恋愛の心理学

恋がしたいのに「好きな人ができない」理由を「自己概念」から心理解説してみた

クッションを抱えて落ち込む女性

「いい加減恋したいと思うのに、好きな人が全くできません」

そう思うだけでなんだか切ないですよね。

この手のご相談は非常に多くいただいておりますし、ご相談いただいた全ての方ではないのですが

「好きな人ができない」という状態を卒業して

「浅野さん、私今度結婚するんです!」と高らかに宣言いただき、とっとと僕のことを忘れてくださる方も多数いらっしゃいましたね(^^;

では、僕は「好きな人ができない」と悩まれていた方に何をしたのか、興味ありませんか?

まぁ興味があると言われても守秘義務があるので、ここではお話できませんけどね。

が、どのような視点からアドバイスさせていただいたかはお伝えできるんですよ。

そこで、今日はちょっと小難しい話をそのまま書くことにします。

もし「好きな人ができない」というテーマにご興味がおありでしたら、ご覧いただけますと幸いです。

好きな人ができない理由を心理学視点で解説する

好きな人ができない理由を心の視点で見つめるとしたら

例えば

「好きな人ができない自分」だとか
「誰かを愛していない自分」だとか
「素敵な恋愛とは縁遠い私」とだとか

「私は好きな人ができない(できてはいけない)」という自己概念がある可能性が高い

と考えることができます。

が、実際には恋がしたいわけですから、理想や願望はどんどん膨れ上がっている、と考えられるんです。

まぁ一見すると、身も蓋も優しさのかけらもなさそうな話なんですけどね(^^;

ただ、好きな人ができないという自己概念を持っているからダメ、って話ではないんです。

その自己概念を持つことで

「現実的な自己概念と理想の自己概念が不一致を起こすよね」

という話なんです。

ね、最初にお伝えした通り小難しい話になっちゃうので、もう少し小難しい話を続けて解説していきますよー。

まず、自己概念について解説します

まず、自己概念の意味からお伝えします。

「自己概念」とは、自分に対する概念、つまり自分とはどのような人間なのかという理解のことを指します。

例えば、みなさんが新しい職場に入った時、自己紹介することがあると思うんです。

このとき、自分の名前だけでなく、職歴や趣味や特技などを言う場合もあるかもしれませんよね。

ここでどのように自己を紹介をするかを考えるときに、僕たちが参照しているものの1つが自己概念です。

例えば

「私はこういう人間です」と自覚していることもそうですし

「私はこのように理解されたいんです」という願望も、自分自身で自覚しているならば自己概念の一部となるんです。

「好きな人ができない」と自己概念の絡みについて解説する

もし、あなたが恋がしたいのに好きな人ができない、としたら

あなたの自己概念として「好きな人ができない(いない)私」というものが登場するはずなのです。

現実の世界で、好きな人ができないわけだから、自分の中に「好きな人ができない」という概念を持っていて普通、となるんですよ。

もちろん、なぜそんな自己概念が登場するのよ、というツッコミは別にして、ですよ。

また、その他にも

「真面目です」
「見た目以上に優しくて乙女です」
「チャラいと思われがちですけど一途です」

など、様々な要素があろうかと思うのですけどね。

自己概念の中には理想や願望も含まれるからこそ分かりくい!

ただ、先に書いた通り、この自己概念の中には

「私はこう見られたい」「私はこうなりたい」というもの

(理想的な自己)も含まれる、と考えられるわけです。

とすると、好きな人ができないと悩む人には

「私は恋がしたい人です」

という自己概念が存在しても不思議ではないんですよ。

 

すると、好きな人ができない、という人の自己概念は

「とても恋がしたい私」と「好きな人ができない私」

とが生じることになってしまう、と考えられるんです。

現実として好きな人ができないわけですから、現実の自己は「好きな人ができない私」なんです。

ただ、自分の中での願望や理想的な自分としては「好きな人ができる私」になるんです。

これ、明らかに一致していないですよね、って話なんですね。

つまり、ここが「好きな人と恋ができる私」という自己概念になってるなら(理想と現実の自己が一致しているなら)、まぁ僕が何もしなくても恋をするんじゃないか、と考えられるわけです。

自己概念は様々な恋愛要素に影響することもある

また、自己概念ってモノはとても幅広い概念です。

例えば、恋愛って怖い、と感じるなら、それもまた自己概念、つまり「私は恋愛を怖いと感じる人」というものを持っていても不思議ではありません。

他にも、男と女の関係になることは汚いこと(性的ものへの嫌悪感)と感じるなら、「私は男女関係を汚いと感じる人」となるわけです。

自分自身にネガティブなイメージを強く持っているなら、「私は好きな人とか変わっちゃいけない人」なんて概念を持つこともあるでしょう。

夫婦ってしんどいよね、と感じるなら「私が夫婦関係をしんどいものだと感じる人である」ということになるんです。

これが自己概念の一部として自分の中に存在する、ってことなんです。

もし、恋愛が怖いとか、男と女の関係が汚いものだとか、恋愛はいいけど夫婦関係はしんどいわ、と思う自分がいるならば、その自己概念と不一致を起こすような現実

「好きな人と調節イチャイチャして・・・(以下、自主規制)」

という現実は作らないし、そんな現実を作ったとしたら葛藤しちゃうんですよね。

ということで、好きな人ができない、というより、作らない現実を選ぶし、その自己概念に沿った行動をする、という考え方ができるわけですね。

自己概念について理解していくと、好きな人ができるためにどうすればいいかが見えてくる

つまり、自己概念について理解していくと

「好きな人ができるためにどうすりゃいいのか」

が見えてくるというわけです。

が、実際に僕がカウンセリングの中で

「あなたの自己概念はね、云々カンヌン」という話をするわけじゃありません。

説明を求められた場合は、わかりやすくお伝えすることがありますが、こちらから勝手に話すような話じゃないんですよ。

ただ、みなさんも恋愛心理の話として

「好きな人ができないのは親子関係に起因している」
「過去の大失恋が影響している」
「コンプレックスが影響している」

ときには、前世とかご先祖様が、なんて話が飛び出すこともあるかもしれませんが(この手の話は僕が一切理解できないので話しませんけども)

それも自己概念を見る視点のひとつ、と言えるんだと思います。

が、それが全てかと聞かれると、そーとは言い切れないっすよね、が僕の回答。

だから、実際にご相談を伺わないとなんともいえない、ってところが僕の答えなんです。

ただ、何かしらの「好きな人ができないという現実に対応する自己概念」がある分だけ、好きな人を作ることで葛藤したり、心が危機状態になるわけで、それを避けたくなるんですよね。

好きな人ができないを卒業していった方々は、たしかに自己概念を変えたのでしょう

最後になりますが

実際に「好きな人ができない」を卒業していった方々は、たしかに自己概念を変えたのでしょう。

例えば、

「好きな人ができないという自己概念」やそれに関わる観念を

ご自分の意志で(カウンセリングに何度もお越しくださって)

ゆっくり変えていった(ご自身で気づいていった)

そんなみなさんの中に

「私、恋愛なんてできないと思っていたけど、お陰様で人並みの幸せが手に入りました」

「もう恋愛は無理と諦めていましたけど、自分が変わると人生も変わるんですね」

「結婚は遠いものとしか思えていなかったんですけど、今はもう嬉しくてしかたないです」

そんなお声を、僕にお伝えいただく方がいらっしゃるのだろうと僕は考えています。

平たく言えば、人生をともにするようなパートナーを見つけることに成功された、ってことですね。

逆に言えば

何かしらの「好きな人ができない(持たない)私」という自己概念を抱き続けるならば

なかなか好きな人を見つけないし、近づかないし、関わろうとしない、ってことが起こり得るという話です。

もちろんそれが悪いという話ではありません。

ただ、同時に「好きな人を見つけたい」という願望を持つことはとても自然なことだからこそ、なかなか切ない気持ちになることもあるやもしれませんよね。

ということで、今日のコラムはここまで。

何か参考にしていただけましたら幸いです。

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