恋愛の心理学

彼の否定的な言葉に傷ついてしまい、どうしたらいいか分かりません。

浅野さんに質問があります。

こんにちは。
数ヶ月前に現在の彼氏とのお付き合いが始まり、それと同時期に浅野さんのブログを発見してからは、毎日更新を楽しみにしています!
恋愛でパニックになるたびに、その状況と似ている記事を見つけては読み心を落ち着かせています。。

現在、付き合いを始めて7ヶ月になる恋人がいます。
私は甘えん坊なのですが、恥ずかしさと不器用さがでてしまい上手に甘えられません。
なんとなく恋人も、たぶん同じような感覚を持ってる気がします。
不器用と不器用が付き合っているので、寂しい思いをすることが多いです。
周りに相談すると、真面目すぎるとよく言われます。

最近はそんな自分の殻を破りたくて、恋人の前では素直な自分でいたい。と思い、恥ずかしいけど甘えたり、ちいさなお願いをしてみたりしています。

ですが、彼は一度冗談で否定?拒否をします。
拒否をしたあと、冗談だよ。と言ってお願いを受け入れてくれます。

例えば「○○連れてって!」「やだ」
「ハグしたい~」「え、いいです」
恋人の方から○○へ行きたいと提案してきたのに
私が「じゃあ来週行こうか!」というと「まぁ、そんなに言うならいいけど?(笑)」みたいな感じです。

その度に私はイラつき、傷つきます。

私は恥ずかしさを乗り越えて甘えようとしてるから余計に冗談でも一度拒否されると悲しくなり、胸がズキズキします。

私がショックで黙ったり、どうしてそういうことを言うの?と聞くと冗談だよって笑って流されます。
毎回こんな感じで疲れてきます。受け入れて欲しいです。

つい数日前も仕事のやる気が起きないとLINEがきたので写真に文字を入れて
「頑張ってね(ハートマーク)」と送ると「やる気がさらになくなった」と返信がきたので、ついに「冗談なのはわかるけど、言っていいことと悪いことがあると思う。そういうところ嫌だなぁ」と送ってしまいました。。

電話では開口一番謝ってきましたが、伝わってるかは謎です。
与えようと頑張ってみてはいるのですが、頑張れば頑張るほど毎回こんな感じになってしまい、傷つきどうしたらいいかわからず、ご相談させていただきました。。泣

恋人に悪気がないのはわかるんですが、その言動で私が傷つくのは事実です。
でも追い詰めることはなるべくしたくありません。
彼にも傷ついてほしくないですし。。
もうわかりません、浅野さん助けてください。。

ネタ募集ネーム:りなさん

りなさん、ネタのご協力ありがとうございますm(_ _)m今日はあなたのご質問にお答えしますね。

なるほど。彼の言葉に傷ついちゃうんですね。

「胸がズキズキする」という表現などを見ると、りなさんは本当に勇気を持って彼と関わっているように感じます。

しかし、たとえ悪意がないにしても、彼から否定の言葉が飛んでくるならなんともやるせない気持ちになりますよね。だから「なんでそんなこと言うの」と言いたくなるお気持ちも僕なりに理解できる気がします。

また「周りに相談すると、真面目すぎるとよく言われます。」とありますが、真面目であることが悪いわけじゃないですよね。だから似た者同士?の彼さんも含めて、自分を恥じる必要はないと僕は思います。

ただ、りなさんのお話も、彼酸の反応も、ここにはある一つの共通した感情の影響がある、と僕は見ています。

それはりなさんがどうして「傷つくのか」「胸がズキズキするのか」の理由になっているものであり、彼が(冗談で?)否定的な言葉を使う理由でもありますよ。

ということでそのあたりの解説を加えながら、対処法についてまとめてみます。

よろしければお付き合いください。

 

素直な反応が返せない男性の心理

りなさんの彼さんって、「〇〇してほしい、お願い」というと、とりあえず「いやだ」と返してくるタイプの男性のようですね。

こういった男性って少なくないのかな?と思うのは僕だけでしょうか。この手のお話はたくさん伺います。僕も彼と同じような気持ちになる瞬間もありますしね(^^;

その彼の気持ちはなんとなく、いや、よく分かる気がします(笑)

この彼のような反応をする人って「恥ずかしさの裏返し」で、ついそんな言葉を使ってしまう場合が多いように僕は見ています。

要は恥ずかしすぎて、素直に「そうだね」とか、「好きだよ」とか、「俺も君と一緒にいたい」とか言えない人が取る反応なんです。彼が恥を受け入れられないタイプだ、ということですね。

ここで、それ以外の意味を考えるなら、その言葉の通り「本当の否定」「ノーという意志の現れ」になるわけですけど、どうやら彼の場合はそうじゃないみたいですね。

だとしたら、彼は恥ずかしいので「とりあえずノーと言う」ということで、自分の感情を扱っていると考えたほうがいいでしょう。

つまり、あなたに本気でノーと伝えたいわけじゃない、ってことではないでしょうか。

きっとりなさんもそのあたりはご理解していただいているのだと思うのですけどね。

今回のご質問にあるような、自分のパートナーが恥を受け入れないタイプだと、こういった否定的な言葉でのコニュニケーションが増えてしまうのは事実でしょう。

相手のことを愛していたり求めているのに、やめてよ、みたいな態度を取られるわけですから。

だから「(彼が)電話では開口一番謝ってきましたが、伝わってるかは謎です。」と書かれているのだろうと思うのです。

僕の意見としては、彼はあなたに悪いと思っている。けど、自分がどう振る舞えばいいのかわからないので、ごめんとしか言いようがないのでは、と思いますけど、そりゃ頑張って愛情表現しているりなさんの立場からすれば、どこか自分を否定されていたり、拒絶されているような気分になると思うんですね。

だから、その気持ちを信頼できる人に話すなど、我慢せず気持ちを自分の外にアウトプットすることをおすすめします。人に気持ちを分かってもらうことで、安心できることもたくさんありますよ。

ここで今の気持ちをひたすら我慢すると、彼に対する印象をどんどん悪くしてしまったり、自分のことを残念な存在と思ってしまうこともあるので、できれば気持ちをスッキリさせることを考えてみてください。

 

ノーと言われると恥ずかしいと感じる繊細な気持ち

ただ、りなさんも

「私は甘えん坊なのですが、恥ずかしさと不器用さがでてしまい上手に甘えられません。
なんとなく恋人も、たぶん同じような感覚を持ってる気がします。
不器用と不器用が付き合っているので、寂しい思いをすることが多いです。」

と書いてくださっていますよね。

このように、自分自身が恥ずかしさという感情を上手に扱えず、いわば我慢してしまう人って一定数いらっしゃるのだろうと思うんです。

ただ、一般的に考えて、仕事でもないのに、自分から恥を進んでかきにいく人ってなかなかいないと思いませんか?恥ずかしい思いをするって嫌だと思うことのほうが多くないですか?

だからこそ、普段から、恥をかかないように、と意識して生きているものですよね。

心理的には、自分が「隠したい」と思うダメなところ、欠点、好きじゃない部分を無意識的に意識して生きていて、それをプライドなどで隠している、といった感じです。(これは彼もきっと同じですよ。)

だから、失敗がないように、周囲から浮かないように、相手に嫌われないように、恥ずかしい思いをしないように、と考えてがちになるんですよね。

その思いの中には「誰かに否定されないように」という考えも存在すると思いますよ。

すると、相手が否定的ではない意味としての「否定的な言葉」を使ってきたとしても、

「自分が否定された気分になる→自分は十分じゃないと感じる→その自分が恥ずかしい』

と感じてしまうので、どうしても否定的な言葉を受け止められず、つい傷ついてしまうことがある、というわけです。

そこではやはり嫌な気分がします。本当にいやーな気分がね。

自分が感じたくない感情を刺激されると、嫌な気分になるんですよ。

意識としては、傷つく、嫌な気分がすると感じることのほうが多いと思います。

ただ、りなさんが彼の言葉で傷ついてしまうとしても、その繊細な気持ちに罪はないと言えます。

つまり、傷ついてしまう自分を否定的に見る必要はないですよ。自分がそう感じることには「事情がある」ことであって、ダメなことではありませんから。

 

自分を大切にする意識をしっかり持って彼と向き合ってみましょう

人は悪気なく、自分が苦手にしている感情を相手に振ることが結構あるんです。

例えば、自分が恥を苦手にしているなら、自分がその感情を受け入れることに抵抗があるので、相手のことをいじって恥ずかしさを感じさせようとするわけです。それは悪気なく無意識的に、です。

これがひどくなると、困っている相手をバカにする、SNSで叩くなんてことにもつながるんですよね。

どうやら恥ずかしがり屋の彼には、つい相手の言動を否定し受け入れない心の癖がありそうですね。

だとしたら、ここでは一旦自分のことをしっかり見つめましょう。

彼のことを思い、勇気を持って愛情表現をしているのは、他でもないあなた、ですよね。

その自分のことをぜひ承認してあげてほしいのです。

はっきり申し上げておきますが、ここまで愛情を表現しようと努力されているあなたがダメなはずがありません。彼の言葉で傷ついてしまうあなたも悪くありません。

少なくとも僕はすごいなぁ、と思いますよ。りなさんは「自分は不器用」とおっしゃってくださっていますが、それでも彼に対してしっかり自分の気持ちを表現しようとしているあなたの意志を僕は尊重させてもらいたいなぁ、と思うのです。

だから、頑張っている自分にご褒美をあげてもいいし、自分の好きなこと、いい気分を感じることを日常に取り入れてもいいです。

先に書いた人に気持ちを話すことも同じですが、なにより今の自分を丁寧に扱うことを心がけてみてほしいのです。

その上での話ですが、どうやらこの彼には王道の「褒め言葉」が効きそうですよ。

彼に甘えたりお願いすることも大事なことですが、その前に彼も恥ずかしがり→自分の価値を自分で十分に認めているわけじゃなさそうです。(そうは見えなくても)

「恥ずかしがり屋は恥ずかしいから褒められるとすぐ逃げる」ものですから。

彼が突っぱねてくるような言動をしても、彼を褒めたり、認める言葉を使いながら上手にお願いしていくと、彼も次第に態度を変えていくかもしれませんね。

これ、一度試してみてほしいな〜と思います。

そしてこれから書くことは、自分のハートをよりしなやかにする「次のステップ」の話と思って読んでいただけるといいと思います。(この先の内容が難しいと思うなら、まずは自分のことを癒やし整えるとき、と考えてみてください。)

そもそも彼が否定的な言葉を使うのは彼の問題です。だからあなたの責任ではありません。

ただ、彼の言葉を聞いて何を感じるかは自分の範疇の問題です。

もし、あなたが、彼の言動を上手に受け止めて、愛し上手になってみたいと思われるのであれば、一度考えてみてほしいことでもあります。

 

恥を隠すとやたら傷ついた感じがする

とかく日本人は恥ずかしがりやだ、といった話が出ることもありますが、恥を隠すと「傷つく感」が強まることは確かでしょう。

例えば、恥をかきたくない、辱められたくない、といった気分になると、屈辱的な感じがしたり、自分を大切に扱われていないような気分になるものではないでしょうか。

かつ、恥はとても強い感情のエネルギーなので、受け入れるってけっこう大変です。だから、ついつい恥を感じないようにと感じてしまうものなのです。

ただ、本来恥を感じることは問題ではありません。むしろ恥を受け入れるととっても生きやすくなるのですが、恥を受け入れられない状態が続くと、やはり恥を感じること自体が問題になります。

もちろん「恥ずかしいことを避けたい」という気持ちは僕の理解できるのですが、それ以上に「恥をかくことは悪いことだ」という認識、つまり恥と罪悪感がくっついていることが問題なのです。

もし、恥に罪悪感がくっつくと、「自分は不十分ではないか」「今の自分には何かしらの欠点があってダメなのではないか」という否定的な意識が生じます。

特に自分にとっての愛情表現を否定されると、その否定感は更に高まり、自分自身の存在をちっぽけに感じることにもつながっていきます。

だからどうしても自分の恥は隠したくなるし、恥ずかしい思いをするとすごく傷つく感じがするのです。

ただ、感情的には「恥ずかしい」と感じることを受け入れ、自ら表現できる状態のほうが傷つきません。

自分の中の「恥ずかしい」と思う部分を隠すよりは、「恥ずかしいんだよね」「自分にはこんな部分もあるんだよ」と受け入れていくほうがよっぽど楽で、心がスーッと落ち着いていくものなんです。(これは彼にも同じことが言えますよ。)

例えば、彼の言葉で傷ついてしまう自分がいるとしたら、その自分にがっかりし、なんだよーと思っているのは自分だ、というケースってとても多いのですよ。

彼の言葉ぐらいひらりとかわして、「何言ってんのよ、このこの〜」ぐらい言えればいいけど、でもそう言えない自分を恥じているのは自分だった、というね。

もちろん理想を言えば、彼があなたの愛情表現を受け入れ、共に歩んでくれればいい、ってことになりますよ。

だから、「どうしてそんな事を言うの」というあなたの気持ち、僕はよく分かるんです。そりゃそうだ、と思うのです。

ただ、彼も恥ずかしがり(不器用だった)という現実があるならば、理想は未来の目標として持っておきつつ、しかし今の現実とどう向き合うかも考えていく必要がありそうですよね。

もしあなたがワンステップ先に進みたい!と思われるならば、「どうすれば傷つかないか」よりも、「私はどんな自分を恥ずかしがっているのだろう」と考えるほうが、自分自身をより理解し、気分良く生きられる方法だと僕は思いますよ。

ここで傷つかないことだけを考えると(つい考えてしまうし、それが悪いわけでもないのですが)、絶対に恥をかきたくない、絶対に嫌な気分にならない方法はなにか、と考えることになり、かなり窮屈で制限のある感覚を覚えることになるので、僕はあまりオススメしてはいないんですね。

ただ、このプロセスは結構パワフルで、自分だけでは受け入れがたい感情と向き合うことにもなります。

なので、一人で頑張らないこともぜひ考えてみていただければと思いますよ。

 

最後になりますけど、自分が傷ついているとき、自分に不足しているのは、自分に対する優しさと、自分の価値を見る視点です。

傷ついた自分に価値を感じられなくなってしまうものなのです。

しかし、自分の価値は不変です。一時的に感じられないことはあっても変わることはありません。

だからどうか自分を大切に扱ってあげてください。それが次に繋がる一歩だと僕は思いますよ。

 

今回は以上です。なにか参考にしていただければ幸いです。

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