こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

今日はネタ募集コーナーににいただいたご質問にお答えします。

いただいたご質問はこちら

浅野さんへの質問です。

初めまして、ブログを拝見し大変勉強させて頂いております。どうしても向き合うのが難しい事があり、質問させて頂きました。

私には以前パートナーがおりましたが、ある理由から非常に苦しい状況での絶交状態になってしまいました。

その理由は、話し合いから口論に発展し、私の中で「どうして分かってくれないんだ」という怒りから、取り返しのつかない形で相手を傷つけてしまった事です。

勿論私が悪かったと思い、自らと向き合うべく、カウンセリングを受けたりアンガーマネジメントの勉強をしたりと出来る事に取り組んでいるのですが、正直自分の気持ちや自分がどうしたいのか、分からなくなってしまいました。

関係改善に向けて努力し続ける事が贖罪であり、前に進む為に必要な事だと思いつつ、本当に続けていくべきなのか、迷いがあるのです。(自らを戒める事は忘れない所存です)

私の『立ち位置』を決める為に必要な事、出来る事は一体どんな事でしょうか…?

ご多忙とは存じますが、どうぞよろしくお願い致します。

ネタ募集ネーム:りんごろんさん(一部編集させていただきました。)

まず最初に

りんごろんさん、ご質問ありがとうございます。

いつもご覧いただきありがとうございます。

また、ご質問いただくだけでも勇気が必要だったと思います。

それでは、僕なりにお答えしたいと思いますが、まず前提としてお伝えしておきたいことがあります。

まず、今回いただいたご質問だけでは、詳しい事情が分からない部分があります。

その上で、一つの記事として「このような事例で考えられること」をお伝えしますので、回答は絶対ではなく、参考としてお読みいただければと思います。

その上で、なぜそういった行動が起きるのか、そして相手は何を感じている可能性があるのか、という観点から書いてみようかと思います。

まずはこの点、ご理解くださいね。

「分かってもらえない」という気持ちの行き場。

今回のご質問は、パートナーさんとの口論の中で「どうして分かってくれないんだ」という怒りが爆発してしまった、という状況ですね。

この「分かってもらえない」という感覚、実はとても切実な感情ではないでしょうか。

愛情があるからこそ、分かってほしい。

大切にしているからこそ、伝わらないとつらい。

相手に自分の考えや思いをちゃんと受け止めてもらいたい。

そう思うこと自体は、決しておかしなものではないんですよ。

ただ、その気持ちが言葉ではなく、本意ではない形で出てしまったとしたら、謝罪は必要になりますし、その点においてはもう謝罪されているようですよね。

今後もそのようなことが繰り返されないのであれば、ここに関して僕からお伝えすることでもないのかな、と思っています。

「分かってもらえない」は「愛していない」に変換されやすい

ここで少し別の角度から考えてみましょう。

これは僕が扱わせていただく「パートナーとの対立」に関する案件で見られることです。

実は、実際に衝突する前から、こちらだけでなく、相手も含めて「分かってもらえない(かもしれない)」という感情を抱えていたケースって、少なくないんです。

だから、お互いに「今の自分を伝えよう」とするんです。

自分の気持ち、思い、考え、などを。

そこでお互いの真意が伝わればいいんですけど、そうではなく、お互いの話が「相手の言い分」としてしか伝わっていない場合・・・。

コチラの気持ちが全く伝わらないと感じて、なんとか相手を「分からせよう」とする場合があるんですよ。

「なぜ理解しないのか」「こちらに関心がないのではないか」

たとえば、そんな風に相手を問い詰める。

もちろん、今の関係を維持したくてそうしているなら、問い詰めたいわけではないのでしょうけどね。

ただ、ここでの「分からせよう」という気持ちは、「伝わらない」ではなく、

「相手がわかっていない、相手はこちらに興味関心を持っていない」という認識の上で生じることが多いんですよ。

つまり、「分かってもらえない」は「愛していない」に変換されやすいわけです。

だから、普段通りの自分ではいられなくなる人も出てきます。

分かってもらえないたびに、相手の愛や思いが遠ざかったような、無くなってしまうような気がして怖くなる人もいるんですよ。

そして、相手から飛んでくる、一方的とも思える言い分や、こちらに対する否定的な言動に触れるたびに「やっぱり愛していないんだ」という思いを強めるわけです。

だから、もう向き合いたくない、と思う人もいれば、今の状態を続けることに疑問を感じることもあるのでしょうね。

相手は何を感じているかについて、想像してみるとどうでしょう?

では、ここであえて「これからの立ち位置」を決めるために、という意味で、

少しだけ「相手の立場」になって考えてみることにします。

もし相手に、「こちらへの好意があった」という前提で今までの出来事を考えてみると、どうでしょうか。

これはいいか悪いかという話では決してないのですが、

「なんで分かってくれないんだ」という気持ちや、それに伴う言動は、「相手の好意を拒絶する、否定する」という意味になることもあるんですよね。

もちろん、こちらも分かってもらえずに苦しい思いをすると思うのです。

ただ、たまにいらっしゃるんですよ。

「一緒にいるんだから、お互いに相手のことを好きでいるのは前提として当然」と考えている人が。

もしくは、

「自信がないから明確に表現しないけど、ずっと相手のそばにいたいとか、相手のためにできることがあるならしたい」と願っている人が。

ただ、そう思っていても、実際ケンカばかりしていたり、うまく相手のためになれないとしたら、凹みますよね?

だから、その手数が減るんです。

明確に分かりやすく愛そうとしないし、愛しているとも言わない。

行動を見てもこちらのことを考えているように思えない素振りばかりする。

それは心情的に見ると「寂しいこと」なんですが、心理的に見ると「防衛」なんです。

傷つかないためのね。

もし、このような前提があって、今回のようなトラブルが起きているとすると・・・

相手は「こちらのプラスの気持ちの部分でさえも、マイナスの形で返された」と思う可能性も無きにもあらずかな、と。

だから相手は「本当の気持ちを否定された」と感じていても不思議ではないんですよね。

この話は、僕自身が夫婦間、恋人間の対立をたくさん見てきたので、こういったこともあるようですよ、と一つの可能性としてお伝えしたまでです。

そして、今、あなた自身が今後の立ち位置を決められなくなっているなら、同じようにお感じなのかもしれませんね。

パートナーは鏡、という話。

少し怪しい言い方になりますが、「パートナーは鏡」という考え方があるんですよね。

僕はこの言葉を「親密な関係では、お互いが似た感情を抱えていることが多い」という意味で使います。

こちらが「分かってもらえない」と感じているとき、

実は、相手もまた「分かってもらえない」と感じていた可能性がある。

そんなケースは結構あるんですよ。

そして、ここでのポイントは「何が分かってもらえていないのか?」という部分。

怒っていること、分かってほしかったこと、悲しんでいること・・・

それらは一体何を指し示しているのか、です。

ここをお互いに(自分自身の気持ちについても)キャッチできないと、おそらく話し合いをしても対立するだけ、いや、通じ合わない感覚だけが積もりに積もって、話すことさえ無駄に思えてしまうんですよね。

もちろんこちらがキャッチしているだけでは不十分で、相手も同じでないと難しいですし。

相手がキャッチしているのに、こちらが気づかないままでも、同じですよ。

つまり、たとえ必死に謝られても、「謝ってくれているのは分かる。けれど、こちらのことは見てもらえていない」と感じるケースもあるのではないか、と。

逆に、こちらがどれだけ謝っても許してもらえないとき、「分かってもらえない」という同じ感覚を覚えますよね。

その結果、自分でもどうしたいのかわからなくなる。

もし今がそうだとしたら、このあたりの気持ち、意識の部分を一度整理してもいいかもしれませんね。

何がいい悪い、ではなく、二人の間に何が起きていたのかを整理するために、ですね。

今後の「立ち位置」について

今回のご質問を読ませていただいて、今まで関係改善に向けて努力されてこられたことが、伝わってくるようでした。

ただ、今回のご質問の最後には「立ち位置をどう決めるか」とありますね。

そのご質問にダイレクトにお答えするとしたら、まず一つだけ考えてみてほしいことがあるんですね。

それが「自分は今まで、何について謝罪してきたのか」ということです。

もちろん自分の言動についての謝罪はあっていい、というか、傷つけたということであれば必要なことなのでしょうね。

そして、謝るということはそれだけ悔いている証でもあるでしょうし、誠実さや勇気がないとできないことかもしれません。

ただ、あえて申し上げるとしたら・・・。

「そこにだけ意識が向いているとしたら?」という視点ですね。

これは何が間違いで何が正しいという話ではないのですが、この視点に立てたとき、

「こちらの何が伝わっていて、何が伝わっていなかったのか」

「相手の何が見えていて、何が見えていなかったのか」

それがじわっと見えてくるかもしれません。

そのあたりの意識の持ち方が、立ち位置の出発点になるのかもしれないな、と思ったのです。

この視点を持って、そこに今までの二人の様子がじわっと見えてきたとき。

そのとき、その次の道をご自身で見つけられるのではないかな、と。

僕はカウンセラーとして、明確にこうするほうがいいとわかる場合は、そうお伝えすることもありますけど、基本的には「今まで見えていなかったものが見えたとき、どう感じますか?」という形のサポートをすることが多いんです。

そのためにアレコレお話をしたり、セッションをご提供させていただいているんですよね。

最後に

僕は常々思うのですが、人に気持ちを伝えるときって

「何をどう伝えたか」以上に、

「相手の何を見て、相手をどう理解して伝えたか」はとても重要だと思っています。

特に近しい人、パートナーさんやお子さんなどと話すときは、このあたりの意識のあり方はダイレクトに伝わる事が多い、というか。

それぐらい近しい人ってコチラのことをよく見ていたりするんですよ・・・。

もちろん、あまりに対立が深刻になるケースの場合ですと、冷却期間を置く、一度関係を解消するという選択肢もあるのかもしれません。

しかし、お互いにまだ向き合う気持ちが残っていて、「何もしないで別れるより、今できることがあるとしたら」とお考えなら、今日の記事の視点はお役に立てるかもしれないですね。

ということで、今日は以上となります。

ご質問いただきまして、ありがとうございました。

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