何もしていないのに責められている気がする心理 〜相手の感情を飲み込みやすい人が立ち止まるための視点〜
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日のテーマは、
「何もしていないのに責められている気がする心理 〜相手の感情を飲み込みやすい人が立ち止まるための視点〜」
恋愛や夫婦関係のご相談の中で、こんなお話をうかがうことがあります。
- パートナーに責められている気がして、ずっと苦しい
- 誤解されている気がする。でも反論できない
- 言い返したいのに、言うほど自分が悪い気がしてくる
- 何もしてないはずなのに、胸がザワザワして落ち着かない
これ、外から見ると「相手が誤解してるだけ」と言える場面でも、
当事者にとってはそんな簡単な話じゃないんですよね。
むしろ、
「わかってもらいたいのに、うまく言葉が出ない」とか、
「こじらせたくないのに、こじれていく」みたいな感じになり、
とにかく心が疲れてしまう。
今日はこの状態を、善悪ではなく、できるだけ“心の反応の仕組み”として整理してみます。
よろしければどうぞ。
Index
何もしていないのに「自分が悪い気がする」とき、心の中で起きていること
何もしていないのに責められている気がするとき。
このとき、多くの人の心の中ではこんなことが起きています。
- 相手の言葉そのものより、相手の“温度”に反応している
- 誤解を解こうとするほど、怖さや緊張が上がってしまう
- 「正しく説明すれば伝わるはず」という期待が、逆に苦しさを増す
つまり、
強い感情が飛んできたときに、心が防衛反応を起こしている、
という見方もできるんですね。
ただ、この防衛反応の厄介なところは、
相手の怒りや不機嫌に触れた瞬間、こちらの中で
「自分が悪いのかもしれない」
という“仮の結論”が立ち上がってしまうことです。
もちろん、実際にこちらに至らないところがある場合もあるでしょう。
ただ、今扱いたいのは「正誤」ではなく、
“自分が悪い気がしてしまう状態”そのものです。
とくにパートナーから強い感情を向けられると、苦しくなりやすい理由
誤解や決めつけって、職場や友人関係でも苦しいのですが、
パートナーから向けられると別格にしんどい。
これは、相手が近い存在、いや、本来味方であるはずの人、だからです。
- 関係を壊したくない
- 嫌われたくない
- 大事にしたい
- できれば分かり合いたい
そういう気持ちがある相手ほど、こちらの心は影響を受けやすい。
そして、
パートナーの誤解や決めつけが激しいとき、
こちらの中で起きやすいのは、
「相手の感情を落ち着かせることが最優先」になってしまうことです。
そうなると、
自分の気持ちや事実関係よりも、
まず相手の怒り・不安・不満を吸収しようとしてしまう。
もちろん、誠実さや思いやりとして、それが働いている部分もあります。
ただ、結果として自分の位置がズレると、苦しさが長引くんですよね。
相手の言葉よりも「相手の感情」を飲み込んでしまう人の特徴
「飲み込む」って、我慢することだけを指しません。
たとえば、こんなことも含まれます。
- 相手の不機嫌を見ると、理由が自分にある気がする
- 相手が怒っていると、説明より先に謝りたくなる
- 相手の感情を受け止めすぎて、自分の感覚がわからなくなる
- 「私が悪かったことにしておけば収まる」と感じてしまう
これ、“関係を大事にする力”が強い人ほど起こりやすいのだと思います。
言い換えるなら、相手を雑に扱えない人。
相手の感情を「なかったこと」にできない人。
だからこそ、飲み込みやすい。
そして、飲み込んだ分だけ、自分の中に未処理が残りやすい。
ここは、「飲み込みやすい自分」を責める場所ではなく、
自分の反応のパターンに気づく場所だと思ってください。
責められている気がするときに、やってしまいやすい“3つの反応”
この状態のとき、人はだいたい、次のどれかをやりがちです。
1)全部、自分が悪いと思ってしまう
誤解されているのに、反論できない。
反論できないから、ますます「私が悪いのかも」と感じる。
これは、心が「整合性」を取ろうとする反応とも言えます。
2)誤解を解こうとして、消耗する
説明する、証明する、わかってもらう。
その努力自体は真面目なのですが、相手の感情が強いときほど、ここは空回りしやすいです。
そして、空回りするほど、こちらの心が擦り減っていく。
3)何も言えなくなり、飲み込む
怒らせたくない。
関係を壊したくない。
そう思えば思うほど、言葉が出なくなることがあります。
ここで大事なのは、
どれを選んでも、あなたがダメという話ではないということです。
ただ、どれも続けると、あなたの中に「自分がどこに立っているか」が分からなくなりやすい。
一旦立ち止まるために必要なのは「正しさ」ではなく切り分け
誤解や決めつけを向けられたとき、
つい「どっちが正しいか」の世界に入ってしまいがちです。
でも、まず立ち止まるために必要なのは、
正しさの勝負ではなく、切り分けです。
- 相手の感情
- 相手の解釈
- 事実
- 自分の意図
相手の感情は相手のもの。
私の責任と同一ではない。
そのあたりから意識し始めてみてくださいね。
意識することを続けることで、ある程度線引ができる場合もありますので。
こちらの記事も読まれています
最後に|「私が悪い気がする」状態から戻るための、静かなセルフチェック
いかがでしたでしょうか。
今日のまとめはこちら。
- 私は今、相手の感情を背負いすぎていないか
- 事実よりも、相手の解釈に引っ張られていないか
- 自分の落ち着きを後回しにしていないか
誤解や決めつけで苦しいとき、
まずは自分の位置に戻ってみること。
この記事が、立ち止まるための静かな支点になれば幸いです。
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