浅野先生
先日のカウンセリングありがとうございました。
初対面の、かつ私のつたない説明をくみ取って下さり、また、彼のことをよく言い当てていて、本当に驚きました。
「自分のしたことや後悔に気持ちを置くとなかなか抜け出せない」(本当にその通りです)「見方を変えて、本音を言ってよかった、言った自分を許そうと考えてみる」(まだ少し難しいです)など、先生のおっしゃっていた内容を思い出し、反芻し、繰り返し考えています。
先生は、彼が、私の気持ちがわからず、どうしたらいいかわからないのだ、とおっしゃいました。そして、そのような場合、男性は、分かり合うために話し合おうとはしないとのことでした。
たとえ、好きであっても、(結果的に)放置することがあるというのが、男性特有の性質だとすれば(全員の方がそうではないと思いますが)、受け入れるしかないのでしょうね。
また、私は、彼が特別な存在だったからこそ、平静になれず、抑えていた感情をぶつけて、音信不通を招いてしまったのですが、もう自分を追い込むのはやめようという気持ちになってきました。
それは、先生が、彼は、私のことをとても好きでいた、今も嫌いになったわけではないと言ってくださったからです。
これは、先生がおっしゃった「彼を基準にした、他人軸」なのだとすると、発想がまだ完全に抜け切れていないのだと思いますが、正直、先生の言葉はとても大きかったです。
これを、いい意味でのあきらめと踏ん切りをつけるステップにしたいと思います。こんな感じで進んでいってよいのでしょうか。
取り急ぎ、お礼まで。ありがとうございました。
ネタ募集ネーム:Tさん
Tさん、こちらこそありがとうございましたm(_ _)m
その後いかがお過ごしでしょうか。
では、ご質問をいただいたのでお答えしますね。
Index
男性が「気持ちを教えて」と言わない心理とは?
「どうして彼は、私の気持ちを聞いてくれないんだろう?」
恋愛相談の中でもよく出てくるテーマです。
多くの女性が「君の気持ちがわからないから教えて」と言ってほしいのに、実際の男性はそう聞かないことが多いんです。
これは「男性心理」の特徴ともいえます。
1. 感情より「事実」を重視する
男性の多くは「感情」よりも「目に見える事実」を基準にします。
仕草・表情・行動・態度から相手の気持ちを読み取ろうとする傾向が強く、わざわざ「教えて」と言葉にする習慣がないのです。
2. 聞くこと=自分の弱さを見せること
「君の気持ちを教えて」と言うのは、ある意味で「自分はわからない」と認める行為。
プライドが高い男性や、自立的に振る舞いたい男性ほど、こうした弱さを見せたくない心理が働きます。
3. 距離を取ってしまう心理
関わりに不安を感じる男性は、むしろ「放置する」方向に動くことがあります。
好きなのに距離を置く、音信不通になる──これも「どう向き合っていいか分からない」という防衛反応なのです。
話をしない・聞かない男性の背景にある心理
好きでも距離を取ってしまう理由
女性からすると「好きなら近づいてきてほしい」と思うのが自然ですが、男性の中には「好きなのに距離を置く」という行動をとる人がいます。
これは決して「気持ちが冷めた」わけではなく、多くの場合は 自分の中の不安やプレッシャーに対処するための行動 です。
たとえば「彼女を幸せにできる自信がない」「今の自分の状況では期待に応えられない」と感じていると、あえて距離を取ることで心のバランスを保とうとします。
つまり、距離を置くこと自体が“彼なりの愛情表現”になっているケースすらあるのです。
問題を「話し合う」より「一人で解決」しようとする思考
多くの男性は、問題が起きたときに「誰かと共有する」より「自分で解決する」方向に意識が向きがちです。
これは育ってきた環境や社会的な役割意識の影響もあり、「弱さを見せる=頼りない」と思われることを恐れる心理が背景にあります。
そのため、「君の気持ちを教えて」と素直に聞くよりも、相手の言葉や態度をヒントに自分で理解しようとする。
結果として誤解が生じたり、女性から見ると「放置されている」「分かり合う気がない」と受け取られることも少なくありません。
関わることへの怖れや回避傾向
もうひとつ見逃せないのは、関係に深く関わることそのものへの怖れ です。
「もし自分が踏み込んで失敗したらどうしよう」「嫌われたら取り返しがつかない」という不安を抱えていると、相手と向き合うより「回避」する方向に心が動きます。
この回避は、相手を大事に思っていないからではなく、むしろ「大事だからこそ失敗したくない」という思いから起きることもあります。
つまり、放置や距離を取る行動の裏には、本人なりの 愛情と不安が複雑に絡み合ったサイン が隠れているのです。
彼に振り回されないための視点
他人軸ではなく自分軸へ
「彼がどう思っているか」で自分の感情が左右される状態を、一般的に「他人軸」と呼びますよね。
これは不安を強めやすく、相手の反応一つで自分の気持ちが揺れてしまいます。
だからこそ大切なのは「私はどう感じているか」に意識を戻すこと。
彼にどう思われているかよりも、自分の感情を自分で受け止めることが、自分軸を取り戻す第一歩です。
優しさが不安を強めることもある
Tさんのように「相手を思いやる優しさ」が強い方ほど、自分の気持ちを抑えて相手に合わせすぎてしまうことがあります。
その優しさが結果的に「自分を追い込むスイッチ」になってしまうことも。
優しさ自体は素晴らしいことです。
ただ、それが「不安を解消するための手段」になってしまうと、恋愛の中で罪悪感や自己否定感を強める原因になってしまいます。
自分らしくいるためのヒント
自分の不安を整理する
「私は彼の何が不安なのか?」を言葉にしてみる。紙に書くだけでも客観的に見られるようになります。
自分の愛情を肯定する
「私はちゃんと愛してきた」と認めること。相手の反応にかかわらず、そこには確かに価値があります。
相手を変える前に、自分の幸せを考える
「彼にこうしてほしい」ではなく「私はこうありたい」。
この視点を持てると、恋愛の主導権を少しずつ自分に戻せるようになります。
あなたらしくいることを目指してみてはいかがでしょうか。そう僕は思いますよ。
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まとめ:男性は気持ちを聞かないことがある
男性が「君の気持ちがわからないから教えて」と聞かないのは、冷たいからとは限らないです。
- 事実を優先する男性心理
- 弱さを見せたくない気持ち
- 関わる不安から距離を取る防衛
こうした要素が絡んでいる可能性もあります。
だからこそ大切なのは「聞いてもらえない自分を責めないこと」。
むしろ「私はこう感じている」と自分から言葉にできるようになることが、自分軸を取り戻すカギになります。
Tさんが「もう自分を追い込むのはやめよう」と思えたこと、それ自体が大切な一歩です。
どうか「彼にわかってもらえない私」ではなく、「自分を受け入れる私」に意識を向けていただければと思います。
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