「なんで今こんな問題が起きるの…?」
そんなふうに思ったことはないでしょうか?
問題って厄介なもののように見えますよね。
特に、体も心も限界に近いときに限って、パートナーとの関係が悪化したり、人間関係のトラブルが起きたり、仕事で大きな壁にぶつかったり・・・。
「もうちょっと落ち着いてからにしてくれない?ねぇ神様?」
そう言いたくなる瞬間もあるのかもしれませんよ。
ただ、「問題がやってくるタイミングは、実はベストタイミング」なんて考え方もありましてね。
実際のところ、僕もそうだよなぁ、と思っている部分があるわけです。
が、「では、どうしてベストタイミングなのか」について、語られることは少ないようなんですよ。
ということで、今日は一見スピっぽく見えるこの話を心理学の視点を交えながら解説してみようと思います。
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「ベストタイミング」と聞くと、「こんなにつらいのに?」と思うかもしれません
正直、僕も昔はそう思っていました。
つらい渦中にいるときに「それはベストタイミングだよ」なんて言われたら、腹が立つか、落ち込むか、どっちかだった気がしますよ。
勝手なこと言うなよ、って思ってた、うん(笑)
だから、今僕がこの言葉を使うとき、「つらさを否定する意味では使わない」と決めています。
むしろ、
「そのつらい気持ちを、どれだけ早く処理できるか」
という意味でのベストタイミングだ、ということなんですよね。
問題が起きるとき、心の中では何が起きているのか
心理学的に見ると、いわゆる人生の中で起きる「問題」は、「心のバランスの再調整」が始まるサイン、とも言えるんです。
たとえば、普段は無意識に抑えている本音や感情が、「もう限界です」と表面に出てくるとき。
あるいは、「今までのやり方ではもう合わない」と、心が静かに教えてくれているとき。
つまり、問題が起こるタイミングというのは、あなたの内的な準備が整ったときなんです。
ここで、「人生には乗り越えるべき課題があって、それがやってくる」というスピ的な見方をする人もいますが、僕はもう少し心理学寄りの考え方をしています。
それは、“人の心は亡くなるまで発達し続ける”という、発達心理学的な前提に基づいた見方です。
つまり、心は日々少しずつ変化・成長していて、自分では気づかないうちに「これまでのやり方」ではもう合わなくなっていることがある。
違和感や満たされなさ、現実で起こるトラブルは、その“発達のサイン”だった、なんてこともあるんです。(そうじゃないこともありますけどね(^^;)
だから、問題は後退ではなく、前進している証なのかもしれない。
昔に戻ろうとすればするほど、うまくいかなくなることも多いのはそのためなんです。
たとえば・・・
20代の頃は目の前の仕事に没頭していれば充実感を得られたけれど、40代以降になると、充実感より「なにか違う」という感覚を感じやすくなるんですけどね。(もちろん個人差はありますよ)
これって、ある意味発達心理の学説の中で解説されていることだったりします。
が、それを知らないと「毎日つまらない」と悩んでしまうんですよね。
潜在意識は、「変われるとき」に問題を見せる
また、僕たちの心は、変化にとても慎重です。
無理な変化を避けるようにできています。
だから、どれだけ頭で「変わりたい」と思っても、潜在意識が「まだ無理」と判断している間は、本当の意味で問題に直面しません。
逆に言えば、「問題が見えてきた=向き合える力が戻ってきた」ということ。
心はちゃんと、あなたの体力や回復力、心の発達段階を捉えているんだと思うんですよ。
つまり、問題がやってくるのは、
“今なら乗り越えられる”という心の判断が下されたタイミングなんですよ。
*
たとえば、パートナーとの関係が悪化したとしたら・・・
あなたが思うよりも実は「以前よりも上手に相手を受け止められるだけ発達している」のに、
過去の経験からセルフイメージがマイナスに振れすぎていて、「私はうまく愛せない」と思いこんでしまったがゆえに、今の関係をうまく扱えないでいた・・・。
そんなケースも実際にあるんですよね。
かつ、そういった思いを抱えている方ほど、自分の問題点ばかり探してしまうんです。
まぁ自分の問題を解決することは重要なんですけど、今までの時間経過の中で発達してきた自分のマインドってものは、あまり見ようとされないようなんですよ。
だから、問題は”いやいやあなたのマインドは発達してるよ”というサインを教えてくれているのだろうと僕は解釈しているのですね。
つまり、最近のあなたが“前と同じようにやってもうまくいかない”と感じるなら、それは“もう次のステージで生きようとしている心のサイン”かもしれません。
それでも、痛みはリアルです。
もちろん、「今のあなたなら乗り越えられる」といっても、実際に問題が起きれば、それに伴う痛みがなくなるわけじゃありません。
悲しみも怒りも、ちゃんと痛い。
でも、その痛みを感じられること自体が、心が以前とは違う何かを抱えている証ではないか、と僕は思うのですね。
むしろ、問題が起きるのは、「感じること」ができるようになったから、今までは問題ではないと気づけなかったものに気づいている、そんなサインでもあるのでしょう。
問題がやってきたときに意識したいこと
だからこそ、悩ましい問題がやってきたときほど、次のように意識してもらうといいのかな、と思うのです。
- 「なぜ起きたのか」よりも、「何を知らせているのか」を見る。
問題は、あなたの成長を止めたいのではなく、「次の段階へ進め」「自分の発達に気づこう」というサインかもしれないのです。 - 「つらい」を否定しない。
つらいからこそ、気づけることがあります。ただ一人きりで抱えないようにはしていただきたいのですが、 「痛いけど、これが今の私の正直な反応なんだな」と認めてあげてください。 - 「今の自分でも、やれること」を一つだけ探す。
完璧に乗り越えようとせず、 “できる範囲で反応を変えてみる”ことが大切です。それがわからないときは、僕で良ければ一緒に考えますよ。
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最後に
もし今、「なんで今なの」と思う出来事が起きているなら、それはあなたの心が“変われるタイミング”に来たということ。
痛みは、ただの苦しみではなく、心が再び動き出した証なんです。
問題は、あなたを壊すためではなく、あなたを“次のステージに運ぶため”に現れます。
焦らず、責めず、今起きていることを少しずつ整理していきましょう。
その先には、“もっと軽やかに選べる自分”がきっといます。
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