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被害者・加害者の視点から考えた問題解決の方法 2

被害者・加害者を超えて問題を解決する

今日は昨日アップしたコラムの続きになります。

よろしければどうぞ。

前回のコラムの復習から

前回のコラムを簡単に振り返りますと

・被害者が持ちやすくなる意識は、「私は〇〇に△△された」という考え方。
・加害者が持ちやすくなる意識は、「自分が〇〇を△△してしまった」という考え方。

・被害者になった立場の人が、常に被害者意識を持つとは限らない。
その違いは、自分に起きた事実に対して、「その事実を引き起こした原因となる人がどうにかするべき」と思うのか、「その事実に対して、自分はどう向き合おうか」と考えるのか、から生まれる。

・被害者意識は手放すほうが自分のためになる。

・加害者意識を持つことは苦しいので、被害者意識を使って隠してしまうことはよく起きる。

こんな内容でした。

では、続きを書いていきます。

被害者意識が強まると、自分も他人も許せなくなる

心理学や癒やしの話の中でよく登場する言葉、「許し」。

・人を許す
・許せない人を許す
・自分に禁止してきたものを許す

いろいろな許しがあるわけです。

僕も「許し」はとても大切な癒やしのメソッドだと認識していますし、自ら何かを許すことで得られる癒やしは相当に大きなものだと思います。

ではなぜ、「許し」にこれほどまでにメリットがあるのでしょうか。

このメリットをわかりやすく理解するためには、その逆を考えればいいんですよね。

例えば、自分を冷たくフッた元カレ(元カノ)が許せないという話。

「あーもう、自分のことをフッたあの人が許せない!」という気持ちになっているならば、間違いなく「フラれた私」がそこに存在しますね。

これは、被害者の立場をとっている状態です。

確かに、自分なりに努力していたのに、サッっとフラれたなら傷ついちゃいますよね。その悲しみや辛さは癒やされるべき感情だと僕も思いますよ。

ただ、ここでフッた相手を許さない状態が続くと

・フッた相手を責めている・恨んでいる加害者意識(罪悪感)
・フラれた自分に価値を感じられなくなる
・フラれた自分が誰かの喜びになれるとは思えない

こういった感情を自ら選ぶことになるんですよね。

自分自身が被害者意識を持ち続けると、自分も相手も許せない状態になり、自信や自分の価値を感じられずにいたり、

一度は自分から愛した相手を恨んだり、責めている度合いだけ罪悪感が生まれ、そんな自分は他の人に責められるのではないか、愛してもらえないのではないか、と感じやすくなるのですね。

だから、元パートナーを許したり、理解して手放すことは、自分自身のためになるわけです。

ただ、そもそも「許し」とは「許さなきゃいけない」ものではないんです。

 

許しは一つの癒やしの選択肢でもあり、やるべきことでもありません。

ただ、もし、誰も許すつもりもないのに自分だけ救われようとするなら、許せない誰か、そして何かを許せないままでいる自分を、否定したり、責め続けことにもなりかねないのです。

これがしんどさ、苦しい気持ちから抜け出せなくなる理由です。

ここにハマると、自分も人も許せなくなってしまうわけです。

だから「許し」には大きな効果がある、といえます。

人を許し、理解し、時には愛することが、自分自身を解放する手段にもなる、というわけです。

被害者意識が手放せない理由こそ、加害者意識

ただ、前回のコラムにも書きましたが「被害者意識は加害者意識を隠すことがある」わけです。

被害者意識を手放そうとしても、なかなかそれがうまくいかないケースもあるんですね。

例えば、ある女性がこのような悩みを持っていたとしましょう。

「職場の対人関係で悩んでいます。

私は私なりに誠実に仕事をしているつもりなのですが、なかなか上司からの評価が高まらないんです。

もちろん私にも至らないところはあると思います。

しかし、上司は私だけ厳しい態度を見せるように思えてなりません。

上司に嫌われているのか、と思うと心がイタイですが、私なりに今まで頑張ってきました。

しかし、もう限界です。これ以上どうすれば今の状況が変わるかわかりません。

どうしたら上司との関係がうまくいくでしょうか。どうすれば良い状況に変わりますか。」

このケースを、いわゆる上司の八つ当たりではないケース、と仮定するならば

ここでのポイントになる部分は、「自分にも至らないところがある」という言葉が何を意味しているか、です。

その言葉を聞くと、「自分も悪い、至らないところがある」と、ご自身で認めているように見えるんですよね。

そのような謙虚さをお持ちの方もたくさんいらっしゃいますしね。

ただ、本当に自分の至らないところを、自分で責めることなく受け入れているならば

上司に「私に至らないところがありましたら、またご指摘ください」と言える可能性は高いでしょう。

素直に頭を下げられたり、上司と謙虚に丁寧にコミュニケーションして、お互いの気持ちを伝え合うこともできるかもしれない。

もし、それが言えないとするならば

「自分も悪いと思います。・・・が、上司なんだからその態度はないですよね」

と、被害者意識を持っている可能性がでてきます。

この被害者意識の部分はなかなか上司に言えないわけですよ。
言えばトラブルのもとになると思うでしょうから。

もし、自分が上司に対して被害者意識を持てば、相手(上司)は、加害者になりますから、上司の感情を考えれば、なかなかいい気分にはなれないわけです。

上司は加害者(罪悪感)を刺激されるということになりますからね。

ただ、もし、その女性にとって被害者意識を持つことが「最悪の状態を回避するため」の手段であるならば、なかなか手放せないこともあるわけです。

その女性が

「お役に立てていない私も悪いけど、上司もその態度はないよね」という被害者意識を持っているとするならば、「本当にお役に立てていないことが心苦しい」という罪悪感を隠したいわけですよね。

つまり、その女性は「お役に立ちたい人」なのです。

だから評価してほしいし、冷たく扱わないで欲しいと願うのですよね。

私は上司の敵ではありません、と言いたいから辛いわけですよね。

その女性が誰よりも「人のお役に立ちたい人」ならば、今の状況は本当に最悪の状態なのですよね。

ここに、彼女にとってはとにかく受け入れがたい感情がある、というのはご想像いただけますでしょうか。

「自分が人の役に立てない、喜びになれない」

それこそが彼女にとって「癒やし」が必要な感情である、ということ。

ここでは「自分はお役に立てていない」という加害者意識の部分を癒やすことが、被害者意識、加害者意識双方を手放すプロセスになる、というわけです。

例えば「私は上司や会社のためにお役に立ちたいと心から願っています」と表現できる私を取り戻す、といったふうに。

最悪な気分の向こうに癒やしがある

ただ、この加害者意識を癒やすプロセスは、とてもパワフルなプロセスでもあります。

なぜなら、自分の中にある「自分はお役に立てていない」という気持ちや、無価値感・罪悪感を、一旦受け入れる必要があるからですね。

自分を褒めたり、認めていても、なかなか入ることができない領域、と言っていいでしょうか。

※自分を褒めること、認めることにはしっかりと心をより良い状態にする効果がありますよ。

この罪悪感や無価値感などを否定するように頑張り続けていると、いつか燃え尽きてしまうことが多いものです。

受け入れられない自分を隠そうとする努力、これを心理学では補償行為といいます。

補償行為は埋め合わせの行動なので、どれだけ頑張っても「人のお役に立つ」「自分が人の喜びになれている」と実感することは難しいのです。

これはもう途方も無い努力になってしまうんですよ。

では、ここで、自らの罪悪感などと向き合い、勇気を持って、否定せず、受け入れていくと、どうなるでしょうか。

実は「自分はもうダメだな」などと、感じることが多いのですよ。

あまりいい気分にはなりません。

だから、この感情に触れないように、自分を隠して生きようとするほうがマシだと思うものです。

ただ、ここで僕たちの心は終わらないのです。

この続きがあるんです。

このどうしようもない気持ちの向こうに、なにかに真剣で、誰かの喜びである自分が存在しているんです

ひどい罪悪感の向こう側に、本当に誰かのお役に立ちたいと願っていた自分、誰かの喜びである自分が感じ取れるようになります。

それこそ、燃え尽きの領域の向こう側にある景色、といえます。

先に書いた女性の例でいえば、「本当に誰かを喜ばせたいと願う自分」ですね。

ここがキャッチできると、ものすごく気分が良くなり、意欲も湧き、恐れや不安を乗り越えることができるようになるわけです。

つまり

  1. 被害者意識の層(自分は悪くない、被害者だと思っている状態)
  2. 加害者意識の層(罪悪感・無価値感、正しさや判断が強い状態)
  3. 罪悪感・無価値感の層(自分は本当にだめだと感じる)
  4. 真実の自分の層(本当の自分)

かなり簡略して表現していますが、この順で感情が層のようになっている、とイメージしていただくといいかもしれませんね。

ABOUT ME
浅野 寿和
カウンセリングサービス所属心理カウンセラー。名古屋を中心に東京・大阪・福岡で〜旅人のように〜カウンセリング・セミナーを開催。心理学は現実で使えてなんぼ、がポリシー。
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