恋愛の心理学

「恋愛が怖い」と感じる人の心理 〜恋愛に臆病になる理由と処方箋〜

「恋愛が怖いと感じてしまう」というご相談

いつもブログを拝見しています。

私は恋愛経験がゼロではないのですが、実は恋愛が怖いと感じてしまいます。

今まで好きな人もいましたし、好きな人と一緒にいたくないとは思わないのですが「付き合うことが怖い」と感じてしまいます。

私からお断りした男性も何人もいますし、付き合っている男性にいつも私から別れ話を伝えていました。

私もこのままじゃ幸せになれないと思い、ブログを参考に考えてみたところ、私は「男性が離れてしまうのでは」と思っているかもしれない、と思うようになりました。

でも、どうして「離れていってしまう」と思っているのかが分かりません。

(Sさん ※一部編集させていただきました)

Sさん、ネタのご協力ありがとうございますm(_ _)m

なるほど「恋愛が怖い」とお感じなんですね。本当は素敵な恋愛がしたいと思われているのにそれができないとしたら、切ないですよね。

ただ、恋愛が怖いと感じるにも理由や事情があるものですよ。

では、今日は「恋愛が怖い」と感じる人の心理についてコラムにまとめますね。

よろしければお付き合いください。

「恋愛が怖い」と感じる理由を解説します

恋愛が怖いと感じる女性

恋愛が怖いと感じる理由の多くは「自己否定」にあります。

「自己否定」とは「自分で自分を否定していること」という意味ですね。

つまり、自分で自分を否定しているので、他者から好意や愛情が向けられると想像しにくい状態が続いているのかもしれません。

だから、他者を好きになることはできても、他者から愛されたり大切にされるという発想に至りにくくなるのです。

求められない・愛されないという経験がもたらす自己否定

また、「好きな人から求められない・愛されない」ということ自体が、自己否定の理由になることも大いにあります。

実際に、大好きな人との別れから、自己否定が始まったり、自己不信を深める場合もあるでしょうし。

子供時代や、初心(うぶ)な時期の恋愛で「求められない・愛されない」という経験をしていたり。

自分自身がそう思い込む経験を重ねていくうちに「自分を否定する癖」を持つこともありますね。

このような自己否定は、「投影」となって跳ね返ってくることが多いものですよ。

だから、「わたしはきっと誰からも求められない・愛されない」という想いを強く感じるようになるものです。

その結果、さらに自信を失ったり、自分を否定的に見るようになるんですよね。

この状態で「はい、恋愛してね」と言われれば、そりゃ怖くて仕方がないと僕は思うのです。

そう言われるだけで「うわ、絶対に傷つくやん」と感じてしまう可能性があるからです。

傷つくことを怖れちゃダメダメと言われても「怖いものは怖いわ〜」という反応になると思うのです。

一人の時間を長く過ごすことで「恋愛が怖い」と感じる

また、一人の時間を長く過ごすことで「恋愛が怖い」と感じるようになることもありますね。

よく「現状維持は後退なり」なんて言われますけど、今の生活をキープしているうちに、次第に恋愛が怖くなってしまうこともあります。

これは「現状維持」に価値を見出し、「現状を失うことへの怖れ」が生じるので、恋愛など生活スタイルの変化に対して敏感になってしまう、といった考え方です。

現状維持に価値を見出しているならば、それを失うこともまたリスクだと感じるでしょうからね。

自覚できない傷を抱えてしまい「恋愛が怖い」と感じる

また、一人の時間を長く過ごすという「現状維持」を続けている間に

実は自覚できない傷を抱えてしまい、恋愛が怖くなる、という場合もあります。

例えば、本当は恋愛や結婚を望む気持ちがあるのに、一人の時間を長く過ごしている人がいるとしましょう。

この場合、一人でいることが自己否定の理由になる可能性が出てくるんですね。

「わたし、本当は誰かと幸せになりたいのに、一人を選んでいる」

そんな風に思うなら、具体的に傷つく経験がなかったとしても、見えない形で自己否定を重ねていたり、恋愛に対する恐れを強化していることがあるんです。

これは「チリツモ型罪悪感」と似た効果を持つもの、ともいえますね。

「恋愛が怖い」と感じる本質的な理由

恋愛の怖さと向きあう女性

ここで「恋愛が怖い」と感じる本質的な理由について触れておきますね。

実は「恋愛が怖い」のは、フラれるからでも、相手が離れていくから、でもありません。

「わたしという存在は、好きな人を喜ばせる手段や方法、そしてそれだけの価値や魅力を持っていない」

そう感じていると、恋愛は想像以上に怖くなります。

 

「大切な人、好きな人の何の役にも立たない自分という認識」

これは「罪悪感」のあらわれです。

自分は無力だ、存在する価値がない、ぐらい感じる罪悪感です。

この感情を受け入れろって言われても、いやー、そう簡単には受け容れられないものですよ。

だから、今の自分を嫌い、許さない姿勢を止めないのです。

ただ、このレベルの罪悪感を感じているということは

「本当は大切な人を心から喜ばせたいと感じているのもわたし」

ということでもあるのです。

そもそも大切な人に対して「勝手に自立して生きろよ」と思っているなら、大切な人の幸せを願えない自分を責めることはほぼない、と言えそうですね?

確かに、自己否定が強かったり、今、罪悪感を強く感じていると、完璧主義的な発想や犠牲的な考えを持つかもしれませんが(それは緩めていいですが)

「わたしのこの手で大切な人を幸せにしたい」

そう思っているのもわたし、なのです。

そんな自分に気づいて許すぐらいまで

「深く自分の心を整えられるかどうか」

これが、幸せな恋愛をするかしないかの分かれ道みたいなものですね。

「恋愛が怖い」と感じる自分との上手な向き合い方

恋愛が怖い自分を上手に向きあう女性

さて、恋愛が怖いというご相談をいただくと、多くの場合

「恋愛が怖いと感じている自分を責め、否定的に感じている状態」にある方とお会いすることも少なくありません。

が、基本的に「恋愛が怖い」と感じることは、切ないことかもしれませんが、悪いことではありません。

だから、これは自分を責めるべき問題ではないのですよ。

むしろ、「恋愛が怖い」と感じている自分を一旦受け容れてみることです。

ちょっと痛いけど、まずは受け容れてみること。

その上で、「なんでそんなに怖いのかねぇ」と考えながら、自分に理解を示していくほうが得策です。

(概ねカウンセリングもそんな感じで進んでいくことが多いですよ。)

例えばですよ。

僕はめっちゃ走ることが遅いのですが(^^;、走ることが遅い自分をボコボコに責めて走りが速くなることはありませんね。

むしろ、走ることが遅い自分を気に入らない、ってのが、自己否定なのです。

そして、この自己否定を強めると、走ること自体を怖がり、遠ざかりたくなるんです。

同時に、余計なことを考え始めますよ。

「どうせオレが走っるとみんなバカにするんだろ?」とかね。

このように「恋愛が怖い」と感じる自分を責めると

「恋愛を怖がっているわたしキモい」→「みんなキモいと思ってるだろう」

なんて推測が成り立ってしまって、かなり怖くなるので、あまりオススメではないですね。

本当は何がしたいのかを自分に許すこと

恋愛の怖さを乗り越えてやりたいことを表現している女性

また「恋愛が怖い」というご相談をお受けすると

「本当は何がしたいのか」を見失っておられる方も少なくないんですよね。

これは罪悪感の効果で、「本当に自分がやりたいことを自分に許さない状態」なのです。

なので「本当に自分がやりたいことを自分に許すこと」は、罪悪感の影響を弱めるために有効なんですね。

あなたは何がしたい人なんでしょうね?

  • 人に優しくしたい?
  • 楽しませたい?
  • 相手をほっと安心させたい?
  • わたしの笑顔で安心感を与えたい?
  • 一緒にいて大切な人の手を握って温めてあげたい?
  • パートナーがしょぼくれていたら、「あたしがいるじゃねーか」と言い切りたい?

何がしたいんだろう?って心に手を当てて考えてみるといいですよ。

そして、いきなり恋愛ではなく

例えば、仲間や友人、家族などに、その「やりたいこと」を行えばいいんです。

このように行動すると

「恋愛が怖い」と感じる理由になっている罪悪感や自己否定感を手放しやすくなるのでオススメですね。

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