こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

今日は、このサイトにお寄せいただいたご質問にお答えしつつ、毎度おなじみの忍耐女子シリーズのテキストをお届けしますよ。

今回いただいたご質問は「大事な話を彼にスルーされた・・・」です。

いただいたご質問はこちら

浅野さん、はじめまして。いつも記事を読ませていただいています。

今日は、彼とのことで相談させてください。

付き合って三年になる彼がいます。基本的には、穏やかで、いい関係だと思っています。

ただ、私には、ずっと彼に言えずにいたことがありました。「私ばっかり、彼に合わせている気がする」という、もやもやです。

言ったら重いかな、面倒な女だと思われるかな、と思って、ずっと飲み込んできました。でも、この前、どうしても抑えきれなくなって、思いきって伝えたんです。

そうしたら、彼、「そっか。まあ、これから気をつけるわ」って、わりとあっさり流したんです。

その場では、私も「うん」と笑って終わったんですけど……本当は、すごくショックで。

なんであんな反応なんだろう、って。

私の伝え方が、悪かったのかもしれません。

ただ、彼は私のことをそこまで大事に思っていないんじゃないか、という気持ちが消えません。

私が過剰に反応しているだけでしょうか。

このようなとき、どうしたらいいか、記事にしていただけると嬉しいです。

ネタ募集ネーム:レモンさん

伝えたことが伝わっていない感じ、たしかに嫌ですよね

レモンさん、ネタのご協力ありがとうございますm(_ _)m

うーん、お話を読ませてもらいましたが、これはたしかにショックかもしれないですね。

なかなか言い出せなかったことを伝えたのに、相手に軽く扱われた、みたいな話って、結構あるんですけど、そこにある温度差って相手との距離のように感じますもんね。

なので、ここでのショックは「気持ちの温度差」と「相手にどのように興味関心を向けるか」にまつわる話や、お気持ちの話かな、と思います。

・・・まぁ、こうやって理屈で答えている時点で、ある意味僕の答え方も「わかってねーな」という形をしているだろうなぁ〜、と思いますが(^^;

ただ、記事・テキストでの回答なので、そのあたりはご理解いただけると嬉しいかも、と思っておりますm(_ _)m

とはいえ、実際にそんな反応されたら

「こちらはこんなに考えたのに、何その反応?!」

「大事な話だから伝えたのに、そんなに軽く扱うなんて・・・」

そんな気持ちになることもありますよね。

じゃ、なんでそんな事が起こるのよ?というご質問をいただいたように思うので、ここからは僕の見立てを一つお伝えします。

それより先にお伝えしておきたいのは「あなたの伝え方が、悪かった」とは限らない、ということかなぁ。

伝え方の問題なら、分かりやすく伝えればいいですよね。

でも、今回のケースって本当にそうなの?と僕は思ってしまう。

おそらくどれだけ自分なりに丁寧に伝えても、相手の反応が芳しくない、そんな可能性はありそうかな、と。

そういった状況を想定すると、次のようなことが言えるんですね。

本音の中身じゃなくて、たぶん「タイミング」なんです

ここで一つ、心理学の話を。

人が誰かと親しくなっていくとき、その過程を説明した「社会的浸透理論」という考え方があるんですよね。別名「たまねぎ理論」と呼ぶのでご存じの方もいらっしゃるかもしれないですね。

この理論、言ってることは、けっこう当たり前なんですよ。

人は、たまねぎみたいに、外側の層から順に、少しずつ心を開いていく、という話なんですね。

最初は天気の話とか、当たり障りのない外側の層。

そこから、だんだん内側へ。趣味、考え方、悩み・・・。

そして、いちばん奥の、誰にも言ってない本音。

この順番を、一枚ずつ、めくっていく、と。

かつ、ポイントは

「片方がめくったら、もう片方も、同じくらいの深さをめくる」。

この「お互いに、同じくらい」で釣り合いながら進むのがミソ、という話なんですね。

片方だけが、いきなり気持ちの最奥までベロンとむいたら、そりゃもう片方はびっくりしますよね。

たとえば・・・・

普通に同僚の関係だと思っていた人から、急に「あなたのことが好きで夜も眠れない」なんて言われたら、びっくりするし。

人によっては、私を不眠の理由にするな、と思うかもしれないですよねぇ・・・。

まぁ「知らんがな」と言いたくなるというか。

ただ、ここでの「知らんがな」は、相手への拒絶の意味というより、

「いやいや、そこまであなたと仲良くないのに急に自己開示されても困りまっせ。こっちはどうしたらいいか分かりまへんねん。こっちはそこまでまだ自己開示するつもりないねん。」

という話じゃないでしょうか?

どうしたらいいか分からないので、相手の言葉を退けようとする、というか。

ただ、好意を伝えてくれた相手が、そこそこ長く一緒に仕事をしていて、プライベートでも少し会えて、こちらも少し気になる状態だったら

「ん?そんなに夜眠れない?・・・可愛いやつよ、さ、もう少し近う、近う・・・」

となるかもしれない(^^;

つまり、自己開示には、タイミングってものがあるし、お互いの歩調が合っていないと逆効果になることもありますね、という話。

繰り返しになりますが、これ、当たり前の話なんです。

が、でもけっこう重要な視点でもあるんです。

忍耐女子の自己開示には少し特徴があるようです

たとえば、今まで我慢を重ねてきた人が、いざ口を開くと、どうなるか、という話があるわけです。

もちろん、相手が赤の他人なら口を開くことはない、と思うんですが。

たとえば、今回のようなパートナー(一番近い他人さん)が目の前にいたとしたら、どうなるか、という話。

全ての忍耐女子さんがそうなるわけじゃないんですが・・・

外側の層をすっ飛ばす、なんてことが起きるかもしれない。

日常会話や軽い愚痴もぜんぶ飛ばして、いきなり最終層へ。

相手からすると、「え、今どこの話してるの?」なんですよ。

物語の前提を何も共有してないところに、いきなりクライマックス登場。

よって、「話を受け止める」ということだけで精一杯になる人、けっこういるかもしれない。

何が言いたいかといいますと、

「ちゃんと気持ちを伝えようとしたあなた」が間違っているわけでもない。

しかし、

「そこに温度感を合わせて受け止められなかった相手が悪い」という話にすると厄介だ、ということなんです。

おそらく多くの人は「パートナーの気持ち、受け止められるなら受け止めたい」。

そう思っている人じゃないでしょうか。

ただ、受け止める側の心の温度感と、投げられた気持ちの温度感を、さっと合わせられる人もいれば、「え?」と戸惑ってしまう人もいる。

もちろん、言い出しにくいことを伝えたことは、そこまであなたは彼を信じた、という証だとしか僕には思えないですよ。

だから、彼には分かってほしかった。

そのお気持ちはめっちゃわかります。

ただ、彼が理解しようとしてなかったのか、それとも理解できなかったのか、その違いはめちゃくちゃ大きいのです。

あなたの気持ちがとても大事なものだった。

しかし、相手の自己開示の温度感とタイミングとズレてしまった可能性があった。

もしそうであれば、この関係は「今、壊れるべき関係ではない」と僕は思うのです。

そうではなく、タイミングがあってくれば、理解も追いついてくるはずだということ。

そのために大切なポイントは、悪者や問題を作らないように物事を見ること、です。

もちろん、世の中には自分のことしか興味がない人もいます。もしパートナーがそんな人だったなら、そりゃ悲しすぎる話かもしれない。

ただ、ご質問くださったレモンさんのような方が選ばれるパートナーさんって・・・そんな人なんでしょうか?

自己開示にはやはりタイミングの問題がつきまといます

これは、何も恋愛や夫婦関係に限った話ではないんですが。

自己開示にはやはり「タイミングの問題」がつきまといます。

これは、開けばいいって話じゃない、という話では「ない」です(笑)

そうではなく、「ここで自分の気持ちをバーンと開いたとき、それは今の相手に伝わるか?」という、ある意味想像力があっていいんじゃないか、ということ。

なぜなら・・・多くの人は、パートナーの深い気持ちを見たとき、自分を責めるからです。

「あぁ、なんで俺、今まで気づかなかったんだろう」
「どうしてここまで彼が悩んでいたのに、私スルーしてたんだろう」
「そんな風に思っていたなら、もっと早く言ってほしかった」

そんなふうにね。

相手にそう思わせたくなくて、つい本当の気持ちを隠してしまう人もいると思うんですよ。

もちろん、そう思うのは、おそらくパートナーにやってあげたいことがあるから、ではないですか?

そもそもね・・・。

多くの忍耐女子さんが伝える「今まで言えなかったこと」って、そもそも「言い出せなかったことだけ伝えている」なんてこと、ないんじゃないですか?

・・・その「言い出せなかったこと」に込めている気持ちがありませんか?

まぁ、忍耐女子さんからすると、当たり前すぎる話かもしれませんが。

だからこそ、相手と温度感が合わないと、心が嫌な形でグラつくのかもしれない。

ただ、その「込めている気持ち」も、けっこう深いものだと思いません?

だとしたら、その気持ちが伝わるぐらいの前提を二人の間に作ることです。

すると、けっこうスムーズに伝わることもありますよ。

少なくとも僕はそんなサポートをさせてもらいますし、その結果結婚した方も知っているし、夫婦の危機を乗り越えた方も知っています。

自己開示を成功させるポイントは安心感にある

じゃ、その前提ってなんやねん、という話ですが。

答えだけ書くなら簡単です。

「安心感」です。

安心感を感じられる関係では、自己開示のタイミングの問題ってあまり考えなくて良くなりますからね。

もっと相手を安心させるような態度を増やす。

もっと相手に安心させてもらうような関わり方を増やす。

その両面があれば、「言い出しにくいこと」を伝えても、相手はその安心感ベースで受け止めようとすることも結構あるんです。

なので、僕も「今はこんな風に関わってみるといいんじゃないかな?」とご提案させてもらってますよ。

最後に

最後になりますけど。

もし、また「勇気を出したのに、伝わらなかった」があったとしても。

あなたの本音そのものを疑う必要はないし、伝えたことを後悔する必要もないです。

恥ずかしいと思わなくてもいい。

それはあなたなりの信頼の差し出し方だから、自分にOKを出してあげてください。

「よく言った、私、えらい」でいいんです。

そして、「今はタイミングと温度感が合わなかっただけかもな」と思ってみる。

・・・もちろん、それでも悲しい気持ちになったり、ムカつく気持ちも出てくることはあると思うんですけどね。

でも、自分を傷つける必要はないし、傷つく必要もないです。

もし、考えてみることがあるとすれば、それまでの二人の関係のあり方です。

いわゆる安心感をお互いに感じていたかどうか?

そう考えることは、今の関係を疑問視することなのではなくて、より深い関係に進むための一手だと思ってみてください。

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