恋愛と男性心理

愛されていることに気づけない男性の心理を解説する

いつも自分を隠して感情を否認ばかりしているから愛されていることに気づけない

また、そんな自分のことを愛してくれる人、支え見守ってくれる人がいたとしても、そういった人がいることを素直に認めることもまた苦しいので、「自分はいつも一人だ」「そんな人はいない」と自分の罪悪感の都合で人の愛を蹴散らしてしまう人もいますよね。

そんな時間を長く続けていれば、そりゃ自分の味方や、支えてくれる人が傷つき、諦めてしまう、なんてことが起きちゃうわけです。このことを客観的に見れば「どれだけ相手のことを考えても拒絶され続けるなら、まぁそうなるわなぁ」と僕は思えたりするのですよ。

どんな事情があるにせよ、自分から人の好意や愛情を拒絶している事実は間違いないことでしょうからね。

が、罪悪感ばかり意識している人は、自分から人の好意や愛情を否認しておきながら、しかし誰かに理解してもらえないという現実を見て「ガッカリする」のです。

本当は許され、愛されたいわけですからね。

でも、「やっぱり自分のことを愛してくれる人はいなかった、自分は愛されないんだ」という思いだけを強くする材料にしか使わないわけですよ。

そして、この「自分は愛されないんだ」という結論もまた「罪悪感のもたらす結果」だとご理解いただけるでしょうか。

つまり、この手の罠にハマっていると、ひたすらに分離し、自分が愛され、許されるとか、自分を愛してくれる人の心の中には温かな気持ちがあるのだ、という感覚がさっぱり理解できなくなってしまう、ということなんです。

かつ、人に愛されないという思い込みしか強めませんから、いつまでたっても相手の目を気にしたり、自分がどう思われているかばかり気にするような、どこか受け身で依存的な関係を作ってしまうんです。

が、それにも気づけないので「自分はうまくやっている」「相手のために頑張れている」「自分は良いパートナーだ」という完璧主義・理想主義的な思い込みばかり強くせざるを得なくなるんですね。

パートナーがどう思っているか、つまり「あなたって自分のことばかりしか見えていないし、まぁめんどくさいよね。でも、いいところがあるし、そばにいるよ」と思ってくれているその気持ちを見事に見逃すことになるのです。

これこそが今回お伝えしたい「愛が受け取れない状態だ」というわけです。

そう、勘のいい方はご理解されていますよね。

「愛が受け取れない人の深層心理」と「愛が受け取れない人の恋愛パターン」はほぼ同じ構造でできています。

何かしらの事情で強い罪悪感が存在し、それを受け容れることができずに目を背けているので、自分が愛されていることがずっと理解できずにいる、というわけです。

この手の人は「自分の至らなさ」「自分が感じている罪悪感」を、自分で引き受けることができないでいるのです。

だから、完璧主義・理想主義的な思い込みばかり強くせざるを得なくなるし、もしその心の防波堤が決壊し、自分が罪の意識や至らなさを感じそうになると、それを徹底的に否認したり、逃げることに躍起になるわけです。

それほどまでに罪悪感は「自分は罰される、責められる、ボコボコにされる、許されない」という感覚をもたらすわけです。

だから、もし恋愛の中で「いつも自分ばかり見て、人の気持ちが受け取れない人」がいるとしたら、それは「普段から(ネガティブな意味で)自分次第」という意識が強い人なんですね。

ここでの「自分次第」とか、「自分自身がどう生きるか」「自分が誰に貢献し、どんな喜びを与えるかは自分次第だ」という前向きな意味での自分次第、という意味ではありません。

いわば「自分が罰される、愛されない、許されない」という感情や感覚を感じることは嫌すぎるから、普段からあまり深く人と関わらず、いわば「自分のことは自分で決めるから、放っておいてほしい」といった意識が強い人のことですよ。

愛されていることに気づけない彼とどう向き合うかについて

さて、多くこのタイプの彼と向き合っている女性の皆さんとお話をすると、まぁ疲労困憊といいますか、疲れ果てている方が少なくないように僕は感じています。

そりゃそうですよね、どれだけ理解しても受け取ってもらえないわけですから、本当にしんどいし、「私じゃダメなのかも」といった不安を感じやすくなりますしね。

だからでしょうか。

人によっては「絶対に別れたくない(別れることで自分の価値を失いそうになるのが怖い)」と思い、何が何でも関係を継続させたいと思っておられる場合もあります。

もちろん僕もそのお気持ちがわからんでもないのです。そりゃそう思うよね、と理解できるんです。

が、心理的に見て、その不安から行動されることはやはりオススメではないんですよ。

そもそも彼が愛を受け取らない理由と、あなたが愛を受け取ってもらえないことで感じる理由は、切り分けて考えるべき事柄なんです。

彼がそうする理由は彼の中にある事情で、あなたの責任ではないのです。

しかし、あなたが愛を受け取ってもらえないことで感じるつらい気持ちは自分のものです。

ここをごっちゃにして考えてしまうと、まぁ恋愛自体がガチでしんどくなっちゃいます。

「私は彼を失いたくない。だからもっと彼のことを愛したいし、どんなことをしてもこの関係を壊したくないんです」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、こうなると「人から罰されると思い込み、逃げ惑う彼」を「別れることの不安から追いかけまくる彼女」という、深層心理的には「犯罪者が警察に追いかけられるごとくの構図」になってしまいます。

まぁ、追いかけると相手は必死こいて逃げちゃいますかねー。(そんな彼に槍をひと刺し!なんてお話もあろうかと思いますが、それは別件でご相談を承りたいと思います(^^;)

そんなときはフーっと一息ついて、まず愛している側の気持ちをしっかりケアして、不安で行動しないようになっておくことがおすすめです。

「そんなにこの人は自分が罰されると思いこんでいるのね」と理解できるようになることが重要です。

でないと、逆にその彼を恨んだり(でもまぁムカつきますよね、と思いますが)、彼に自分を否定されたと感じやすくなって、自分自身の心が余計な感情で乱れてしまいます。

その結果、愛を受け取ってもらえない側が更に自分を疑うことにもなりかねないわけですよ。

たとえ、彼が愛を受け取らない人であったとしても、その彼を思い続け、支えようと思っている側に、まぁ罪はありませんよね。

が、それがいつしか「愛を受け取ってもらえない不安で彼を追いかける構図」になっているなら、それは本来の目的と違う状態なのかもね、ってことになるわけです。

だから、愛している側こそ自分を癒やし、気持ちを整理し、今、二人の間で起きていることを理解できるぐらいの心の余裕を持ったほうが、自分にメリットがあります。

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