愛し合う勇気|弱さを見せられない二人が、すれ違ってしまう理由
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
「大切な人と、ちゃんと愛し合いたい」
多くの方がそう願っていると思うんです。
でも、人の心って不思議で
愛し合いたいはずなのに、うまく関われなくなったり、距離ができたり、気持ちを伝えられなくなったりします。
憎しみがあるわけじゃない。嫌いになったわけでもない。
それなのに、親密さだけが止まってしまう。
今日はその話を、できるだけ分かりやすくまとめてみます。
Index
愛し合うには勇気が必要
僕は「愛し合う」とは、優しい言葉を言えることでも、仲良くやれていることでもなく、
“弱さを見せ合える関係”
に近いと思っています。
もちろん、弱さを隠すのは自然なことです。
ただ、隠しつづけると、相手の愛をはねのける形になってしまうことがある。
それが、恋愛や夫婦の停滞(友達夫婦化、セックスレス、かりそめの平和)や、燃え尽き、無感覚、そして浮気や別れの引き金になることもあります。
愛し合う関係と、愛が宙に浮く関係
ざっくり言えば、愛が育つ関係は「気持ちが行き来しています」。
- 嬉しい、寂しい、怖い、助けてほしい
- 分かってほしい、触れてほしい、離れたくない
こういう“気持ち”が、言葉でも態度でも、なんらかの形で伝わっている。
一方、愛が宙に浮く関係は、相手を思っているのに、気持ちが行き来しなくなります。
- 相手を気遣っているつもりで、本音が出ない
- 頑張っているつもりで、反応が薄い
- 礼儀はあるのに、心が動いていない
この状態が続くと、二人の間に「つながっている感じ」が減っていくんですね。
弱さを隠しつづけると、相手の愛をはねのけてしまう
例えば、こういうケースがあります。
彼女は気遣いができて、周囲からの評価も高い。仕事も順調。
彼も誠実で、彼女を大切にしてくれている。
彼女は「このまま結婚かな」と思っていた。
ところがある日、彼が言います。
「別れたい。君と一緒にいても、先が見えない」
嫌いになったわけではない、と彼は言う。
でも、楽しいとも、嬉しいとも思えなくなった、と。
彼女は混乱します。
だって、二人は“悪い関係”ではなかったはずだから。
このとき起きていることを、僕なりに言うなら――
二人とも「愛する力」はあるのに、「弱さを差し出す」が止まっていた
という状態です。
彼も彼女も、相手を大切に思える人。だからこそ、どこかで“ちゃんとしよう”が強くなり、弱さを隠す方向へ寄ってしまったのかもしれない。
そして、その「弱さを見せない関係」に耐えられなくなった側が、ある日、限界を迎える。
そんな別れ方は、実は少なくありません。
「受け取る」も、愛の一部
僕たちは、自尊感情――「自分は誰かの喜びである」という感覚を感じたい生き物です。
特に、好きになった相手の喜びになりたい。
ここは、多くの人に共通していると思います。
でも、自分が愛しているのに、相手が反応してくれない。
受け取ってくれない。委ねてくれない。
この状態が続くと、愛することは、だんだん苦痛になっていきます。
だから「受け取る」「感謝する」「反応する」は、愛の一部なんです。
ただ、普段から自立的に生きている人ほど、ここが難しくなります。
自分のことは自分で、という姿勢が、親密さでは逆効果になることがある。
愛し合うことは、弱さを見せる勇気である
心の世界に、こんな言い回しがあります。
万策尽き、力を使い果たし、もう与えられるものがないと感じたとき、唯一差し出せるものがある。
それが「何もできない弱い自分」である。
僕はこれを、こう言い換えることがあります。
本当に信頼できる相手の前なら、ひざまずくことだってできるはずだ。
もちろん、いつも弱くあれ、という話ではありません。
ただ、いつも強くいようとし続けると、相手は「自分は必要ないのかもしれない」と感じることがあります。
逆の立場で考えてみると分かりやすいですよ。
目の前の大切な人が、ずっと一人で頑張り続けて、弱さを見せず、頼らず、燃え尽きそうになっていたら。
「どうして頼ってくれないの?」と言いたくなる。
それが、愛する側の自然な反応です。
だから僕はこう思います。
「愛し合う」とは、勇気である。
相手の前で、素直で弱い自分を出す勇気である。
弱さを受け入れる勇気。
それが持てたとき、関係はもう一段深い絆になっていく。
もし今、親密さが止まっている感じがあるなら。
「強さ」ではなく、「弱さの扱い方」を見つめ直してみてもいいのかもしれません。
以上、参考になれば幸いです。
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