マウントを取られやすい人には、何が起きているのか |目立つつもりはないのに、なぜかマウントを取られやすい理由
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日のテーマは、
「目立つつもりもないのに、なぜかマウント体質な人に絡まれる」
というお話です。
たとえば、こんなご相談。
私、昔からマウントを取る人に目をつけられやすい気がするんです。
職場ではいわゆるお局さま。結婚してからはボスママ、ご近所では重鎮タイプの人。
相手に気に入られやすいのか、目立ちやすいのか、バカにされやすいのか…正直よく分かりません。
無視すると余計に面倒なことになりますし、誘われたら断れず、結局相手に合わせてばかりで、いつも疲れ果てています。
どうして私は、こんなふうに狙われやすいのでしょうか。何か問題があるのでしょうか。
・・・うーん。これ、しんどいですよね。
絡みたくない人から目をつけられて、でも関わらざるを得ない。
しかも職場やご近所やママ友って、生活に直結する場所でしょう。逃げ場がない感じになりやすい。受け入れるしかない、その状態そのものが、もうストレスなんですよね。
しかもいちばんつらいのは、たぶん「どう対応するか」より前のところで、
「なぜ自分が狙われるのか、それが分からないこと」
だったりするんじゃないかな、と思うんです。
理由が分からないまま巻き込まれると、人はだんだん「私が悪いのかな」と、自分のほうを疑い始めますからね。
なので今日は、その「なぜ絡まれるのか」を、心理的な構造から、ゆっくり整理してみます。
よろしければ、お付き合いくださいませ。
Index
マウント体質な人に絡まれやすい人の共通点
「なんでマウントを取られるんだろう」というご相談を整理すると、だいたいこんな特徴が見えてきます。
- なぜか絡まれやすい。放っておいてもらえない
- 無視すると面倒になりそうで、受け流すしかない
- 誘われると断れず、合わせ続けて、疲れる
- 最終的に「私が悪いのかな」と、自分を疑ってしまう
で、いちばんつらいのは、さっきも言いましたけど、
「なぜ自分が狙われているのか、分からない」
という状態が続くこと。
理由が見えないと、人は自分を責めるしかなくなりますからね。
原因が分からないと、いちばん身近な「自分」に原因を探しにいってしまうので。
目をつけられやすさは「魅力(影響力)」と関係していることがある
さて、ここが今日の核心です。
もちろん、マウントを取られやすい理由として、何も言わず我慢し続けるとか、境界線を引くのが苦手とか、そういう要素が絡むこともあります。
ただね。
「普通にしてただけなのに、なぜか目をつけられた」
というケースも、実はかなり多いんですよ。
こうなると、「我慢強いから狙われた」「何も言わないから狙われた」では、どうも辻褄が合わなくなってくる。
そこで出てくるのが、「影響力」という視点なんです。
よく「火のないところに煙は立たない」と言いますよね。
じゃあ、マウントされやすい人が持っている「火」って、何なんだろう、と。
これ、「マウント取られる側が悪い」という話じゃないんです。
そうではなく、
マウントを取る側に、関わりたくなる理由があった
と考えてみると、どうか、という話です。
そしてその理由は、必ずしもネガティブなものとは限らないんですよね。
相手にとって魅力的に映る人だからこそ、近づいてくる。
そういうことも、実際に起きるんです。
※だからといって、相手のふるまいを受け入れなきゃいけない、という意味じゃないですからね。そこは別の話として。
マウントを取る人の心理|鍵になるのは「怖れ(不安)」
今度は、取る側の心理を見てみましょう。
ここで欠かせないのが、「怖れ(不安)」です。
人って、強い不安を抱えているときほど、問題行動に出やすいんですよね。
逆に言うと、心が安定している人は、わざわざ他人を下げたりしません。
その必要がないから。
マウントが多い背景には、たいてい安心感の不足があるんです。
よく「マウントは承認欲求だ」と言われますけど、僕の感覚だと、承認というより、
その場しのぎで、一時的に安全を確保したい
そんな感覚に近いと感じる場面が、少なくないんですよね。
まぁ、巻き込まれた側はたまったもんじゃないのかもしれませんが。
「近づきたい」が歪んだ形で出ていることもある
ここで少し視点を変えます。
もし目の前に、
- 人望がありそう
- 穏やかで優しそう
- 争いを好まなさそう
- 周りから好かれていそう
そんな人がいたら、不安が強い人は、どう感じると思います?
・・・なぜか脅威に感じる。
そういったケースももあると思うんです。
これはいわゆる意味不明な嫉妬につながるパターンですね。
ただ同時に、
「あなたに味方になってほしい」「近くにいたい」
という気持ちも、湧いてくることがあるんですよ。
・・・えー勘弁してよ、って声も聞こえてきそうなんですが、結構あるアルだと僕は思っていますよ。
そして、不安が強い人ほど、その「近づきたい」が、まっすぐ出せないことがあってね。
いわば、変化球投げてくるんですよ。
その変化球は、カーブでもシンカーでもスプリットでもなく
「マウント」
というちょっと歪んだ形になって出てくる、というね。
つまり、魅力を隠している人ほど、絡まれやすい。
そういう、ちょっと切ない逆説が起きることがあるんえすよね。
・・・もう、ほっといてよ、ってお気持ち、痛いほど分かるんですけど。
マウントする人は、結局どちらにもマウントする
あと、補足を一つだけ。
そもそもマウント体質の人って、相手のことが好きでも嫌いでも、マウントしますよ。
できない人には見下す(例:そんなこともできないの?)。
できる人には粗探しをする(例:それだけのキャリアがあるのに、分からないの?)。
どっちに転んでも、結局やってることは同じ。自分の不安を、下げたいだけ。
だからこれ、あなたが悪いから狙われた、という話じゃない可能性も十分にあると思うんですよね。
「魅力を消す」という選択はおすすめしません
このテーマでいちばんしんどくなるのは、
自分の魅力に気づかないまま、怖さの中で、自分を疑い続けることなんです。
「もう目立たないようにしよう」
「私なんて、価値がないほうが楽」
そう思いたくなる気持ち、すごく分かります。
分かるんですけど、自分の価値を下げる方向に進むと、今度は別の苦しさが生まれるんですよね。
距離を取ることと、自分を消すことは、別なんです。
前者は防衛。後者は、自分を削ること。
ここ、混同しやすいのですけど、まったく違う反応です。
自分の魅力を受け取ると、人間関係は楽になる
あと、今の自分に価値があると信じられないと、相手に合わせすぎたり、従いすぎたりしやすくなります。
すると、相手の依存(マウント)が、かえって強まって、関係がもっと歪むこともあります。
だからこそ、今ある自分の魅力を、少しずつ受け取っておくこと。
それを表現できるようになること。
これ、遠回りに見えて、これが長い目で、自分を守ることにつながるんですよ。
いちばんのリスクは「いい関係まで切れてしまうこと」
逆に、自分を否定し続けていると、どうなるでしょう?
本来は安心できるはずの人間関係まで、怖くなってしまうことがあるんです。
これが、実はいちばんのリスク。
絡んでくる人を避けようとして、いつのまにか、あなたを大切にしてくれる人まで遠ざけてしまう。
だからまずは、安心して話せる理解者を、一人持つこと。
そこから始めてもらえたらな、と思います。
最後に
「マウントされやすさは、欠点ではなく、影響力の問題かもしれない」
そうお伝えしてきましたが、頭で分かっても、長年の苦悩や「私が悪いのかも」と思ってきた感覚は、すぐには変わらないものですよね。
ただ、「私が悪いからだ」という見方から、ほんの一歩だけ離れる。
それだけでも、心はずいぶん軽くなるんですよ。
その一歩が、一人ではなかなか踏み出せないこともある。
もし今も、誰かに絡まれるたびに自分を疑ってしまうなら、一人で抱え込まなくていいと思っています。
今のあなたに何が起きているのか、よかったら一緒に、確かめていきませんか。
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