セックスを求めてこない男性の心理|愛しているのに踏み込まない彼の内側
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日はいただいたご質問にお答えしています。
テーマは「彼がセックスを求めてこない」。
なかなか繊細なテーマですよね。
だからこそ、このような関係に、正直、戸惑いや不安を感じる方は少なくないかもしれないですね。
嫌われているわけではない。
むしろ優しいし、愛情も感じる。
でも、踏み込んでこない。
・・・なんでよ、と。
このとき、多くの女性が心のどこかで、「私に魅力がないのでは?」という問いを抱えやすくなるものかもしれない。
ただ、このテーマは単純に「性欲の話」とは限らないし、あなたの魅力の問題とも限らない。
一つの視点では語りきれないものがあります。
そこでこの記事ではいくつかの可能性を踏まてて「セックスを求めない男性」について見ていきたいと思います。
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いただいたご質問はこちら
浅野さんへの質問です。
自分ではなかなか知りにくい男性心理について、いつも勉強させていただいています。ありがとうございます。
今日は、「男女の関係になろうとしない」彼の心理についてご意見をお聞かせください。
彼はさまざまなスポーツをしているせいか、とても若くて活発な彼なのですが、なぜか未だに手を繋ぐことすらありません。
キスやセックスなど、そんな雰囲気になることもありません。
私は一人暮らしなので、月2、3回は彼が泊まりにくるのですが、同じ布団に寝ても、ただ眠るだけ…。
私ってそんなに女としての魅力がないのだろうかと落ち込みます。
彼は普段から我慢強くて自制心があり、決めたことは必ず守る性格で、自分のペースが乱れることを嫌がります。
人にどう思われようとも、自分のペースは乱さないという強さがある一方で、私のことはとても大事にしてくれ、どんなに忙しくて午前様になっても毎日必ず LINEをくれたり、彼は彼なりの愛情を示してくれているのだと思います。
彼に愛されていることは実感しますが、でも、やはり体の関係がないということが気にかかっていて、このまま時間だけ経ってしまうと、より一層、そういう雰囲気になりづらいのではと心配です。
私から誘おうかとも思いますが、自分のペースを乱されることを嫌がる性格上、彼には彼のタイミングがあるのだろうと思って、二の足を踏んでしまいます。
付き合うことになった時は、「先を見据えたおつきあいを」と言ってくれていて、それは今も変わっていないように思いますが、一体、彼女とそういう関係にならない彼の心理とはどのようなものなのでしょうか。
よければ、ご意見をいただけると幸いです。
ネタ募集ネーム:aさん (※一部編集しています)
男性がセックスを求めないとき、考えられるいくつかの可能性
繰り返しになるんですけど、これは大切なことなので改めて。
男性がセックスを求めない理由は”これ”、と一つに決めつけられるものではないです。
たとえば、次のような可能性が考えられます。
- 仕事やストレスによる心身の余裕のなさ
- 過去の恋愛や性的体験にまつわる記憶
- 性に対する価値観の違い
- 自信の揺らぎやパフォーマンスへの不安
- 身体的事情(EDなど)
特に身体的な事情については、男性にとってもとても繊細なテーマです。
プライドや自己像とも結びつきやすいため、本人にとっても触れづらい領域になりやすいものです。
そのため、表面上は何も語られないまま、女性との距離だけが固定されることもあります。
そしてもう一つ、関係の中でよく見られる心理の流れがあります。
「失敗体験」から始まる”緊張”
それが、
失敗体験 → 成功させなければならない → 緊張
という流れです。
たとえば過去に、
- 途中でうまくいかなかった経験がある
- 相手をがっかりさせた感覚が残っている
- 否定された、あるいはそう感じた出来事がある
こうした体験があると、「次は失敗できない」という思いが強まることがあります。
すると、セックスは自然な流れの中の出来事ではなく、
“成功させるべきもの”
へと変わっていきます。
成功させなければならないものは、人を緊張させます。
このように緊張が高まってしまうと、”求める”という気持ちになりにくいのです。
これは、「緊張状態である男性と、リラックスを前提とする親密さとは相性がよくない」という視点で見ることもできますが、
そもそも男性が”その気”になる瞬間とは、緊張が緩和しているのです。(最後は緊張状態になるのですが)
結果として、
- タイミングを見すぎて動けなくなる
- 誘うこと自体がプレッシャーになる
- 「今日はやめておこう」と回避する
といった行動が起こりやすくなります。
外から見ると「求めてこない」ように見えても、内側では、
“失敗したくない”という緊張が働いている
ということもありえます。
ただ、これは個々のケースを見ないとなんとも言えないことでもある、とご理解ください。
ここまで見てきたように、彼がセックスを求めてこない背景には、
単なる性欲の強弱ではなく、親密さに踏み込むことへの慎重さや緊張が関わっている場合があります。
もちろん、身体のコンディション(EDなど)や体調・薬の影響といった要因もあり得ますが、その話は然るべき専門家におまかせしたいと思います。
ここでは、主に「心理と関係性の構造」の側面を整理していきます。
二人の「立ち位置」がすれ違うとき
彼が踏み込めない背景には、性欲の問題というよりも、
- 失敗への怖れ
- 成功させなければならないという緊張
- 親密さに対する慎重さ
といった心理が関わっていることがあります。
一方で、女性側にも立ち位置があります。
たとえば、
- 「嫌われたくないから、こちらからは言わない」
- 「求められないなら、私から触れるのは違う気がする」
- 「焦らせたら可哀想かもしれない」
といった遠慮や配慮です。
彼が“固いタイプ”で、彼女が“遠慮するタイプ”であるとき、二人の間に「誰もアクセルを踏まない構造」が生まれやすくなります。
誰もブレーキは踏んでいない。
でも、誰も前に出ない。
その結果、「何も起きない関係」が静かに続いてしまうことがあります。
ここで重要なのは、どちらかが悪いという話ではないということです。
二人の立ち位置が、たまたま“慎重 × 慎重”で噛み合っているだけ、という見方もできるのかもしれません。
「私に魅力がないのでは?」という自己帰属
こうした状況で、多くの女性が感じやすいのが、
- 「私に魅力がないのでは」
- 「女性として見られていないのでは」
という自己帰属です。
ただ、ここで一度立ち止まって考えてみてもよいのかもしれません。
彼が踏み込めない理由が、
- 緊張
- 自信の揺らぎ
- 親密さへの慎重さ
- 過去の体験
にある場合、それはあなたの価値とは別の軸で起きている可能性があります。
にもかかわらず、
「求められない=魅力がない」
と短絡してしまうと、あなたの立ち位置が“確認をしないまま自己否定する側”に固定されてしまいます。
ここが、実は一番もったいない地点です。
問題は、あなたに魅力があるかどうか、ではなく、二人の距離の扱い方が共有されていないことなのかもしれません。
確認してもよいという選択
では、どう扱えばよいのでしょうか。
大切なのは、責める立ち位置に立たないことです。
たとえば、
- 「どうしてしてくれないの?」
- 「私のこと好きじゃないの?」
といった問いは、相手を“加害側”に置いてしまいやすい。
代わりに、
- 「私は、あなたともう少し近づきたいと思っている」
- 「あなたはどう感じている?」
という立ち位置に戻してみます。
これは性欲の確認というよりも、親密さの希望の共有です。
もし彼が緊張や怖れを抱えているなら、そのことを話せる余白が生まれるかもしれません。
また、身体的な事情(EDなど)が背景にある場合でも、責められない場であれば、初めて言葉にできることもあります。
言葉にできるかどうかは、責められるかどうかと、強く結びついているからです。
問題は「性」そのものではない
ここまで見てくると、
セックスを求めない=愛していない
とは単純に言えないことがわかります。
むしろ、
- 愛しているからこそ、失敗したくない
- 愛しているからこそ、慎重になる
という構造もあり得ます。
テーマは性欲の有無ではなく、
- 親密さにどこまで踏み込めるか
- 親密さをどう扱うか
という二人の距離の問題なのかもしれません。
まとめ
もし今、
- 「なぜ踏み込んでこないのだろう」
- 「私に魅力がないのでは」
と感じているなら、一度、
彼の問題か、あなたの問題か、という二択
から離れてみてもよいのかもしれません。
もしかするとそれは、二人の立ち位置が慎重すぎる地点で固定されているという構造なのかもしれません。
そしてその構造は、どちらかを責めなくても、確認することで少し動く可能性があります。
「私はあなたともう少し近づきたい」
この言葉は、要求ではなく、立ち位置の表明です。
もしかすると今、問われているのは、二人がどの距離に立っているかなのかもしれませんね。
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