こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

今日は、このサイトにお寄せいただいたご相談を元に

恋愛やパートナーシップのご相談で出てきやすいテーマを扱います。

「褒めてくれない彼の心理って、どうなってるんですか?」

褒められない。認められない。
ありがとうも返ってこない。
むしろ、手厳しい。たまに「別れる」と言う。
なのに、会えば普通。電話も来る。切らない。

こういうとき、多くの人は「彼の気持ちを確認したい」「別れを切り出したい」と考えます。

ただ、その前に一回、心の仕組みについて整理しておくほうが安全かもしれませんよ。

この記事では、まず心理学的に見た「褒めない男性」に多い代表パターン4つを整理します。

その上で、あなたが消耗しない立ち位置と、自分のケアの話までお届けします。

いただいたご質問はこちら

浅野先生へ質問です。

いつもためになるブログをありがとうございます。

ことあるごとに彼に手厳しいことを言われ続け、そのたびにしゅんとなって自信をなくす3年間でした。

一緒にいるとすごく新鮮で楽しい反面、彼には褒められたり認められたりすることがあまりなく、「私、愛されてるのかなあ?」と不安にかられ、まるでジェットコースターに乗っているような日々でした。3年の間には彼に何度も「別れる!」と言われ、そのたびに私が謝って元に戻るの繰り返しでした。

彼は「言っても言っても直らないからムダ。あきらめた」と言い、私がすきを伝えても、ありがとうを伝えても華麗にスルーされるので、「私がそばにいるのはもう迷惑なだけかも……」と思いはじめ、別れが頭をよぎるようになりました。

しかし、私に対する関心はもうなくなったように思うのに、いたってフツーに朝はほぼ毎日電話をくれるし、私が望めば会ってもくれるので、ふんぎりがつきません。まだすきだし、できるなら一緒にいたいので……

「ネガティヴは面倒!今、負のスパイラルよ!」と言われてもどうしていいかわからず、そんなにうっとうしいなら、今度こそ彼から別れを切り出せばいいと思うのですが、なぜ彼は別れを切り出さないのでしょう?

不安にかられて彼の気持ちを聞いたり、別れを切り出したりするのはいい方向に進まないと思いますが、私にできることはありますか?

ネタ募集ネーム:あいちゃんさん

まず大前提:褒めない=愛がない、とは限りません

先に言っておくと、褒めないこと自体が即「愛がない」証拠とは言い切れません。

ただし、ここで重要なのは、

「愛があるかどうか」と「あなたが消耗していいかどうか」は別問題だということです。

愛があっても雑な人はいます。
言葉の扱いが下手な人もいます。
相手の尊厳を削る関わり方を続ける人もいます。

なのでこの記事は、

「彼の愛を証明する」ためではなく、あなたが壊れないために整理するものだと、ご理解くださいね。


心理学的に見た「褒めない男性」に多い代表パターン4つ

褒めない男性には、いくつかよくある背景があります。

もちろん例外はありますが、臨床的にはこの4つに整理すると見通しが立ちやすいです。

①「批判=成長」型(クリティカル思考が正義になっている)

このタイプは、本人の中で

  • 褒める=甘やかす
  • 肯定=停滞
  • 指摘=愛

みたいな変換が起きています。

要は、自分にも他人にも厳しい

「伸びるならそれが正しい」と思っている。

だから、あなたが褒めても受け取りが薄い。

ありがとうも返しにくい。

「改善点」が先に出る。

このタイプの彼が言いがちなセリフは、

  • 「言っても直らないからムダ」
  • 「なんで分かんないの?」
  • 「それ、成長できないよ」

ただ、このタイプは悪意というより、価値観がそう固定されている場合が多い。
(固定されているからこそ、関係が噛み合わないんですが)

②「受け取れない」型(自己肯定感が低く、親密な肯定が苦手)

褒める・感謝する・優しくする。

これって、実は受け取る力が要ります。

自己肯定感が低い人ほど、

  • 褒められると落ち着かない
  • 優しさが「借り」になる感じがする
  • 愛が近づくと居心地が悪い

という反応が起きやすい。

結果、相手の好意を受け取らず、
「褒めない」「スルーする」「話をそらす」になってしまうことがあります。

このタイプは、本人の中では「拒否」ではなく、処理できないに近いこともあります。

③「引き下げ」型(相手を下げて安心する/支配が混ざる)

これは正直、注意が必要です。

本人の不安や劣等感を、相手を下げることで相対的に落ち着かせる動きが混ざっているタイプです。

  • 褒めない
  • 否定が多い
  • 機嫌でコントロールする
  • 「別れる」を武器にする

こういうパターンが重なると、関係は「愛」ではなく、主導権を争うゲームのようになっていきます。

この場合、あなたが「もっと頑張れば褒めてもらえる」と思うほど、沼が深くなりやすいんですよ。

④「親密さが怖い」型(距離を取るために褒めない/突き放す)

親密になるほど、怖くなる人がいます。

近づく=依存してしまう、責任が発生する、失うのが怖い

こういう恐れがあると、

褒める・認める・名前で呼ぶ・大切に扱う、みたいな行為が、

本人の中で「関係が進みすぎるスイッチ」になってしまうことがある。

だから、褒めない。
素っ気ない。
でも切らない。会う。電話はする。

要は、近づきたいのに、近づくのが怖いという矛盾を、態度で処理している可能性があります。


今回のケースで起きていそうなこと

ご相談文から推測できる範囲ですが、今回のケースは

  • 「別れる」を繰り返し言う
  • 肯定・感謝を受け取らない(スルー)
  • でも電話はする/会う
  • あなた側が不安で消耗している

この組み合わせなので、

②「受け取れない」+④「親密さが怖い」

もしくは、

③「引き下げ(主導権)」が混ざっている、このどれかの線は考えやすいです。

ただ、ここで大事なことは「彼のあり方を理解することだけではない」という部分じゃないでしょうか。


あなたが辛いと感じすぎているとき、立ち位置がズレやすい

褒められない関係で一番起きやすいのは、

「彼に褒めてもらうことで、自分の存在を支えようとする」

という立ち位置です。

これ、責めている話じゃなくて、構造の話です。

人は不安になると、安心の根拠を外に作りたくなります。

その外側の根拠が、

  • 彼の言葉
  • 彼の態度
  • 返信頻度
  • 「別れる/別れない」の判断

ここに一点集中しやすくなる。

すると、関係はだんだん、「愛されているかどうかの確認作業」になっていきます。

そして確認作業が増えるほど、相手は重く感じやすい。
重く感じられるほど、あなたは不安になる。
不安になるほど、確認したくなる。

……これが、いわゆる負のループです。


「彼の心理」を理解する以上に大切なこと

ここ、浅野はわりと冷たく書きます。

彼の背景が何であれ、
あなたが3年単位で自信を削られているなら、

の関係に居続けることが、あなたにとって負担の大きい形になっている可能性は、

そろそろ無視しづらくなっているかもしれませんね。

理解が深い人ほど、相手の事情を汲みすぎて、自分のSOSを後回しにしがちですし。


あなたができること:「境界線の再設計」

「彼の気持ちを聞く」「別れを切り出す」以前に、

現実的に効果が出やすいのは、

あなたの境界線(扱われ方のルール)を作り直すことです。

1)まず「削られる会話」を減らす(戦場で戦わない)

手厳しさ・否定・皮肉が続くとき、あなたは“正しく返す”ことに集中しがちです。

でも、この局面で必要なのは正しさではなく、一時撤退かもしれませんよ。

  • 否定が強い場から一度離れる
  • 話題を変える
  • 「今その言い方は受け取れない」と短く止める

長い説明は不要です。

長く説明すると、関係はディベートになり、また削られかねないのでね。

2)「褒めてほしい」を主語にしない(要求の形を変える)

「褒めてほしい」は、相手によっては防衛が立ちやすい要望です。

代わりに、要求の形を

「こういう言い方だと、私は萎縮する」

に寄せてもいいかもしれません。優しく伝える、がポイントですが。

これは、褒めを要求するのではなく、扱われ方の調整なんですよね

3)「別れる」を武器にされる関係は、ルールを変える必要がある

「別れる」と言われるたびに謝って戻る。

これが続くと、関係は

「別れると言ったほうが勝つゲーム」

になります。

このゲームを終わらせるには、あなたが「別れる」という言葉に、毎回ひれ伏さないことが必要です。

もちろん、強がる必要はありません。

ただ、その言葉で脅される形の関係を続けると、あなたが持ちません。

4)彼以外の場所で、自分を回復させる

褒められない関係で一番危ないのは、

あなたの回復手段が「彼の機嫌」しかなくなることです。

だから、関係を続ける/続けない以前に、

  • 信頼できる人に話す
  • 身体を休める
  • 睡眠を取り戻す
  • 自分の生活を立て直す

こういう土台が先です。

土台がないと、判断は全部「不安」からになってしまう。

そして、不安から出た判断は、だいたい後で自分を追い詰める結果になり、しんどくなりがちです。


「別れを切り出さない彼」について:理由は2つのどちらかが多い

ご質問にあった「なぜ彼は別れを切り出さないのか」。

これはシンプルに、次のどちらかが多いです。

① 本当に嫌いになったわけではない

会う。電話する。切らない。

この時点で、関係自体を終わらせたいわけではない可能性はあります。

② 手放すのが怖い/でも近づくのも怖い

親密さへの恐れがある人は、「持っていたい」と「近づきたくない」を同時にやります。

だから、切らない。
でも、褒めない。
だから、あなたが苦しくなる。

と、なりやすいんですよね。


最後に

褒めない男性の心理は、心理学的に考察できる部分があります。

実際、代表的パターンもあります。

ただ、どのパターンであれ、

もし、あなたが長期的に自信を削られているなら、立て直しが必要ではないでしょうか?

関係を続けるにしても、終えるにしても、まずは

  • 削られる会話から撤退する
  • 扱われ方のルールを作り直す
  • 彼以外の場所で回復する

この順で整えるほうが、あなたの判断が整いやすくなります。

あなたが本当に欲しいのは、

「褒めてもらえるかどうか」以前に、

安心して自分でいられる関係なのではないでしょうか。

よろしければ、その立ち位置からもう一度、関係を見直してみてくださいね。


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ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー/トレーナー
恋愛・夫婦・仕事・生き方の中で、「ちゃんとやってきたはずなのに」そんな感覚を抱えやすい人のご相談を多くお受けしています。 個々のご相談を心理学の視点で整理して、明快に言葉にしていくカウンセリングが人気。 キャリア17年・臨床実績10,000件/東京・名古屋・オンライン対応。リピーターさまが多いカウンセラー。口癖は「どんなことにも事情があるよね」。
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その関係の中で揺れるあなた自身の心や立ち位置にも目を向けています。

彼のことを考えながら、

ほんとうは自分のことも少し見直したくなっている。

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