浅野さんへの質問
元彼と別れしばらく経ちますが、今でも元彼に対する怒りや愚痴が出てきます。
冷静に考えてみると、もう別れて時間が経っているので好きという気持ちもないですし、実際の彼はとてもいい人でした。
ただ、ふと元彼のことを思い出すことがあって、彼のことを悪く思うことがあるんです。
そんな自分が好きではありません。
なぜ別れたあと、人はこのような行動をとってしまうのでしょうか?
どうしたらこのような気持ちにならずにすむでしょうか?
ネタ募集ネーム:レレレさん
Index
別れた彼のことを悪く言う人の心理
別れた彼のことを悪く言う人の心理は、人それぞれ違います。
複雑な要素が絡み合っていることが多いものなんですね。
ただ、一般的に考えられる主なものとしては、以下のようなものが挙げられます。
自分の感情の整理のため
「別れた人を悪く言うこと」で、自分の感情の整理としている場合があります。
そもそも「別れた人への愚痴」は、その人を責めたい気持ちであるようにみえますよね。
ただ、別れた彼を悪く言わなきゃいけないほど「自分が傷ついた」という事実があることがほとんどです。
その自分自身が抱えた傷つきの分だけ、感情の表現をしたくなることがあるわけです。
別れたことで強いショックや悲しみ、怒りを感じている場合、その感情を言葉にすることで整理しようとすることもあるのです。
自己防衛
別れた人を悪く言うことは、時として「別れた原因、自分自身が傷ついた原因を相手だけに求めたい」という気持ちを示すことがあります。
このように自己防衛的な意味で愚痴も実際に存在するのです。
それぐらい自分の心の痛みを軽減させようとする心理が働いている可能性があります。
執着・未練の表れ
未だ別れた彼のことが忘れられない存在である場合や、まだ相手への気持ちが残っている場合、それを認めたくないという気持ちから、別れた人を悪く言う場合もありますね。
相手を悪く言う事で自分の気持ちを整理しようとしているのかもしれません。
また、別れた相手が新しい恋愛を始めた場合、嫉妬や未練から悪口を言ってしまうことがありますね。


新しい恋愛への布石としての愚痴
新しい恋愛に向けて、過去の恋愛の負の感情を整理したいという気持ちがあるかもしれません。
だからなぜか過去の人を悪く言いたくなってしまう、といいますかね。
心のどこかで踏ん切りをつけて次の恋に進みたいと願っているのかもしれません。
自分の特性が要因になっている
普段から完璧主義であったり、自己中心的であったりする人は、別れた相手を悪く言う傾向があるかもしれません。
失恋は誰にでも起き得ることで失敗のようで失敗ではないものです。
失恋から学び、次に繋げることができるならば、ですね。
ただ「自分の人生は完璧であるべきなのに失恋してしまった」と考える人の場合、自分の人生の完璧さを汚した存在として別れた人を悪く思うこともあるのかもしれません。
優しい人ほど別れた人を悪く言う、という話
さて、実はですね・・・。
普段から優しい自分でいなきゃと思う人ほど、別れた人のことを悪く言う傾向がある、なんて話があります。
もちろん優しい人が悪いわけでもないし、優しさが罪なわけでもありません。
これ、どういうことかと言いますと・・・。
いわゆる優しい人の恋愛スタイルって「我慢が多い」とか「相手のことを優先する」とか「なにか問題が起きると自分が悪かったんだと感じやすい」なんて傾向があるんですよ。
それがいいかどうかは別にして。
この優しい人の恋愛スタイルって「相手を優先しようとしている」という意図が見えるんですが、反面、自分の気持はあまり表現されていない場合が少なくないんです。
つまり、「相手のための我慢」も「相手を優先すること」も「なにか起きると自分を責めること」も、結局は「自分自身が相手のためになると思ってなされていること」なんです。
そして、その「相手のために」という気持ちが優しい人の恋愛スタイルを支えているものなんですよ。
だからこそ、優しい人ほど「相手のために」と考えている自分を譲るつもりはないし、その自分の気持こそ愛情だと思っている人が多いんです。
そんな優しい人が失恋を経験するという事実を眺めてみると、こんなことが言えるのです。
「失恋した相手によって【私の中の相手のために】という気持ち(私の人生をかけた思い)を蹴散らされたように感じやすくなる」
言い方を変えると、別れた相手に「なんで私の気持ちがわからないのよ!」と思いやすくなるんです。
そういう意味で、優しい人や我慢が強い人ほど、失恋すると別れた相手のことがすごくムカつくようになりやすい、なんて見方もできるのです。
繰り返しになりますけど、いいか悪いかは別にしての話ですよ。
別れた人を悪く言う状態から卒業する方法
別れた彼のことを悪く言ってしまうのは、心の傷を癒そうとする自然な反応の一つとも言えるんです。
実は僕のカウンセリングセッションの中では、あえて彼に対する文句を意識してもらうこともあるぐらいです。(毎回そうではないですけどね。)
しかし、別れた人を悪く言い続けることで、自分自身の心の状態を悪化させてしまう可能性もあるわけですよね。
そこで心理学的な視点から、悪口を言ってしまうのをやめ、自分自身の心の状態を整える方法についてご紹介します。
自分自身の感情を受け入れる
別れに伴って感じた自分自身の感情(悲しみ、怒りなど)を受け入れることです。
特にネガティブな感情を否定せず、あるがままに受け入れることが大切です。
怒りを感じるなら怒りを、悲しみを感じるなら悲しみを、丁寧に消化していくことなんです。
そのために、日記に書いたり、信頼できる人に話したりするなど、安全な方法で感情を表現してみましょう。
客観的に状況を分析する
別れた彼との関係で良かったこと、悪かったことを客観的に書き出して見つめてみることもオススメです。
どんな別れもどちらかが100%悪いというケースは稀です。
また、別れたことが全てネガティヴなわけでもなく、良い点も悪い点も存在するでしょう。
別れの原因が自分だけだと考えすぎたり、相手の問題だと考えすぎるのではなく、深く考えることで、別れの事実をゆっくりと納得して受け入れることもできるようになりますよ。
最後に
いかがでしたでしょうか。
心理学的な視点から、別れた彼のことを悪く言ってしまうのをやめ、心の状態を改善する方法について解説してきました。
大切なのは、焦らずに自分のペースで取り組むことです。
もし一人で抱えきれないと感じたら、信頼できる人に相談したり、カウンセリングなどのサポートを受けることも検討してみてくださいね。

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