頑張りすぎた人の恋愛の終わらせ方って、けっこう残酷なことがある。
気持ちの限界は、とっくに超えている。
でも、それを口に出すことはない。
だからこそ、
別れを決めた瞬間には、驚くほど冷たく、ドライになる。
「今までの気持ちはどこにいったの?」
そんなふうに相手から言われる前に、
自分自身が、その温度差に戸惑うことすらある。
でも実は、“感情を扱う余力”を全部、
「関係の維持」に使い果たしてしまっていたのかもしれない。
つまり、恋愛の終わらせ方が残酷なんじゃなくて、
自分の扱い方が、ちょっと残酷だったのかもしれない。
*
こんにちは、心理カウンセラーの浅野寿和です。
これから毎週金曜日は「忍耐女子シリーズ」として、
“頑張りすぎてしまう女性たち”の心の構造をお届けしていきます。
今回は、「関係を終わらせるときに訪れる、無表情な限界」について。
それが失恋でも、離婚でも、実は同じ心のメカニズムで起きているとしたら?
少し切ない話を、心理構造の視点から紐解いていきます。
Index
忍耐女子が“頑張る”とき、心のなかで何が起きているか?
いわゆる忍耐女子の皆様は、
恋愛でも、夫婦関係でも、「関係を壊さないため」に頑張る人が多い。
- 相手の感情を先読みして、飲み込む。
- 自分のニーズより、相手の希望を優先する。
- 「自分さえ我慢すれば」と、違和感を押し込める。
そうやって、空気を整え、関係を保とうとする。
その根っこには、
まるで「祈り」のような思いがあることは、僕も分かっていますよ。
この関係が長く続きますように、というね。
でも実際には、
“支える”ことと、“自分を後回しにする”ことが、セットになってしまっている。
この構造が、徐々に関係のバランスを崩していく理由になるんだね。
なぜ、限界を超えても頑張り続けてしまうのか?
多くの忍耐女子のみなさまの根底には、
「関係を壊したくない」「ちゃんと続けたい」という想いがある。
でもその気合と根性、そしてハートの強さゆえに、
“感情”ではなく“機能”として関係を維持しようとしてしまうことがある。
ここが「ん?」ってなるところだと思うので具体的にお伝えすると、
- 「笑っていた方が、空気が乱れない」
- 「相手の事情を考えれば、言うべきじゃない」
- 「今、私が不安を出したら、関係が壊れるかも」
そうやって、限界のサインを自分の中で無効化し、
壊れない関係を保とうとして、結果として自分の内側から壊れていくわけです。
が、多くの忍耐女子のみなさまは、
そこでも「耐える」ので、実際の失恋や離婚のご相談をいただくとき
「相手が離れていったんです」
「相手から別れようと言われたんです」
という構図になっていることも珍しくないのですよ。
これ、事実に対して共感する視点で見立てれば「そりゃお辛いですよね」となるんです。
ただ、深層心理を含めた心の構造目線で見立てれば、
「いやいや、あなたのほうが先にぶっ壊れそうじゃなかった?苦しくなかったですか?」
ってなることも少なくないんですよ。
ドライな終わり方の正体
一見すると、冷たい別れ方。
でもそれは、感情が枯れたからじゃない。
もう、感情を扱う余力が残っていない状態。
本当は、終わらせたかったんじゃない。
ただ、「もうこれ以上、どうにもできない」と思ってしまっただけ。
つまり、自分でぶっ壊しているように見えて、
実は「自分が壊れるまで放置された関係」だったとも言えなくもないんですよ。
離婚も失恋も、メカニズムは同じ
つまり、「相手のせいではない」。
そして、「自分のせいでもない」。
問題は、「何を放置してきたか」にあるという構造。
- 小さな違和感
- 話し合いたいけど言えなかったこと
- 本当は頼りたかったけど、黙ってやり過ごした日々
これらが積み重なることで、
“関係を続ける力”より、“終わらせる余力”だけが残る瞬間が来るというか。
そのときに初めて、自分を守るために別れを選ぶのかもしれないですね。
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頑張ることを、手放さなくてもいいんです
誤解してほしくないのは、
「頑張るのをやめましょう」と言いたいわけではないということ。
ただ、頑張り方を変えるタイミングがある、ということ。
- 自分の気持ちを後回しにしない
- 相手の感情ばかりを優先しすぎない
- 一人で抱え込まず、“伝える”という関係性の作り方に変える
そのタイミングを掴むために「カウンセリング」というものがあると言えますね。
すると、
関係は“別れ”ではなく、“再起動”という形で進み直すことができるのです。
頑張ってきたあなたにこそ、
“再起動の力”を持っていてほしいと思います。
それが、僕の願いでもあり、祈りでもあるのです。
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