質問に答えない人の心理|はぐらかされる関係で起きている“もう一つの問題”
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日は、検索からのアクセスが多いテーマ、
「質問に答えない人の心理」について整理してみたいと思います。
彼に何かを聞いても、
肝心なところをはぐらかされたり、
噛み合わない返事ばかりが返ってくる。
そんなやり取りが続くと、なんだか残念な気持ちになりますよね。
・・・そう。残念な気持ち。うーん、いい言葉ですね。
「心の底からムカついています!」とは書かなくていいから(書いとるやん(^^;)
ただ、実際のご相談でも
「私の聞き方が悪いのでしょうか?」
「ちゃんと向き合う気がないのでしょうか?」
と、さみしい気持ちになられている人も少なくないんですよね。
そこで今日は、「質問に答えない人」の心理だけではなく、
お二人が関係の中で自分がどこに立っているのか?
という視点も含めて見ていきたいと思います。
Index
いただいたご質問はこちら
浅野さんへの質問です。
浅野さん、こんにちは。
プライベートでの異性(男性)とのコミュニケーションについて不思議な事があり、相談したいと思いました。
何か聞きたい事があり質問しても、検討外れな答えが返ってくるのです。
特にメッセージでのやり取りに多いです。
特別難しい事は聞いてないのに、私からすると、へっ??そういうこと聞いてないんだけど、、と思ってしまいます。その後、ほんとに聞きたかった質問に答えてもらえたと思った事もないのです。
なんとなく想像するのは、
質問されてる事は分かるけど、なんだか答えるのがめんどくさいし、なんとなく答えやすいなにかを言っとけばいいか、という感じなのかなと思ってしまいます。
相手自身のプランかや考えを詳しく言うことに抵抗がある人なのかもと思いましたが、どうなんでしょうか、、、
コミュニケーションがちぐはぐで、なんとももどかしいのです。
よろしくお願いいたします^_^
ネタ募集ネーム:ゆずさん
質問しているのに、なぜ話が噛み合わないのか
質問に答えてもらえないとき、多くの人はこう感じませんか?
「無視されている気がする」
「大事にされていないのでは」
その気持ち、ごもっともですよ。
ただ実際には、「質問に答えない=拒絶」とは限りません。
正確には、「拒絶」の場合もあるんですが、それだけでもなさそうだ、ということ。
相手なりの“身を守る反応”が含まれていることもありますよ、という話です。
・・・いや、そう書かなかったら、この記事はここで終わるんですよね(^^;
それは拒絶です!以上!ってわけにはいかない。
それが事実なので。
質問に答えない人の心理パターン
答えるのが面倒な人
これは、興味や関心が薄い場合もありますけど、
よくよく見つめてみると
「普段、外部からの刺激に触れすぎて、プライベートでは外側の刺激に反応したくない」
「自分の内面を説明すること自体が負担」
と感じているケースでもあります。
人に理解された経験が少なかったり、話しても無駄だと感じてきた人ほど、質問に対して最短距離で済ませようとします。
また、普段のお仕事などで常態的に強い刺激を受けている人の場合、プライベートではなにも感じたくなくなって、質問に答えない場合もありますよ。
自己完結してしまう人
このタイプは、
「自分の中で完結していれば十分」
という感覚が強い人です。
他者と考えを共有すること自体に、あまり価値を感じていない場合もあります。
人に期待して失望するくらいなら、最初から踏み込まれないほうが楽。
そんな防衛が働いていることもあります。
内面を隠したい人
自分の気持ちや考えを言葉にすることを、強い恥や不安と結びつけている人もいます。
質問される=心の中を見られるようで怖い。
そのため、無意識に話題をずらしたり、曖昧な返事で終わらせてしまうのです。
平たく言うと「知られたくない人」。
ただ、そこを更に突っ込んで見つめると、
「過去、自分を知られることでひどい目にあった経験のある人」
もいるかもしれない。
弱い立場に立ちたくない人
質問に答えることは、時に「評価される側」に立つことでもあります。
それを避けるために、はぐらかすことで主導権を保とうとする人もいます。
ただしこれは、必ずしも悪意や操作とは限りません。
「弱さを見せたら不利になる」
という学習の結果であることも多いのです。
特に一般的に男性は「秘密主義」「多くを語らない」と言われますけどね。
その理由は至ってシンプルなんですよ。
男性の思考は”順序立っている”ので、読まれやすい、というね(笑)
なので、途中を隠す。
考えていることを話さないという戦略なのです。
質問の意図が分からない人
質問そのものではなく、「なぜそれを聞かれているのか」が分からないケースもあります。
特に恋愛では、共感を求める質問と、事実確認の質問が混同されやすいのでね。
例)「ねぇ、私のことどう思ってるの?」
これ、「わざわざ質問する意図」や、そこに伴う気持ちへの共感を求める質問なのか、
それとも、答えは「はいかイエスしかない」質問なのか・・・。
・・・まぁ、その話は別にして。
そのズレが、噛み合わない返答として「答えない(答えられない)」という形で現れることがあります。
ここで一度、視点を変えてみる
ここまで読むと、どうしても「彼はどのタイプか」なんとなく思いつくかもしれません。
そして、そこに意識が向きやすいと思います。
ただ、ここで一度、視点を変えてみてほしいのです。
なぜ私は、そこまで質問に答えない相手から、答えを求めてしまうのか。
・・・そりゃ質問したのに答えないからでしょ?
そう思ったあなたは常識人です(笑)
でも、もうちょっとだけこの先の話を読んでください。
僕がお伝えしたいことが分かっていただけると思いますので。
「質問する側」が無意識に背負っている役割
質問を重ねてしまう人の多くは、関係の中で、こんな役割を引き受けています。
- 関係を前に進める役
- 空気を確認する役
- 相手の気持ちを言語化する役
これらは一見、とても誠実で、愛情深い役割です。
ただ、この役割を背負い続けると、
「答えが返ってこない=関係が進まない」
という感覚に陥りやすくなります。
つまり、相手の反応がないと関係が停滞している、と感じやすくなるのです。
もちろん、問いかけに答えるのはある意味”礼儀”なのかもしれません。
ただ、あなたにもないでしょうか?
あえて答えたくないこと、あえて口をつぐむこと。
言葉にすると意味がなくなってしまう、と感じること・・・。
それはどういうことか、その一例をご紹介しましょう。
具体例:言葉に出してしまうと“分かってほしい”になってしまう気持ち
※この話はブログなどで書いていいというご許可をいただいた話ですが、詳細は一部創作していますので、架空の話としてご覧ください。
「本当は気持ちを伝えたいんですけど、言い出せないんです」
そんなふうに話してくれた女性がいました。
彼女はこうおっしゃるのです。
・言えばいいのは分かっている
・伝えないと、伝わらないのも分かっている
・このままだと、何も変わらないのも分かっている
「言えない」というより、正確には「言わない」を選んでいる感じでした。
これ、よくある考え方を使うと
「嫌われるのが怖いから」
「重いと思われたくないから」
「空気が壊れるのが不安だから」
そんな理由になると思うんですよ。
もちろん、それもきっと間違いではないんでしょうね。
ただ、じっくり彼女の話を聞いていて、「それだけじゃないな」と思ったんですよね。
彼女は、こんな言葉をぽつりとこぼしました。
「言葉に出してしまうと、“分かってほしい”になってしまう気がするんです」
・・・この一言が全てかな、と。
本当は、答えを求めているわけでもない。
ただ、「ここに、私の気持ちがある」それを分かってもらえたらいい。
でも、それを言葉にしてしまうと、説明している感じや、要求しているみたいになる。
そうなると、自分の想いの質が一気に違うものになってしまう。
彼女は、そこをすごく分かっていました。
だから、言えない。いや、言わないを選んでいる。
それは、気持ちがないからでも、諦めているからでもなくて、むしろ逆で。
今の自分の気持ちを大切にしたい。
雑に扱われる形にしたくない。
そんな思いがおありだったんじゃないか、と思うのです。
なぜ、答えを引き出そうとしてしまうのか
答えを求める背景には、
- 安心したい
- 確かめたい
- 関係を信じたい
そんな自然な欲求があります。
問題なのは、その欲求自体ではありません。
それを
一人でこの関係の中の対話を背負い、一人で解消しようとしている立ち位置
なのです。
答えない相手を変えようとすると、関係は苦しくなる
質問の仕方を工夫する。
伝え方を変える。
それは前向きな対策ですよ、間違ってなんかいない。
ただ、「答えさせなければ関係が進まない」という前提に立ってしまうと、
実は、恋愛や夫婦関係など、近しい人の関係は次第に息苦しくなります。
「質問して、ちゃんと答える。なんでも言い合える」。
それでお互い幸せならならそれでOKですよね。
ただ、人間は感情の生き物。
どうしても言えないこと、
言葉にすると”形が変わってしまう”と感じるものもある。
そこまで考えたとき、
質問に答えない相手を変えようとすることに、意味があるのか?
そう考えて、悩まれている方もいるようですよ。
・・・質問するということにここまで深い話が隠れているなんて、なかなか考えないことかもしれません。
ただ、カウンセリングの現場にいると、そういったシーンに出会うことは多々あるのですよね。
大切なのは「質問に答えない相手」だけではなく、どこに立つか
なので、ここで大切なのは、
相手から答えをもらえるかどうかではないのかもしれません。
もちろん、答えてほしいものですよ、質問には。
相手が答えない、その沈黙と不安に耐えることは必要ないと思います。
ただ、そこで「自分がどこに立って、その関係を見ているか」をチェックしてみてもいいのかもしれない。
いつも担っている確認役を降りてみる。
いつも担っている進める役を降りてみる。
それは、関係を諦めることではありません。
背負いすぎた立ち位置から、一歩戻るという選択です。
それは、必ずしも「質問をやめる」ということではないんです。
その人が今、何を守り、感じているのかを見る、ことも大切なことかな、と。
答えのない回答の中で、相手は何を伝えようとしているのか。
その視点はかなり高度なものなのですが、そういった視点は時に重要かもしれません。
その前提には「無言になっても、伝えたいことがある」という信頼が必要になります。
もちろん、毎回嘘をつく相手に合わせる必要はないのかもしれません。
しかし、
「今日遅かったね、どこ行ってたの」
そんなシンプルな質問に、もし答えない相手の向こう側に何が見えるか。
それは、普段の関係性の延長線上に見えるものなんでしょうね。
だからこそ、自分の立ち位置をちゃんと見る。
自分が担っている役割から降りてみること。
そこから見た、二人の関係って、さて、どんなものなんでしょうね?
こちらの記事もこの続きにどうぞ
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- 役割という心理|「役割」は人生を守り、同時に限界を作る
最後に
もし今、「質問しても答えてもらえない関係」に疲れているなら。
それは、あなたが間違っているわけではないんです。
もしかすると、ずっと一人で、役割を引き受けてきたサインなのかもしれません。
そこから降りたときに、見える景色、一度確かめられるといいですね。
この視点が、少しでも立ち位置を取り戻すヒントになれば幸いです。
このサイトでは、
「人は裁かない。でも、構造はごまかさない。」
というコンセプトで、恋愛や関係の中で揺れやすくなる“立ち位置”を、心理学の視点から整理しています。
好きだからこそ考えすぎてしまう。
相手を大切にしたいのに、どう関わったらいいかわからなくなる。
そんなとき、無理に答えを出さなくてもいい場所として、このサイトを使ってもらえたらと思っています。
気持ちを整理し直すための、個人セッション
そのときのあなたの状態に合わせて、対話を重ねていく”個人セッション”。
誰にも知られることなく、今のお悩みを丁寧に扱うあなただけの時間です。
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・考えすぎて、どう動けばいいか分からない
・自分の感覚を、もう一度取り戻したい
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対面(東京/名古屋)・オンラインで対応しています。
今までのあなたに、新しい視点を足す”心理学講座”
心理学講座は、「こういう見方もあるのか」という発見を、ゆっくり増やしていく場所です。
毎月テーマは違いますが、恋愛や結婚生活にまつわる心理を扱う講座を開催することもあります。
オンライン受講できる講座もご用意しています。
一人で考えすぎる日常から、少し離れるために|無料メールマガジン
まだ誰かに頼るほどじゃないけれど、
このまま誰かとの関係のことを、一人で考え続けるのは、少ししんどい。
そんなときの、「考えすぎないための視点」を、週3回(火・木・土)お届けしています。

