彼が「会いたいから会う」より「私が会いたがっているから会う」と感じてしまう心理
こんにちは。
心理カウンセラーの浅野寿和です。
今日はいただいたご質問にお答えします。
「彼に大事にされている感じはある。でも、どこかで寂しさもある。
彼は“会いたいから会う”というより、“私が会いたがってるから会う”ように見える。」
こういう違和感って、恋愛の中では意外と起きやすいことかもしれないですね。
そこで今回は、「関係の配置(構図)」として何が起きているのかを整理してみます。
Index
いただいたご質問はこちら
浅野さんへ
ネタ募集との事なのでここぞとばかりに送ってみました!
付き合って約1年になる彼との関係について相談です。
彼は優しく人当たりも良いのですが、最近「私にあまり興味がないのでは」と感じることがあります。
普段、彼は自分の話はよくしますが、私のことはあまり聞いてきません。連絡も用事がない限り彼からは来ず、会う約束もいつも私からです。私の話を覚えていないと感じることもあります。
彼は自分なりのルールがあり、そこに触れると怒ることがあります。また、頼まれたら断れない性格で、気持ちを内に溜め込みやすいようです。仕事や趣味の話はよくしますが、自分の考えや感情についてはあまり話したがりません。問題は一人で解決したいタイプのようです。
今年は彼にとって将来が決まる大事な年で、とても忙しく、彼女どころではない状況だとも思います。それでも大切にしてくれているとは感じますが、「二人が会いたいから会う」というより、「私が会いたがっているから会っている」ように感じてしまい、寂しさがあります。
私はもっと気持ちや考えを共有したいと思い、そのことは伝えています。ただ、無理に話させるものでもないし、話すかどうかは彼の自由だとも思っています。
結局、彼の気持ちが分からず、好かれている自信が持てないのかもしれません。彼が好きだと胸を張りたいのに、「お邪魔なのでは」と考えてしまいます。彼を支えたい気持ちはありますが、どんな心構えや関わり方が二人にとって良いのか悩んでいます。
ネタ募集ネーム:Mさん
まず前提:その違和感は「関係の形」から生まれることがある
「彼は私が会いたがっているから会っているような気がする」
そう感じたとき、色々と考えて島こともあるんだと思います。
これでいいの?どうなの?と。
そのお気持ちに対しては「そう思いますよね」と僕も思うんですよ。
ただ、ここでこの話をすると、
「終わり?」みたいな感じで、記事にならないので(笑)
もう少し続きを書きます。
ここで扱いたいのは、今の関係がそう見えやすい“形”になっているという話です。
同じ出来事でも、関係の形、お互いの立ち位置によって、見え方は変わりますからね。
誰が関係を動かしている感覚なのか、という見方
ご相談文を読んでいて、いちばん関係の輪郭がはっきりしているのは”ここ”です。
「会う」ということはできている。
でも“会いたい気持ち”が、どちら側から出ているのかが見えにくい。
結果として、あなたの中で
- 私は会いたい(動く)
- 彼は応じてくれる(でも理由が分からない)
という形になりやすい。
この構図に入ると、彼の優しさや誠実さが見えていても、
どこかで「私の気持ちだけが前に出ている感じ」が残りやすいんですよね。
だから、支えたい気持ちはあるけど・・・ん?みたいな躊躇が起きやすい。
踏み込んでいいのか、それともちょっと待ったほうがいいのか、と。
この距離感を考えちゃうのかもしれませんね。
ただ、もし、「踏み込んでいいよ」と彼にに言われて踏み込んだとて、
そもそもの「私が会いたがっているから」という気持ちの部分は
変わらないんじゃないでしょうか?
「支えたい気持ち」と「不安」が同じ場所に置かれてしまう
ここが、しんどさのポイントになりやすいところです。
あなたは彼を支えたい。
でも同時に、「好かれてる自信がない」という不安もあるようです。
この二つが同じ場所に置かれると、心の中ではこんな混線が起きやすいみたいです。
- 支えたい(でも、私の居場所はあるのかな)
- 応援したい(でも、私は必要とされてるのかな)
- 迷惑になりたくない(でも、もっと近づきたい)
すると、あなたが何かを提案したり会いたがったりするたびに、
「これは愛情なのか、不安の埋め合わせなのか」が自分でも分からなくなっていきます。
実際、二人の関係は動いているのに、気持ちが落ち着かない状態になりやすいんですよね。
「反応待ち」になっているのはどちらか
もう一つ、関係の形として見ておきたいポイントがあります。
それは、どちらが“相手の反応待ち”になっているかです。
今の形だと、あなたは動けている分、いっそう反応待ちになりやすい。
ここがなんか変なんですよね・・・。
動いている方が反応待ち。
これ、普通は逆じゃない?みたいな。
会う約束はあなたが入れる。
連絡もあなたが起点になる。
すると、心のどこかで
「彼からも何か返ってくるはず」
という期待が生まれます。
もちろん期待が悪いわけではありません。
ただ、その期待が返ってこないとき、
人は「彼の気持ちが分からない」という形で消耗します。
この消耗の正体は・・・ちょっとした”失望”なんです。
期待の裏側には失望がありますのでね。
もちろん絶望とは全く違う、ささやかな失望。
そしてその失望が、
「私が会いたがってるから会ってくれてるだけなのかな」
「この関係は、私だけが思い続けている関係なのかな」
「私・・・愛されてる?」
という見え方が強くなることがあります。
会う理由が「自分の意思」か「相手への配慮」か
もしかすると、
あなたが感じている寂しさは、たぶん「彼の意思が見えない寂しさ」に近いんだと思います。
でも、先に書いた、明確に捉えたくないささやかな失望が、どうしても引っかかる。
彼は会ってくれる。優しい。大事にもしてくれている気がする。
でも、その行動が
- 「自分が会いたい」からなのか
- 「相手が望むから応じている」のか
が見えない。
この“分からなさ”が続くと、あなたの中では「私の価値」や「迷惑かどうか」という方向に意識が寄りやすくなるんですよね。
この「分からなさ」を分からないまま置くという扱い方もあります
こういうとき、つい「
どうしたら対等になれますか?」という答えを探したくなる人もいらっしゃるんじゃないかと思います。
でも、今回のご質問に対する最適解は・・・そこじゃない気がしています。
なぜなら、今あなたが困っているのは、
今の関係が、あなたの心の“安全確認スイッチ”をオンにする形になっているから。
だから、まずはこう置いてみる。
「私は今、こういう関係、立ち位置にいると、こんなふうに感じてしまうんだな」
それだけで、少し楽になることがあります。
分からなさを、無理に結論に変えない。
「分からない」を、あなたが悪いことや愛されていないことにしない。
それができるだけで、関係の見え方が落ち着いてくることもあります。
言い方を変えれば「じゃ、なぜ彼は私の会うのだ?」と。
もちろん、今付き合ってるから、なんて答えじゃないことはおわかりいただけると思うのですが・・・。
もし続きがあるなら|「なぜ私はこの位置に立つと、こう感じるのか」
もし、この先を考えるなら。
「彼がどう思っているか」を当てにいく前に、
“私はどういう配置に入ると不安が出やすいのか”を見つめてみるのが先かもしれません。
たとえば、こんな問いです。
- 私は「相手の意思が見えない」とき、何がいちばん怖くなる?
- 私は「求める側」になると、どんな罪悪感が出やすい?
- 私は「迷惑かも」と感じるとき、何を守ろうとしている?
ここで大事なのは、原因探しをすることではありません。
ただ、自分がどんな関係の形に入ると、心が揺れやすいのかを知っておくこと。
実際、「私が会いたいから会う関係」二不安を感じない人もいるでしょうから。
もちろん、何がいい悪いって話じゃないんですけど。
すると、彼の言動が変わらなくても、あなたの中にあるかもしれない、ささやかな失望が和らぐこともあるでしょうしね。
さいごに
「会いたいから会う」ではなく、「私が会いたがってるから会う」ように見える。
その見え方には、あなたの繊細さもあるでしょうし、
同時に、そう見えやすい関係の形がある、ということなんでしょう。
気持ちの話を抜いて考えれば、それ以上でもそれ以下でもない。
でも、人間だから、気持ちのつながりって大事じゃないですか?
そこを、これからどうするか。
それは、「私はこの位置に立つと、こう感じる」という事実から、
いったん丁寧に置いてあげることかもしれません。
その上で、もし苦しさが強いなら、ひとりで抱えず、誰かに話を聞いてもらってください。
分からなさを分からないまま置く作業は、案外ひとりだと難しいこともありますからね。
今回は以上です。
こちらの記事もどうぞ
- なぜ好かれているのかわからない 〜愛されることが怖いときに整えたい心の視点〜
- 「優しくされても安心できない人」の心理構造を解説します
- 不安になる理由がないのに不安になるのはなぜ? それ、“上がる恐怖”かもしれません。
このサイトでは、相手の心理を読み解くだけでなく、
その関係の中で揺れるあなた自身の心や立ち位置にも目を向けています。
彼のことを考えながら、
ほんとうは自分のことも少し見直したくなっている。
そんなときに読める記事を、ほかにも置いています
今の関係を大切にするための、恋愛カウンセリング
もし、恋愛・婚活・日々の生活の中で悩みを抱えたら。
もう一人で抱え込まないで、そのときのあなたの状態に合わせて、対話を重ねていく”恋愛カウンセリング”をご利用ください。
・相手の言動に振り回されてしまう
・考えすぎて、どう関わればいいか分からない
・自分の感覚を、もう一度取り戻したい
あなたの頑張りを無駄にしないで、 これからの選び方を、一緒に整理していく時間です。
誰にも知られることなく、今のお悩みを丁寧に扱うあなただけの時間。
東京(品川駅前)/名古屋(金山駅前)で対面式カウンセリング・全国向けにオンラインカウンセリング(ZOOM)を行っております。
日常の中に持ち帰れる、新しい視点を学べる”心理学講座”
心理学講座は、「こういう見方もあるのか」という発見を、ゆっくり増やしていく場所です。
毎月テーマは違いますが、恋愛や結婚生活にまつわる心理を扱う講座を開催することもあります。
オンライン受講できる講座もご用意しています。
一人で考えすぎる日常から、少し離れるために|無料メールマガジン
まだ誰かに頼るほどじゃないけれど、
このまま誰かとの関係のことを、一人で考え続けるのは、少ししんどい。
そんなときの、「考えすぎないための視点」を、週3回(火・木・土)お届けしています。

