こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

仕事で小さなミスをしただけで、胸の奥がヒュッと冷たくなる。

誰かの返事が素っ気ないだけで、「あ、やっぱり私が悪いのかな」と考えてしまう。

帰り道、思い出しては、頭の中で反省会が始まってしまう。

……こういうこと、ありませんか。

今回のテーマは、

「自分を責めてしまうクセ」です。

ただ、ここで先に言っておきたいことがあります。

自分を責めるクセは、あなたの欠点というより、

あなたが生き残るために身につけてきた技だったのかもしれません。

そして、その技が役目を終えるタイミングが、人生にはあるように思うんです。


自分を責めてきた人ほど、次の段階に進める

少し不思議に聞こえるかもしれませんが、

自分を責めてきた人ほど、次の段階に進めることがあると、僕は感じています。

なぜかというと、自分を責めてきた人は、

  • 状況をよく見て
  • 相手の気持ちを想像して
  • 自分の影響を引き受けようとして

つまり、「関係を壊したくない」という感覚を、どこかでずっと大切にしてきた人が多いんですね。

もちろん、その大切さが行き過ぎると、苦しくなります。

でも、その根っこにあるものまで「ダメだ」とは言いにくい。

あなたがしてきたのは、自分を責めることで関係を守るという、ある種の誠実さだったのかもしれません。


自分を責めるクセが果たしてきた役目

自分を責めるクセが強いとき、人はこんなふうに考えやすくなります。

  • 私が悪いんだ
  • 私がもっとちゃんとしていれば
  • 私が余計なことをしたから

これって、苦しいのですが、同時に、どこかで「安心」でもあります。

なぜなら、原因を自分に置くと、世界が予測可能になるからです。

「私が変われば、状況が変わる」

そう思えると、それは希望にもなり、今の不安に少し耐えられるようにもなる。

逆に言えば、

原因が相手側や環境側にあるとしたら、それはそれで怖いんですよね。

自分ではどうにもできないから。

だから、世界を、そして自分を信じるようになる人もいれば

誰にも悪い影響を与えなくないと考えて、自分を責めるクセを持つようになる人もいる。

感情を抑え、コントロール可能にするための技として働いてきたのかもしれません。


「私が悪い」と感じるとき、実は起きていること

「私が悪い」と思うとき、心の中では、もう少し細かい動きが起きています。

  • 嫌われたら終わる気がする
  • 見捨てられたら立てなくなる気がする
  • ここに居ていい根拠がなくなる気がする

こういう感覚が強い人ほど、

人間関係や職場の出来事が、単なる出来事ではなく、

「自分の存在」に触れてしまいやすい。

すると、出来事の大きさ以上に、反応が大きくなることがあります。

これは弱さというより、敏感さの問題かもしれません。

そして、その敏感さを抱えたまま生きてきた人ほど、

自分を責めることでバランスを取ってきた、ということも起きやすいんですね。


「もう守らなくていい」と気づく瞬間

ここからが今日の本題です。

自分を責めるクセは、あるタイミングで、役目を終えることがあります。

それは、

自分を責めても、もう何も守れない

と、どこかで気づき始めたときです。

たとえば、

  • 責めても状況が変わらない
  • 責めるほど、体調やメンタルが削れていく
  • 責め続けた先に、自分が空っぽになる

そういう地点に来ると、心はこう言い始めます。

「このやり方、そろそろ限界だよ」と。

これは、あなたが壊れたのではなく、

あなたが更新に入ったということかもしれません。


クセを無理に変えなくていい理由

自分を責めるクセを手放そうとするとき、

多くの人が「すぐに変わらなきゃ」と思います。

でも、ここで急いでしまうと、

「責めるクセを責める」という、ややこしい構造に入ってしまうことがあるんですね。

だから、僕はこういう言い方をしたい。

クセは、手放すというより、役目が終わる。

役目が終わるとき、人は「やめよう」と決める前に、

どこかで、少しずつ、そのクセを使わなくなっていきます。

その過程には、

  • 揺れ
  • 戻り
  • また責めてしまう日

も含まれるでしょう。

それでもいいんです。

むしろ、その揺れごと含めて、移行期なのだと思います。


じゃあ、次はどこに立てばいいのか

自分を責めるクセが弱まってくると、最初は少し不安になるかもしれません。

「責めないと、だらしなくなるのでは?」

「責めないと、成長できないのでは?」

でも、本当に必要なのは、責めることではなく、

立ち位置を確認することだと思うんです。

たとえば、こんな問いが役に立ちます。

  • 今、私は「悪者の席」に座っていないかな
  • 本当は、誰の責任まで背負っているんだろう
  • 出来事と「私の価値」を、同一化していないかな

ここでやることは、反省会ではなく、

状況整理です。

責めるのではなく、見立てる。

裁くのではなく、俯瞰する。

その位置に戻れると、同じ出来事でも、心の消耗が変わってきます。


自分を責めなくても、前に進める

最後に、ひとつだけ。

自分を責めてきた人は、

「責めない」と決めた途端に、過去の自分を否定したくなることがあります。

でも、過去のあなたは、その時点での最善を尽くしてきたのではないでしょうか。

そのやり方で守れたものも、きっとあった。

だから、今やることは、

過去の自分を裁くことではなく、

「役目を終えたクセ」にお礼を言って降ろすことなのかもしれません。

自分を責め続けなくても、前に進めます。

むしろ、自分を責めてきた人ほど、次の段階に進める。

今日は、そんな話でした。


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まとめ

自分を責めるクセは、あなたをダメにするために生まれたのではなく、

あなたが生きていくために、必要だった時期があったのかもしれません。

そして、役目を終えるときが来たなら、

無理に戦わなくても、少しずつ手放れていくことがあります。

もし今、あなたが「もう限界かもしれない」と感じているなら、

それは壊れたサインというより、更新の合図なのかもしれません。

自分を責める代わりに、立ち位置を整える。

その方向で、今日の自分を少しだけ楽にしてあげてくださいね。

※本記事は一般的な心理学的視点に基づく内容であり、特定の診断や治療を目的としたものではありません。

ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー/トレーナー
恋愛・夫婦・仕事・生き方の中で、「ちゃんとやってきたはずなのに」そんな感覚を抱えやすい人のご相談を多くお受けしています。 個々のご相談を心理学の視点で整理して、明快に言葉にしていくカウンセリングが人気。 キャリア17年・臨床実績10,000件/東京・名古屋・オンライン対応。リピーターさまが多いカウンセラー。口癖は「どんなことにも事情があるよね」。
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