夫婦のための心理学

夫の顔色を気にしすぎる人の心理とその対処法

夫の顔色を気にしすぎて毎日が大変・・・。

夫の顔色を伺いすぎてしまって悩む女性

「夫の顔色を気にしすぎて疲れてしまっています。

今、夫が何を考えているのか、私のことや今後のことをどう思っているのか気になって仕方ありません。」

例えば、夫婦の間に問題などが生じると、どうしてもパートナーの顔色をうかがってしまうことがあるようですね。

特に二人の今後について不安があればあるほど

「夫はどう思っているんだろう・・・」

と気にしてしまうものかのかもしれません。

そう思えば思うほど不安だし、人によっては気が気じゃなくて落ち着いていられない場合もあるのかもしれません。

同時にこんなお声も伺います。

「夫に顔色を気にしてたとしても、不安が消えるわけではないと分かっているんです。でも気になってしまうんですよね」。

では、どうして夫の顔色を気にしすぎてしまうのでしょうか?

また、どうすれば夫の顔色を気にしすぎることがなくなるのでしょうか?

今日はそんな「夫の顔色を気にしてしまうとき」の処方箋についてコラムにまとめます。

よろしければどうぞ。

夫の顔色を気にしすぎてしまう心理

さて、最初に答えを書いてしまいますね。

「夫の顔色を気にしすぎてしまう人」の心の中は

夫の顔色や内面に興味があるのではなく、自分の怖れや不安に強い興味を持っている状態、といえます。

そもそも意識の先には「自分の不安」があり、夫がその不安を刺激している、と認識している状態なんです。

だから、夫の顔色や言動一つで、自分の不安が強くなったり、弱まるように感じる、というわけなんですね。

ただ、自分の不安に興味をいだいている以上、その不安が刺激される状況になれば、また不安がぶり返してくる、ということになるわけです。

「夫が何を思っているのか」に意識が向きすぎている

また、「夫の顔色を気にしすぎてしまう人」は

「夫が何を思っているのか」に興味が向きすぎていて

「私が何を感じ、何を思っているのか」に関して、あまり関心が持てなくなっていることが多いのです。

どこかで「私の気持ち」「私の考え」「私の愛情」など、自分にとって大切な気持ちなどを、大切にできなくなってしまっていることが少なくないんです。

むしろ、自分にとって大切な気持ちなどを、大切にできない(したくない)事情があるので、自分以外のなにか(≒夫の気持ち)に興味が向いている場合もあります。

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夫の顔色を気にしすぎてしまうときの対処法を考える

夫の顔色を伺いすぎ無くなった女性

では、夫の顔色を気にしすぎてしまうとき、どうすればいいのか、という話に入ります。

基本的には「顔色を気にしすぎてしまうことにも事情がある」と理解することから、初めていただくといいと思います。

人は不安になれば周囲を警戒したり、人の様子をうかがうものです。

それは一つの反応で、僕たちに備わっている機能ともいえます。

だから、顔色をうかがってしまう自分を責める必要はないんですよね。

まずはそこからはじめてみてはいかがでしょうか。

夫の気持ちは「大切に受け止めるといいもの」。自分の気持ちを否定する材料ではない

また、「夫の気持ち」は

「大切に受け止めるといいもの」ではあるのですが

「自分の気持ちを否定する材料ではない」

と考えてみることも大切なポイントですよね

もし、夫の気持ち次第で、いわば自分の気持ちが振り回されるとしたら

それは夫の気持ちに自分の感情のあり方を委ねているだけで、夫の気持ちなどを大切に受け止めているとは限らないわけです。

むしろ、受け止められないので「相手の気持が良い方向に向いて欲しい」と願うわけですよね。

もちろんそう思うにも事情があるので、だからダメってことではないんですよ。

ただ、その状況を続けることでダメージを食らうのは、一体誰でしょうか。

もし、「それは私だ」と思われるなら

まず自分の気持ちを丁寧に扱い、大切にすることから始めてみませんか?

「夫の気持ちを大切にする」という意識がもたらす矛盾

よくこのようなお話を伺うと

「夫の気持ちを大切にすること」と「夫の気持ちを優先すること」を混同してている方がいらっしゃる印象が僕にはあります。

要は、

人の気持ちを大切にすることを「自分よりも相手の気持ちを優先すること」と理解されているようなんです。

ただ、「人の気持ちを大切にすること」とは

「相手には相手なりの気持ちがあると理解し尊重すること」であって、自分の気持ちを否定することじゃないんですよね。

が、夫のことを思ってとか、夫の気持ちを考えて、という理由でなされているなら。

少し立ち止まって、冷静に自分を見つめ直してみてもいいかもしれませんよね。

もちろん、夫の気持ちを優先しようとして自分の気持ちを否定する人が悪いわけじゃないんですよ。

そういう方って、きっと優しい方なんだと僕は思うんです。

ただ、自分を気持ちを否定するということは

あなたを愛している人の気持ちも否定することにつながることが多いのです。

あなたを愛する人は、あなたの気持ちも大切にしたいと願っているはず。

じゃなきゃ、一緒にいないと思いません?

だから、自分の気持ち、大切にしていいんですよ。

まずはそこから取り組んでみてほしいんです。

自分の気持ちを意識すると湧き上がる抵抗感

ここからはグッと難易度が高まる話になってしまうんですが・・・

「夫の顔色を気にしすぎる」というご相談よくお話を伺っていくと

気づかないところで「自分の気持ちに興味を抱くことへの抵抗」を感じておられる方も少なくないんです。

例えば、「誰かを強く愛していたり、大切にしている」と認識すると、嫌な気持ちがしたり。

「愛している」と感じると、急に怖くなったり、辛くなったり、苦しくなる。

そんな心の反応が起きる場合もあるんです。

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このような方の場合、

例えば「あなたはご主人を愛しておられるんですね」と人から言われるだけで

急に嫌な気分になったり、聞きたくない、反応したくない、と感じることも少なくないようです。

このあたりの反応が原因で「自分の気持ちに向き合えず、夫の顔色しか興味が持てない場合」もあるんですよ。

この反応は

  • 自分自身を肯定的に捉えられずにいたり
  • 自分自身が抱えていた何かしらの感じたくない感情を抑え込んできた反応

なんて考えることもできるんですよ。

よって、カウンセリングであれば

その内面のお話を詳しく伺わせていただくとか、必要であればご家族関係などのお話を伺うことにもなるんですよね。

そしてその反応をできる限りケアすることで、自分の気持ちを大切にしやすくサポートさせていただくんです。

(ただ、この先の話は実際のカウンセリングでのお話になりますので、この辺で止めておきますね。)

ポイントは「自分の気持ちを大切にできる状態」

「夫の顔色を気にしすぎる状態」を手放すには

「自分の気持ちが大切にできる」ということが重要なポイントなんです。

これができて、自分の愛情や思いにいい意味でのプライドを感じられますしね。

自分の気持ちを大切にできるからこそ、

「あぁ、夫にもきっと大切な気持ちがあるんだろうな」

という視点が持てるようになるんです。(ここ重要!)

こうなると「夫婦は戦わなくて済む」といいますかね。

本当の意味で相手を愛せるようになる、といいますかね。

対人関係の基本って「相手の気持ちを大切にする」なんですけど、そのときの反応って人によって異なるものです。

相手の気持ちを大切にしたいから、何も言わない人もいれば、自分の気持ちや考えが間違いだと認識する人もいます。

そのあたりの自分のクセ、パターンを見つめ直していくことで

夫との関わり方も、夫と向き合っている自分自身の気持ちも変えていくことができると僕は思います。

夫の言動次第で天国へも地獄へもの行くのが妻?

あ、最後に少し余談になりますが(^^;

今日のコラムを書きながら、ふと思い出したことがあるんです。

以前同僚の大野愛子カウンセラーが、僕とのコラボで書いていた記事の中で

彼の言動次第で、天国へも地獄へも行くのが女性というもの。せつないけどね。

なんて、名言を語っておられましたのですよ。

その話を読んで、なんとも言えない気持ちになったことを思い出したのです。

実際、僕もカウンセリングの現場で、そのようなお気持ちに触れさせていただくことも稀じゃないよな、と思いながら。

で、この話を今回のコラムのネタに置き換えると

「夫の言動次第で天国へも地獄へもの行くのが妻」

となるのかもしれないですね。

ただ、「夫の言動次第で天国へも地獄へも行く」という状態が、望ましいことなのかというとどうなんでしょうね?

できればその状況から抜け出すことで

「みなさん自身の気持ちが安定し、よりご自身の存在や愛情をより肯定していただけるのではないか」

と僕は考えている部分があります。

もちろん「天国にも地獄にも行くのは、その根っこに愛があるからだ」と僕は信じている部分もありますから

天国に行くことも地獄に行くことも、それが問題だ、なんて言えるはずもない、と思うわけなんですけどね。

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