目次
パートナーの愛を受け取れない理由は自己概念にある
パートナーの愛を受け取れない理由は自己概念にあることが多いんですよ。「私は愛されるにふさわしくない」という自己概念ですね。ちなみに「愛されるにふさわしくない」と感じているいい人、社会性を持った人ほど、仕事や対人関係などで与え続けているので、疲れ果てやすいのです。
浅野さんへの質問
浅野さんいつもお疲れ様です。
今回、”受け取れない自分”に関することで質問があります。
私には年の離れた彼がいるのですが、彼にとてつもない勢いで愛されています。私を喜ばせようと一生懸命で、愛していると伝えてくれて、何かあったらサポートできるようにいつでも受け入れ態勢を整えてくれています。
しかし、私はそんな彼といると幸せを感じると同時に独りぼっちだわと感じてしまうのです。
彼は結婚していて、妻と2人の子供をもつ男性です。不倫しているので、そりゃ寂しくなるわな、と思う自分と、でもこんなにわかりやすく愛されているのに寂しく思うなんていけないことだ、と思う自分がでてきます。そもそも不倫なんてしたくないなら、別れればいいのに、それもできず…。
また、日頃はずっと一緒にいたいと私から伝えるのに、彼が私に離婚するからと伝えてくれる時、それが真剣で信憑性があるときほど、いらない!離婚しないで!とスッと冷静になってしまうんです。
愛し愛される関係を受け取る、幸せであることを受け取れないのは何故なのでしょうか。日々”どうしたもんかな”を抱えているので、靄が晴れれば嬉しいのですが。
ネタ募集ネーム:ツキノさん
ツキノさん、ネタのご協力ありがとうございますm(_ _)m
なんともタイムリーなネタを送っていただいたなぁと思いながら、ご質問読ませていただきました。
なるほど。愛されているのに受け取れない+不倫の関係、ですね。
このラインのお話は自立女子、忍耐女子、愛させろ女子のみなさんからたくさんいただいていますよ。
ということで本題へ!
パートナーの愛情を受け止めきれない理由

さて、まず結論から書いていきましょうか。
パートナーの愛を受け取れない理由は自己概念にあることが多いんですよ。
「私は愛されるにふさわしくない」という自己概念ですね。
自分はそこまで愛される存在ではない、そんなに素晴らしい価値があるわけではない。
このように深層心理で感じていると、パートナーが猛烈に愛してくれることに違和感を感じたり、その愛情を押し返したくなったり、切りたくなっていきます。
愛されてはいけないと思う人にとって、愛されることは罪、と認識されるわけですよ。
だから「私はもっと頑張らないといけない」「私は受け取らずに(人に頼らずに)頑張らないといけない」と感じていくわけですね。
※ちなみに「私は愛されるにふさわしい」と思う人は、人からの愛を拒絶することが罪、のように感じるようになるものですよ。
*
ただ、この話はちょっと理解しづらいものかもしれませんね。
なぜなら、僕たちは常に「愛されたい」という欲求を持っていますし、この欲求はなくなるようなものではありません。
そもそも欲求っていらなくなるものではないので、常にあり続けるんです。
その結果、顕在意識では「ものすごく愛してほしいのに」と考えているもの、です。
どんな人も「愛してなんてほしくない」と思いながらパートナーを作ろうとは思わないですよね。
パートナーを作るまでは「愛されたい」と思っているし、「愛したい」とも思っているはずなのです。
が、実際にパートナーが自分を愛してくれる状況ができると、この「愛してくれるなモード」が発動するんですよね。
だから、そのご本人も悩んでしまうわけです。
愛されたいと思っていたはずなのに、どうして愛されると逃げたくなるの?と。
だから、カウンセリングでもセミナーでも、こういったお話をさせていただくと
「私は愛されたいのに、愛されるにふさわしくないなんて思っていませんよ」
とお答えになる方が多いんです。
僕もそのお気持ちといいますか、その理解の意味はよく分かるので、そうですよね~とお話するのですけどね。
ただ、そもそも僕たちの顕在意識って氷山の一角にすぎず、潜在意識下の領域のほうが圧倒的に大きいんです。
だから、顕在意識で以下に「愛されたい」と願っていても、潜在意識下が逆を認識しているなら、愛されたいけれど愛を受け取れない、といった状態になるものなんですよね。
愛することで自分を支える自立女子・忍耐女子・愛させろ女子

ちなみに「愛されるにふさわしくない」と感じているとしても
一般的に「いい人」「社会性を持った人」ほど、仕事や対人関係などで与え続けている事が多いんです。
要は、周囲から悪い評価を受けず、どちらかというと良い評価を受けていることが多いってことです。
あなたは努力家だね、熱心だね、誠実だね、責任感があるね・・・
そういった評価の中にいるので、まさか自分が「愛されるにふさわしくない」という自己概念を抱えているとは気づきません。
もちろん自分自身も周囲の評価にふさわしい自分でいたほうが、社会の中で生きやすいと理解していますし、自分自身がだめになってしまうことを良しとしていないものですけどね。
ただ、このタイプの方ほど、常に疲れている(疲れやすい・物事を楽しめない・やる気がなかなかわかない)といった状態なっていることが多いんです。
その理由は、一人で自分を支え続けていて、周囲のサポート・愛や支援を受け取っていないから、なのです。
が、そもそも「自分に何ができるか」とばかり考えているこのタイプの人達は、周囲のサポートなどを受け取ること自体に違和感や苦手意識があり、それが私のデフォとして生きている人も多いので、「受け取っていないこと」自体に疑問にすら感じません。
それが当たり前で、それが日常で、それが大人の生き方だと感じているのです。
だから、このタイプの人達は常に与え続けています(頑張り続けています)
恋愛でいうならば、相手を受け入れ愛することを軸に、自分から何かを求めることは少ないともいえます。
人によっては「求めたら嫌われそう」と思い込んでいる人もいますし、相手のために与える喜びで自分を支え続けている人もいるわけです。
もちろんそれがいいか悪いかなどは誰も語れないのでしょう。
が、自分から与えても与えても、うまくいかない仕事、恋愛、夫婦関係と出会ってしまうと、途端に自身を失い、自分らしさを見失い、自分の価値を感じられなくなってしまう人も少なくありません。
仕事の中でツマヅクだけで自分を責めたり、不安にかられたり。
彼がちょっとツレなくしただけで、急に不安が湧き上がってきたり。
自分がいい人と思われていないことで、実はものすごく傷ついていたり。
もちろんそんな自分ほど隠そうとするわけですし、普段は平然とした態度を取るわけですが、それぐらい「与えること=私の価値」と感じているわけです。
その内面では「愛されるにふさわしくない自分」を、されるにふさわしい自分に高めるために与え続けている、といったケースも多いわけです(補償行為)
そして、この「愛されるにふさわしくない」という自己概念が生むポッカリと空いた心の空白のようなものを、自分の努力、もしくは人からの愛情によって埋めようとするわけですね。
が、実際はその深層心理で「愛されるにふさわしくない」と感じているからこそ、人の愛情は受け取らずかわしますし、自分の愛情や努力
も「これでは足りないのではないか」と疑ってばかりなのです。
だから、パートナーには自分の思いを受け取って欲しいと強く思うようになり
「あなたは私の気持ちを分かっていない」
「どうしてあなたはいつもそうなの!」
「私がどんな思いで待っているか、あなたにはわからないでしょう!」
なんて風に言いたくなるんです。
これ、一見するとパートナーに何かを求めているようですが
実は「私の気持ちを受け取ってもらいさえすれば、パートナーシップはうまくいくはずだ」と考えている傾向が強いわけです。
ね、自分が頑張ればきっとうまくいくはずだ(自立)と思っている様子、感じ取れますよね?
だから、与え続けるけれど、受け取れない関係になり、不満を溜め込む自立女子・忍耐女子・愛させろ女子のみなさんほど、疲れやすいし、恋愛でも仕事でも徐々に喜べなくなってしまう、ということなのですよ。
「受け取らないマインド」が覆い隠すもの
私には年の離れた彼がいるのですが、彼にとてつもない勢いで愛されています。私を喜ばせようと一生懸命で、愛していると伝えてくれて、何かあったらサポートできるようにいつでも受け入れ態勢を整えてくれています。
しかし、私はそんな彼といると幸せを感じると同時に独りぼっちだわと感じてしまうのです。
彼は結婚していて、妻と2人の子供をもつ男性です。不倫しているので、そりゃ寂しくなるわな、と思う自分と、でもこんなにわかりやすく愛されているのに寂しく思うなんていけないことだ、と思う自分がでてきます。そもそも不倫なんてしたくないなら、別れればいいのに、それもできず…。
また、日頃はずっと一緒にいたいと私から伝えるのに、彼が私に離婚するからと伝えてくれる時、それが真剣で信憑性があるときほど、いらない!離婚しないで!とスッと冷静になってしまうんです。
愛し愛される関係を受け取る、幸せであることを受け取れないのは何故なのでしょうか。
うーん、なるほど。
ここは、彼の愛情や彼の存在という要素を使って現状を見つめないほうがいいのかなーと僕は思うのです。
どうしても「彼」という存在が登場すると
>でもこんなにわかりやすく愛されているのに寂しく思うなんていけないことだ
という気持ちも、どこか自分へ批判として捉えてしまうわけですよ。
大事なことは「主体は自分」として考えることでしょう。
そのように考えていくとして
>でもこんなにわかりやすく愛されているのに寂しく思うなんていけないことだ
と、どうしてあなたは感じるのでしょうね。
「これ、相手が与えてくれているのだから、私は喜ぶべきだ」という発想ではないでしょうか。
だとしたら、あなたが喜ぶべきと考えているのは彼のため、となりませんか?
つまり、この状態が意味するものは
「あなたが喜ぶことも人のため」ということ?
相手の愛情を受け取るのも相手のためであって、自分のためではない。
自分の心にスーッと馴染むように、受け取ることが目的ではなくて、相手が満足し、充実することが目的。
もしそうだとしたら、あなたが本当に欲している愛情を自分のために受け取ろうとすると、心理的な抵抗が入って、しれっとスルーしたくなるのかもしれませんね。
これ、いわゆる自立女子、忍耐女子、愛させろ女子(罪悪感女子)に多いパターンなんです。
どこまでも自分が喜ぶことを後回しにするというね。
自分はよろこではいけない、満たされてはいけない、愛されてはいけない、という自己概念や観念が影響しているんですよ。
だとしたら・・・さてはて、この自己概念はどこからうまれているのか?
どうしてこの自己概念が必要なのか。
そのあたりの自分の気持ち、内面的な部分にアプローチして見つめていくことが「受け取れる私」になる道だと言えますね。
*
不倫という関係性が良いかどうかは別にして、そもそも不倫という関係性自体、制限がある関係と言えますね。
この制限を逆に「お互いが暗黙の了解の中で付き合える関係」と理解する人もいるのかもしれませんけども。
ただ、前述の通り、受け取れない女子って、愛させろ女子である確率、相当高いんですよ。
これ以上好きになってはいけないし、私が傷つくかもしれない・・・。
どこかでそうわかっていても、まるで本能的に相手を愛していく女性もとても多いのです。
それぐらい「与えること」で自分を支えているって感じ。
この支えがなくなることが恐ろしいわけですし、いろいろな心理的なバランスが崩れちゃうんですね。
人の愛を思いきり受け取ってしまうと自分(自己概念)が変わってしまうんです。
これも僕たちにとって恐れを感じる出来事です。
とくに「私は愛されるにふさわしい」と感じた途端に、バラバラと崩壊していくバランスばかりですし、それゆえに噴出してくる感情もたくさんあると思うんです。
実は、ものすごく寂しがっている私、自分の愛を信じれない私、つい相手に執着してしまう私、なども登場してくる可能性がある。
でもそれは嫌だ、と思うでしょう?
これが「人の愛を受け取らない理由」
すなわち、今の自分を変えたくないという思い(リスクを取りたくない)につながっているわけです。
なんだか、心理学やカウンセリング・セミナーって怖いかも?と感じさせる要因ですね(笑)
※ということは、ちょっと勇気を出して自分を見つめてみようと思えると、癒やしに近づくってことですけどね。
*
そもそも僕たちは「愛されるにふさわしい存在」だと僕は考えています。
だから、今まで一人で頑張って生きてきた中で抱えた、様々な自分を受容して、自己概念をよりよいものに近づけていけば、寂しさや受け取れない状態は変容していきます。
その自分の内面の変容に伴って、自分の現実も変わっていくんです。
ぶっちゃけた話を書けば、今の不倫という関係自体が変わっていき、いわゆる1対1のパートナーシップを求める気持ちが強まることだってあるわけです。
そう考えるならば、今、彼が愛してくれているこの状態は、あなたに何かしらの気づき
「お互いに受け取りあい、愛し合う関係を自分の内面が求めている」
である可能性も高いんですよね。
私にとって、それってどのようなカタチで、どのような関係なんだろうと考えてみると、自分自身の気持ちにももっと気づけるかもしれませんね。
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今の自分にとって、どんなパートナーシップのカタチがベストだと思うか。
それは今の自分の自己概念にリンクしたものになるはずなのです。
これは何もパートナーシップに限ったことではなく、今の収入、仕事内容、対人関係、日常の環境、全て同じです。
だから、ちょっと勇気はいりますけど、様々な自分を受容しながら、自己概念を「愛されるにふさわしい」という形に変えていくことができるなら、おそらくもっと受け取れるようになります。
が、それに伴う変化(現実的なものを含めて)は起きる、とご理解ください。
全く現実の変化が伴わないなら、それはまだ何も変わっていないか、自分自身が遠慮して受け取らないこと(与え続けること・自分が苦労すること)が善と感じているのかもしれません。
そんなときは、自分も相手も幸せにする選択肢ってなんだろう?と考えてみると良いんですよ。
今までの自分が間違っていると考えず、自分も相手も、自分と関わる人全てが笑顔になれるような選択肢ってどこにあるんだろう?と。
そこに「自分だけ受け取らない」という選択肢はないはず、なのです。
そして、もっと受け取れる私になりたい!というお話なら、自己概念を扱うことによって変化は起きるよ、とお伝えしておきたいと思います。
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