんが感じている苦しさは、
彼の人生を背負ってしまっているサインかもしれません。

彼がどう生きるか、どれだけ自分を追い込むか。
それは、最終的には彼自身の課題です。

あなたが引き受けるべきなのは、
「彼を楽にする責任」ではなく、「自分の立ち位置」です。

影響力は、コントロールではなく在り方から生まれる

人は、直接変えられなくても、
在り方によって影響を与えることはできます。

あなたが自分を許し、緩み、楽しんでいる姿は、
彼にとっての別の選択肢になるかもしれません。

「ま、あんたな~まだ分かってないねん。私ほど、ええ女はおらんねんよ~。

もちろんあんたもええ男やねん。

でなー・・・めっちゃ好きやで♡」

何故か関西弁ですが・・・。

そんな軽やかさが、結果的に一番、完璧主義を緩める力を持つこともあるんですよ。

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ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー・トレーナー
恋愛・夫婦・仕事・生き方の中で、「ちゃんとやってきたのに、どこか噛み合わない」そんな感覚を抱えやすい人のご相談を多くお受けしています。 正しさや結論だけを急がず、今どこに立っているのかを一緒に整理する個人セッション(カウンセリング)が人気。 キャリア16年・臨床実績10,000件/東京・名古屋・オンライン対応。リピーターさまが多いカウンセラー。口癖は「どんなことにも事情があるよね」。
「読む」から、「私の立ち位置を整える」へ

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