「え、うちのパートナーって普段めちゃくちゃしっかりしてるのに…」
「どうしてあの人があんなに怒鳴るの?!」
はい、身に覚えがあるかたもない方もいらっしゃるかとおもいますけれども・・・。
普段は頼りになって、気配りもできて、むしろ自分が安心して寄りかかれるタイプの人が、ある日突然プチっと爆発する。
いや、正直「ええーなんで?」って思いますよね(笑)
でもこれ、しっかり者の人あるある、なんですよね。
むしろ、しっかり者のパートナーが爆発したときは、丁寧な対処法と、それなりの覚悟?が必要になることも少なくないんですよね。
今日はそんなコラムを一つ書いておきたいと思います。
Index
「しっかり者の爆発」=「自分の思いに気づかれていない」とき
しっかり者の爆発の正体は「自分の思いに気づかれていない」感覚なんです。
言い換えるなら、パートナーシップの中で「しっかり者の気持ちが届いていない」という実感が積み重なっているとき、と言えるでしょうか。
いわゆるしっかり者さんは、たとえば子どもの頃から
- 宿題忘れない
- 周りに気をつかう
- 親や大人に「助かるわ〜」と言われる
こんな経験を積んで育つと、「しっかりしていること=自分の価値」だと思うようになります。
人によっては、「失敗しないこと=自分の価値」のように思うのです。
だから大人になっても「弱音は吐かない」「迷惑をかけない」「余計なことはしない」を自然に続けてしまう。
でも、その思いが受け止められないとき・・・
つまり、
- 「しっかり者が気をつけていること」をパートナーが連発でやらかす
- パートナーの影響で失敗や迷惑が連発するようになった
- しっかり者にパートナーが依存しすぎる状態になった
このような状態になると、しっかり者さんはかなり不満やイライラを溜め込むわけですな。
そこでうっかり
- 「君なら大丈夫」
- 「あなたがやっておいて」
- 「あなたはいいよね、みんなに好かれてるし」
たとえば、こういう言葉が出てきた瞬間、心の中でスイッチがカチッと入ります。
「また私の気持ちはスルーか」
「もうわかってもらえないんだ」
……はい、爆発準備完了、ってことです。
爆発の裏にある“ほんとうの気持ち”
で、この爆発。
「しっかりしてるくせに短気」とか「二面性あるんじゃ?」とか言われがちですが、ほんとうの正体はめちゃシンプルです。
- 「わかってほしい」「甘えたい」「頼りたい」
- 「でも、頼ったり甘えると迷惑かける(自分の存在価値が下がる)」
この板挟みです。
いや、言えばいいじゃん?と思うかもしれませんが、そこは“しっかり者”。
「言っていいんだろうか…」って迷い、「あ、私もう無理かも・・・」と気づいたら爆発します。
しっかり者さんが爆発したときのNG対応
じゃ、しっかりモノのパートナーさんが爆発したとき、どうしたらいいか?
その前に、やっちゃいけないNG対応からお伝えしておきますよ。
- 言い返す(火に油、ではなくガソリンぶっかける行為)
- 「なんでそんなに怒るの?」と尋問する(あなたは何も分かってないと思わせるだけ)
- 「落ち着いてよ」と正論で諭す(ガス漏れ中にライターで着火するみたいなもの)
はい、見事に悪化コースですねー。
まぁ、分からなくもないのです、正論で言い返したり、諭したりしたくなる方の気持ちも。
急にパートナーが爆発したら驚きますしね。
僕もそこを無視しているわけじゃないんです。
が、しっかり者さんがブチ切れている状況であれば、すでにそのしっかり者さんは「限界」なんです。
どこかで感情のガス抜きしないと持たない、パンパンに膨らんだ風船のような状態といえるでしょうか。
そこで、さらに相手の気持ちをパンパンにする言動は、まぁ理屈として有効ではないってことなんですよね。
じゃあどうしたらいいの?
答えはシンプル。
「そんなに我慢してたんだね(二人のことを考えて)」
この視点が持てるかどうか、です。
かつ、しっかり者さんの我慢は、しっかり者さん自身のために行動でもありながら、パートナーやご家族、周囲の人々のための我慢でもあるのです。
その辺りのしっかり者さんの「思い」に気づいている、というサインがないと、まぁ話もまとまりません。
多くのしっかり者さんにとって「気づいてもらえた」と思えることは、本当に救いなのです。
つまり、
「パートナーがこちらの気持ちに気づいているかどうか?」
それを確かめたくて爆発するしかなくなっている、そんなしっかり者さんも少なくない。
そうでもしないと、しっかり者さんの自己存在感が大きく揺らぐからですね・・・。
もし、しっかり者さんが「あなたは何も分かってない!」と言うなら、それは
「あなたはどうして気づいていないのか!そんなに私(僕)に興味がないのか!あなたには愛もへったくれもないってことやんね!もうサイテー!」
と言いたいわけですよ。
かつ、
「こんなに相手のことを思っていたけど何も伝わってない!見る目がなかったのは私(僕)で、私(僕)はうまく人を愛せない人間なんだ・・・」
という自己攻撃も入ることが少なくありません。
そんな時に「なんなんだよ」「落ち着けよ」とパートナーから言われたとしたら?
まぁ、何が起きるかまでは書きませんけど、まさに燃えさかる火にガソリンぶっかけるみたいなものですわねぇ・・・。
よって、しっかり者さんが爆発したときは「相手は何を思って我慢し、爆発したのか」をきちんと見極めることがオススメです。
・・・えぇ、多くはあなたのために(大切な人のために)我慢していた可能性が高いんですよ。
その辺り、理解しないで、荒れた場をすぐ解決しようとすると、何かがガラガラと壊れるかも・・・ですねぇ。
手遅れにならないうちに、手当しておきたいところですねぇ。
あ、この話、もちろん悪用厳禁ですよ・・・。
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まとめ:しっかり者さんの「爆発」はサイン
結局、しっかり者が爆発するのは「ちゃんと気づいてよ」というサイン。
…と、こういうことを書くと「先生、私の気持ちを軽く扱わないで」ってしっかり者さんから怒られるんですけど(笑)。
いや、結構頑張ってしっかり者さんの味方しているつもりなんですけど・・・。
・・・え?頑張らないと味方できないのか?って?
そ、そんな絡み方辞めてくださいよ〜。
・・・もとい。
一見、大人げない態度であり、ニーズや要求のように聞こえるかもしれませんが、それまでニーズや要求を出してこなかったしっかり者さんの強い強いメッセージです。
そのサインを受け取れるかどうかで、夫婦やパートナーシップの未来はかなり変わるでしょうね。
いやまぁ、僕のカウンセリングでも「パートナーが急にブチ切れて」って相談もあるんですが、なぜしっかり者さんがパートナーの前で爆発するのか、といえば、そこしか爆発する要素がないから、です。
これは「パートナーぐらいですよ、ここまで私を爆発させるのは」という意味合いではなく(笑)
「しっかり者さんの想いやエネルギーを何度も何度も注いできたのが、今の関係だった」って意味です。
仕事なら変えればいい。住む場所だって変えられる。
でも、自分が選んだパートナーとの関係は、早々に変えられるようなものではなく、最も大切なものだ。
そう思うから、しっかり者さんは苦しかろうが辛かろうが耐えているのかもしれませんねぇ。
そこを丁寧に理解することって大切なことだと僕は思うんですよね。
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