こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今回も、ネタ募集企画にお寄せいただいたご質問にお答えしたいと思います。
テーマは、「彼女より交友関係を優先する彼の心理と、その背景にある心の動き」です。
彼と一緒に暮らしているのに、
自分よりも友達や実家、趣味を優先されている気がする。
約束したはずなのに、予定は共有されず、
気づけばひとりで待っている時間が増えていく。
「私がわがままなのかな」
「それとも、大事にされていないのかな」
そんなモヤモヤを抱えてしまう方も、少なくないと思います。
この記事では、
- 彼が交友関係を優先するときに起きやすい心理構造
- なぜ「放っておかれている」と感じやすくなるのか
- 関係を壊さずに向き合うための考え方
を、心理カウンセラーの視点で整理していきます。
Index
いただいたご質問はこちら
浅野先生に質問です。
(いつも浅野先生のブログに救われています)
同棲して半年の彼がいます。出会ったのは1年前、地方に住んでいた私と首都圏に住んでいた彼は、偶然、ある小さな街で出会いました。
私が上京して現在に至ります。
親とも友達とも離れるから寂しい思いはさせないでほしいと私はいいました。
そして彼は約束するといいました。
ですが、休日には実家に帰ったり、友達と遊んだり、草野球に行ったり、前持って予定を共有することもありません。
「私はひとりにされてないがしろにされている」という気持ちになってしまいます。
私は親や友達に、気軽には会えないのに、親や友達と自由に会う彼に対して、嫉妬しているのかわかりません。
あんなに約束したのに、私がわがままなのか自分の交友関係を優先する彼氏が自分勝手なのかわかりません。
浅野先生にはどのように映りますか?
ご教示頂けますとモヤモヤとした気持ちから抜け出せそうです。
ネタ募集ネーム:ささななせさん
結論:彼は「彼女を軽んじている」とは限らない
なるほど・・・。それは寂しいですよね。
あなたが「一人にされて蔑ろにされている」と感じるのも無理はありません。
そもそもあなたは住む環境を変えておられる。
それがどれだけの寂しさをもたらすか、わかってほしいところですよね、彼に。
*
さて、今回のご質問を拝見して、まず感じることからお伝えしますね。
彼女より交友関係を優先する彼の行動は、
必ずしも「彼女を大切にしていない」ことを意味するわけではありません。
ただし同時に、
彼自身が「自分の行動が、どれほど相手の心に影響を与えているか」を十分に理解できていない
その可能性は、かなり高いのではないか、と感じます。
つまり問題は、
「愛情があるか・ないか」よりも、
親密な関係の中での距離感や影響力を、どう扱っているかなのです。
ここから、その背景にある心理を整理していきますね。
彼女より交友関係を優先する彼に共通しやすい心理構造
ささななせさんのケースのように、
交友関係を優先する彼の背景には、
いくつかの心理が複雑に絡み合っていることが多いです。
ただ、それらをバラバラに見るよりも、
まずはひとつの軸として理解したほうが、整理しやすくなります。
中核にあるのは「親密さへの戸惑い」と「影響力の未理解」
多くの場合、彼の心の奥には、次のような感覚があります。
- 彼女が寂しがる気持ちは分かる
- でも、その感情を受け止め続ける自信がない
- どう関わればいいか分からないまま、距離を取ってしまう
この状態では、
彼にとって「友達・実家・趣味」は、
感情的な負荷を感じずにいられる、安全な居場所になりやすいのです。
では、その背景にある心理を、少し具体的に見ていきましょう。
① さみしさや感情に向き合うのが苦手
彼自身が「さみしさ」や「感情的になること」を苦手としている場合、
彼女のさみしさに向き合うこと自体が、負担になります。
彼は、
「さみしくさせたくない」と思っていても、
「さみしさを抱えた相手と、どう関わればいいか」が分からない。
結果として、自分が楽でいられる場所へと、無意識に足が向いてしまうのです。
② 親密な関係に対する距離感が分からない
親密な関係とは、「近づけばいい」「一緒にいればいい」という単純なものではありません。
距離が近づくほど、相手の期待や感情に触れる機会も増えます。
その重さに戸惑う人ほど、無意識のうちに距離を調整しようとします。
それが、交友関係を優先する行動として表れることもあります。
③ 自分の行動が相手に与える影響を実感できていない
悪気があるわけではなく、
「自分の行動が、相手にどう影響するか」を、
まだ実感として理解できていないケースも少なくありません。
これは、
- 自立心が強い人
- 今まで人間関係で大きな摩擦を経験してこなかった人
に、比較的よく見られます。
この場合、彼の中では「いつも通り」の行動でも、
彼女にとっては「放置された感覚」になってしまうのです。
「大事にされていない」と感じてしまう理由
ささなせさんが感じているモヤモヤは、
決してわがままだから生じているわけではありませんよ。
一緒に暮らし、生活を共有している関係では、
「どれだけ優先されているか」=「大切にされている感覚」
になりやすいからです。
予定が共有されない。
一緒に過ごす時間が後回しにされる。
その積み重ねが、「私は後回しなんだ」という感覚を生みます。
これは、とても自然な心の反応です。
関係を壊さずに向き合うための考え方
では、どう向き合えばいいのでしょうか。
大切なのは、「彼を責めること」でも「自分を我慢させること」でもありません。
ポイントは、彼に変わってもらう前に、影響を“言語化”することです。
① 「私はどう感じているか」を主語にする
例えば、こんな伝え方です。
「私は、予定が分からないとひとりで待っている感じがして、さみしくなる」
「あなたを責めたいわけじゃなくて、私の状態を知ってほしい」
これは、相手を裁く言葉ではなく、自分の感情を共有する言葉です。
② 正解を決めようとしない
「どっちが正しいか」を決めようとすると、関係は対立構造になりやすくなります。
彼の自由も、あなたのさみしさも、どちらも“今そう感じている事実”として扱うこと。
そのうえで、
「じゃあ、どう調整していけそうか」
を一緒に考えるほうが、現実的な話し合いにつながります。
③ あなた自身が孤立しないこと
最後に、とても大事なことをひとつ。
彼との関係に悩んでいるときほど、あなた自身が、誰にも頼らず抱え込んでしまいがちです。
でも、あなたが孤立した状態で、
寛容さや理解を保ち続けるのは、正直しんどい。
信頼できる人に話す。
自分の気持ちを整理する時間を持つ。
それは、彼と戦うためではなく、彼と向き合う余裕を保つためです。
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まとめ:彼の行動は「拒絶」ではなく「距離の取り方の問題」かもしれない
彼女より交友関係を優先する彼の行動は、
必ずしも愛情の欠如を意味するわけではありません。
多くの場合、
親密な関係の中での距離感や、
自分の影響力への理解が、まだ追いついていないだけです。
だからこそ、
責めるよりも、我慢するよりも、
「どう感じているか」を共有することから始めてみてください。
その積み重ねが、ふたりの関係を、少しずつ調整していく力になります。
ささなせさんの気持ちが、少しでも整理されるきっかけになれば幸いです。
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