甘すぎない恋愛心理学

嘘をつかれていたのに、気持ちが整理できないあなたへ 〜それは弱さではなく「誠実さ」かもしれません〜

予感を感じている女性

こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

今日は、ネタ募集でいただいたご質問へのお返事を書いてみようと思います。

今回いただいたご質問も、実は同じ部分で悩んでいる方が多いテーマかな、と思います。

よかったら、少しだけお付き合いください。

※僕に直接「私の疑問、質問してみたいかも?」と思われましたら、こちらのネタ募集コーナーよりお声をお寄せください。

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いただいたご質問はこちら

浅野さんへの質問です。

いつもブログを楽しく読んでいます。
ほかの恋愛相談サイトとは観点が違っていて、かなり心に響きます。

去年まで約3年、バイト先の年下男性と仲良くなり定期的にデートに行ったりしていました。

ただ、ふんわりした好意のままでなかなか距離が縮まらず、こういう男女の関係もあるのかなと何度も思おうとしてきましたが、結構苦しかったです。

元カノの話がちょいちょい出てくるので、ある日なんとなく勘が働き彼に問い詰めたところ、実は2年前に結婚していたと言われ、バイト先にも2年隠し続け、私の耳に入らないようにしていたようでした。私に知られると会えなくなると。

その後は連絡をとっていません(彼からも来ません)

今、ニュースでも「既婚であることを黙っていた」という問題が報じられていますが、浅野さんへの質問としては、嘘をつかれてた場合に自分自身の気持ちの整理をどうつけたらいいのかということです。

もうすぐこのことから1年が経つのに、気づかなかった自分を恥じる気持ちや、どうしたらよかったんだろうという反省、人間不信のような気持ち、そして隠していた彼の気持ちなどが今も押し寄せてきてとても苦しくなります。

時々、友達のようにLINEしてみようかと思ったりもします。

自分の心がどうしたがっているかもよくわからない状態なのです。

ネタ募集ネーム:水辺さん


まず、結論から言いますね

とても大事なことなので、先に書いてしまいます。

気持ちの整理がつかないのは、あなたの心が弱いからではないと思います。

むしろ、それはあなたの「誠実さ(もしくは優しさ)」の表れだと、僕は思いますよ。

ただ、この一文だけで納得できる人は、正直あまり多くないと思います。

なので、少しずつ説明しますね。


彼との関係が「終わったはず、なのに苦しい」理由

今回いただいたご質問にあるような男女関係って、一般的には、こう言われがちかな、と思うのです。

  • それって彼が悪いよ、嘘ついていたわけじゃん?
  • もう早く忘れた方がいいよ
  • 縁が切れてよかったじゃない

たしかに、理屈としては正しいし、僕もその意見に納得できる部分もあるのです。

また、関係が切れて1年も経っているのだから、いい加減に忘れられるでしょ?なんて考え方もあるのかもしれない。

が・・・まぁ、その言葉で心が楽になっていらっしゃるなら、ご質問いただいていないかも、とも思います。

むしろ、ちっとも楽にならないよ、ってケースなのかもしれません。

それはなぜか。

あなたの中では、「嘘をつかれていた事実」と「大切にしていた気持ち」が、同時に存在しているからかもしれません

いわゆる”誠実な人””きちんと向き合いたい人”ほど、この二つを無理やり切り離すことができない事が多いのです。

「全部嘘だった」と思えば楽になるかもしれない。

相手がひどい人間だったと思えるなら、楽になるのかもしれない。

でもそれをやると、自分が信じてきた時間や感情まで、まとめて否定することになる

それができないから、苦しい。

そんな感じ、といいますか。

もしあなたがそうお感じならば、

それは「あなたがちゃんと人と向き合ってきた証」でもあるのです。


気づかなかった自分が「恥ずかしい」と感じてしまう理由

「どうして気づかなかったんだろう」
「嘘をつかれていた自分が情けない」
「もっと賢く立ち回れたはずなのに」

そう思って、気づかなかった自分が恥ずかしいと思われることもあるのかな、と思います。

でも、ここで一つ、視点を変えてみてほしいかなーと。

あなたが信じたのは、相手の言葉ではなく、

関係の中で感じた“手応え”だったのではないでしょうか。

たとえば・・・

安心感。
居心地のよさ。
通じ合っている感じ。
私の誠実さと、彼の誠実さ。

このあたりの”実感”は当事者であるお二人にしかわからないものだと思うのです。

つまり、第三者の評価で納得させようとすると反発しやすい部分、といいますか。

たしかに彼はあなたに嘘をついていた。あなたに会えなくなるのが嫌で。

それが誠実かどうかは別にして・・・

しかし、二人が一緒にいたときに感じられた手触りは、とても心地よく、誠実さだって感じられた。

そういったことも実際に有り得る話だと僕は思うのですよね。

もし、そうだとしたら、それを信じたこと自体を、恥じる必要はないよね、と僕は思うのです。

むしろ、それを信じられる感受性があったからこそ、関係が成立していたのではないでしょうか?

もしそうであれば、そこは認めて部分だろうな、と僕は考えます。

逆に言えば、もし自分を恥じてしまうとしたら、「それはどんな価値観によって自分を見つめているから?」という視点はあっていいかもしれません。

むしろ、自分の感じていることを認められないと、自分の感性や愛情を否定することにもなりかねないのでね。

ただし、自分の感性の取り扱い方(自己評価)や、どこまで信じるか、といった加減の問題は残るのかもしれませんけどね。

それはそれ、これはこれ、と考えたほうがいいでしょうね。


今もなおLINEしたくなる気持ちについて

ここ、かなり大事なところです。

水辺さんは、こう書いてくれています。

「時々、友達のようにLINEしてみようかと思ってしまう」
「でも、そんな自分がよくわからない」

この気持ち、無理に消そうとしなくていいです。

そんな自分がよくわからないと思うことも、ある意味自然です。

LINEしたくなる=戻りたい、とは限らないからです。

これは僕の経験上の話ですが、多くの場合・・・

「もう一度つながりたい」というより
「二人が過ごしたあの時間は嘘じゃなかったと確認したい」衝動であることが少なくないです

言い換えるなら、

「私が彼を愛したり受け入れたことは(彼にとって、私にとって、世間的に見て)正解だったのか?」

という問いが成立している可能性がある、というか。

人は、関係が一方的に断ち切られると、「相手を失いたくない」と思って執着する場合もありますけど

「自分が見ていた世界は何だったのか」を確かめたくなることもあるのですよ。

もちろん「連絡しても意味ないかも」と感じている冷静な自分もいると思うんですよ。

でも、なぜか理由もなく連絡したくなるのは、

「私が信じたあの景色は真実だったのか、それとも嘘だったのか」

そこを確かめたくなるからかもしれないですね。

言い換えるなら・・・

私が彼を想った気持ちは、間違いだったのか、それとも・・・。

その問いの答えを回収したくなっている、とも言えるかもしれません。

が、まぁその問いは自分で回収することもできるのですよ。

ちなみに、ここで大切なことは、

湧いてくる気持ちと、実際に行動するかどうかは別だ、ということ。

「連絡したいと思う自分」を否定しなくていい。

でも、「連絡しない」という選択も、同時に成立していい。

この二つを分けて考えられるようになると、心は少し落ち着いてきます。


整理とは「忘れること」ではありません

一般的に「気持ちを整理しなきゃ」と思うと、

つい「忘れる」「割り切る」「前を向く」という方向に行きがちです。

でも、今回のようなケースでは、

「整理=なかったことにする」と考えると”もやもや”が残りやすいと思います。

そもそも気持ちの整理とは、

  • 残ってしまった今ある気持ち(感情)を
  • 無理に消そうとせず、必要以上に意識しすぎることもなく
  • 自分の中にある、と認め、責めずに置いておけるようになること

要は「受け入れる」ということです。

この気持ちの整理に時間がかかるのは、たとえば・・・

  • あなたは彼との関係にちゃんと向き合っていたから
  • 彼とのことを割り切ろうとしすぎていたから
  • 自分の中にある違和感を抑えようとしていたから
  • 実は悲しさなど消化しきれていない気持ちがあるから

など、様々な理由が考えられるんです。

ただ、それは「整理が遅れている」ということではないのです。

実際、あなたは僕にこうやって質問を送ってきてくださっている。

もし、気持ちを整理をつけたくないなら、ご質問を送ってくださいませんよね?

つまり、今この瞬間でさえも、整理が進んでいるプロセスの一部。

ただ、何が引っかかっているのか、どの感情が影響しているのかが見えないと、整理のプロセスが進みにくいというだけなんです。

つまり・・・

今もなお気持ちが揺れるのは、心が“ちゃんと仕事をしている”証拠でもあると思いますよ。

壊れていたら、そもそも揺れませんからね。


こちらの記事も参考にどうぞ

最後に

最後になりますが、

水辺さんの文章を読んでいて、僕が強く感じたことがあります。

あなたは、人を雑に扱えない人なのかもしれない、ということ。

相手が不誠実だったとしても、自分の中に残った感情を、簡単に切り捨てられない。

それは弱さや中途半端さではなく、人とちゃんと関わろうとする人の特徴かもしれません。

ただ、それゆえに「自分の気持ち」が取り残されることもしばしば起きる、というか。

もしかすると、今はまだ、苦しさが波のように戻ってくるかもしれません。

でもそれは、誠実に向き合った心が、ちゃんと気持ちの整理をつけようとしている途中なのだと思います。

もし、この文章を読んでいて、

「頭ではわかるけど、感情が追いつかない」
「一人で考えていると、同じところをぐるぐるしてしまう」

そんな感覚がどこかに残ったなら、それはあなたの心が、ちゃんとプロセスの中にいる、ということなのだと思います。

カウンセリングは、気持ちを整えてから来る場所ではなく、整っていない途中のままで話していい場所でもあります。

今すぐ何かを決めなくても大丈夫です。

ただ、言葉にできない感情をそのまま持ってくる、そんな使い方もありますよ。

急がなくていいです。

もちろん自分を疑ったり、責めなくていいです。

その前提だけは、どうか忘れないでくださいね。

ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー/トレーナー
恋愛や夫婦関係、仕事、対人関係、生き方の”こじれ感”を「甘すぎない心理学」で解決。ただ、気持ちを受け止めるだけでなく、背景にある心理構造や関係性のパターンを整理し、「現実的で納得できる選択」を一緒に探っていきます。 臨床実績10,000件/東京・名古屋・オンライン対応。
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