深読みさんと忍耐女子

頑張りすぎた関係が壊れる理由 〜忍耐女子の失恋も離婚も、同じメカニズムで起きていた〜

考え込む女性

頑張りすぎた人の恋愛の終わらせ方って、けっこう残酷なことがある。

気持ちの限界は、とっくに超えている。

でも、それを口に出すことはない。

だからこそ、
別れを決めた瞬間には、驚くほど冷たく、ドライになる。

「今までの気持ちはどこにいったの?」

そんなふうに相手から言われる前に、
自分自身が、その温度差に戸惑うことすらある。

でも実は、“感情を扱う余力”を全部、
「関係の維持」に使い果たしてしまっていたのかもしれない。

つまり、恋愛の終わらせ方が残酷なんじゃなくて、
自分の扱い方が、ちょっと残酷だったのかもしれない。

こんにちは、心理カウンセラーの浅野寿和です。

これから毎週金曜日は「忍耐女子シリーズ」として、
“頑張りすぎてしまう女性たち”の心の構造をお届けしていきます。

今回は、「関係を終わらせるときに訪れる、無表情な限界」について。

それが失恋でも、離婚でも、実は同じ心のメカニズムで起きているとしたら?

少し切ない話を、心理構造の視点から紐解いていきます。

忍耐女子が“頑張る”とき、心のなかで何が起きているか?

いわゆる忍耐女子の皆様は、
恋愛でも、夫婦関係でも、「関係を壊さないため」に頑張る人が多い。

  • 相手の感情を先読みして、飲み込む。
  • 自分のニーズより、相手の希望を優先する。
  • 「自分さえ我慢すれば」と、違和感を押し込める。

そうやって、空気を整え、関係を保とうとする。

その根っこには、
まるで「祈り」のような思いがあることは、僕も分かっていますよ。

この関係が長く続きますように、というね。

でも実際には、
“支える”ことと、“自分を後回しにする”ことが、セットになってしまっている。

この構造が、徐々に関係のバランスを崩していく理由になるんだね。


なぜ、限界を超えても頑張り続けてしまうのか?

多くの忍耐女子のみなさまの根底には、
「関係を壊したくない」「ちゃんと続けたい」という想いがある。

でもその気合と根性、そしてハートの強さゆえに、
“感情”ではなく“機能”として関係を維持しようとしてしまうことがある。

ここが「ん?」ってなるところだと思うので具体的にお伝えすると、

  • 「笑っていた方が、空気が乱れない」
  • 「相手の事情を考えれば、言うべきじゃない」
  • 「今、私が不安を出したら、関係が壊れるかも」

そうやって、限界のサインを自分の中で無効化し、
壊れない関係を保とうとして、結果として自分の内側から壊れていくわけです。

が、多くの忍耐女子のみなさまは、
そこでも「耐える」ので、実際の失恋や離婚のご相談をいただくとき

「相手が離れていったんです」
「相手から別れようと言われたんです」

という構図になっていることも珍しくないのですよ。

これ、事実に対して共感する視点で見立てれば「そりゃお辛いですよね」となるんです。

ただ、深層心理を含めた心の構造目線で見立てれば、

「いやいや、あなたのほうが先にぶっ壊れそうじゃなかった?苦しくなかったですか?」

ってなることも少なくないんですよ。


ドライな終わり方の正体

一見すると、冷たい別れ方。

でもそれは、感情が枯れたからじゃない。

もう、感情を扱う余力が残っていない状態。

本当は、終わらせたかったんじゃない。

ただ、「もうこれ以上、どうにもできない」と思ってしまっただけ。

つまり、自分でぶっ壊しているように見えて、

実は「自分が壊れるまで放置された関係」だったとも言えなくもないんですよ。


離婚も失恋も、メカニズムは同じ

つまり、「相手のせいではない」。

そして、「自分のせいでもない」。

問題は、「何を放置してきたか」にあるという構造。

  • 小さな違和感
  • 話し合いたいけど言えなかったこと
  • 本当は頼りたかったけど、黙ってやり過ごした日々

これらが積み重なることで、
“関係を続ける力”より、“終わらせる余力”だけが残る瞬間が来るというか

そのときに初めて、自分を守るために別れを選ぶのかもしれないですね。


関連記事はこちら

頑張ることを、手放さなくてもいいんです

誤解してほしくないのは、

「頑張るのをやめましょう」と言いたいわけではないということ。

ただ、頑張り方を変えるタイミングがある、ということ。

  • 自分の気持ちを後回しにしない
  • 相手の感情ばかりを優先しすぎない
  • 一人で抱え込まず、“伝える”という関係性の作り方に変える

そのタイミングを掴むために「カウンセリング」というものがあると言えますね。

すると、
関係は“別れ”ではなく、“再起動”という形で進み直すことができるのです。

頑張ってきたあなたにこそ、
“再起動の力”を持っていてほしいと思います。

それが、僕の願いでもあり、祈りでもあるのです。

ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー/トレーナー
恋愛や夫婦関係、仕事、対人関係、生き方の”こじれ感”を「甘すぎない心理学」で解決。ただ、気持ちを受け止めるだけでなく、背景にある心理構造や関係性のパターンを整理し、「現実的で納得できる選択」を一緒に探っていきます。 臨床実績9000件/東京・名古屋・オンライン対応。
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