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【コラボブログ】「私の話を聞いてもらえない」と感じるとき 〜「聞かない」と「聞けない」は大違い〜

大野と浅野で【コラボブログ】をスタートさせます!

今日のコラムは6月12日(土)開催の【大野愛子X浅野寿和コラボセミナー】にちなんだ企画。

大野愛子カウンセラーと浅野が一つのコラムをリレーして書く!

名付けて『コラボブログ』

今回のセミナーは「対人関係がうまくいく秘訣!」という心理セミナー。

※セミナーの詳細はこちらからどうぞ。https://www.asanohisao.jp/archives/asanohisao_ohnoaiko_collaborationseminar.html

そこで、カウンセリングでもよくお寄せいただく「対人関係にまつわるお悩み」についての分析と提案について、僕と大野愛子カウンセラーが書き綴っていきます。

結構な頻度で書く予定ですので、どうぞお楽しみに!

 

コラボブログ・ルール説明

ではまず、『コラボブログ企画』そのルールをご説明します。

多くのリレー形式のコラムは1つのお題に対してそれぞれが回答する形なのですが、今回の『コラボブログ』では、各々が勝手に書いたコラムの「続きを書いていく!」が鉄の掟。

つまり

・相手の書いた提案・分析を受けて更に膨らませていくべし。
・相手の記事が掲載されたら、即執筆に入るべし。

・お互いに何を考えて書いたのか想像しながら書くべし。
・予定調和禁止。自分の意見と異なったら容赦なく自分の意見を書くべし。
・コラムの内容に関して、事前打ち合わせ、電話やLineでの連絡などのヤラセ厳禁!
・相手がとんでもないフリをしてきても、自己責任原則で受容すべし!
・とにかく出たとこ勝負で書くべし!

二人が何を書くかなど知る由もなく、どんな流れになるかもさっぱりわからない。相手がいつブログをアップするかも分からない。一度書き始めたらセミナーが始まるまで書き続けるという企画でございます。

きっとルールも、今、愛子さんが知ったはずで、おそらく後で「なんなの!これ?」と言われそうですが、それでも話を進めてまいります。

また、ブログをご覧の皆様は、どうぞ僕のブログと大野愛子カウンセラーのブログを行き来しながらご覧いただけますと幸いです。

では、何事もなかったかのようにコラボブログ企画、スタートさせます。

よろしければお付き合いください。

 

「私の話を聞いてもらえない」と感じるとき

「私の話を聞いてもらえない」というご相談って意外と少なくないんですよね。

例えば「彼(夫)が私の話を一切聞こうとしません」とか「両親が自分の意見ばかり押し付けてきてもううんざりしています」とか。

もっと具体的な事例を挙げればこんな感じです。

二人のこれからのこと(結婚とか、毎日の生活のこととか)を話し合いたいと思っているんだけど、彼(夫)は自分の意見ばかり突き通してきて、私が話すと『それは変だ』『考え方がおかしい』と否定してくるばかり。

その割に相手の意見に反論すると口をつぐんだり、更に反論してきたり。もう正直言って超絶うんざりしています。こういう人に話を聞かせる、会話をさせる方法ってないんですか?

うちの両親にあうと、いつも『まだ結婚しないのか?』『相手はいないのか?』ばかり。特に父親がいつもそう話してくるので、最近若干の殺意、もとい、うんざりしています。

たまに実家に帰ったらそんな話ばかりだから、もう帰りたくないって思うんです。

私も両親に自分の気持ちを話すんですけど、『そんなことばかり行っているから結婚できないんだ』的なお説教をされるので、もう嫌なんです。

こんな両親を黙らせるというか、私の意見を聞いてもらえるようになる方法ってないんでしょうか?

他の事例をあげようと思えば、まぁいくらでも、というほどに、「相手に私の気持ちを理解してもらえない」「話を聞いてもらえない」という対人関係上の問題は頻発しているのかもしれません。

こういった問題こそ、「人と人とのコミュニケーション」を積み重ね、人の話をお聞きする仕事をしている私たち心理カウンセラーのもとにはたくさんいただくわけです。

かつ、自分の話を聞いてもらえないとなんとも切ないわけですよね。

どこか自分を大切にしてもらえないと感じますし、相手の意見をゴリ押しされることで、自分を否定されているかのような感覚になることも少なくないものです。

そもそもあまり関わらなくて済む人との関係でなら、そこまで悩まないものなのかもしれませんが、例えば「家族、パートナー、友人、同僚など」いつも関わる人との関係でこのような問題が起きると、悩ましいわけです。

だからこそ、解決しておきたい問題になりやすいですしね。

ではまず、どうして「自分の話を聞かない人がいるのか」についての分析から始めてまいりますよ。

 

「私の話を聞かない人」の心理的背景

さて、いきなり本題ですが「私の話を聞かない人」とは、多くの場合「話を聞かない人」ではないのです。

「話を聞けない人」もしくは「話を理解できない人」であることが多いのです。

ここでつまづくと「相手は悪意で私の話を聞こうとしないんじゃないか?」と思い込んでしまうわけで、自分の気分も最悪になるし、相手に否定された気分になるし(被害者意識)、余計にトラブっちゃうんですよ。

万が一、悪意で話を聞こうとしないなら、そもそもその人との関係自体を見直すことのほうが重要かもしれませんよ。

だからこそ、この見極め、いわば「話を聞かない」という誤解を解くことが何より重要なのです。

 

話を理解できない人は、相手のことを知らないまま、自分の判断で動いている

そもそも人の話を聞く時には「相手が何を言っているのか」が理解できないと「聞けない」のです。

が、僕たちはその「理解」について、意外と自己中心的に考えている側面があります。

実は相手のことを理解しているようで、自分の中だけで理解していた、なんてことは本当にザラに起こることなんです。

例えば、父親と娘の関係を見れば、めちゃめちゃ分かりやすいんですよ。

例えば父親が年頃の娘さんになにかプレゼントを、と考えた時、例えばAesopのリップを渡す人なんているんでしょうか?という話。

そこまで相手のことをリサーチしてプレゼントを渡す人って、喜ばせたいという気持ちが超強い人なのかなぁ、と僕は思うのです。

むしろ、父親が父親なりに考えたり、どこかの店員さんに聞いてプレゼントを選ぶ可能性って非常に高いんです。そこで考えることを放棄すると「まぁ現金ならなんでもいいか」と無る可能性もあるぐらい。(ま、現金ならそれでもいいけどというご意見があることは承知の上ですよ)

もちろん父親が娘さんを思う気持ち自体はとても素晴らしいものです。

しかし、相手のことを知ろうとするか、というと、さてどうなんでしょう?

ここが今回の問題を紐解くカギですよ。

 

そういえば僕も、先日、自分の娘(4歳に)「おもちゃを買おうか」と話したことがあるんですよ。きっとおもちゃなら喜ぶと思って(僕がそう思ったのですね)。

すると、うちの娘はおもちゃより「花」のほうが好きなんだ!というのです。

おはな、おはながいい!と。

そこでお花屋さんにいくことにしたら、超目をキラキラさせているわけです。

そのとき、僕も反省したわけです。

僕の中にあった「子供ならおもちゃが好きだろう」という考え自体が間違っているわけじゃないし、そこにある娘に対する思いを否定する必要なんてないけれど、しかし、娘のことを知らなかったな、と。

あー、娘のことを自分で判断していたな、と思ったわけですよ。ちょっと悔しかったんですけどね。

相手のことを知る、相手の影響を受けることって、コミュニケーションにおいて最も重要なことの一つですからね。

※この「おもちゃ」を「結婚」と読み替えてみると、きっと「結婚はまだか」という両親の気持ちがわかるはずなのです。

 

さて、もし仮に、僕が「子供なんだからおもちゃにしておきなさい!」と娘の意見を捻じ曲げたとしたら、どうなるでしょう。

僕も娘もきっと切ない気分になってしまいます。

与えたい側は「そんな事言いたかったわけじゃないのに」と思うでしょうし。

受け取る側は「なんで自分の気持ちを否定されちゃうの?」と思うでしょうし。

どちらも悪くないし、悪意なんてなかったのに、相手のことを理解できず、かつ、こちらの提案や思いを受け止めてもらえなかったことで、娘の気持ちを蔑ろにしてしまうわけですから。

これを心理学では「コントロール」と呼ぶのです。

コントロールの根っこには自分なりの善意があるのですが、相手の意見と食い違った時に「それはおかしいだろう」と話すというわけです。

問題は「自分の意見と食い違ったものを『おかしい』『変だ』『受け容れられない』と感じ、そう伝えてしまうこと」にあります。

これも自立の罠の一つで、何事も自分次第だ、自分がしっかりしていればいいんだ、と考えすぎてしまった結果起きることですよ。

こうなると、とにかくコミュニケーションがうまくいかないので、その善意も伝わらなきゃ、お互いに否定し合うような感覚を感じてしまうのです。

 

それぐらい「自分の判断だけに偏ったコミュニケーション」をする人は、周囲から「話がわからない人」「話が通じない人」と思われるってことなんですよ。

なので僕は先に「私の話を聞いてもらえないと思う人」は「話がわからない人」だと書いたわけです。

あなたのことをそんなに知らない状態で、あなたの気持ちをピンポイントで理解できるなら、それはたくさんの人と関わり続けた経験のある方だけ。普通は難しいことだろうと僕は思うのです。

 

「話を聞けない人」とは、人の影響を受けたくない人のこと

では、もう一つの「話を聞かない人」、つまり「話を聞けない人」のことについて解説します。

この「話を聞かない」と「話を聞けない」では、まぁ意味がガラッと変わってきますから、要注意ですよ、ホント。

 

この「人の話を聞けない人」について簡単に解説するならば「人の影響を受けたくないと逃げ回っている人」といえます。

要は、人からの影響を受けると、傷つく、自分の気持ちがブレる、否定される、罰される、なにか要求ばかりされる、なんて風に警戒している人なのです。

だから、人の話を聞くだけで嫌な気分がしてしまうんですよ。なので、人の話がそもそも聞けないのです。聞きたくないというか、聞くと怖い、と感じるんです。

ゆえに、このタイプの人は、超自立します。

つまり、すぐに人と分離するんです。

また、私たちは人と分離するときに「怒り」という感情を使って分離するんですよね。

だから、「人の話を聞けない人」って、超怒りっぽいんです。

ちょっと何かを話しただけで怒り始めたり、もういい、もう嫌だ、どうでもいい、と話を切り離すんですよ。

このようなタイプの人は、どちらかというと理屈で分離しません。怒りで分離します。

だから、相手の意見に対する反論ってうまくできない傾向があります。対案もあまり出しません。

怒りを使って分離して、自分が感じる恐れや不安を切り離そうとしているだけですから、そもそも相手のこともあまり見えていないのです。

もちろんこのような反応を見せるには事情があるわけですし、そういった人が悪いと言いきれるものではありませんよ。

がしかし、ただ自分の気持ちを話しただけなのに怒られるって、話す側からすれば、かなり厄介だと思われるかもしれませんね。

※ちなみに、こういった人との関わりにはコツが必要なので、そのあたりの話はまたコラボブログの続きとして、おいおい書くとしましょうかね。(なんとなーく愛子さんへのフリを書いてみたのですが、さてどうなるでしょうね。)

 

「相手は私の話を聞かない」というスタンスはちょっとリスキー?

「私の話を聞いてくれない」と残念な気持ちになるし、何度自分の気持ちを伝えても分かってもらえないとウンザリするでしょう。

その気持ち自体は間違いじゃないんですよ。それも受容されるべき気持ちです。

ただ、話を聞いてもらえないことを「私の話を聞こうともしない」なんて風に捉えると、今度は自分自身の中に「相手を責める気持ち」から生じる罪悪感(加害意識)を感じます。

これは自分にとってメリットがないので、できればこのスタンスでいないほうがいいだろうな、と僕は思います。

私の話が伝わらないには、たしかに自分の言い方の問題もあります。

が、相手がそもそも理解できているのか、話を聞く姿勢を持てる人なのか、という部分も重要なんです。

だからといって、相手が話を聞けないんだとバカにしても意味がないんですよ。

この話は「そうか、話が伝わらないのはお互いに要因があったらしい」と理解し、お互いを責め合わないために使っていただけますと幸いです。

 

では、この続きは「大野愛子カウンセラーのブログ」で!

 

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