恋愛・夫婦の心理学

結婚を考えはじめた私と今を楽しもうとしている彼。私はどう関わったらいいですか?

例えばこんなケース。

1年ほど付き合っている彼がいます。

それまでの恋愛では「今が楽しければいいか」と思っていたけど、今の彼とはちゃんと未来のことについて考えたいって思うようになりました。私の年齢のことも少し気になっています。

ただ、彼との関係はずっと今を楽しめればいい感じのままなんです。

彼のことは好きだし、一緒にいると楽しいし、彼とずっと一緒にいられればいいなと思うし、彼のためにできることがあるなら、と思うんです。

今の関係を壊したいなんて思わない。

けれど、今のままの関係を続けていっても大丈夫かなって思うんです。

私は結婚もしたいし、できれば子供も欲しい。温かい家庭も欲しい。

でも、彼にそれを伝えたらどうなるだろうって思うと、なかなか言い出せません。

彼は一体何を考えているんだろう、私とのことをどう思っているんだろうって考えると憂鬱になってしまいます。もし彼が未来のことを考えてくれていないなら、と考えると苦しくなってしまいます。

こんなとき、一体どうしたらいいんでしょうか。

このようなご相談って意外と多いといいますか、今までにたくさん伺ってきた案件でもあります。

二人は今、恋愛の真っ最中で、これからのことは横においたような関係。

でも、私は結婚や家庭を持ちたいと思っているけど、それが彼に言えない。

だから彼が今何を考えているのか、未来のことを考えてくれているのかが気になる、ってご相談ですね。

特に30代以降の皆さんからいただくことが多いご質問ですね。お子さんのことをお考えになっている方にとっては結構切実な問題となっている場合もありますよ。

更にみなさんのお声を伺うと、こうおっしゃる方が少なくないんですよね。

「私も彼と同じような気持ちでずっと恋愛をしてきたし、今更彼に求めるのもなんだか違う気がする。」

「彼に『未来のことは考えていない』と言われたらあまりにショックだから言い出せない。」

「今の関係が悪いわけじゃないから、『今まで通り付き合えれば』と私が割り切っちゃえばいいのかもしれません。私も一人になりたくはないし。」

なんてお声を伺うことがありますね。

ではこのようなケース、どのようにすればいいのでしょうか、という部分をまとめて解説していきます。

 

「このままでいいの?」にどう対処する?

恋愛をしていれば(夫婦関係でも)ふと「今のままの関係を続けていても未来がないんじゃないか、幸せになれないんじゃないか」と不安に駆られることってないでしょうか?

そう思う人って、どこかで自分の気持ちに蓋をして「我慢しよう」とする癖があるのかもしれません。

特に今のパートナーのことが「好き」だと感じている場合や、自分の望みを相手に伝えると関係が壊れる、と思っている場合は、特にそうなってしまうかもしれませんね。

すると、この我慢が「不満」を作り始めるんです。

「こんなに私は好きなのに、どうして相手は私の気持ちを察してくれないんだろう」と思うようになることもしばしば。実際にそのようなお声も伺いますよ。

その結果、この不満を前提に今の関係を見つめるようになるんですね。

「今の関係は十分じゃない、私は不満だ、私が願っていることはかなっていない」という気持ちがどんどん強まっていくわけです。

もちろんそう感じている自分のことも残念に思っちゃうことが多いので、ついつい自分の中で自己評価が下がっちゃうんですけどね。ときには「私ってちゃんと愛せているんでしょうか」と僕に聞いてくださる方もいます。

ただ、これは「我慢」と「不満」が作り出す罠のようなものです。

自分の気持ちを我慢すれば、自分はしんどいどころか「相手も我慢しているんじゃないか」「私にも至らないところがあるし、相手も我慢しているんじゃないか」と思うようになることもしばしば起こります。これは投影、自分が我慢しているから相手も同じでは?と感じ始める作用によるものです。

また、自分だけが我慢していると思うなら、いつも自由にマイペースに行動しているパートナーに対して怒りも湧き出してきますよね。

「あんた、私の気持ちも知らないで、自分だけ好き勝手していいよね!」と思いたくなくても思ってしまうものなんだろうと僕は思うのです。

なぜなら、「禁止の心理」が働いているから。

「私が自分の思いを抑えて我慢しているのに」と思えば、その禁止を破っているパートナーのことはどうやっても「ムカつくわ!」と思うものなんです。理解しようにも、ついそう感じてしまうものなんですね。

こんなときはこう考えてみるといいんです。

「私は自分の気持ちを(愛情も不安も)我慢しすぎていないだろうか」

特に「私は今の関係を壊したくないと思いすぎて我慢ばかりしていないだろうか」という部分がポイントですかね。

また、今の悩みを誰にも相談できないだとか、普段から自分のことを話せる相手がいない、そんな状態になっていないかチェックするといいと思います。

我慢が募れば不安や不満が募り、不満が募れば「相手も不満なんじゃないか」と思うようになる。

いくら自分の中にパートナーへの愛情があっても、それが感じられなくなる。ときには、相手のことが好きだと思うことが辛くなりさえする。

だから、自分の気持ちをちゃんと見つめて、丁寧にケアすることが大切です。

特に、自分の我慢に気づくこと、今の自分の気持ちを信頼できる人に話すことがいいですね。

話すことによって具体的な「彼と向き合う解説策」が手に入らなくてもいいんです。

むしろ、解決策ばかり求めて自分の気持ちを置き去りにするほうが、(我慢が募るという意味では)リスキーなんですよ。

そもそも自分の気持ちに限界を感じているから、我慢が募っているから「解決策」だけ欲している人も少なくないんじゃないでしょうか。でも、その状態で「答え」だけ出されてもなかなか自分の気持ちは動かないかもしれません。そんな経験したことないですか?

こんなときは感情を整えることを通じて、自分の気持ちを整理し、楽にしておくことがポイントです。今よりも気が楽になる、という経験を積み重ねることがおすすめ。

これによって我慢、不安、不満などを少しづつ手放していけるので、「私は彼のことが好きなのに、彼はどう思っているかわからない」と感じる状態から徐々に抜け出すことができるわけです。

このプロセスを飛ばして、彼にどう伝えるべきかばかり考えてしまうと、より苦しくなっちゃいますよ。

彼が何を考えているかを知るには、まぁ「彼に聞くしかない」でしょうから。上手な聞き方はあるにしても、彼に確かめずに彼の気持ちはわからないですからね。

 

自分を許すプロセスも欠かせない

実際のカウンセリングでしたら、僕からこんな質問をさせてもらうこともありますよ。

「今が良ければ、と思う彼の気持ち。なんだかよく分かるって感じることってないですか?」と。

かつて自分も今だけを考えた恋愛をしていたから、彼の気持ちがよく分かる。だから、彼に言いたいことが言い出せない。

そう感じている人も少なくないんですよね。

これも一つの投影でもあり、自分自身の判断なんですよね。

「私が今を楽しむ恋愛中に、相手から未来のことを考えてって言われたら嫌だと思うし・・・」

そう思うから彼に気持ちを伝えられない、って人も多いですし、「彼もきっと未来のことをどう考えているか聞かれたくないんだろうな」と思うことが思いやりだって感じている人も少なくないようですよ。

ただそれって、思いやりというより、腫れ物に触る感じが正しいのかもしれませんよね。その時の彼って自分と幸せになる人ではなく、自分の幸せを制限する人になっちゃってるんですけど、なかなか気づきにくいですよね、これ。

また、自分自身が過去の恋愛や結婚生活で大変な思いをして、それから「今だけの関係」「自由な関係」ばかり望んできたという方もいて、この場合は致し方ない理由があるんですけど、その理由もなかなか理解されないものなのかもしれません。

このような思いが強まっているとき、その心の内では「私ってちゃんと相手を愛してあげられないんだよなぁ」という自分自身への否定的な思い込み、自己否定感が隠れていることが少なくないんですよ。

だから、「彼もきっと『私との未来を考えられないことを否定的に感じている』のではないか」と感じやすい。

自分がそう思うから、彼もきっとそうだろうと推測するわけです。

こうなると、まぁあなたの考えがどれだけ二人の関係をより良くすることであっても、彼に言いにくくなってしまうんですよ。

相手に幸せになろうよ、と求めることが、相手の苦しみを刺激するだろう、と感じてしまうからですね。

 

でも、そう感じているのは「自分」なんですよ。あくまで自分。

自分自身が「今を楽しむだけの恋愛を続けてきた」事実や、誰かのことを本気で愛してきたわけではないという思いが自己反省に繋がり、「そんな自分ってどうなの?」と自分を疑っている状態になっているんです。

この自分への疑い(自己懐疑)が、投影としてうつるんです、彼に。だから彼がちゃんと考えてくれていないんじゃないか、って感じちゃうことも多い。

つまり、まず見つめるべきは「自分」なんですね。

今までの自分のことをちゃんと見つめて、もし今までの自分が「自分次第の恋愛しかできなかった」としても、その自分のことを受け入れる視点を持つことが求められます。

その自分を蹴飛ばしてもあまり意味がないんです。

本気になれなかったにはなにか事情があるんですよ、きっと。

だから「今までの自分はそうだったんだよね」と真摯に受け止めること。その自分を最低だとか、愛がないとか、蹴飛ばさないことなんです。

むしろ「ちゃんとパートナーと向き合えないって辛い」と知っているのは、自分自身ではないでしょうか。

僕が知る限り、「私っていい加減な恋愛しかしてこなかった」「ちゃんと昔の彼に向き合えばよかったのにできなかった」とおっしゃる方ほど、「どうしてちゃんと向き合えなかったんだろう」という後悔を感じていることが多いものだな、と思うのです。

悪意があって本気にならなかったならまた話は別なのかもしれませんが、なにか事情があって本気になれなかったなら、それもまた切ないことではないでしょうか。

その自分を許さず、責めていてると、その投影で「彼も(こんな)私のことを受け入れてくれないんじゃないか」と感じすぎてしまうんです。

だから、真摯に、謙虚に、自分を受け止めて理解していくことが求められているのです。

そして、今までの自分は自分として、『これから私はどんな自分になっていきたいんだろうか』と考え、そのプロセスを進むことです。

今までの自分を受容する(自己受容)。

そして、これからこうありたいと思う自分に向かって進む(目的設定)。

この2つのプロセスをしっかり推し進めることです。

 

彼を「私を愛さない人」にしないために

そう考えますと、いくら彼が今の自分と向き合ってくれないからといって、「私を愛さない人」に仕立て上げてしまうと、なかなか二人の関係は前に進まないかもしれません。

そして、少なくとも「自分には愛がない」「今までの私は自分勝手だった」といったような自己反省モード(もしくはその逆の開き直り)を続けていると、自分を愛してくれる人がいても「この人も私と同じなんじゃないか」と感じやすくなってしまうのです。

その結果、本当に彼を「私を愛さない人」にしてしまうなら、彼もまた苦しむことになってしまいますよね。すると彼も「僕がそばにいてもダメだよね・・・」と感じてあなたから遠ざかっていってしまうかもしれない。

僕はそう考えるので、心の根っこにある「自分への疑い」「我慢」「不安」などをちゃんと理解して解放しておくことが大切だと思うのです。

そもそもあなたが彼との未来を考えているってことは、あなたは今、彼への愛情を選んでいるわけでしょ?

だとしたら、不安や我慢ばかりに意識を取られてしんどい思いをするよりは、自分をどう扱っていくか、彼をどう上手に愛してあげるか、彼の愛情をどう受け止められる自分になるか、を考えてみてもいいのではないでしょうか。

 

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