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恋愛・夫婦の心理学

私の心の奥深く入り込んだ「あの人」の扱い方を考える  〜手放しはお互いへの愛になる〜

私の心の奥深く入り込んだ「あの人」をどう扱うかという問題はとても繊細かつ複雑である

いわゆる「忘れられない恋愛、元カレ、元夫などに関するご相談」は少なくないもの。

例えば

「3年前に別れた彼のことが今でも夢の中に出てきて、目覚めるたびに胸が締め付けられるような感じがするんです。」

「もう終わったこと、あれ以上傍にはいられなかったと割り切っていたんですけど、私、元夫のことがまだ気になっているようです。」

「今の彼とはもう終わりだって思ったから、新しい彼を作ったんです。でもその彼ともうまくいかなくて・・・。」

このような事例はもう書ききれないほど存在するわけですが、とかく元カレ・元夫(元カノ・元妻の場合も大いにあり)との関係がすれ違ってしまったとはいえ、「一度愛すると決めた人」のことを忘れられずに引きずってしまうこともあるようです。

もちろんこの「一度愛すると決めた」対象は、パートナーだけじゃありません。

仕事、仲間、家族、子供、ペットなどもそれに当てはまります。

あんまり感傷的な表現は好きじゃないんですけど、どこか「私の心の奥深くにいつの間にか入り込んだ」という表現がしっくりくるような、そんな「誰か・なにか」の影響。

そこからどうすれば自由になれるのだろうか、とお感じの方もいらっしゃるようですね。

今日はそんなときの考え方、処方箋を簡単にまとめておこうと思います。

以前にも似たような記事を書いたことがあるかもしれませんけど、改めて。

よろしければどうぞ。

「心の奥深くに入り込んだ」は「私が受け容れた」と解釈せよ

例えば「3年前に別れた彼のことが今でも夢の中に出てきて、目覚めるたびに胸が締め付けられるような感じがするんです。」という事例を使って考えてみましょう。

これは「3年前まで私は元カレのことをパートナーとして受け容れていた」という事実を示すものだと思うのです。

そもそも相手を受け入れないスタンスで恋愛をしている人って「心の奥深くに入り込んだ」といった表現は使わないと思うのです。どちらかというと「あの彼も私のことに気づいてくれなかった」「誰も愛してくれなかった」といった表現などに寄っていくと思うのですよ。

「心の奥深くにまで入り込んだ」という表現こそ、そこまで相手を受け入れ愛そうとしていた現実を例えたものだと僕は思うのです。

心理的には「受容」であり「包容」「許し」でもあり「与えること」と解釈されることが多いと思うのですけどね。

 

また、「3年前まで私は元カレのことをパートナーとして受け容れていた」という事実は、間違いなく私が相手を受け容れた、ということを示すものでしょう。

私が、私の意志で、その人を受け容れた。

この「受け容れた」という言葉は、肚をくくった、愛すると決めた、など別の表現になることもあると思います。

 

かつ、この「受け容れる」という表現自体、最上級の労り、思いやり、慈愛、包容を意味していていることが多くないでしょうか。

私が愛すると決めた相手のためだったら、どんなことでも受け容れるし、愛すると決められた、ということ。

しかし、その関係が切ないけれど終わりを迎えたとき、受け容れた相手のことがなかなか忘れられなくなってしまうわけですよ。

そりゃそうです、そこまで相手を受け容れたのは私、ですからね。

そう簡単に心の中から追い出すなんてできないことも少なくないんじゃないでしょうか。

 

手放すことを「愛さないこと」だと誤解していないだろうか

ただ、僕はこう思うのです。

もし、3年前に別れた彼を、今、自分の心の中から外側に出す、手放す、としたら。

今、あの彼にちゃんと「バイバイ」って伝えるとしたら。

あの「大切な人を受入れた私の思い」を「私の意志で止めることになる」と感じる人も少なくないのではないか。

そう僕は考えていたりします。

いわば、3年前に別れ、しかし未だ深く心の奥深くに入り込んでいる彼(思い出す彼)を、愛さないという選択をしなければ次に進めない、なんて風に思い込んでいるとしたら、そりゃなかなか「やりたくないこと・できないこと」だと思うかもしれないな、と。

これ以上、自分の価値を落とせない、と感じることもあるのではないか、と。

私が、私の意志で、一度でも「愛そうと決めた人」。

その人を愛さない私になるとしたら。

そりゃもう拒みたくなっても不思議ではないのではないでしょうか。

僕はそう思うのです。

だから、いくら昔のことだと割り切っていても、私が

そして、その拒絶の意志ですら、自分の愛であり、自分の存在価値を守ろうとする意志のように感じるのではないか。

僕はたくさんのクライエント様と向き合わせていただくうちに、そう思うようになっているんですよ。

それぐらい、心の奥深くに入り込んだあの人を手放すことは、自分の愛に反すると感じている人も少なくないのではないか、と。

だから、忘れようと思っても忘れられない。

だから、手放すほうがいいと分かっていても、それが難しいと感じる。

それは「あの彼には私のことをもっと愛してほしかった」という愛を求める気持ちではなくて、「どうして私の思いがあの人に伝わらなかったのか」という後悔のような気がしてならないのです。

つまり、「自分から愛情を止めるような私にはなりたくないの」という切実なる心の声がそこにはあるような気がしてならないのです。

 

手放しこそ愛である理由とは

さて、確かに過去の恋愛の手放しを行う上で、一旦「相手を愛する気持ち」は止めなければならないことが多いのです。

まだ、過去の人のことを愛そうとすることで、今から自分がまた愛すべき人と出会うチャンスを逃してしまうことが、本当に自分のためになることかどうか、考えたほうがいい場合が多いからですね。

だから、愛されなかったという思いに対する手放しより、「愛しきれなかった」という思いに対する手放しのほうがなかなかに難しいのです。

そこには罪悪感・無価値感の罠があって、「やっぱり私は大切な人ですらしっかり愛し抜けたなかった」と感じ、自分への疑いを強め罠が待ち構えているからです。

また、人は過去の恋愛に縛られると、どこか詩人になることがあるようです。感傷的な世界観を好むようになる人もいるし、愛せなかったこと自体に何かしらの感情を結びつけることもあるでしょう。

でもそれらは全て痛み止めなのです。

私の思いが届かなかった、という痛みに対するね。

だから、僕はまぁまぁ明確なスタンスで、これ以上痛みと罪悪感の影響が強まらないような意識を持って、クライエントさまと向き合わせてもらっています。

今、しっかりと思い出してみてほしいのです。

今でも思い出すほどにあの彼を愛したのは、一体誰でしょうか。

あの彼への愛を止めることを拒んでいるのは、誰なんでしょうか。

そして、愛を止めることを頑なに拒み、今もその人を無意識的にでも心のなかに容れ続けているのは、誰でしょうか。

そして、愛を止めようとする私を拒み、また責め続けているのは誰でしょうか。

 

愛したかったのは、きっとあなたではないでしょうか。

であるならば、自分が苦しむような選択を取り続けたり、自分の思いを疑い続けるような意識を持ち続けることこそ、自分への罰です。

そして、そのように自分を罰している間は、あの別れた彼をあなたは自分を責めるもののシンボル、罰のシンボルとして扱い続けることになってしまいます。

つまり、あの彼への愛を止めることを拒むことに正当性を感じながらも、しかし、あの彼を罰に使っているのは自分ということになるのです。

ここに存在する巧妙な「罰」、罪悪感や無価値感ベースの発想・行動をやめて、もう一度愛にふさわしい自分のなるプロセスが「手放し」なんですよね。

 

愛したのは私。

慈しんだのも私。

その事実は決して覆らない真実です。

ならば、あなたがもう愛せないということで苦しみ続けることをやめることが次に進む方法です。

もちろん自分なりに愛せたこと、うまくいったこと、伝わった思いだってあるはずです。

どんな別れでも、全てが失敗だったわけではないことが少なくないものです。

今までのプロセスを一つ一つ丁寧に見つめながら、自分を評価し、感情を整理し、そして「お互いに幸せになろう」と思えるようになること。

自分も相手も苦しまない選択、罰のない選択を取れれば、「心の奥深くに入り込んだ彼」も自然と手放せます。

お互いが自分を罰する発想ではなく、笑顔になれる道を選ぶことが、手放しなんですよ。

その最初の一歩は「あの彼のことを深く深く受入れた私」に対して、ちゃんとエールを送ること。

「私がどれだけ思ったって意味なかった」「私が十分じゃなかったから別れたんだ」なんて言わないことです。

 

繰り返しになりますが、そもそも相手を受け入れないスタンスで恋愛をしている人ならば、「心の奥深くに入り込んだ」といった表現は使わないと思うのです。

だからこそ、その私にふさわしい評価を、あなた自身に与えてみることもまた、自分の幸せを切り開く一つの方法ではないかと僕は思うのです。

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