恋愛の心理学

あっさり「別れたい」と言う彼の心理 〜逃げ癖についての話も添えて〜

あっさり「別れたい」と言う彼って「逃げ癖」があるんじゃない?

浅野さん、いつもブログを楽しく拝見させていただいています。

ぜひ、質問に回答してただきたいなあという思いで書かせていただきました。

付き合って丁度1年で別れた元彼がいます。1ヶ月まえくらいですかね。溜まりに溜まった不満を爆発させ、これからどうしたい?と問い詰めたら別れたい、と。

復縁も望みますが、ある意味すっきりした感じもします。

ただ、あっさり別れたいと言われたことがずっと引っかかっています。なぜなら別れてからもちょくちょく連絡がくるからです。

私としては逃げ癖があるのではないかな、、なんて感じています。嫌なことがあるとその場をおさめるために極端な行動をする…みたいな。

そのように感じてしまうのであちらからの復縁はないかなあ、、とも思います。

浅野さんは逃げ癖がある人ってどのような人だと思いますか?

ネタ募集ネーム:あーるさん

あーるさん、ネタのご協力ありがとうございます。

さて、いただいたご質問を読ませていただき、僕からあーるさんのお気持ちに対してお伝えしたいことも思い浮かびましたよ。

別れてすっきりしているという言葉に、思うことがあったといいますか。

ただ、ここではその話は別にして(^^;、早速いただいたご質問にお答えしますね〜。

今回のご質問は

「別れた彼にあっさり別れたいと言われたことが引っかかっている。彼は逃げ癖を持っているんじゃないか」

かつ

「逃げ癖がある人ってどんな人?」ですね。

では、早速僕なりにお答えしますね。

あっさり「別れたい」と言う彼の心理

あっさり別れたいという彼と腕を組む彼女

さて、まずは、別れ際にあっさり「別れたい」という彼の心理、について考えていきます。

ただし、「あっさり別れたいと言った」というその行動だけで、その内面を断定することはできず、いろいろな可能性を考える必要があると思うのですよ。

そこで、あっさり別れたい、と言ってしまう人の心理をいくつかご紹介します。

今の感情・状況から逃れたい(回避)

例えば、「別れ際に揉めたり、自分自身が嫌な気持ちになることを避けたい」という意味で「今、ここから逃げたい」と思う人がいるんですね。

また、今回の事例のように「彼女が怒っているから、いちはやくこの状況(危機)から逃れたい」と反応する人もいると思いますよ。

これは一つの回避行動だと見ることもできますね。

が、ここで逃げたいのは「自分の感情」や「自分にとっての危機的な状況」なんです。

だから、逃れた側の感情が整ったり、危機的な状況がおさまったら、普通に関わってくる人もいる、ってことなんですけどね。(それがいいかどうかは別にして・・・)

また、たとえ逃れた側の感情が整ったり、危機的な状況がおさまったとしても

「また同じ目に合うのは嫌だ」といった警戒感が残っていると

なんだか中途半端な関わり方をしてくる可能性もありますねぇ。

別れることに後悔がないから

これは「別れること自体に後悔や未練がないから」という場合。

態度はあっさりしていたとしても、実際は受け入れているのです、別れを。

例えば、今まで関係を続けている時間の中で、十分に二人の未来のことを考えたとか、「どこまで相手を受け入れられるだろう」と悩んでいた、なんてケースがそれに当たります。

だから、別れを伝えた時点で、「別れる」という結論が出ちゃってるんですね。

この場合、すぐにもう一度関係を取り戻そうとはしないでしょう。

取り戻そうとするにしても少し時間を置いてから、という場合が多いです。

だから、「別れに後悔がない」という考えや、「二人の関係に関する印象が薄らぐ」などが起きない限り、まぁ元に戻ることは稀なケースかな、と思います。

ビビって緊張してしまい「別れる」と言ってしまった

これは、強がって「別れたい」と言ってしまった場合。

例えば、彼女の爆発した感情を見てめっちゃビビったとか

考えてもいなかった(現実感のない)別れについて切り出されて混乱してしまった

というケースがそれに当たるかな、と思います。

僕たちは、想定外な出来事と遭遇すると混乱し、心も体も緊張状態になりやすいんですよね。

この緊張状態ってのは、いわば「人前でアガってしまう」みたいな状態に似ているので、冷静な判断ができなくなりやすいんです。

よって、「思ってもいないことを口走って後悔」なんてことが起こるといいますか。

実はすごく辛いけど、強がってしまった

これは「本当は別れたくないからこそ、辛いと感じていた(ショックを受けていた)」という場合。

ただ、あまりに別れるという選択が辛い。

だから、別れたくないだとか、嫌だ、とも言えず(嫌だといえばまた自分自身の心がかきむしられるぐらい辛い気持ちになるし)

黙って我慢することもできず。

やり直したいと言いたくとも、「そもそもやり直すとかそういう話じゃなくて、今まで通り一緒にいたいだけやねん」と思ってしまい、それも言えず。

どんどん辛い気持ちが湧き上がってきたがゆえに「別れたい」ということで

自分を(一時的に)納得させるというか、「自分の気持ちと現実に起きたことを一致させて、気持ちを安定させようとした」という感じです。

いわゆる「売り言葉に買い言葉」というケースも同じかな、と僕は思いますけどね。

ちなみに、ここで使われている考え方は

「同質の法則〜自分の内面と外側を一致させることで心のバランスを取る〜」です。

相手のあら捜しなんてしたくないと思っている

これは「パートナーなどのあら捜しなんてしたくないし、そういった部分を掘り下げたくもないし、見たいわけでもない」と思っている場合です。

いわば

「誰にだっていい部分も悪い部分もあるよね」

という価値観を持っている人が陥るパターンの一つなんですけどね。

僕たちはそれぞれ様々な恋愛観を持ちますが

「好きで一緒になった人のあら捜しをするような恋愛関係はゴメンだ」

と思う人もいるんですね。

いい言い方をすれば平和主義、となるかもしれません。

が、まぁ「好きになった人の嫌な部分を意識的に掘り下げたい」なんて、たしかに思いたくないことかもしれないですね。

そんな願いも叶わず、何度もパートナーとケンカを重ねたり、意思疎通がうまくいかなくなるとしたら、まぁ虚しい気持ちが湧き上がってくることもあると思うのです。

同時に、「本当は愛し合いたいだけなのに、なぜうまくいかない」と自分を責めたり、深く思い悩む人も出てくると言いますか。

そんな状態にある人に「別れるの?どうするの?」と聞くと、あっさり「別れよう」という場合もあると思うのです。

逃げ癖を持っている人の心理について

さて、もう一つのご質問「逃げ癖がある人ってどんな人?」についてお答えしますね。

「逃げ癖のある人」とは

「自分にとって(他人や周囲にとっても同じ)危機的な状況や、ネガティヴな感情を感じる場面で、自分の内面にばかり意識が向く人」

と僕は考えます。

これは

「自分に意識を向けることで自分の心のバランスを取ろうとする反応」

という意味合いです。

例えばですよ。

自分にとっての危機的な状況や悩ましい問題が勃発した場合や

ネガティヴな気持ちを感じて追い詰められるようなシーンがあると

「もうやめてくれー」と頭を抱え込みたくなることってないでしょうか?

もちろん、そんな反応を見せることは誰しもありえることで、それ自体が問題だとは僕も思わないんです。

ただ、これは「自分の内面に意識が向いている状態」とも言えるんです。

もちろん、内面に意識が向いていても、困難な状況を乗り切る知恵、経験やスキルが備わっているなら話は別です。

しかし、ガチで「自分ではどうにもならない状況」ならば

自分ばかりに意識を向け続けるのではなく、「自分の外側」に意識を向けていくことで、危機を回避したり、問題解決の糸口を見つけらるようになりますよね。

例えば「パートナーとのケンカ」というシーンを考えてみると

例えば、

「あなたはどうしていつも私の気持ちを理解しないのよ!」と彼女がキレたとする。
「君はどうして僕の事をわかってくれないんだ!」と彼が吠えたとする。

その状態にある関係性をより良い方向に向けたり、相手の気持ちを受け止めようと思えば、自分のことばかり意識していてもうまくはいきませんよね?

ときに、大変で、キツくて、苦しいことになるかもしれませんが

「外側(相手)に興味を持って反応すること」が求められる場面でもありますよね。

(だから、キレる側もあまりに激しくキレすぎないことで、より良い結果を導く場合も多いわけですが・・・。)

そう考えると、「危機的な状況や、ネガティヴな感情を感じる場面で、自分の内面にばかり意識が向く」ということが、逃げ癖を示すのではないか、と僕は思うのです。

ただし、逃げ癖は人をアテにできずにいた人にも見られる反応

ただし、僕は、いわゆる「逃げ癖」を持っている人をただただ批判的に見ているわけではないのです。

むしろ、よくよく考えてみると、逃げ癖を持っている人って

困難な状況になると自分に意識を向けて自分を守ろうとするのでしょうが

それって基本的に「人をアテにしたことが少ないってことじゃね?」と考えます。

例えば、自分が困ったときに誰かが助けてくれたり、仲間が困っているときに、自分から手を差し出したり、なんてことがうまくいかずに

「結局、一人でどうにかするしかない」

そう思うからこそ、自分に意識が向き。

結果、自分だけで対処できないことから逃げようとするんじゃないかなぁ、なんて思うこともありますよ。

だから、僕としては

「逃げ癖を持つ人」と「他人に興味関心がなく、他人の気持ちや権利を侵害しても気にしない人」は、とりあえず別のパターンとして捉えてみたほうがいい

と考えています。

ただ、逃げるという姿勢は「困っている相手を見捨てる」という行動につながることがあるので、なかなかよいイメージは持たれないのかな、とも思いますね。

最後に

いかがでしたでしょうか。以上が僕からの回答となります。

最後に余計なおせっかいでしかありませんが

元カレさんをよく知るのは、あーるさんで、僕はただの通りすがりのカウンセラーでしかありませんよね(^^;

今日のコラムが、あーるさんが彼という人を理解されたり、二人の関係のあり方や、ご自身の気持ちの整理を進めていただく一助になれば、と思っております。

この度はご質問をお寄せいただきありがとうございました!

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