夫に変わってほしいと思うときに。関係を“整える”ことで動き出す夫婦のカタチ
「もう少し、優しくしてくれたら」
「なんで、私ばかり我慢してるんだろう」
夫婦関係の中で、そんな思いを抱く人もいらっしゃるのではないでしょうか?
一緒に暮らしていれば、どちらかが「変わってほしい」と感じる瞬間はあって当然。
むしろ、感じない方が不自然なくらいです。
ただ、その願いが強くなりすぎると、関係のバランスが少しずつ崩れていくんですよね。
そして気づくと、「変わってくれない夫」と「疲れ果てた私」だけが残る。
そんなとき、カウンセリングでこんな話をさせていただくことがあるんです。
「夫を変えるよりも、“関係”を変えたほうが、結果的に人は動くことが多いみたいですよ。
そして、最も大切なことは”関わる私”を整えることですよ、きっと」。
そこで今日は「夫に変わってほしい」という気持ちが溢れたとき考え方や、夫婦関係の再構築のための一歩を解説したいと思います。
Index
夫に変わってほしいという”期待”がストレスになる理由
僕らはみんな、「相手がこうしてくれたら楽なのに」と思う瞬間があります。
でもその“楽になりたい”という気持ちは、悪いものではありません。
問題が生じる理由だけを考えるなら、その期待の形が「相手中心」になっているとき。
「夫が変わってくれない限り、私は救われない」
そんなふうに感じ始めると、関係そのものが“人質関係”になってしまうようです。
つまり、どちらかの変化にお互いが縛られてしまう状態ですね。
相手を変えようとするほど、相手は動かない。
自分を責めるほど、相手のペースに巻き込まれる。
そういう関係の中で、どちらも疲れていくんです。
“関係を変える”という選択
じゃあ、どうすればいいのかという話なんですけどね。
いきなりですけど、やはり「夫が変わらない」ことを前提に考えてみること。
ちょっと冷たく聞こえるかもしれませんが、ここが大切です。
人は、自分の意志でしか変わることができません。
それに、パートナーシップの関係では、危機的な環境の中ではなかなか変われない。
むしろ「自分を守ること」にエネルギーを使ってしまうんです。
つまり、”安心”を感じたときに変わることが多いんです。
だからこそ、変化を起こすきっかけは“安心”なんです。
つまり、“相手を変える努力”よりも、“相手が安心できる関わり方”を増やすことの方が、結果的に関係を動かすことが多いんです。
たとえば、ほんの少し言い方を変えるだけで、空気は変わります。
例)
- 「なんで気づかないの?」→「最近、私ちょっと余裕がなくて、助けてもらえると嬉しい」
- 「どうして変わらないの?」→「これ、どうしたらうまくいくかな?」
ただ、言い方を変えただけで関係が変わる場合もあれば、そうじゃない場合もあると思うんです。
「そんな言葉や問いかけを変えたぐらいで、夫は変わりませんよ」というお声もたくさん伺ってきました。
ただ、そうであっても関係性が良くなったご夫婦もいらっしゃいます。
もうね、言葉ではどうしようもない場合は、いわば“心理を使う”事を考えていいわけなんですよ(笑)
……つまり、話し方を工夫するというより、「関係の温度を変える」意識なんです。
言葉を変えるのは、その一部にすぎないのです。
もう少しぶっちゃけた話をすると・・・
「人は、期待されすぎると面倒くさくなり、 期待されなさすぎると、やる気をなくす」
……まぁまぁやっかいな生き物のようです(笑)。
でも、夫婦って、”愛したい気持ち”と”甘えたい気持ち”の絶妙なバランスの上に成り立ってる事が多いんですよね。
どちらかが完璧に頑張ろうとすると、だいたい空回りしますし。
だから、「ほどよく期待して、ほどよく諦める」ぐらいがちょうどいい。
それができたとき、関係には余白が生まれます。
この余白は安心感を感じさせるものなりやすいんです。
ここがまず最初に目指せる「関係の変え方」なのです。
その“余白”をどうつくるか
つまり、まずは夫に、だけじゃなく、自分自身にも余白を与えてあげることが重要なんですよね。
僕のカウンセリングって、基本そんな”余白”を感じてもらえる時間になっていると思います。
なので、僕は「あなたが頑張らなきゃ」とか「もっと夫を愛しましょう」って言葉、ほぼほぼ使わないんですよね〜。
カウンセリングに起こしいただいている方はご存知でしょうが、よく言うのは(^^;
「うーん、そりゃしゃーないっすね」
……ね、アドバイスっぽくないですよね(笑)。
ただ、次の話を読んでいただくと、僕はなぜそんなスタンスで構えているのかが分かってもらえるかな、と思います。
「変わってほしい」の奥にある、ほんとうの願いを無視しない
多くの方が勘違いしやすいのですが、
「夫に変わってほしい」
という言葉の奥には、単なる不満だけじゃなく、つながりたい気持ちが潜んでいます。
もちろん、今の関係に不満があるということは、きっと夫婦間に何らかの問題や壁があるのかもしれません。
それゆえにケンカになったり、冷戦状態になることもあるでしょう。
そんな良くない関係に身を置いていること自体を悲しんでいる方と、僕は何度もお話させてもらってきましたよ。
ただ、多くの場合(実害がない場合)心の奥底には、
「私の気持ちをわかってもらいたい」「気持ちを分かち合いたい」
そんな願いを抱えている方も少なくありません。
しかし、大切な”私の思い”を差し出しても関係が良くならないから辛いし、手詰まり感を感じるんですよね。
つまり、「夫に変わってほしい」という期待には
“関係の距離感やあり方を変えたい”という願いが込められていて、
よほどのことがない限り、夫の人格そのものを変えようと思っている方は少ないのかもしれません。
ここには「理想の関係が手に入らない」という深い悲しみと、
しかし、「それでも夫との関係を大切にしたいと願う純粋な思い」を示していると僕は思うのです。
ただ、今の関係が辛すぎたり、その期待が強くなりすぎると、いつの間にか期待が強くなる。
その分だけ、思うように動かない現実を“コントロール”したくなる。
その結果、「夫を変えたい」と思うようになってしまうのかもしれませんね。
それでも関係が苦しいときは
カウンセリングを続けていくと
「私に想いがあるのは分かってる。そんな自分を大切にしようとも思う。けれど、関係が冷え切っていたり、うまくいっていないとやっぱりつらい」
そんな偽りなきお声もたくさん聞いてきましたよ。
これ、本当に苦しいんです。
理解が進むのはいいんですが、なかなか現実がついてきていない状態ってキツイですからね。
すると、「自分の理解に合わせて夫や状況をコントロールしたくなる」かもしれないですし。
ただ、そんなときほど、焦らないこと。
我慢を続けるのでもなく、諦めるのでもない。
“気持ちの整理”という形で、自分の大切な気持ちを整える時間が必要なときもあります。
あなたの中の「変わってほしい」という思いは、
ただの怒りや嘆きじゃなく、まだ愛が残っている証拠とも言えるかもしれない。
だからこそ、焦らず、その思いを一度“安全に扱う”ことが大事なんです。
カウンセリングでは、その“整理の時間”を一緒に作っていきます。
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あわせて読みたい:『夫婦関係に“心の距離”ができるとき
まとめ
「夫に変わってほしい」と感じるとき、それは単なる不満や苛立ちの表れではなく、まだ相手との関係を大切に思っている証でもあります。
関係がこじれると、人はつい「変わってくれない相手」に意識を向けがちですが、本当に大切なのは“関係の整え方”のほう。
相手を変える努力よりも、相手が安心できる関わり方を見つけること。
そのためには、まず自分にも余白を与えてあげることが欠かせません。
焦らず、自分の気持ちを整理しながら、もう一度「どう関わりたいか」を見つめ直す。
その視点の変化が、やがて関係を少しずつ動かしていくはずです。
このサイトでは、
「人は裁かない。でも、構造はごまかさない。」
というコンセプトで、夫婦や家族の関係の中で揺れやすくなる“心”と今の関係を、心理学の視点から整理しています。
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