こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

今日のテーマは「彼が、夫が、求めてこない」。

なかなか繊細なテーマですよね。

たとえば、こんな状況。

月に何度か泊まりに来る彼。同じ布団で寝る。でも、何も起きない。手を繋ぐことすらない。

あるいは、

いつも”ない”ので、夫に聞いてみると「疲れている」とだけ言う。それが、何ヶ月も続いている。

嫌われているわけではない。むしろ優しいし、愛情も感じる。でも、踏み込んでこない。

・・・なんでよ、と。

ただ、じわじわと「私に魅力がないのかな」に変わっていく。そこが、一番しんどいところですよね。

このテーマ、実は単純に「性欲の話」とは限らないし、あなたの魅力の問題とも限らない部分がありそうなんです。

このテーマは一つの視点では語りきれないものがあります。

今回はいくつかの可能性を整理しながら心理的になにが起きているのかについて見ていきます。

よろしければどうぞ。


男性がセックスを求めないとき、考えられるいくつかの可能性

さて、男性がセックスを求めない理由は”これ”、と一つに決めつけられるものではないです。

たとえば、次のような可能性が考えられます。

  • 仕事やストレスによる心身の余裕のなさ
  • 過去の恋愛や性的体験にまつわる記憶
  • 性に対する価値観の違い
  • 自信の揺らぎやパフォーマンスへの不安
  • 身体的事情(EDなど)

特に身体的な事情については、男性にとってもとても繊細なテーマ。

プライドや自己像とも結びつきやすいため、本人にとっても触れづらい領域になりやすいものです。

そのため、表面上は何も語られないまま、女性との距離だけが固定されることもありますよ。

そしてもう一つ、関係の中でよく見られる心の流れがあるんですよ。


「失敗体験」から始まる”緊張”

それが、

失敗体験 → 成功させなければならない → 緊張

という流れです。

たとえば過去に、

  • 途中でうまくいかなかった経験がある
  • 相手をがっかりさせた感覚が残っている
  • 否定された、あるいはそう感じた出来事がある

こうした体験があると、「次は失敗できない」という思いが強まることがあります。

すると、セックスは自然な流れの中の出来事ではなく、

“成功させるべきもの”

へと変わっていくわけです。

成功させなければならないものは、人を緊張させます。

このように緊張が高まってしまうと、”求める”という気持ちになりにくいのです。

これは、「緊張状態である男性と、リラックスを前提とする親密さとは相性がよくない」という視点で見ることもできますが、

そもそも男性が”その気”になる瞬間とは、緊張が緩和している状態なんです。(最後に果てるときは、一気に緊張状態になるのですが)

結果として、

  • タイミングを見すぎて動けなくなる
  • 誘うこと自体がプレッシャーになる
  • 「今日はやめておこう」と回避する

といった行動が起こりやすくなります。

外から見ると「求めてこない」ように見えても、内側では、

“失敗したくない”という緊張が働いている

ということもありえます。

ただ、これは個々のケースを見ないとなんとも言えないことでもありますよ。

ここまで見てきたように、彼がセックスを求めてこない背景には、単なる性欲の強弱ではなく、親密さに踏み込むことへの慎重さや緊張が関わっている場合があるということ。

もちろん、身体のコンディション(EDなど)や体調・薬の影響といった要因もあり得ますが、その話は然るべき専門家におまかせしたいと思います。

ここでは、主に「心」の側面を整理していきます。


二人の「思い・価値観」がすれ違うとき

先ほども触れた通り、彼が踏み込めない背景には、性欲の問題だけでなく、

  • 失敗への怖れ
  • 成功させなければならないという緊張
  • 親密さに対する慎重さ

といった心理が関わっていることがあります。

一方で、女性側にも男性に対する思いがありますよね。

たとえば、

  • 「嫌われたくないから、こちらからは言わない」
  • 「求められないなら、私から触れるのは違う気がする」
  • 「焦らせたら可哀想かもしれない」

といった遠慮や配慮をされている方もいらっしゃるのでは、と思います。

このとき、よくある構図としては

誰もブレーキは踏んでいない(相手に対する思いはある)
でも、誰も前に出ない(その話に触れない)

その結果、「何も起きない関係」が静かに続いてしまうことがあります。

ここで重要なのは、どちらかが悪いという話ではないということです。

何かが悪いのではなく、何か解放されていない、知り合えていないことがあると考えてみるほうが、まぁ前向きだと僕は思いますし、カウンセリングでもそういったサポートを心がけています。


「私に魅力がないのでは?」という意識

こうした状況で、多くの女性が感じやすいのが、

「私に魅力がないのでは」

「女性として見られていないのでは」

という意識のようです。

もちろんそう感じる必要はないのです。

でも、そう感じてしまう、という話かもしれませんけども・・・。

ただ、ここで一度立ち止まって考えてみてください。

彼が踏み込めない理由が、

  • 緊張
  • 自信の揺らぎ
  • 親密さへの慎重さ
  • 過去の体験

にある場合、それはあなたの価値とは別の軸で起きている可能性があります。

にもかかわらず、

「求められない=魅力がない」

と強くそう思うと、彼や夫には”自分を責めている人”に映ってしまいます。

彼女を苦しめているのは俺だよなぁ、と思わせてしまう。

もちろんそれぐらい繊細な話ではあるんですが、これはさらに二人の距離を遠ざけます。

そしてそのまま時間が過ぎると、関係そのものが“触れられないもの”になっていく。

ここが、実は一番もったいない部分です。

セックスってそもそも罪悪感と結びつきやすい要素でもあるので、放っておくと「誰も触れない、何もしない、そのまま」となることも少なくないので。

また、相手が関係を持とうとしないのは、魅力がないからではなく、罪悪感が強く結びついてしまったから、というケースも結構あります。

こうなるとさらに自分の魅力云々の話だとは限らなくなります。

たまにあるんですけど「めっちゃ女を磨いたのに全然ダメだった」という話。

聞けば、男性が真面目な方で、ガチガチに罪悪感モードだった、ということもあります。

こうなると、その話自体タブー感満載になってしまいそう・・・。

つまり、二人がお互いの考え方や、今の気持ち、本当はどう思っているのか、などが共有されていないことの方がこの問題に大きく影響しているかもしれません。

「確認してもよい」という選択

では、このテーマ、どう扱えばよいのでしょうか。

前提として大切なことは、自分も相手も「責める位置」に立たないことです。

言い換えるなら、自分の愛や思いが足りない、という不足前提で見ないことです。

そもそも愛がないなら、相手を抱こうなんて思わないし、抱かれないことで傷つきもしませんよね?

その上で、加害意識、被害意識に乗っからないことも重要です(でも乗っかっちゃうのが普通なんですが・・・)

たとえば、

  • 「どうしてしてくれないの?」
  • 「私のこと好きじゃないの?」

といった問いは、相手を“加害側”に置いてしまいやすい。

逆に、

  • 「私のせいだよね」
  • 「ごめんね、辛い思いさせて」

という反応も優しさなんですが、相手の罰の悪さを刺激しかねない。

なので、この話は、「悪いことが起きている」という全体を外して考えたほうが動きやすいことも多いですよ。

そもそも、なぜこの問題意識が存在するのか、といえば、愛し合っている(愛し合いたい)からですよね?

もし彼が緊張や怖れを抱えているなら、そういった気持ちを話せる機会は、とても前向きな話になるのではないでしょうか。

また、身体的な事情(EDなど)が背景にある場合でも、責められない場であれば、初めて言葉にできることもあります。

言葉にできるかどうかは、責められるかどうかと、強く結びついているからです。

彼との関係を深めたいなら、怖れて何もしないより、話せる機会を作るほうが前向きだと思います。


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まとめ

もし今、

「なぜ踏み込んでこないんだろう」 「私に魅力がないのかな」

と感じているなら。

一度、「彼の問題か、私の問題か」という二択から、離れてみてください。

加害意識、被害意識、どちらも強まると、罪悪感に引っかかります。

こういうテーマ、一人で考え続けると、どうしても「私の問題」に引き寄せられやすいんですよね。

そう引き受けたほうが、相手を責めなくて済むし、諦めもつきそうな気がするので。

でも、二人の間で起きていることは、一人で答えを出せるものじゃないことも多いので。

もし丁寧に問題と向き合い、相談できる場所があれば、使ってみてください。

カウンセリングって、答えをもらいに来る場所じゃなくて、整理しに来る場所だと僕は思っています。

僕でよければ、いつでも。

ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー・トレーナー
恋愛・夫婦・仕事・生き方の中で、「ちゃんとやってきたはずなのに」そんな感覚を抱えやすい人のご相談を多くお受けしています。 相談しなくても日常が回っている。でも、どこかしんどい。そんなとき、丁寧にあなたの生きづらさやお悩みをほどいていきます。 キャリア17年・臨床10,000件超。東京・名古屋・オンライン対応

彼の言動の意味が分からないとき、本当に困ってしまいますよね。

恋愛や夫婦の問題の多くは、想いがすれ違っていることで生じています。

本来はお互いに傷つけ合ったり、対立したくはなかった。でもそうなってしまう理由も存在する、というか。

しかし、本当の気持ちは消えていないんじゃないか、そう思っています。

まずは僕の考え方、スタンスを読んでみてください。

「彼のことが分からない」「どう関わったらいいか」というお話、実はカウンセリングでかなりよく出てくるテーマです。

でも、分からなくて当然なんですよ、異性の(男性の)心理って。

ただ、うまく行っていない関係には必ず何か理由がある。

その理由を一緒に見て、どうすればいいかを考えていくのが、僕のカウンセリングです。

東京(品川駅前)/名古屋(金山駅前)で対面式カウンセリング・全国向けにオンラインカウンセリング(ZOOM)を行っています。

カウンセリングがどんな場所か、実際に来られた方の声も読んでみてください。

 

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