ほぼ30代からの心理学

「気持ちを伝える」と「相手を責める」の境界線

心理カウンセラー浅野寿和です。いつもありがとうございます。

さて、今日は名古屋面談ルームで1日カウンセリングです。今日も満席をいただいております。いつもありがとうございます。

しかし、最近痛感します。いわゆる1オペ育児の大変さ。

そのネタで某CMがそのことで話題になっていますが、僕もいろいろ痛感しますね。もちろん僕が経験するという部分もあるけど、僕が出張中の妻の話を聞くと特に。

もちろんそれぐらい頑張ってくれているわけで。ただ一人で抱え込むとものすごいストレスがくるだろうなぁ、と見ていて思います。もちろんその根っこも愛なんでしょうけど、ね。

だから僕もつい「そんなに頑張らなくていいよ」と妻に言いそうになってしまうけど、そこで伝えるべき言葉はもっと別の言葉なんだろうなぁ、と感じるんですよね。その答えに正解はないけど、なんだかそう考える毎日です。

今はとにかく感謝。ありがとうですね。そしてたまに妻の足を引っ張っちゃうだろうけど(笑)できることは喜んで。

では今日のコラム。

よろしければお付き合いください。


『彼に、夫に、言いたいことが言えない』

そんなお話を伺わせていただくことは稀ではないんですね。

実際、我慢に我慢を重ねて夫婦関係を保ってこられた方のお話を伺うことも多いんです。

だからこそ、つい激しいケンカが起きてしまったり、つい私が・・・やらかしてしまった出来事をきっかけに、パートナーさんとの距離を作ってしまって、「もう元には戻れない」と思っている方もいらっしゃるようですしね。

そんなみなさんのお話を伺うと、どこか言いたいことがいえないという感覚の根っこに、「私の気持ちを伝えること」と「相手を責めること」の境界線がうまく感じられていないケースって少なくないな、と思うんですね。

私の言いたいこと言う=相手を否定することになる(相手の感情を乱すことになる)

そうお感じになっている方もいるんです。

だから

私の言いたいことを言う=相手は気分を害する、怒る(それが怖い、もしくは、そんな迷惑千万なことを私はしないぞ!)

そうとしか思えないからこそ、言いたいことを言わずに我慢している方も少なくなさそうです。

でも実際は、『私の気持ちを伝える・表現すること』と、『相手を責める・否定する』ということは、常にイコールではありませんよね。

実際、なんだか自分の考えと違うことがあれば、『私はこう思う』と伝えても、相手を否定することにはならないんです。

が、時に僕たちは

『どうして分からないの?』『あなたは何も分かってない』『私の意見のほうが正しい』

といった感情の部分を表現することが、「思いを伝えること」だと思い込んでいることがあるようですよ。

実際、家族やパートナーさん、または社会の中で、人からそういった言動を散々受けてきた方にとっては、『自分がされて嫌だった言動はしない』『そういえば(私はものすごく怒るから)相手には言わない』と決めていらっしゃる方も少なくないんですね。

また、いい子・いい人にしていれば、波風が立たないしリスクもないと思うから、言いたいことを言わないという防衛戦術を使い続けている方もいます。

これはある意味、あなたの「判断」ですけど。

ただその結果、最愛のパートナーさんと分かり合えなくなったり、あなた自身が辛い思いをするなら、ちょっとその感覚は変えてもいいのかもしれませんね。

実はこういった『言いたいことが言えない』現象につきものなのは、あなたの「観念」の話。

特に心の面では、子供時代の誤解は大きくて。

例えば、あなたの親が

「あなたにひたすら期待した」
「私の意見を聞かず親の思うとおりに愛そうとした」
「いつもつらそうで、家族の中でネガティブな感情を吐き出していた」
「理由もわからないうちに、怒られていた」

そういった経験をすると、感情表現する事自体に「嫌悪感」「否定的な感覚」持つようになることも少なくないんです。

だから、なかなか本音を言う、今の自分の気分で行動することが怖くなることもあるでしょう。

どこかそんな「傷ついた過去の私」が心のなかで眠っていることも少なくないんですね。

もちろん親や家族に対する葛藤も持ち合わせている可能性だってあります。

どこかあなたが、家族や親、というある意味親密感を感じる心理的要素に対して、葛藤や抑圧といったイメージを持つ分だけ、今のあなたの恋愛・パートナー・家族という親密感にまつわる出来事の中で、ついその葛藤や抑圧といった感覚が湧き上がってくることがあるんですよ。

だから、私がパートナーに何か気持ちを伝えることは、「過去の私がそう感じたように、パートナーは傷ついたり、嫌な気分になったりするのではないか?」といった投影(鏡の法則)が働き、今の貴方が言いたいことをいえずにいることも少なくないのです。

特に、あなたが家族や親に対して怒りを持っていれば、「言いたいことを言うと人は怒る」と感じてしまうことが増えるんですよね。

だから自分を表現することに「安心感」を感じなくなっていて、リスクや恐ればかり感じている方も少なくないのです。もちろんそこで理論武装するタイプの方も実は同じです。

そんなケースでの心理的な問題解決のアプローチは「言いたいことを言えない私」を否定的に捉えるのではなくて、「それなりの理由があること」を見つめていきますし。

親や家族など、親密感のシンボルにまつわる葛藤を癒したり、親や家族を理解していくプロセスがとても有効になりますね。

特に、子供の頃から言いたいことを言わず、期待に応えてきたパターンを持つ方ほど、家族や親の期待に応えるために

言いたいことを言う私はわがままであるし。

言いたいことを言うことは私には許されない。

言いたいことを言ってもどうせ誰も聞きはしないだろう。

それぐらい私は・・・。

そんな感覚を培って、自分の欲求や感情を抑えきってきていることが多いようですよ。

しかしどうなんでしょう?

あなたの目の前にいるパートナーさんは、本当にあなたが思う人なのでしょうか?

そこが今のあなたのパートナーシップを改善していく大きなポイントになりますよね。

そしてもし仮に

私の言いたいこと言う=相手を否定することになる、傷つけてしまう。

たとえそうなっても、それでも互いに理解しあい、受け止め合い、二人でいたいと願う気持ちがあるなら、それもまた一つの愛情ではないのかな、と僕は思いますしね。

そう考えると、実は親密な人との関係の中で「言いたいことを言わないという選択肢は、不信につながる」とも言えそうですね。

・・・ま、もちろんモノの言い方って問題は確かにあるんですけどね(笑)

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