深読みさんと忍耐女子

「結婚」の話になると、距離ができてしまう二人|優しさが多い関係ほど、起きやすいすれ違いについて

優しいのに結婚の話をするとすれ違う二人

こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

今日も読者の方からのご質問にお答えしたいと思います。

「優しい関係なのに、なぜか距離が詰めきれないし、ちょっと苦しい」

そんな感覚に心当たりがある方に向けた内容です。

よろしければどうぞ。

※このご質問への回答は「どちらが正しいか」ではなく、「どうすれ違いが起きているか」を心理的な構造から見ていく内容です。

ご質問内容はこちら

浅野さんへのご質問

彼と私は35歳です。交際歴は3年。趣味も合うし、お互いに平和主義者ということもあり、喧嘩もせず仲良く過ごしています。同棲はしていません。

彼の性格は優しく誠実です。ただ真面目さからか、不用意な言葉を使ってしまうことで相手を傷つけないように、と言いたいことを我慢してしまうところがあります。責任感も強いです。

私は深読みさんの気質が強いです。母との関係に課題もあり「いい子でいよう」と必死で生きてきた幼少期の影響もあり、本音を出すのが苦手です。最近、日記を書きながら、過去の整理をし始めました。

彼も私も「結婚への焦り」というのは感じていて、何度か話し合いをしました。

彼の方は「責任が取れるか不安」と言っており、私は口では「わかったよ」と答えました。しかし本音は「責任とか思う前に目の前の私のことをちゃんと見てほしい」という感じで、喧嘩まではいきませんが、何となくすれ違っている感じがしています。

ですが、お互いに好きな気持ちはあるので仕事終わりにご飯を食べに行ったり、休日に会うことは続けています。でも、どことなく距離感を感じているのが現状です。

結婚のことはお互いのストレスになりそうなので半年ほど話題に出さないようにしていました。

彼と過ごしていると心から安心するし、彼の柔らかい笑顔を見ると幸せな気持ちになることが、最近増えてきています。

「好きという気持ちがあふれそう」という表現が近いですかね。

また、結婚を意識し始めた頃から彼とのスキンシップで挿入を控えるようにしました。これは合意の上で、結婚前に妊娠をしてしまうリスクを避けるためです。

でも、彼とつながることが難しい寂しさがつのり、ハグを求めることが増えました。これ以上、過剰に甘えてしまいそうな自分が怖いので現在は自制中です。

彼はスキンシップを取る時の表情に、優しさや不安が滲んで見えることがあります。

あれこれ考えて、彼に以下の2点を話してみようと思っています。

  • なぜ私がこんなに甘えたくなっているのか?
  • 私はあなたと結婚がしたいけれど、すぐに答えが出せない気持ちもあるよね。まずは価値観の共有や、どんな関係なら安心できるか一緒に考えてみたいということ

私がこうして本音を出すことは珍しいので、彼を困らせてしまうのかな?と思うと怖くなる自分もいます。

真面目な彼に、私がこのことを伝えてしまったら、役割に囚われてしまう可能性が高いのでしょうか?

彼に上記2点の本音を伝えず、彼の方から結婚や将来のことを話してくれるのを待っていたほうがいいのでしょうか?

どのようにしたら、彼とのすれ違いがほぐれるのか、アドバイスをしていただけると嬉しいです。

ご回答よろしくお願い致します。

ネタ募集ネーム:タオルケットさん

このご質問を読ませていただいて、なんとも丁寧で、誠実な方なんだろう、と感じました。

ただ一つだけ、この関係で起きていることがあるとすれば

「役割(ポジション)の話」が前に出すぎて、 「気持ちの話」が後ろに下がっている

ここだと思います。

では、ゆるりとご回答してまいります。


彼の「責任が取れるか不安」という言葉について

彼の言葉は、とても真面目なんでしょうね。

ただ、この言葉は「あなたを見ていない」という意味ではない可能性が高いと思いますよ。

むしろ逆で、

  • 自分がちゃんとできるか
  • 期待に応えられるか
  • 失敗したらどうしよう

そうした自己評価の不安が前に出ている状態かな、と。

つまり彼は今、

「彼女と結婚したいか」よりも

「結婚という役割を自分はちゃんと果たせる人間なのか」

を一人で考えてしまっている感じ。

ここで彼が向いている方向は、あなたではなく、自分自身への”問い”なんでしょうね。

もちろんこのことは彼に聞いてみないとわからないことでもあるんですが(^^;


あなたの「甘えたくなる気持ち」は、依存ではありません

ここ、とても大事かな、と思うのですが・・・

あなたが感じている

「彼とつながりたい」「抱きしめられたい」「安心したい」

という感覚は、結婚の焦りから生まれたものではない、と僕には見えています。

むしろ、

  • 将来の話が止まり
  • スキンシップが制限され
  • 言葉も控え合う関係が続いた結果

「感情の居場所」が減ってしまった反動のようなものではないでしょうか。

だから甘えたくなる。

これは、

「愛情が足りないから奪おうとしている」ではなく

つながりが薄くなった分、人として自然な形で気持ちの置き場所を探している、という状態に近い気がします。

ただ今回の「つながりが薄くなった分」という言葉が指し示すものは、

関係が希薄になった、ではなく、関係を大切にしようとして床の間に飾った、みたいなニュアンスなんでしょうね。


本音を伝えると、彼は役割に囚われてしまうのか?

ここが一番のご質問の核になる部分だと思うのですけどね。

「本音を伝えると、彼は役割に囚われてしまうのか?」

結論から書くと

「伝え方次第では、囚われる可能性がある」

でも

「伝えないほうがいい」という話でもなさそう。

・・・ん?じゃどうすりゃいいねん、と思われると思いますが(^^;

まぁ、モノは言いよう、伝えよう、ってやつでございますねぇ。

できれば避けたい伝え方

できれば避けたい伝え方はこれかな、と。

  • 結論を急がせる
  • 未来の約束を求める
  • 不安をそのまま投げる

まぁ中には、「どう思ってんの?」と追い込めば、相手もYESと言うかもね、なんてケースもあろうかと思いますけど(^^;

ブログでのご質問回答で、そこまで断定的なことはちょっと僕も言えないのでねぇ。

なので、まぁ焦らせたり追い込むのは、よほど煮詰まったとき、と考えた方が良いというか、

極力「リーサルウエポン」として控えさせておきたいところでございますね・・・。

今回、とても良いと思った部分をお伝えすると

あなたが考えているこの2点。

・なぜ私が甘えたくなっているのか

・結婚したい気持ちと、すぐ答えを出せない気持ちが両方あること

これは、

「答えをください」ではなく「気持ちを共有したい」という姿勢ではないでしょうか?

だとしたら、ここがとても健全、というか、お優しいなと思う部分ですね。

ただ、すぐ答えが出せない気持ちがあるよ、と直接投げると・・・

彼も自分の中の葛藤があるがゆえに「うーん、自分のせいかな」と考えかねないかな、と。

もちろん、彼に相談したい、頼りたいと思うのは信頼の証だと思うんですけどね。


彼に伝えるなら、こういう位置がおすすめです

言葉や言い方はあなたらしく伝えていただくことが一番ですけど

つたえる「立ち位置」としては、こんな感じがオススメでしょうかね?

「結婚の話になると、 二人とも急に“ちゃんとしなきゃ”って立場や責任(役割)の話になってる気がするんだよね」

「私はあなたと一緒にいる時間が好きで、 最近はそれをちゃんと感じられる瞬間が増えてる」

「だから、結論を出す前に“どんな関係だと安心できるか”一緒に考えてみたいなって思ってる」

・・・かなり浅野の妄想から生じているような表現になっておりますので、その辺は上手に変換していただきたいわけですが(^^;

これなら、

  • 彼に責任を背負わせない
  • 逃げ場を奪わない
  • でも、あなたの感覚、気持ちは消えない

そんなバランスになりますかねぇ。

責任や立場(役割)を背負ってる人って、

それを背負うことを一つの使命(正しさ)のように感じながら

しかし、それに雁字搦めになっている自分に気づきながら

でも、間違いのない選択を出そう、と考えている事が多いんですよね。

なので、そのあたりを緩める言葉選びがいいのかなぁ、とか思いますけどね。


待つか、伝えるか、ではありません

最後に一つ。

いただいたご質問を読ませていただく限り、お二人の事は

「伝えるか、待つか」

という二択で決める話でもなさそうだな、とは思います。

・・・本当の分岐点はここ、といいますか。

「私は、私の感覚をこの関係の中に持ち込んでいい(置いていい)か?」

あなたがそれを許可できるかどうかかな、とも思います。

これ、結構セッション(カウンセリング)でも扱うテーマになる部分なんですけどね〜。

もし、あなたが沈黙することで関係が保たれているなら、「静止」しかねない部分なのかな、と。

そこがもどかしい?いや、気になるけど、でも関係をぶっ壊したくないので、どうすりゃいいのよ、とご質問いただいたのかな、と思ってます、勝手に。

だから、これも一つの役割なんですけど、彼さんもあなたも

「私の感覚をこの関係の中に持ち込まないほうがいい」

そんな意識があるなら、そこを見つめ直す方法もありますよね、と思う次第です。

でも、そう思える人って、めっちゃ優しいっすよね、ホント・・・。


こちらの記事もどうぞ

最後に:すれ違いをほどく鍵は「役割」ではなく「気持ち」でつながること

二人とも、真面目で優しい。

だからこそ、

  • 結婚
  • 責任
  • 正しさ

に意識が行きやすいのかもしれません。

でも今必要なのは、

「どうなれば正解か」ではなく「今、何を感じているか」を並べてみること。

正解を導き出す対話ではなく、何を感じている?を大切にしてみること。

・・・とはいえ、この手の話をすると、多くの男性が

「よくわからん」

と言うことも、僕自身よく知っているのですが(ほんとにその瞬間はわかんなくなる人、多いんですよ)

まぁやってみる価値はあるのかな、と思います。

もし、彼に「わからん」と言われたときは、それは拒絶ではなく「マジでうまく表現できないんだな〜」と生あたたかい目でみてやっていただければと思う次第でございます。

それができたとき、この関係は「壊れる」のではなく、一段、深くなる気もします。

正しさを決めるよりも、気持ちを置ける関係かどうか。

そこを大切にしてみていただいてはいかがでしょうか。

今日はここまでです。

ご質問ありがとうございました。

ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー/トレーナー
恋愛・夫婦・仕事・生き方の中で、「ちゃんとやってきたのに、どこか噛み合わない」そんな感覚を抱えやすい人のご相談を多くお受けしています。 正しさや結論だけを急がず、今どこに立っているのかを一緒に整理する個人セッション(カウンセリング)が人気。 キャリア16年・臨床実績10,000件/東京・名古屋・オンライン対応。リピーターさまが多いカウンセラー。口癖は「どんなことにも事情があるよね」。
もっと知りたいとき、解決したいとき── 「今の私」を、もう一歩だけ前に進めるための4つの方法

読むから、整えるへ。

浅野寿和のブログは、考えるだけでなく“関係を変えるための心理学”を届けています。ここから、あなた自身のペースで一歩ずつ整えていきましょう。

誠実に頑張ってきた人のための、“心の整え方”

毎月6万人が訪れる心理ブログ。責任や孤独、関係の悩みなど“大人のこじれたテーマ”を、月・水・金に新作コラムでお届けしています。

👉 一人では解けなかったお悩みを、さまざまな視点から整理する記事です。日常の気づきにお役立てください。

もっと深く知りたい方へ|無料メールマガジン

ブログでは書けない“リアルな話”もお届け。考えるだけでなく、“実生活で整える”ためのヒントを週3回(火・木・土)配信します。あなたのペースで、心の理解を“使える気づき”に変えていきましょう。

  • 読者限定:講座先行予約のご案内
  • 登録特典:「心を整える7日間ワークブック」無料プレゼント

“大人”の日常に効く心理学講座

わかっているのに動けない」——そんな時期を抜けるためのオンライン講座。心理を“知る”だけでなく、“活かす”90分

毎月さまざまなテーマで開催。あなたの優しさを、使える力に整えていきましょう。

 

頑張ってきたのに、幸せな未来が描けないあなたへ

頑張ってきたのに、まだ心のどこかが動けない。その優しさや誠実さを、“もう一度使えるように”整える個人セッション(カウンセリング)。

あなたと同じように“優しさの使い方”に迷ってきた人が、ここから少しずつ自分を整えてきました。浅野が、あなたの思考と感情の流れを丁寧にトレースしながら、“自分を責めないまま関係を整える”サポートを行っています。