恋愛・夫婦の心理学

挨拶をしない彼の心理 〜あなたの偉大さを受け取ろうという話まで解説してみた〜

浅野さん、こんばんは。

現在お付き合いしてる彼が、あいさつをしない人なんです。
同棲はしていません。
おはよう、と言っても「うん」とうなずくだけ、
ただいま、といっても「うん」とうなずくだけ、
おやすみ、といっても、返事なし。

ひどい時にはおはようもただいまの時も返事をしてくれません。
もちろん、返事の代わりに笑顔でハグ、なんてことなんか地球がひっくり返っても、しないだろうなと思います。笑

LINEでは、おはようや、行ってきますや、おやすみなんかは、してくれます。

隣にいるのとLINEと、何が違うの、と思います。
職場は違うので、普段の様子はあまり分かりませんが、さすがに挨拶を返さない社会人(公務員)なんて許されないと思うので、内と外では違うのでしょうか。
自分が蔑ろにされている様で、特に朝は少し嫌な気分になってしまいます。

よろしくお願いします!

ネタ募集ネーム:ミントさん

ミントさん、ネタのご協力ありがとうございます。おまたせしました、あなたのご質問にお答えしますねー。

なるほど、彼が挨拶をしない人なんですね、それは寂しい。隣りにいるのとLINEと何が違うの?というご意見も僕なりにわかる気がしますよ。

そばにいるのに「うん」だけじゃね。ないがしろにされているような気分になりますよね。

実はこの挨拶をしない人の話って、恋愛・夫婦に限らず様々なご相談中で登場する話なんですよね。

ということで今日は挨拶をキーワードに恋愛心理について少しまとめて見ようと思います。よろしければどうぞ。

 

「挨拶」の言葉の意味から考える

「挨拶」という言葉には「自ら心を開いて相手に近づく」という意味があるそうですね。

挨は「押す」、拶は「迫る」という意味だそうで、漢字だけの意味としては「押し合う」となりますが、それは「一挨一拶」(いちあいいっさつ)という禅語が、日常語の「挨拶」になったことが原因だから、とも言われているようです。

「一挨一拶」は、一つ押し一つ迫る、心を開いて接する、というような意味合いなんだそうです。

また、「挨拶切る」とは、縁を切る、関係を断つという意味ですから、ここからも挨拶という言葉の本来持つ意味を推し量ることができそうですね。

だから、挨拶をしないという行為は、相手との縁を切るつもりがあるかどうかまではわかりませんが、少なくとも「自分から心を開かない」「自分から相手に近づかない」という印象を相手に与える可能性がある、と僕は思います。

いわゆる僕が学ぶ心理学での「分離感」を感じる(相手に感じさせるもの)ということですね。

 

心を開いて相手に近づくことが怖い

人によっては、人との関わり自体が「衝突だ」と感じている人もいます。

どこか、お互いに干渉しない、関わらないことが、お互いのためになると感じている人もいるでしょう。いわゆるネガティヴな意味合いでの自立を強めている場合ですけどね。

たとえば、過去に対人関係の中で辛い経験をした、親や家族から積極的に関わってもらったことがない、いつもダメだと言われてきた、といった経験をたくさんした人がいるとしたら「人と心を開いて関わると傷ついてしまう」と思う人もいる可能性があります。

こちらにはまるで悪意がなかったのに、誰かに拒絶、非難されたなんて痛い経験があると、もう傷つきたくないと思い、人との距離を取る場合だってあるわけですよね。

これは自己防衛、いかに傷つかないかを考えた結果、といえそうですよ。

すると、能力的に「挨拶ができない人」になるわけではなくて、「挨拶をしたくない、避けたいと思う人」になるわけです。

よく「挨拶がうまくできない」というお話も伺うんですが、僕たちの心理学では「できない」は「したくない」と変換して解釈する法則があります。

つまり、挨拶ができない、ということは、挨拶がしたくない、という意味になります。

これは、何かしらの事情で「自分が心を開いて傷つくことが怖い」と感じている可能性が高いということなんです。

だから、人との関わりを「衝突」と解釈している、という方もいそうですね。衝突だと思うから、避けたいと思うけれど、実際は自分から心を開いて傷ついてしまうリスクを回避している、ということなのです。

それぐらい僕たちはまぁ、傷つきたくないと感じているものです。

 

だから、いわゆる挨拶しない人って、やはり分離感ばかり感じるし、自分も人との関わりが怖くなるし、どこか自分から心を開けないので「きっと他人も人と同じだろう」と思い、相手も心を閉ざし、近づかれるのが嫌だろう、と考えて、人に近づけなくなってしまうこともあるでしょう。

もちろんいいかどうか別にしての話ですけどね。

これも「投影の法則」、自分の感情を相手に映し出す、という考え方からくるものです。

 

距離があるなら自己表現できる

ミントさんの彼は、LINEで挨拶してくれるんですね。

だとしたら、SNSやオンラインツールを通じたコミュニケーションならできる、ということなのかもしれませんよ。

つまり、実際に人と人が近い心理的距離にある場合は、自分から心を開いて近づけないけれど、心理的距離が遠い関係なら自己表現できる、関われる、ということかもしれませんね。

これはいわゆる遠距離恋愛や関わり合いが薄い関係にも同じことが言えます。

そもそも僕たちは子供の頃、親密感が大好きで、誰かの傍にずっといたかったものです。が、成長する中で傷つく経験をして、もう傷つきたくないと考えて、自分だけの世界を作ることもあるでしょう。

そして、いわゆる心の成長という意味での「大人になる」ということは、この自分だけの世界からまた抜け出して、他の誰かを理解し、受け容れ、愛し、関わりあい、いつか「誰かにあの人のようになりたい」とアテにされる存在になる、というプロセスを歩むことでもあるわけです。

その時に大切なものが、自尊感情であり、その前提に被受容感があります。

自分は誰かの役に立っている(立ちたい)、喜びである(なりたい)、という感覚。

自分はそれなりに人に受け入れられている、という感覚。

このように感じられれば、自分だけの一人ぼっちの世界を抜け出して、心を開いて誰かと関わり合う関係に進んでいけます。

が、どこか自分はちっぽけだとか、相手の喜びになれない、などと思いこんでいると、つい距離のある関係を作ったままになるものでしょう。

一般的には、それこそ心の傷(ハートブレイク)が理由となって、人と深く関わることへのチャレンジを怖れている、と考えられるものなのだと思います。

だから、僕は、SNSやオンラインツールなら関われる、自己表現できる人って、その人なりに関わろうとしているのだろう、と考えるんです。

たしかにそれでは親密感をあまり感じられないかもしれませんけど、そこを批判的に見てもあまりいい結果は得られないかな、と。

なぜなら、親密感を遠ざけ、分離や寂寥感を選ぶ理由こそが、痛み(ハートブレイク)なのであれば、また別の痛みを与えて「そりゃ変だよ・未熟だよ」といったところで、それでさらに傷んでしまえば何も変わらないだろう、と僕は思うからです。

むしろ、より分離する関係になるのではないか、と思うんですね。

特に、パートナーシップでは、お互いに相手の痛みを指摘するのではなく、愛してあげることが求められるものですから。

ただ、その痛みをいつも愛せるかどうかは、その痛みを抱えている本人さん次第の部分もあるので、ここが最も悩ましいところなんですけどね。

本人がもういい、というなら、愛せない場合もあるのでね。すると、パートナーを愛そうと関わった側が拒絶されて傷つく、なんてことも起こるわけでして。

以前、このブログでも書いたことがありますけど、「ハートブレイクを放っておくと、ハートブレイカー(傷つける人)になる」ということですね。

だから、僕たちは自分の責任において、自分の心を傷を癒やし、感情を整えておくことで、より大切な人、周りの人にいい気分を感じさせる自分になれる反面、自分でも気になるような心の傷をそのままにしておくと、自分に悪意なんてないけれど、大切な誰かを傷つけてしまうことにもなるわけですね。

 

彼は寂しくないんでしょうか?というご質問

また、この話をさせてもらうと、かなりの確率で『彼はそれで寂しくないんでしょうか?』というご質問が飛んできます。

たしかに寂しさ、つまり寂寥感を感じることはあると思いますよ。

ただ、これは僕の臨床経験上の話ですが、ずっと人との距離を作り、寂寥感を感じて生きてきたなら、それはそれで日常の中にある当たり前の感情になることもあるでしょう。

だから、パートナーがいても、結婚していても、子供がいても、ずっと寂寥感を感じる心理的距離を作りながら、いかに傷つかないかを半ば無意識的に考え続けている方もいます。

もちろんその方のことをいい悪いと評価することはできませんよね。

なぜなら、それこそがその方なりの生き方なのですから。

ただ、その方を好きになり、そばにいるパートナーさんの立場になると、やはりパートナーさんが寂しいし、虚しい気持ちを抱えることになりますからね。

それはそれとして問題になりやすいことが多いんですね。

 

もしあなたが寂しいと感じるなら、あなたはきっと相手の喜びになれる

実際のカウンセリングの中で、僕はこうお伝えすることがありますよ。

「僕は、あなたが彼のことをちゃんと愛してあげてくださいね、なんていいたいわけじゃありません。

そりゃあまりにおせっかいな話だと僕は思うんですよ。ごめんなさいね、ちょっと変なカウンセラーで(笑)

そもそも、彼があまり関わってくれない、挨拶もしてくれない、と思うのに、頑張り続けても虚しいだけかもしれませんしね。それではモチベーションも続かないし、愛することが義務や役割になってしまえば、あなた自身も辛くなります。

だから、今後のことは、全てあなたがお決めになればいいことですからね。

 

ただ、少しだけモノの見方を変え、あなた自身を楽にするために、このように想像してみていただきたいんです。

もし今、あなたが彼と一緒にいて、ないがしろにされているような、寂しさを感じるなら、それが彼の感じている感情、彼の生きている世界だと想像してみるといいかもしれません。

近い距離にいる人ほど、相手と同じ感情を共有することがありますからね。

ね、なんとなくわかりませんか?

今、あなたが蔑ろにされていると感じるその世界で、彼はずっと生きているのかもしれません。

 

しかし、彼はあなたという人と出会った。

そして、あなたは彼を蔑ろにしたいと思っていないのですよね?だから挨拶をしない彼に蔑ろにされているような気分を感じることが嫌なのではないでしょうか。

だとしたら、あなたは彼を蔑ろにしない人なんです。大切にしている人なんです。

 

あなたはその自分のことをどう思いますか?

誇りに思いますか?素晴らしいって思いますか?それとも愛されない人って思いますか?

それはあなた自身で決められることですよね?

 

そして、あなたはどれだけ彼にとっての希望になるか、想像できるでしょうか?

まずあなたがここを受け取ることが大切かもしれませんね。

 

もちろん彼の言動を見て、彼から愛されていないと感じるかもしれません。もちろん彼の行動だけを見ればそう感じるのは当然と考えることもできます。

しかし、また少し見方を変えてみましょう。

孤独を抱える人の心理、内面の世界から考えるなら、あなたは相手にとって奇跡のようなものです。

どこか一人の世界を生きてきた人が、あなたという人、親密感を感じ合いたいと思う人、愛しあうことを知る人と出会った。

それぐらいあなたは相手にとっての喜びになれる場所にいますし、偉大な自分を感じ取れる場所にいます。

だから、今、あなたに選択が訪れていると思ってみてください。

自分の価値を小さく感じるか。それとも、自分にどれだけの影響力があり、自分にどれだけ人を喜ばせる力があると感じるか。

そんな大げさな、と思われるかもしれませんが、自分から心を開けない人にとって、自分を愛してくれる人の存在は信じられない奇跡のようなものです。

僕たちはそれぐらい自分が誰かの喜びになることを望みながら、しかし実感できないでいるので、「俺のどこがいいの?」「私のどこが好きなの?」と相手に聞くのです。

それぐらい自分が偉大で、誰かの喜びであることを忘れているわけですよ。

だから、自分から「あなたには価値があり、私の喜びなんだよ」伝えてあげることが、「相手を愛してあげること」になるわけです。

そして、それを伝えられる私こそ、「人の喜びになれる自分」そのものなんです。

きっとあなたはそれぐらいの偉大さ、価値を持っています。そんな自分に気づいてみよう、と選び続けよう、と思ってみてくださいね。

相手がどういう反応をするか、とか、相手の気持ちはどうか、という話は、この素晴らしい自分を受け取った後で役に立つ話ですから。

 

繰り返しになりますが、そんな自分を受け取って、その上で、あなたがどんな生き方を選ぶか、相手とどう関わるかについて、選んでいただければいいのです。

それはあなたの自由です。どの選択も間違いじゃありませんから。」

 

***

ありがたいことに、僕のもとに、本当にたくさんの恋愛やご夫婦に関するご相談いただくんですよ。

彼が関わってくれない、挨拶してくれない、約束を守ってくれない、連絡をくれない・・・。

それはとても切なく、つらいことですね。

ただね、あなたはその彼をまるっと愛していたり、傍にいようと思ったわけじゃないですか。

だとしたら、自分のことをちっぽけに見たり、他人軸的発想で「愛されない」と思い込み、自分の価値を下げる必要なんてないと僕は思うんです。

もっと自分を信じてあげていいと思うんです。

よくよく考えてみれば、相手に愛されないということを使って自分の価値を下げちゃうぐらいなら、自分が愛していることを誇り、相手の喜びになろうとした自分を讃えたほうがよっぽど前向きな選択になりはしないでしょうか。

もちろん自分を信じようとすると、ときに心がチクッと痛むし、うまく愛せなかった記憶があなたを苦しめるかもしれませんが、それこそあなたが頑張った証でしょ?

だから、いわゆる自立女子、忍耐女子、愛したい女子の皆さんほど、本当に素晴らしい愛情をお持ちだと僕は云い続けていますし、そんな皆さんの癒しのお手伝いができれば、とカウンセリングというツールをご提供し続けています。

 

もちろん今すぐにそう思えないかもしれません。そう思えないことで自分を責める必要もありません。

それでもあなたはとても価値があり、深い愛情があるのですよ、きっと。

どうかその自分を信じてあげてほしいなと願っています。

あなたさえ諦めなければ、素晴らしい自分と出会えますから。

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