浅野さんへの質問

私の彼はとても優しい人です。私のために一生懸命愛してくれていると思います。

なのに、私、彼のことが信じきれずにいます。
彼の過去のことが気になって仕方がないんです。

彼には昔、結婚を約束していた彼女がいたそうです。彼の口からそう聞きました。でも、いろいろなすれ違いからその人とは別れることになった、と。その時、彼が「今でもその人のことを思い出す」といった言葉を聞いたことが忘れられずにいます。

浅野さんのコラムをいろいろと読ませてもらって「男性は過去の恋愛を忘れないものだ」ということは理解しました。

けれど、気になって仕方ないんです。
彼の気持ちを把握したくて仕方ないんです。

すごく彼のことが好きだから、関係を壊したくないんです。
最近は彼と一緒にいても、心から喜べなくなりそうで怖いです。
ふと不安になると彼に詰め寄ってしまいそうな気持ちになるんです。

どうしたら彼の過去を気にしなくなりますか。
私はなにを信じたらいいのでしょうか。
具体的にどのような行動を取れば彼のことを信じられるようになれますか。

どうか助けていただきたいです。

ネタ募集ネーム:もみじさん

もみじさん、ネタのご協力ありがとうございますm(_ _)m

今日はあなたのご質問にお答えしますね。

うーん、なんとも切ないお話ですよね。かなり胸が締め付けられるような、といいますか。彼のことを信じたくても信じられないってホントしんどいですよね。

さて今日のご質問は「どうしたら彼の過去を気にしなくなりますか」ですよね。

では、僕なりにお答えしたいと思います。よろしければお付き合いください。

 

疑おうとしているのではなく、信じようとしている私

さて、まず気づいていただきたいことがあります。

それが「今のあなたは彼のことを疑おうとしているわけではない」ということです。

あなたは彼のことを一生懸命信じようとしているのは間違いないことだと僕は思いますよ。

信じようとしているからこそ、信じられない自分が嫌なんですよね。もし、あなたが彼を疑おうとしているなら、おそらくここまで葛藤しないでしょうから。

だから、そんな自分を労ってあげてほしいですし、どうかご自分に「彼を疑おうとしているのではなく、信じようと頑張ってるんだ」と声をかけてみてほしいなと思います。

ただ、そう思っても、現実には「彼のことを信じられない自分」がいて、その自分が嫌だし、我慢していることが苦しいから、どこかで彼に詰め寄りたくなっちゃうんですよね?

でも、そんなことをしたら彼を傷つけることになるかもしれないし、今の彼の気持ちを拒絶しちゃうことになるかもしれない、と思えば、耐えるしかないって思うかもしれません。

そんなとき、どのように考え、どのように気持ちを持っていけばよいか、僕なりにいくつかご提案させてもらえればと思います。

 

どうして彼は過去の恋愛の話をしたのだろう?

さて、もみじさんが書いてくださっている「男性は過去の恋愛を忘れないものだ」という話から少し解説していきますね。

多くの男性は過去の恋愛を整理して記憶しています。よくたとえ話として用いられる比喩として「男性の恋愛感情は別名保存、女性の恋愛感情は上書き保存」なんてものがありますよ。

ただ、男性が別名保存をしているからといって、いつも「過去の恋愛を忘れられずにいるのか」というと、そうとも限りません。

過去は過去として整理している方も少なくないんです。

おそらく男性が過去の恋愛の話を、今の彼女にするとしたら、それは整理されている過去の話が多いだろうと僕は考えるのです。

なぜなら、未だ未練がある元カノの話を今の彼女に伝えるとしたら、彼が真剣なお付き合いを考えていればいるほど、どう考えてもリスキーな内容になるからですよ。

 

そうなると、また一つ疑問が残りませんか?

もし、もみじさんの彼が過去の彼女のことを整理できているとしたら、どうしてあなたに過去の彼女の話をしたのか?という疑問が残らないでしょうか。

彼がそんな話をしなければ、私も不安にならなくて済んだのに?って思う気持ちってないでしょうか?

僕のカウンセラーとしての経験では、少なからずそのように仰る女性のお声を伺ったことはありますよ。

 

その答えは正直、彼にしかわかりません。

男性の中にはなぜか過去の恋愛の話を「武勇伝」のように、今の彼女に話す人もいます。そんなことをしても何らメリットはないのですが、自分を大きく見せたいと思う人が取る言動だと言えますね。

ただ、今回のご質問を読ませてもらう限り、僕にはもみじさんの彼が武勇伝として過去の彼女の話をされているようには感じないんです。

その根拠は、もし武勇伝のように話す男性がいたとしたら、その男性ってほとんど自分しか見えていないはずなんです。自分本位な恋愛をする人が多いはずなんですよ。

つまり、もみじさんが「私の彼はとても優しい人です。私のために一生懸命愛してくれていると思います。」といったご感想を持ちにくいだろうと想像するんですよ。

もみじさんが「彼は私のために一生懸命愛してくれている」と実感できるのは、彼があなたのことを見て、興味を持ち、喜ばせようとしているからなのではないでしょうか?

その彼が「昔の恋の話を武勇伝としてを話す」としたら、なんだか腑に落ちない話になるんですよ。

 

ただ、もし彼が次のように考えているとしたら、僕としては彼の言動に納得するといいますか、「なるほど」と腑に落ちるなと思うのです。

 

それって彼のヘルプメッセージではないだろうか?

なぜ彼は今の彼女であるあなたに「昔、結婚を考えた人がいた」と話したのか?

いや、「なぜあえて話す必要があったのか?」と僕は考えるんですね。

心の世界って基本、善悪の判断はない世界です。いいも悪いもなくそう感じるもの、と解釈するんですよ。

かつ、人が何かしらの特徴的な行動をとるなら、それなりの事情がかならずあるはずだ、と僕は考えています。

 

だとしたら、彼があなたに「昔、結婚を考えた人がいた」と話す事情があるはずなのです。

 

僕はこう感じるのです。

おそらく彼も辛かったのではないでしょうか。

結婚を決めた人と別れたことが。

彼が気にしているのは過去の彼女ではなく、「別れに至った事実」なのではないでしょうか。

 

もしそうであるならば、彼はきっと「もう大切な人との関係が壊れることは避けたい」と思うのではないでしょうか。

しかし、あなたに「関係を壊したくない」とは言えなかったのではないでしょうか。

それこそ今、もみじさん自身が感じているような葛藤が彼にもあるということですよ。

言いたいけど言えない。聞きたいけど聞けない。でも、そのまま我慢していることが辛い。

その時、彼はあなたに(言うべきだったかどうかは別にして)過去の体験を話したくなったのかもしれない。

その彼の中に「また同じような体験をしたくない」という気持ちがあるとしたら、おそらくパートナーを失う怖れを感じているのは、もみじさんだけでなく、彼も同じなのではないか、なんて僕は考えるんですよ。

僕たちの世界には「パートナーは鏡」「パートナーは見えないけれど同じ感情を共有することがある」なんて言葉がありましてね。

意識とは別に、なにかリンクする感情、感覚を共有することは少なくないんです。

特に信頼しあえいたり、好きだと思う人との間ではね。

 

ただ、多くの人は「本当に感じていることを表現しない」傾向があるんです。

言い換えるなら「本当に心にあることは表現し難い」のです。

例えば、告白のときの「好き」も、行き詰まっているときの「辛いんだ」も、それが本音だからこそ言えないことってないでしょうか。

そして、その気持ちを隠そうとすることが多いんですよ。

それほどまでに僕たちは「自分の本当の気持ちを知られることを怖れいる」といえます。

そして、本当の気持ちを知られた上で、最悪の事態や、自分が最も望まない自体になることを怖れているものなんです。

だから、何も言わない。言わないことで怖れを感じないようにしているんですね。

 

もし、彼があなたに伝えた「過去の恋愛の話」が、これと同じものだったとしたら。

僕には、彼があなたに対してとてもわかりにくい形で「ヘルプメッセージ」を出している、と考えることもできるかもしれないと思うのです。

つまり、彼も「もう大切な人を失いたくない」のではないでしょうか。

そして、彼がもしそう感じているとしたら、きっと彼は今、この時点で「大切な人」と出会っているということにはなりはしないでしょうか。

これ以上の話は省略しますけど、一度そう考えてみていただくと、もみじさんの物事の見え方が変わってくるかもしれませんね。

 

ネガティブな感情を通じて彼を見るよりも大切なこと

最後になりますけど、もみじさんはきっと彼のことが大切なのですよね。

でも、彼のことを疑っている状態のまま居続けることが苦しいのではないでしょうか。

そんなときはこう考えてみるといいんです。

「ネガティブな感情を通じて見る世界はネガティブになる」と。

どこか思いつめていたり、不安を我慢ばかりしている状態で物事を見れば、「自分にとって不都合なことが起きるのではないか」と感じると思うのです。

まずはあなたのお気持ちを整理したり、解放することで楽にしていってはいかがでしょう?

その上で、もう一度彼や二人の関係を見つめていくと、「この出来事にはまた別の意味があるのではないか」と理解できるようにもなりますよ。

だから、どうか一人で我慢せず、自分の感情のあり方(ものの見方)を整えてみてはいかがでしょうか。

もちろん今日僕がお伝えした話は、あくまで一つの考え方であり、絶対的な正解ではないと思います。

繰り返しになりますが、真実は彼のみぞ知る、ですよ。

ただ、僕の経験上「過去の喪失体験(失恋)が痛い、助けてほしい、愛してほしい」と素直に言える男性って少ない気がします。

むしろ、どれだけ辛い体験をしても「この程度のことはかすり傷だ、大したことはない」と思いたいはずなんです。

でも、彼はあなたにそう話した、としたら、彼の潜在意識がそうさせたのかもしれないな、と思った次第です。

 

以上、今日の話がもみじさんにとってなにかしらお役に立てるなら幸いです。

ABOUT ME
浅野寿和 | 心理カウンセラー/トレーナー
恋愛・夫婦・仕事・生き方の中で、「ちゃんとやってきたはずなのに」そんな感覚を抱えやすい人のご相談を多くお受けしています。 個々のご相談を心理学の視点で整理して、明快に言葉にしていくカウンセリングが人気。 キャリア17年・臨床実績10,000件/東京・名古屋・オンライン対応。リピーターさまが多いカウンセラー。口癖は「どんなことにも事情があるよね」。
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