こんにちは。

心理カウンセラーの浅野寿和です。

旦那や彼氏と、今日はしたくない。

でも、断ると不機嫌になる。

黙る。態度が冷たくなる。

時には、「もういい」「どうせ俺なんて」みたいに、不機嫌になることも・・・。

こちらも、「断らない方がよかったのかな」「また機嫌悪くなるの嫌だな」「もう応じた方が早いのかも」なんて思い始める。

・・・これ、結構しんどいですよね。

しかも厄介なのは、

「したくない」だけだったはずの話が、いつの間にか「私がこの人を傷つけているのかもしれない」という話に変わってしまうこと。

今日は、なぜエッチを断ると彼や旦那が不機嫌になることがあるのか。

そして、なぜその出来事が、二人の間に思った以上の隔たりを作ってしまうことがあるのか。

そのあたりを心理学の視点から考えてみたいと思います。

よろしければどうぞ。

エッチを断ると不機嫌になる男性心理

エッチを断られた男性が不機嫌になる理由は、一つではないですよね。

単純に、したかったのにできなくて残念だった。

という場合もあるでしょう。

ただ、カウンセリングでお話をうかがっていると、

「エッチを断られたこと」を、「自分自身を拒絶されたこと」とかなり近く感じている人

もけっこういますよ。

本人の中では、「今日はしたくない」というあなたの言葉が、

「今日はそういう気分じゃない」ではなく、

「あなたとはしたくない」「あなたを求めていない」「あなたを受け入れたくない」

のように聞こえてしまうことがあるんですね。

すると、

寂しい。

傷ついた。

男として否定された気がする。

今までのように愛されていない気がする・・・。

そんな、多くの男性が普段感じないようにしている感情が刺激されることもあるんですよ。

ただ、その「寂しい」「傷ついた」を、たとえ男性側がそのまま言葉にできれば、まだいいんです。

「今日は断られて、ちょっと寂しかった」と言えるなら、二人で話せる余地がありますから。

ただ、そう言えない男性も結構いるんじゃないかな、と・・・。

黙る。不機嫌になる。怒る。距離を取る。

そんな人もいるんじゃないか、と。

断られて傷つくことと、不機嫌で相手を動かすことは別の話

ここはかなり大切なので、分けておきたいところです。

男性が女性から、エッチを断られて傷つくことはあります。

これはもう、あります。

好きな人に近づきたいと思って、手を伸ばした。

でも、今日は受け入れてもらえなかった。

それで寂しくなることはあるでしょう。

ただ、傷ついたことと、不機嫌になって女性を動かそうとすることは同じではないんですよ。

不機嫌になる。

黙り込む。

冷たい態度を取る。

その不機嫌によって、結果としてあなたが「じゃあ、やっぱり応じた方がいいのかな」と思わされているのかどうか。

ここは見ておいた方がいいところです。

これが何度も続くと、「NOを言うと関係が悪くなる」「無理しても受け入れたほうが関係が良くなる」という、ちょっと厄介な学習が、二人の間で重なっていくことになるんですよ。

断ると不機嫌になるから、受け入れるか・・・。

でも、今、ちょっと受け入れられないんだよね。

・・・でも、また彼が不機嫌になってしまった、もう嫌だ。

そんな出来事を繰り返すと、信頼関係よりも先に、傍にいることが嫌になってしまいますもんね。

で、ここから、ちょっと話がややこしくなるんですが・・・。

女性がエッチを断る際にも、不機嫌になって男性を動かそうとすることは、避けたいところですね。

彼が不機嫌になるだろう、こちらも嫌な気持ちになりたくない。

そんな気持ちから、不機嫌で男性を理解させようとしても、あまりいい効果はなさそうです。

その気持ちはなんとなく僕も理解できるんですけどね。

本当にしんどいのは「したくないこと」だけではない

したくないから、断る。

彼が不機嫌になる。

こちらも落ち込んで、「私が傷つけたのかな」と思う。

そして、相手の機嫌を悪くしたくなくて応じる。

でも、自分の身体や気持ちはついてこない。

こうなると、ますますしたくなくなりますよね・・・。

性行為そのものが、「愛情を交わす時間」というより、「相手の機嫌を悪くしないための時間」になってしまうこともあるわけで。

そりゃ、気が重くなりますよね。

そもそも「断ること」以上に、「彼から求められること」自体に苦痛を感じそうです。

「なぜ断られたのか」が分からないほど、拒絶感が強くなることもある

さて、ここで本題に話を戻しましょう。

エッチを断られると不機嫌になる男性の心理の補足です。

実は、エッチを断られて不機嫌になる男性の中には、「断られている理由が明確に分からないこと」に強く反応しているケースもあります。

彼からすると、「ただ、今日はしたくないから分かって」と彼女や奥さんに言われた。

そう思っているケースもあるんです。

でも、なぜ断られているのか、そこがよく分からない。

すると、人は分からなさを自分なりの解釈で埋めようとするんですよね。

たとえば・・・

「俺だから嫌なのかな」「もう好きじゃないのかな」「男として見られてない?」「他に誰かいる?」

みたいに。

もちろん、女性がエッチを断る理由はさまざまなんでしょう。

単純に疲れている。

気持ちがついてこない。

今は身体を近づけたい感じがしない。

普段の関係で引っかかっていることがある。

でも、それが二人の間で伝わっていない。

すると、「断られた」という事実より、「なぜ断られたのか分からない」という不安の方が大きくなっていくことがあるわけです。

その不安が、男性の不機嫌がなかなか収まらない理由になっているケースもけっこうあります。

実際のカウンセリングでも

「どうして二人の間に意見の相違や壁があるのか」を扱うより

「そもそも相手に伝えたかったこと、その真意は何?」という部分を扱うほうが、気持ちが通じ合うことって多いんですよね。

エッチを断るにも理由がある。

そして、その理由を受け入れる側は、納得したい。

ただそれだけの話が、いつしか感情的にこじれて大きく揉めることになった、というケースもあるんじゃないかな、と思っています。

ただ、「断るなら理由を説明しましょう」という単純な話でもない

ただし。

ここで、「じゃあ、断る側はちゃんと理由を説明しましょう」とだけお伝えしたいわけでもないんです。

そんな単純な話でもないからです。

性の話って、繊細な側面がありますし、断る側にも結構葛藤があります。

自分でも、なぜしたくないのか分からないことがありますしね。

ついうっかり理由を言葉にしようとすると、相手を傷つけそうで怖くなることもあるでしょうし。

そもそも「理由を言ったら、もっと面倒になる気がする」と感じている人もいるでしょうしね。

できれば、「いちいち言わなくても理解してほしい。それが愛じゃないの?」と思いやすい状況だとも思うんですよ。

だから、NOを言うために、完璧な説明を用意しなければならないわけでもありません。

ここは大切にしたいところです。

*

ただ、多くの男性が知りたいのは・・・

「彼女や奥さんの気持ち、愛情などがこちらに向いているかどうか」

なんですよ。

僕のことを大切に思ってもらえなくなっているのではないだろうか?

その不安が、奥さんや彼女への不信につながっていることもけっこうあります。

・・・女性側からすれば、まぁ、一緒にいるんだから、妻なんだから、彼女なんだから、そんなこと考えなくても良くない?と思える話なのかもしれない。

ただ、エッチを断られて感情的になる男性の中には、この手の不安を抱え続けて苦しんでいる人もいるようですよ。

全ての男性がそうではないですけど、まぁ僕もそういったケース、けっこう知っています。

でも「分からないまま」が続くと、二人の間に隔たりができる

ただですね。

したくない。

断る。

相手が不機嫌になる。

こちらも落ち込む。

でも、その後は何も話さない。

また次も同じことが起きる。

これが続いてしまうと、問題はもう、「エッチする・しない」だけではなくなってくるんですよね。

二人の間に、「分かり合えない」「近いはずなのに、なぜか遠い」という感覚が残るようになる。

これが、僕は結構しんどいと思うんですよねぇ。

「愛し合っているはずなのに、どうしてこんなに隔たりを感じるんだろう」という感覚。

したくないことそのものより、断ったことそのものより、不機嫌になったことそのものより、そのあと、お互いの気持ちが分からないまま残ること。

こっちの方が、今の関係を悪化させる破壊力があるように思うんですね。

安心してNOと言えない関係では、YESもだんだん意味を失っていく

僕はよくこんなお話をするんですよ。

「安心してNOと言えない関係では、YESもだんだん意味を失っていくよ」と。

NOが言える関係には安心があります。だからYESにも意味が出てくる。

しかし、NOが言えない関係の中でのYESって、「本当に?」と感じやすくなるんですよね。

たとえば、今回のようなエッチをするしないのケースなら・・・

「相手は本当にしたくて、YESと言ったのか」。

「本当は、こちらを傷つけたくなくて、無理にYESと言ったんじゃないか」。

「不機嫌を避けるために、YESと言っていて、本当は嫌なんじゃないか」。

そんな風に、お互いが感じ始めるんですよ。

これが、「YESもだんだん意味を失っていくよ」という表現の意味なんです。

これって、結構寂しいことじゃないですか。

本来は、「近づきたい」「信頼したい」と思って近づくはずだったものが、

いつの間にか、「信頼できない」になってしまう。

・・・うーん。

なんか悲しいですね、そう考えると。

でも、彼を無理に受け入れても、彼女に無理に受け入れさせても、この悲しみは消えそうにないって思いませんか?

では「安心してNOと言える関係」って、どんな関係なのか

じゃあ、「安心してNOと言える関係って何?」って話になるんですけどね。

僕は、断っても相手が何も感じない関係ではないと思っています。

断られたら寂しいこともある。

傷つくこともある。

「今日はしたかったのになぁ」と思うことだってあるでしょう。

ただ。

NOを言ったことで罰せられない。

不機嫌や威圧によって、YESに変えさせられない。

そして、断った側も、断られた側も、そのとき起きた気持ちを後から話せる。

そういう関係なんだと思うんです。

たとえば、

「今日は本当に疲れていて、その気になれない」

「そっか。ちょっと寂しいけど、分かった」

で終わる日もある。

もしくは、

「最近、なんかしたいって思えないんだよね。自分でもちょっと分からなくて」

「それって俺のことが嫌ってこと?」

「いや、そういう話とも違うんだよね」

みたいに、多少ぎこちなくても話せる。

僕は、こういう関係のあり方が大事だと思っていますよ。

断る側も、断られた側も、自分の気持ちはケアしていい

あと、エッチを断って相手が不機嫌になると、「私が悪かったかな」とかなり落ち込む女性もいらっしゃいます。

でも、彼が傷ついたことと、あなたが間違ったことは同じではありません。

ここは分けていいところですよ。

ぶっちゃけ、誰も傷つけずに、自分の気持ちを守ることがいつもできるとは限らない。

だからこそ、「傷つけてしまった」と自分を責め続けるより、

「私は今、本当にしたくなかったんだな」

「断ったことで、私も結構緊張してたんだな」

と、自分の気持ちをケアすることも大切です。

その上で、彼に対してどう接するか、を考えたほうが前向きですよね。

いちいち落ち込んだり、申し訳なさや鬱陶しさを感じながら彼と接していれば、エッチを断る事実以上に、「彼との関係そのものがいらない」風に、相手には見えることもありますしね。

*

同じように、男性側も「拒絶された!」だけで終わらず、

「俺、結構寂しかったんだな」

「愛されてない感じがして、不安になったんだな」

と、自分の中で起きたことを見られるといいですよね。

そうすると、不機嫌でしか伝えられなかったものが、少しずつ素直な気持ちとして、言葉にできることもありますし。

男性としても、黙って理解しようと耐えつづけることも、けっこうしんどいのでね。

ただし、お互いの不機嫌が、強い怒り・威圧・無視などになっているなら話は別

ただし、お互いの不機嫌が、強い怒り・威圧・無視が続く場合は別ですよ。

エッチを断ったこと、断られたことで、

  • 強い怒りを相手にぶつけられる
  • 人格を否定する・される
  • 長時間無視する・される
  • 脅す・脅される
  • 嫌がっているのに強く迫られる

といったことが繰り返されるなら、まず自分の心や身体を守ることを優先してください。

「彼も傷ついているんだから理解しなきゃ」だけで対処する話ではありません。

一人で抱えず、信頼できる人や専門機関に相談することも考えてください。

相手の気持ちを理解することと、何をされても受け入れることは別です。

最後に|問題は「する・しない」だけではない

エッチを断ると不機嫌になる彼。

旦那としたくない。

でも、断ると関係が悪くなりそうで怖い。

こういうお悩みって、つい「した方がいいのか」「断っていいのか」「不機嫌になられるのが超めんどくさい」と思いやすいんですよね。

でも僕は、もう少し違うところも見ています。

・・・実は、深層心理レベルで「エッチを断る断らないというお悩み」が指し示すものって、

「私が私のことをどんな存在だと感じているか」

が、試されていることも結構あるかな、と思っています。

相手の要求を受け入れない私。

エッチを断って傷つける私。

自分の中に断りたい理由を持っている私。

そんな自分をあなたがどう見ているか、というテーマ。

ここがネガティブに触れていると、確かにパートナーシップでは、エッチ以外でも悩みやすくなるんですよ。

なので、実際のカウンセリングでは、そこまで見ていくことが多いんですけどね。

*

ただ、今のお二人の関係をより良くしていく視点としては

「私たちって、お互いの気持ちが違ったとき、その違いを二人の間で扱えるだろうか?」

というところを見つめていかれてもいいかもしれないですね。

お互いの「NOの理由」を二人で扱えることは、親密さの証拠なんだと思うんですよ。

これ、少し変な言い方になるかもしれませんけどね。

僕は、性についてうまくいっている関係って、いつもしたい二人のことではないと思うんです。

したい日もある。したくない日もある。

どちらかだけがしたい日もある。気持ちが合わないこともある。

でも、その違いについて、「じゃあ、今、二人の間で何が起きてるんだろうね」と扱える。

この方が、僕には信頼を感じますし、親密に見えますよ。

「そこまでお互いを理解されていらっしゃるんですね」と。

そして、大事なことは、二人の気持ちがいつも一致することではなく、違ったときに、相手の気持ちを見失わないこと。

これですね。

安心してNOと言える関係だからこそ、YESにもちゃんと気持ちが乗る。

僕は、そんな関係の方が、二人にとってずっと安心できるし、もっと相手とふれあいたいと感じるのではないかな、と思っています。

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