夫婦のための心理学

パートナーを理解する鍵は「自分の気持ち・考え」にある

パートナーを理解したいとき、さて何から手をつける?

パートナーを理解する鍵のシンボル

「もっとパートナーを理解したいんですが、どうすれば分かるようになりますか?」

「今、こじれている夫(妻)の気持ちを理解したいのですが、どうすればいいでしょうか?」

そんなご相談をいただくとき、僕は2つの側面からご提案することが多いんです。

一つは「異性の心理」という側面。

もう一つは「ご自身を理解していただく」という側面です。

異性の心理というものは、いわばパートナーとうまくやるための「知識」のようなものです。

知らないと分からない。知っていると役立つというもの。

知らない限り分からないわけだから、知るということには大きな意味があると思うのです。

が、実はそれだけではなかなかパートナーへの理解が深まらないこともしばしば起きます。

その理由を僕なりに考えるなら、パートナーへの理解は進んでいるけれど

「実感が伴わない」

という部分にあるようなのです。

言い方を変えれば「腑に落ちていない感じ」ってことですね。

だから、ちょっと意味不明だと思われるかもしれませんが

「あなた自身の気持ちなどを深く見つめたり、自己理解を深めることも重要ですよね」

といったご提案をもさせていただくのです。

ということで、今日は

『パートナーを理解する鍵は「自分の気持ち・考え」にある』

というコラムをお届けします。

よろしければどうぞ。

パートナーを理解するために自分への理解を深める

パートナーを理解するために

自分への理解を深めたり

自分自身の思考や観念、感情を整えたり

今の自分を冷静に俯瞰しながら見つめてみる。

このようなことをご提案させていただくことがあります。

なぜこのようなご提案をするかといえば

僕たちが他者をダイレクトに理解するなんてことは相当難しいことだからです。

つまり

「他者の気持ちを推し量ることができる」と感じるのは

「自分が理解していることがあるから」ということなんです。

自分なりに「愛する」ということを理解し、実際に行動に移しているから

他者が私を「愛している」ということが理解できる(ように認識する)、という感じですね。

むしろ、自分のことがよく分かっていないと、人を理解しようという意欲を持っても、なぜか理解できないことが増えるんですよね。

彼をもっと上手に愛してあげたいと思う女性の例

例えば、ある女性が彼のことをもっと深く理解したいと思ったとします。

「彼の気持ちを理解して、もっと上手に愛してあげたいんです」といった風に。

「でも、彼に何をしてあげたら喜ぶのか、彼はどんな風に関わられると喜ぶの?」なんて考え込んでいたとしましょう。

まぁそれは「彼に聞いてみて」という話でもあるのですが(^^;

世の中には自分の気持ちを多く語らない人もいるのでね。

こんなとき、彼のことを知ることに意味はありますし。

彼のような男性が望んでいることを知識として理解することには、たしかに大きな意味があると僕も思います。

が、このとき「自分の気持ち」を横において愛そうとしても、なかなかうまくいかない、なんてことも実際に起きることなんです。

だから僕から

「あなたが喜ぶことってなんでしょうね?」

なんてご質問をさせてもらうこともありますよ。

すると、多くの方が「自分の好きなこと」であったり、「優しくされたい」といったことをお伝えくださるんです。

それも間違った答えではないんですが、上手に愛するというテーマがやってきているとき、見つめるべきポイントはそこじゃなかったりします。

自分の愛情の価値、どう感じていますか?

例えば、あなたが彼を上手に愛してあげたいと思うとしてね。

その状態で「私がこう理解されると嬉しい」と感じる可能性が高い部分は

「彼を想うあなたの気持ち」が、彼に承認されたり、めちゃくちゃ感謝されたときじゃないでしょうか。

もし、そう腑に落ちているなら、このように考えることもできるんじゃないでしょうか。

「彼も私のことを想う気持ちを理解される喜ぶのではないか」と。

まぁお互いに恋愛感情がない関係なら、こんな事は起きないでしょうが

実際に恋愛関係・夫婦関係にある状況ならば、十分に有り得る話だと思うのです。

しかし、ここでもし

「自分自身が自分の愛情や想いにあまり価値を感じていなかった」とすると

「彼が、私を想う気持ちを大切にされたり、私に理解されても喜ばないのでは」と思っちゃうんですよね。

自分の愛情に価値があるとか、めちゃくちゃ大切な気持ちだと理解していないから

きっと彼も同じで、そう思わないかもね、なんて推測が成り立ってしまう可能性が高いんですよね。

よって僕から「自分を見つめることも重要なこと」とお伝えすることになるんです。

よくないエゴに素直になりすぎることのリスクもあります

ただ、自分の気持ちを見つめることは重要なんですけど

「よくない側面のエゴ」に素直になりすぎても、一定のリスクがあると僕は思います。

自分のエゴってものは、いわば「愛されたい」「偉くなりたい」「すごくなりたい」という気持ちをもたらすものなんですけどね。

このエゴが良い風に作用してくれるなら、向上心などにつながることもあるんです。

例えば「誰よりも愛される人になりたい」と思うからこそ、愛することを学び、与え上手になる、という意味では、エゴも悪い作用をもたらしているわけじゃない、となるわけです。

が、愛されたいからこそ、自分を大きく見せようとか、出来もしないことをできると言ってしまうとか。

うまく愛してくれない彼のことをマウントしたり、私にできることが何故できない?と考え、相手はショボいと思っちゃうとか。

そんなことを思っても、よい関係にはならないし、自分が整うわけでもないと僕は思うのです。

だから、自分の中にさまざまな気持ちがあってもいいし、いちいち自分のエゴから生じる気持ちを否定する必要もない、と僕は思うのですが

パートナーを理解して上手に愛することを考えるなら

フォーカスする気持ちや考えなどを丁寧に選んでいくことも重要ではないかな、と思います。

自分への理解を深めることで、愛し上手になっていく

僕たちは、まず自分の気持ちが整い、自分への理解が進むことで、より愛し上手になっていける可能性があるんです。

逆に、自分の気持ちをないがしろにしたり、愛情や存在の価値を否定すると

愛すること、相手を理解すること自体、ネガティブな視点を持ちやすくもなります。

よって、なぜか好きなのに「相手の悪いところばかり目につく」なんて状態にもなるんですよね。

なかなか切ない話ではあるわけですけども。

相手の気持ちの全部を理解することより、あなたなりに愛していければいい

また、いわゆる「物事を完璧にこなしたい」と思いやすい方に多いのですが

パートナーの気持ちを完璧に理解たくなるばあいがあるようですが、やはりそれは難しいですよね。

こんな事を考えると頭の中がグチャってしまうかもしれませんが(^^;

そもそも、自分と相手の気持ちが一致した確信なんて持ちようがないと僕は考えます。

例えば、自分自身の知識・経験などから「相手の考えが何となく読める(推測できる)」ということはありえても

「すべてわかる」なんてことはありえるんでしょうか?

ま、僕も「私はあの人のすべてがわかるの」とおっしゃる方の気持ちがすべてわかるわけではないので、なんとも言えない部分もあるんですけれど(^^;

分からないと理解できるから、分かろうとすることもあれば

「それは相手の気持ちに任せよう」と思えることもあると思うのです。

そもそも僕たちは

「自分がどれだけパートナーに愛されているか、明確に分からない生き物」

じゃないでしょうか?

それが分かると感じていたとしても、相手の気持ちが手に取るように分かるわけでもないでしょうし。

そう考えると、パートナーのことを理解したり、愛情すになるということは

「私のパートナーは素晴らしい人で、私の愛せない部分を受け止めてくれていたり、愛してくれる人」

なんて認識が強くなるほうが、より幸せで、よりこちらから愛する意欲も高まりやすいのかな、なんて僕は考えるんですけどね。

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