こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

今日は、恋愛相談の中でも「人に言いづらいのに、実はよくある」テーマを扱います。

「相手を試してしまう」
「試すようなことを言ってしまう」
「思い通りの返事じゃないと怒ってしまう」

これ、本人がいちばん苦しいやつなんですよね。

やってしまった後に自己嫌悪が来る。
「またやった」「なんで止められないの」って。

先に結論っぽいことを言うと、

相手を試してしまう人は、愛がない人ではありません。
むしろ、関係を大事にしたい人ほど試してしまうことがあります。

ただ、試す行動が続くと、関係の中の「対等さ」が崩れて、相手が疲れたり怖くなったりして、結果的に関係が壊れてしまうことがある。

この記事では、

  • なぜ人は相手を試してしまうのか(心理)
  • なぜ相手は「怖い」と感じるのか
  • どうすれば“試す”から抜けていけるのか

この流れで、できるだけ現実に使える形で整理します。

「相手を試してしまう」恋愛の相談事例例

たとえば、こんなご相談があります。

彼のことが好きなんです。たぶん、ちゃんと。
でも、安心できないんです。

LINEの返事が遅いと、頭では「忙しいのかな」と思うのに、心がザワつく。
で、ついこんなことを送ってしまうんです。

  • 「もういい。私のこと好きじゃないんでしょ」
  • 「私より大事な人いるなら、そっち行けば?」
  • 「別に。どうせ私のこと後回しだもんね」

本当は、責めたいわけじゃない。
ただ、好きって言ってほしい安心させてほしいだけ。

でも彼が思い通りの返事をくれないと、カッとなってしまって、
気づいたら怒っている。詰めている。泣きながら責めている。

で、終わった後に猛烈に後悔する。

「またやった」
「私は面倒くさい女だ」
「こんなんじゃ、嫌われて当然だ」

相手に「怖い」と言われた。
「もう無理」と言われた。
それで別れた。

だから今は、直したい。
でも、どう直せばいいのか分からない。


「相手を試す」行動の正体は、“愛がない”ではなく“不安の処理”

まず大事なのは、試す行動は、愛情の有無を測る検査ではないということです。

試すって、表面だけ見ると、

  • 相手をコントロールしたい
  • 相手を困らせたい
  • 相手を責めたい

に見えます。

でも、当人の内側で起きていることは、わりと逆で、

「不安を抱えきれない」が近い。

つまり、

  • 不安が強すぎて、自分の中に置いておけない
  • だから相手に“証明”させて安心したくなる
  • そのやり方が「試す」「詰める」「怒る」になってしまう

ここでよく出るのが、

「私は重いのかな」
「依存なのかな」
「なんでこんなに不安になるんだろう」

でも、試す人の多くは、ただの“重さ”ではなく、

「関係の中で対等に立てていない感じ」を抱えていることが多いんです。

別名、「相手に置いていかれる感じ」ですね。

見捨てられ不安と呼ばれる感情を感じる人もいます。

ただ、そこまでいかなくても

「私とあの人は対等じゃない。このままじゃ置いていかれる気がする」

そんな気持ちになって、相手を試している人もいるようですよ。


なぜ「思い通りの返答じゃないと怒る」のか

これは性格の問題というより、心の中でこういうことが起きています。

不安 → 確認 → 返事がズレる → さらに不安 → 怒りで押し切る

怒りって、ちょっと雑な表現になっちゃいますけど、

不安に飲まれそうな自分を守るための“力技”なんですよね。

だから、怒りで「白黒判断」を作ってしまう方が、気持ちの面で楽だと感じる(後で後悔するけど・・・)。

  • 私のことが好きならこう言うはず
  • 大切ならこうするはず
  • そうじゃないなら、私を大事にしてない

こうして、相手の返事が“テスト”になるわけです。

でも、ぶつけられた相手からすると、

「なにをしても合格できないテスト」になりやすい。

だから、相手は疲れます。怖くなります。距離を取ります。


相手が「怖い」と感じる理由:試される側の心理

ここはけっこう大事なポイントです。

試す側は、

「好きって言ってほしいだけ」
「安心したいだけ」

なんですが、

試される側は、こう感じやすい。

  • 自分の言動が常に採点されている
  • 少しでもズレると責められる
  • 正解が分からないのに怒られる
  • 感情が爆発するので、地雷を踏みたくない

つまり、関係が「対等な会話」ではなく、「評価と判定」になってしまう。

これが続くと、相手はどこかで

「この関係にいたら、いつか自分が壊れる」

という恐れを持ちます。

だから「怖い」と言う。

ここまでくると、試す側はさらに不安になって、さらに確認が増えて…というループです。


「相手を試す」癖の根っこにあるもの

ここから少し“心理の深い話”をします。

試してしまう人は、「相手の気持ちが分からない状態」に弱いのです。

もっと言うと、分からないまま待つのが怖い

なぜ怖いのか。

よくあるのは、こういう背景です。

  • 「大事にされる」が安定してこなかった
  • いつも相手の機嫌や反応で自分の価値が決まっていた
  • 放っておかれる/見捨てられる感じが強い
  • 本音を言うと嫌われそうで、言えない

だから、関係の中で「対等」に立つための言葉が出ない。

代わりに、試すようなことを言う形で、相手を動かして安心しようとする。

これ、言い換えるとこうです。

あなたは“対等な関係”を求めている人では?

ただ、その求め方が「試す」という形になってしまっているのです。

それぐらい「相手の気持がわからない」のではなく・・・

「私が愛され、必要とされている存在だ」と自覚できていない、何か事情がある。

・・・ここ、本当に明日テストに出るのでマークしておいてください。

そして、この事情を解放する、整える場が個人セッションなんです。


じゃあ、どう直せばいいのか:試す行動をやめるより、“対等さ”を戻す

ここで大事なのは、

「我慢して試さないようにする」だけだと、長続きしないことです。

試したくなる不安が残ったままだと、

  • 我慢 → 爆発
  • 我慢 → ある日突然キレる
  • 我慢 → 余計に相手が怖くなる

になりやすい。

なので、方向性としてはこうです。

試す(コントロール) → 伝える(対等さ)

そのための具体策を3つだけ。

1)「試す言葉」を“本音の言葉”に翻訳する

たとえば、

  • 「もういい」→「今、不安になってる」
  • 「私のこと好きじゃないでしょ」→「好きって言葉がほしくなった」
  • 「別にどうでもいい」→「本当は大事にしたい」

この翻訳を自分の中で一回挟むだけで、関係が変わりやすいです。

2)「思い通りの返事」を要求しそうになったら、“一回だけ”確認する

何度も追撃すると、評価構造になります。

だから、回数を減らす。

例:

「今、ちょっと不安になってる。大丈夫って言ってもらえると落ち着く」

これで返事が来ないなら、次は「追撃」ではなく、自分の不安の手当てに戻す方が安全です。

3)「不安を相手の反応で消す」以外のルートを持つ

相手が忙しい日もあるし、返事が遅い日もある。

そのたびに関係が揺れると、しんどい。

なので、

  • 信頼できる友達に話す
  • 日記に書いて“今の不安”を外に出す
  • 体を落ち着かせる(呼吸・散歩・入浴)

こういう「不安の逃し道」を用意する。

これは依存先を増やすというより、不安を一箇所に集中させないための工夫ですね。


「冷たくされる」と、普通は傷つきますよね

試す・試される関係の中では、

  • 相手が冷たくなる
  • 相手が雑になる
  • 相手が「めんどくさい」と言う

みたいなことも起きます。

そのとき「真に受けない」が理想ではあるんですが、

普通は傷つきますよね。

だからポイントは、強がることではなく、

「あぁ、私、悲しいって感じてるな」と少し俯瞰して自分を見つめること。

すると、反撃の狼煙、もとい、試す行動を一旦止めることができるかもしれないです。

ただ、それでもどうしても、気持ちが収まらないときは、

信頼できる誰か、場所で自分の”感情”を見つめ直すといいと思います。

不安や気持ち、嫌な気持ちを抱えておくと、また試したくなることが多いですから。

▶関連記事:感情を置き去りにしたまま、次には進めない ──立ち位置が更新されるときに起きていること


まとめ:「相手を試してしまう」のは、愛がないからじゃない

「相手を試す」「試すようなことを言う」

この癖があると、自分を責めたくなると思います。

でも、試してしまうのは多くの場合、

愛がないからではなく、対等さが崩れているサインです。

あなたはたぶん、

対等な関係で、ちゃんと愛し合いたい人なんだと思います。

だからこそ、安心できないときに、やり方が分からなくて「試す」になってしまう。

もし、これを一人で整えるのが難しいと感じるなら、
誰かと一緒に「不安の扱い方」「対等さの戻し方」を整理するのは、ちゃんと意味があります。

こちらの記事も参考にどうぞ

ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー・トレーナー
恋愛・夫婦・仕事・生き方の中で、「ちゃんとやってきたのに、どこか噛み合わない」そんな感覚を抱えやすい人のご相談を多くお受けしています。 正しさや結論だけを急がず、今どこに立っているのかを一緒に整理する個人セッション(カウンセリング)が人気。 キャリア16年・臨床実績10,000件/東京・名古屋・オンライン対応。リピーターさまが多いカウンセラー。口癖は「どんなことにも事情があるよね」。
「読む」から、「私の立ち位置を整える」へ

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