普段は穏やかで常識的かつしっかりモノ。
それこそが日常の中での愛深き忍耐女子のみなさまのあり方。
しかし、中には、なぜか彼や夫の前でだけキレ散らかしてしまい(怒りをぶつけてしまうという意味ね)
「普段は誰ともケンカしないのに、パートナーとのケンカが絶えない」だとか
「彼(夫)のことをガチで詰めすぎてしまって、もはや関係がヤバい」
といったご相談をいただくことがございますm(_ _)m
もちろんいただくご相談内容は「どうすれば彼と仲直りできますか?」から「キレ散らかしてしまう自分を変えたい」というものまで多岐にわたるわけでございます。
ただ、実際のご相談を伺っていると
「彼や夫の前だけでキレ散らかしてしまう私→彼や夫に対して依存的になるダメな人(もしくはヤバい人)」
という認識を持っておられる方も少なくないようなのでございます。
確かにパートナーに怒りをぶつけること自体は攻撃なので、ある意味パートナーへの心理的な依存がある、と見ることもできるのです。
が、そこだけ取り上げて「あんたは依存的だからもっと自立しなさい」なんてことを僕はお伝えするわけじゃありません。
むしろその逆を気にするのです、特に忍耐女子さんの場合はね。
ということで、今日のコラムは
「忍耐女子の私が彼に怒りをぶつけてしまう、もとい、キレ散らかしてしまう問題を解決する」
という内容です。
よろしければどうぞ。
Index
忍耐女子の私が彼に怒りをぶつけてしまう理由
忍耐女子さんが彼(夫)怒りをぶつけてしまう理由は
「彼(夫)にだけ怒りをぶつけざるをえない状況」にあります。
つまり
彼(夫)以外には、怒りだけでなく、自分自身の本音や本当に感じている感情を表現していない状態である可能が極めて高い
ってことです。
要は「他者との間での感情的なコミュニケーションが少ない」ってことなのです。
これは、心理的な自立傾向、自立的な生き方を選んでいる、という状態を示します。
つまり、忍耐女子さんが彼(夫)にだけ怒りをぶつけてしまうのは、普段自立しすぎている(忍耐女子的忍耐を重ねている)からだ、ともいえるのです。
よって、忍耐女子さんが彼(夫)に怒りをぶつけてしまう、キレ散らかしてしまうという問題を僕が扱わせていただくときに
「うーん、もっと自立しましょう」だとか「もっと努力して彼(夫)に優しくしましょう」なんてお話をすることはほぼほありません。
(普段から依存的な態度や思考が強い方には、そうお伝えするかもしれませんけども。)
むしろその逆で
「どうして大切な人にだけキレ散らかしちゃうほどに、普段自立(我慢や忍耐を)してるんでしょうね?」
なんて視点でお話を伺い、カウンセリングをすすめていくことになるのです。
表面化している怒りだけを見るのではなく、ですね。
自立しているからため込みやすい気持ちが怒りの原因になる
また、忍耐女子さんに限らず、普段自立している人が溜め込みやすい気持ちは、最も近い他人である彼や夫、パートナーに分かってもらいたくて、怒りとして出やすくなるんですよ。
例えば、普段自立しているということは、物事の責任は「自分にある」と考えやすいんですよね。
だから、仕事でも日常生活の中で起きるできごとでも、うまくいかないことがあると「自分が悪いんだ、自分の責任だ」と感じやすいんです。
もちろんそれ自体が問題だと言えないんですけど、ただただそう感じやすいよ、ってことです。
また、普段自立していると、孤独感や寂しさを抱え込んでしまうことにもなります。
人との心の交流が少ないということは、気持ちの面で孤独、さみしい、と感じることが増えますからね。
ただ、そもそも普段から自立しているわけですから、自分自身が抱えた気持ちを、誰かと分かち合ったり、吐き出す場所がない、というケースが多発するのでございますよ。
だから、彼(夫)には
「おい、あんた、ちょっとツラ貸しな」的なニュアンスではないにせよ(^^;
「自分が抱えた気持ちを分かってもらいたくなる」
なんてことが普通に起きるのです。
それ自体何ら問題ではないんです。
自立的な人ほど感情をうまく表現できない
ただ、そのときに、普通に自分の気持ちを表現すればいいんですけどね。
いちいち「さみしい」だとか「孤独だ」とか「つらい」とか、素直に言えない人もいるんですよね。
むしろ、普段から自立している人は「辛くてもさみしくても孤独でも平気な自分」に価値を見ていますから(それが大人ってもんだという価値観があるので)、素直な気持ちのコミュニケーションはしない方も少なくないのです。
よって、ほぼほぼ、日常の中で抱えた気持ちは、消化されないまま抱え込んでしまうことになる場合も多いのです。
と同時に、自分のその気持ちをわかってほしいとか、苦しいから解放したいというニーズや依存心も同時に持つものなんですよ。
特に、好きな人やそばにいる人に、自分の気持ちを分かってもらえないって、人によっては一つの心理的な危機状態にもなるんですよね。
そうなると、急に怒りのスイッチがオンになって
「おりゃー!」
と、キレ散らかしたくもないのにキレ散らかしてしまう、という状況が生じる、なんて考えることもできるんですよ。
中には、自分の気持ちを少しだけ吐き出したいと思って彼(夫)に伝えるんだけど、相手から返ってくる反応が、(悪気はないのはわかるけど)アドバイスだったり、私の言動に対する批評だったりすると、なかなかしんどくなっちゃうんですよね。
忍耐女子の私が彼に怒りをぶつけてしまう問題の対処法
では、最後に忍耐女子の私が彼に怒りをぶつけてしまう問題への対処法をご提案します。
怒りをぶつけることは避けたいが、自分が依存的だと思い込まない
まずは「怒りをぶつけることは避けたいが、自分が依存的だと思い込まないこと」です。
とかく普段自立している忍耐女子さんほど、依存的な自分のイメージが悪くなっちゃってることが少なくないんですよ。
甘えてるとか、情けないとか、愛がないとか、そんなイメージを依存心に貼り付けている事が少なくないもの。
ですが、そもそも普段自立しまくってるから依存心が溢れ出てくるとしたら、自分を依存的だと思うことが、自分の扱い方のミスってしまうことにもつながりかねないのです。
とかく忍耐女子さんは自分に厳しいので、自分が自立的なスタンスを取っていることにも気づかないかたもいます。
が、大事なことは、まず自分をよく知ることですよ。
普段から話せる人、気持ちを分かち合える人を見つけておく
また、「普段から話せる人、気持ちを分かち合える人を見つけておく」といいですね。
これは普段の自分自身の生き方、心理的なモードをとして,強すぎる自立を手放せるようにしておく、という意味合いがあります。
また、パートナーって何でも話せる相手であってほしいけど、パートナーだから話せないこと(向き合えないこと)もあるみたいなんです。
できれば何でも話し合える関係になりたいところですが、すぐそうなれるかどうかはその関係性によりますよね。
なので、普段からパートナー以外にも自分の気持ちを話せる人、分かち合える人を求めておくこともまたよいことかと僕は思いますよ。
カウンセリングもその一つの選択肢なんですけどね。
ぶつけたいのは怒りなのかどうかを見極める
これはちょっと高度な方法なんですが、彼(夫)にぶつけたい気持ちは怒りなのかどうかをあらかじめ見極めておく方法があります。
要は、怒りって感情の蓋の作用をするので、怒りを表現しても本当の気持ちが表現できないままであると、怒ることを繰り返すことにもなるんですよね。
だから、自分自身を見つめる時間をとってみて
「私、彼の前ですごく怒れてしまうけど、本当に伝えたい気持ちってなんだろう?」
そう考えてみると、気付けることも増えるかもしれません。
ただ、ここには一つ注意点があって
「自分のエゴ(痛みなど)から生じる感情は本当の気持ちではないことが多い」
ということなんです。(だからちょっと高度な方法と書いたのですが)
例えば、仕事が辛くて、うまくいかなくて落ち込んでいるときに、彼にわかってほしい気持ちが湧き出すとしましょう(それがうまく言えなくて怒る、という場合も含めて)。
その時の自己評価が「私って仕事もうまくできないダメな人(ここがエゴってことなんですが)」となっていると
そこから生じる、例えば「励ましてほしい」「いたわってほしい」という気持ちって、本当に彼に伝えたい気持ちとは少しズレるんです。
きちんと自分をより良い存在だと捉えられているときに出てくる「励ましてほしい」「いたわってほしい」という気持ちなら、それをそのまま伝えられるはずなんです。
が、自己評価が「私って仕事もうまくできないダメな人(ここがエゴってことなんですが)」となっていると、
「励ましてほしい」「いたわってほしい」という気持ちって、ごめんね、という罪悪感だったり、申し訳ないという気持ちになってしまうことが少なくないんですよ。
だから、彼に気持ちを分かってもらいたいと思っても、罪悪感なんて感じたくないので怒っちゃう、なんてことがおきるのです。
よって、自分自身の扱い方や、自己評価がどの様になっているか次第で、伝えたい気持ちやその感覚は変わるんです。
なので、できれば自分を見つめる時間をつくったり、カウンセリングなどをうまく活用して、自己評価を整えることに意味はあるってことなんですけどね。
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