突然ですが、あなたは「悪い予感が当たった」ことってないでしょうか?
たとえば…
- 「この案件、あとでトラブルになるんじゃないかな」→ 予想通り揉め事が起きた。
- 「あの人、そろそろ不機嫌になる気がする」→ やっぱり不機嫌そうな態度をとられた。
- 「この恋、きっと続かない気がする」→ しばらくして別れが訪れた。
最初は「偶然かな?」と思うのですが、何度も続くと「私って、悪いことを予知してしまう人間なんじゃないか」と感じたり。
「やっぱり自分の感覚は正しかった」と同時に、「当たって欲しくなかったのに…」という複雑な気持ちになることもあるでしょう。
そんな「悪い予感が当たる」経験が積み重なると、心は疲れてしまうんですよね。
ということで、今日は「悪い予感が当たる」をテーマに、ちょっとした心の話をまとめていきたいと思います。
Index
悪い予感が当たるときの背景にある“コンディション”
実は「悪い予感が当たるとき」って、あなた自身のコンディションと深く関係している、と考えられるんです。
-
神経が張り詰めているとき
→ 疲労やストレスで交感神経が優位になると、脳は「危機の芽」を過敏にキャッチしやすいんです。 -
自己否定モードに入っているとき
→ 「また失敗するかも」「うまくいかないかも」という心の声が強まるので、相手の小さな変化も“危険信号”として読み取ってしまうことがあります。 -
過去のトラウマが反応しているとき
→ 過去に似た場面で傷ついた記憶があると、「また同じことが起きる」と無意識に構えてしまうことがありますね。
つまり、「悪い予感が当たりやすい」というより、むしろ
「悪い予感が強化されやすい状態」
に自分が置かれていることが少なくないと僕は考えておりますよ。
まぁ、自分自身がこのような状態にあるときに、たとえば占いに良くないことが書いてあると「心がざわつく」こともありませんかね?(占いに罪はないんですよ、もちろん。)
心理学的に見る「悪い予感が当たる理由」
ここで心理学的な「悪い予感が当たる理由」に関する考察を少し書いてみると、こんなことが言えそうですね。
カラーバス効果
これは
人は「気にしていること」に関する情報ばかりを集めやすくなる
という心理現象のことです。
「悪いことが起きるかも」と思うと、無意識にその証拠ばかり拾ってしまい、「やっぱり予感が当たった」と感じるわけですねぇ。
自己成就予言(セルフ・フルフィリング・プロフェシー)
これは
「悪い予感」を持って行動すると、その予感に沿った振る舞いをしてしまい、結果的に予感通りの現実を引き寄せてしまう
という話ですね。
転移(トランスファー)
これは
過去の人間関係で経験した「嫌な出来事」や「怖さ」を、無意識に目の前の人や状況に重ねてしまう、ということです。
頭では違うとわかっていても、心が過去のパターンで反応してしまうのです。
こうした心理的要因が重なり合うことで、「悪い予感が当たる」という体験が強化されることもあるようですよ。
「悪い予感が当たる」は必ずしもマイナスとはいえない
ただ、「悪い予感が当たる」というのは、必ずしもマイナスだとは言い切れないものです。
- 周囲の変化に敏感だからこそ、人の気持ちを察する力がある
- 危険を察知できるからこそ、大きなトラブルを防ぐ準備ができる
- 繊細な感性を持つからこそ、人に寄り添う優しさを発揮できる
つまり、本来は自分や人を守り、関係を大事にするためのセンサーなのでしょう。
それが自分を削る方向に使われてしまっているだけ、といいますかね。
悪い予感に振り回されないために
では、「悪い予感が当たりすぎて怖い」と思うとき、どうすればいいのか?という話なんですけども。
-
予感を“事実”と同一視しないこと
→「私はいま、悪い予感が強いんだな」と考えてみることです。予感がすべて当たるわけじゃなく、「何らかの理由で自分が悪い予感ベースで物事を見ているんだ」と気づくことですね。 -
小さな安心を積み重ねること
→ たとえば、信頼できる人に小さなことを話して「大丈夫だった」と感じる経験をすることも大切です。
僕も「そんなこと起こるわけないですよ〜」ってお話することもありますけど(笑)お消えないことが起きると思えば、そっちに意識が向くのでね。 -
自分自身のコンディションを整えること
→ 睡眠・休養・食事など、体のケアは心のセンサーの感度に直結しますよ〜。
悪い予感は「当たる」こともあるけど、必ずしもあなたの未来を決めるものではありませんよね。
なので、ここで「自分が疲れているサインだわ」と捉えることができれば、予感に振り回されず、自分自身の直感や先を見通す力を自分や大切な人のために使えるようになるんです。
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まとめ
「悪い予感が当たりすぎて疲れる」というのは、偶然ではなく、あなたの心が繊細に反応している証拠。
それは長所であり、同時にケアが必要なサインでもあります。
だから、悪い予感が当たったときは、こう考えてみてください。
「私の心は、それだけ丁寧に人や状況を見てきたんだな」
そう思えるだけでも、少し肩の力が抜けるはずですよ。
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